「地域生活向上教室」実施要領

（1）実施目的

回復途上の精神障がい者が、集団的な関わりを持つなかで、日常生活リズムを整え、日常生活圏の拡大や仲間づくりを行う。また、日常生活に必要な自己管理能力や対人関係能力を高める訓練を実施し、生活技能の向上及び自立の促進を図るとともに、地域で安定した生活を送ることを支援する。

（2）実施主体

区保健福祉センター

（3）実施体制

精神保健福祉相談員、保健師、精神保健福祉担当事務職員、講師等により、月1回実施する。なお、講師は、各区年3回の範囲内で雇上げができる。 

（4）事業内容

ア　対象者

次の2点の条件を満たすものとする。

①  回復途上にある精神疾患（統合失調症等）の方で、安定した生活を送るために支援の必要な方（原則として市内居住者）。

②  教室への参加について主治医の了解がある方。　

イ　実施内容

・生活習慣の確立のために健康教育、運動、調理実習等を実施する。

・仲間づくりやコミュニケーション技術の向上のためにグループワーク等を実施する。

・社会生活に適応するための対処方法を学ぶために生活技能訓練を実施する。（年3回以上実施する）

（5）周知

・各区において広報、ホームページ等を活用するとともに、あらゆる機会に関係機関への周知に努める。

・こころの健康センターは、関係機関及び団体への周知に努める。

 （6）参加手続きと費用

ア　参加申込書の提出

・参加希望者から、参加申込書兼同意書（様式①：継続参加者は毎年4月に提出）を提出してもらうとともに、面接により「地域生活向上教室」参加についてのアンケート（初回）（様式③）を作成する。

・主治医に対して、主治医連絡票（様式②－1、様式②－2）を用いて、利用開始時に病状や集団生活上の意見などを照会し回答書を受領する（ただし、病院によっては文書料が必要となる場合があるので、参加者に十分説明し理解を求める）。

・参加者についての主治医連絡は必要時随時行う。 

イ　各種書類の作成

・教室開催時には、参加者名簿（様式⑤）、実施記録（様式⑥）を作成する。

・年度末には本人面接を行い、アンケート（様式④）を作成する。年度途中に終了する場合は、終了時に本人と面接し作成する。

ウ　費用

・参加費用は原則として無料とする。

・主治医連絡票に関する文書料については参加者の自己負担とする（公費負担なし）。

（7）事業経費の取扱い

ア　材料費

こころの健康センターからの配付予算（年度当初に一括配付）により各区において支出する。

【留意事項】

・材料費は、本事業に必要な消耗物品を購入するための経費であり、「消耗品費」の細節に該当するもののみが支出可能となる。

・場合によっては事前に、こころの健康センターと協議のうえ執行することとし、その取り扱いについては、充分に注意する。

イ　講師謝礼

こころの健康センターからの配付予算（四半期ごとに配付）により各区において支出する。

（8）会議の開催

本事業の実施に当たっては、事業の趣旨についての認識を深め、事業の円滑な遂行を図るために、関係職員による各種連絡会議を開催するものとする。

（例）実施計画会議、事例検討会、スタッフ会議等

（9）評価

・毎年度3月に「地域生活向上教室」チェックシート（様式⑦－1）を使用し参加者本人が自己評価を行うとともに、精神保健福祉相談員等による評価を行う。

・年度末にアンケート（様式④）を使用し、本人面接をしながら、評価を行う。 

（10）記録及び報告

ア　各区保健福祉センター

・開催ごとに、参加者の出欠、従事者、プログラム内容、参加者の様子、活動評価などの実施状況を記録し（様式⑥）保管する。

・評価として実施した「地域生活向上教室」チェックシート（様式⑦－1）の各区集計を入力（様式⑦－2）し、こころの健康センターに提出する（報告月：3月）。

・精神保健福祉月報（様式1、様式2、様式6）をこころの健康センターに提出する。

イ　こころの健康センター

・地域保健・健康増進事業報告「5(1)精神保健福祉(相談等)」については、全区の実績をとりまとめて報告する。

(11)人権等に対する配慮

本事業の実施に当たっては、人権及びプライバシーの保護に留意し、合理的配慮を行うこと。

 

附則　この要領は、平成31年4月1日から施行する。

　　　この要領は、令和2年4月1日から一部改正する。