長原遺跡出土「長原里」木簡 1点
2019年1月9日
ページ番号:34257
長原遺跡出土「長原里」木簡
ながはらいせきしゅつど ながはらのさと もっかん
分野/部門
所有者
出土地
大阪市平野区長吉長原1(長原遺跡)
紹介
法量:長さ35.2cm、最大幅6.1cm、厚さ0.4cm

平野区長吉長原1丁目の発掘調査において出土した治暦2年(1066)の紀年をもつ「制札」(せいさつ)木簡である。
文字は片面のみに、不明文字も含め92文字が記載されている。
冒頭に「制止」の文字があり、それに続いて7つの文節が記される。
内容は、「津則永」が「長原里卅五坪」に作っていた「苧」「壱畝」に対し「平大夫」が「制止」の命令を出したものと考えられ、在地豪族津氏の則永、僧戒能、中央貴族である平大夫らが「長原里卅五坪」の土地争いをしている状況が窺え、当地における古代から中世社会への変化を知る上で貴重な資料である。
また、下端から1.0cmと10.3cmの位置に、0.7cmの間隔で2個ずつ小孔があけられ、隣り合う小孔の間には紐ずれによると考えられる痕跡があることから、この部分に紐を通し棒状のものに括り付け掲示されていたのではないかと考えられる。
定型化した中世制札と本木簡との形態的な差は大きいが、中世の制札に通ずる特徴をもっていると位置づけられ、中世制札の成立を考える上でも貴重な史料である。
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