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上方漫才

2019年1月9日

ページ番号:9001

上方漫才

かみがたまんざい

分野/部門

無形文化財/芸能〔演芸〕

保持者

夢路いとし・喜味こいし

紹介

夢路いとし 喜味こいし 写真

 「まんざい」という名称は、千年も万年も家人の長寿繁栄を予祝する祝福芸である「千秋萬歳(万歳)」とされている。現代の「漫才」は「萬歳」からの流れをそのまま受け継ぐものではないが、現在の「しゃべくり」を中心とした形態をとるようになってからでも、およそ100年を経過している。この話芸は、大阪で生まれ、その魅力から東京をはじめ全国に広まり、多くの「笑い」を通じて、市民生活に欠くことのできない「潤い」をもたらし続けてきた。
 夢路いとし(本名:篠原博信、大正14年3月27日生まれ、横浜市出身)・喜味こいし(本名:篠原勲、昭和2年11月5日生まれ、横浜市出身)の両名は、およそ60年の長きにわたり兄弟コンビとして「上方漫才」の保存と振興に尽力されてきた。いわゆる「家庭もの」を中心とした漫才は、巧妙な話術と間・ま・の活用によって、「漫才の教科書」ともいわれ健全な笑いを提供し、「上方漫才」の伝統を正しく体現したものであり、未来に継承すべきものと思われる。また、「いとこい一座」を結成し、大阪府民劇場の催しとして、各地において、漫才を主体とした演芸バラエテイショーを公演するなどして、漫才の普及に努めるとともに、出演者の技芸の錬磨のみならず、若手の育成にも尽力してきた。
 平成24年2月指定解除。

受賞歴

昭和42年(1967) 文部省芸術祭 奨励賞
昭和46年(1971) 第8回放送批評家懇談会 ギャラクシー賞
昭和48年(1973) 大阪府民劇場賞 優秀賞
昭和56年(1981) 第16回大阪市民表彰 文化功労賞
昭和61年(1986) 昭和61年度大阪芸術賞
平成5年(1993) 平成4年度第43回芸術選奨 文部大臣賞、秋の紫綬褒賞
平成10年(1998) 秋の叙勲 勲四等旭日小綬章

参考文献

三田純市『昭和上方笑芸史』(學藝書林 1993年)
秋田実『大阪笑話史』(編集工房ノア 1984年)
相羽秋夫『上方漫才入門』(弘文出版 1995年)
足立克己『上方漫才史』(東方出版 1994年)
井上宏『まんざい―大阪の笑い―』(世界思想社 1981年)
古川嘉一郎ほか『上方笑芸の世界』(白水社 1984年)

 

⇒「大阪市指定文化財(平成11年度)」にもどる

 

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