大阪市航空写真(昭和3年) 一括
2024年1月15日
ページ番号:8960
大阪市航空写真(昭和3年)
分野/部門
所有者
大阪市
所在地
大阪市北区中之島1
紹介
現在知られている最も古い広範囲の航空写真は、大正11年(1922)の香川県善通寺の軍隊施設を中心に撮影されたものである。大正12年に起った関東大震災の直後、災害復興のため、下志津飛行学校が東京全域を撮影し、都市計画に航空写真が資料として採用されるところとなった。
昭和3年(1928)10月に撮影された大阪市航空写真は、大阪市都市計画局と内務省土木局が各務原飛行第2連隊に依頼して作成したものである。乾板、現像液、ガソリン等の費用を大阪市が負担し、乾板と密着焼を軍から一式貰い受けてモザイク写真を作成した。このうちオリジナルの紙焼が存在している。市域のほとんどすべてを網羅するという、広い範囲の連続した航空写真としては、全国的に見ても黎明期のもので、昭和17年(1942)の大阪市航空写真とともに、昭和初期の大阪の様子を知るための貴重な歴史資料である。
基礎データ
- 紙焼枚数 318枚
- 画面 13cm×18cm
- 写真縮尺 8000分の1
- 画面重複度 約30%
- 撮影期間 昭和3年10月11日から6日間
- 器材 ツアイス社製航空カメラ
参考文献
服部昌之「戦前撮影の大阪・京都の空中写真」(『大阪市都市計画関係資料一覧』大阪市総合計画局都市計画部 1978年)
木全敬蔵「空中写真撮影の歴史」(『写真測量とリモートセンシング』36-1 1997年)