大阪市下水道のあゆみ
2024年11月28日
ページ番号:9458
古代~江戸
大阪の地勢とその特色

大阪の地勢は、南から北にのびる上町台地と、その周囲をめぐる低地から成り立っています。何千年もの昔、この上町台地は深い原始林におおわれ、低地は波打ち寄せる入り江でした。長い年月の中で、入り江は潟となり、湖となり、湿地となり、そのうえにまちづくりが行われ、現在の市街地へと移り変わりましたが、上町台地とその周囲に広がる低地という地勢は昔も今も変わっていません。
太閤(背割)下水

豊臣秀吉の大坂城築城に伴い、碁盤の目状に道路が整備され、建物の背中合わせのところに下水溝が掘られました。そして、この下水溝にはさまれた40間四方の区画が町割りの基本となっていました。この下水溝は「背割下水」または「太閤下水」と呼ばれています。
明治

コレラの流行などが契機となって、明治27年(1894年)に近代的下水道事業に着手しました。(これを中央部下水道改良事業といいます。)この事業では、太閤(背割)下水の底にコンクリートを打って流れをよくし、下水溝に蓋をして暗渠としました。総事業費は104万円、当時の本市の単年度決算の6倍にもあたりました。
大正~昭和~平成


市域の拡張等に伴い下水道改良事業が行われ、大正11年からは都市計画事業としての下水道改良が行われました。急激な市勢の発展に伴い下水の量も増加し、河川等の水質汚濁を招いたため、下水を処理・浄化する必要が生じてきました。このため、下水処理計画を策定し、昭和15年には、津守・海老江の両下水処理場が通水しました。
戦後は、数次にわたる下水道整備計画を策定しながら整備を進め、10か所の下水処理場が通水しました。
水洗化についても、昭和52年(1977年)に南区(当時)が全国の市町村・行政区で始めて100%を達成し、現在では13区で100%、全市の普及率は99.9%に達しています。
大阪市は雨に弱い地形であるため浸水被害が多く発生したことから、浸水対策事業を重点的に進め、「天王寺~弁天下水道幹線」や「なにわ大放水路」を建設しました。現在も「淀の大放水路」などの雨水排水施設の建設を進めています。
平成6年には、事業着手100周年を迎え、その記念事業の一つとして楽しみながら下水道のしくみと働きがよくわかる下水道科学館を建設しました。
下水道のあゆみ〔年表〕
●大阪市制施行(明治22年4月) | |||
明治27年 | 中央部下水道改良事業 | ●中央部下水道改良事業に着手(事業費104万円)(明治27年12月) | |
明治44年 | 第1回下水道改良事業 | ||
大正11年 | 都市計画第1期下水道事業 | ||
大正13年 | 都市計画第2期下水道事業 | ●市岡抽水所で下水処理実験開始(大正14年12月) | |
昭和3年 | 都市計画第3期下水道事業 | ||
昭和6年 | 都市計画第4期下水道事業 | ||
昭和12年 | 都市計画第5期下水道事業 | ●大阪市下水道条例制定(昭和13年3月) | |
●津守、海老江両下水処理場通水(昭和15年4月) ●下水道使用料徴収開始(昭和15年4月) | |||
昭和30年 | 各種公共下水道 整備事業 | ●水洗便所貸付金制度開始(昭和30年9月) ●水洗便所助成制度開始(昭和33年4月) | |
昭和35年 | 下水道整備10か年計画事業 | ●中浜(東)下水処理場通水(昭和35年5月) ●市岡下水処理場通水(昭和36年4月) ●中浜(西)下水処理場通水(昭和38年8月) ●千島下水処理場通水(昭和38年10月) ●住吉(現 住之江)下水処理場通水(昭和39年12月) ●今福下水処理場通水(昭和41年6月) ●放出下水処理場通水(昭和42年10月) ●大野下水処理場通水(昭和42年11月) | |
昭和43年 | 第1次下水道整備5か年計画事業 | ●此花下水処理場通水(昭和43年7月) ●十八条下水処理場通水(昭和45年3月) | |
昭和47年 | 第2次下水道整備5か年計画事業 | ●平野下水処理場通水(昭和47年4月) ●下水道使用料の逓増制、水質使用料制度の採用(昭和47年11月) | |
昭和52年 昭和56年 | 第3次下水道整備5か年計画事業 | ●南区(現中央区)水洗化100%達成(昭和52年10月) | |
第4次下水道整備5か年計画事業 | ●西区水洗化100%達成(昭和57年9月) ●東成区水洗化100%達成(昭和58年4月) | ||
昭和59年 昭和63年 | 第5次下水道整備5か年計画事業 | ●東区(現中央区)水洗化100%達成(昭和59年6月) ●平野~住之江幹線(なにわ大放水路)本格的建設着工(昭和60年3月) ●城東区水洗化100%達成(昭和60年9月) ●天王寺区水洗化100%達成(昭和61年9月) | |
平成4年 | 第6次下水道整備5か年計画事業 | ●鶴見区水洗化100%達成(平成元年10月) ●浪速区水洗化100%達成(平成元年12月) ●阿倍野区水洗化100%達成(平成2年10月) ●住之江区水洗化100%達成(平成4年3月) | |
第7次下水道整備5か年計画事業 | ●港区水洗化100%達成(平成5年1月) ●生野区水洗化100%達成(平成6年2月) ●福島区水洗化100%達成(平成6年7月) ●大阪市下水道事業着手100周年(平成6年12月) ●下水道科学館オープン(平成7年4月) | ||
平成9年 | 第8次下水道整備5か年計画事業 | ●焼却灰有効利用施設「レンガ工房」完成(平成9年11月) ●住之江抽水所(なにわ大放水路)完成(平成12年3月) | |
平成13年 | 第9次下水道整備5か年計画事業 | ●都市環境局発足(平成13年4月) ●大阪市第9次下水道整備5か年計画事業に着手(平成13年4月) ●合流式下水道緊急改善対策に着手(平成15年2月) ●平野下水処理場全量高度処理(急速ろ過)(平成15年3月) ●津守下水処理場内ポンプ場 雨水通水(平成15年3月) ●舞洲スラッジセンター第1期事業完成(平成16年3月) ●下水道科学館リニューアルオープン(平成17年3月) ●津守下水処理場内ポンプ場 汚水通水(平成17年3月) ●全下水道事業所におけるISO14001認証取得(平成17年6月) ●太閤下水の大阪市指定文化財への指定(平成17年12月) | |
平成19年 | ●舞洲スラッジセンター第2期事業完成(平成19年3月) ●組織再編により下水道事業が建設局へ移管(平成19年4月) ●津守下水処理場消化ガス発電PFI事業運営開始(平成19年9月) | ||
平成22年 | ●舞洲スラッジセンター第3期事業完成(平成22年3月) |
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