井上家庭園
2019年1月9日
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井上家庭園
分野/部門
所在地
紹介
井上家は生野区に位置し、敷地の北よりに主屋を構え、その北側に庭がある。重森三玲(しげもりみれい)の作で、竣工は昭和15年(1940)である。
重森の作風は、立石を中心とし、中国の山水画にみられるような躍動感のある造形が特徴で、力強く立体的な構成となっているものが多い。古典の意匠、形態にとらわれず、常に新しいものを求めた。
井上家庭園は茶室の坪庭としてつくられた小規模なものである。
全体を蹲踞(つくばい)構成とし、茶室から見て正面奥に手水鉢(ちょうずばち)を置き、これを中心に緑泥片岩(りょくでいへんがん)を用いた激しい立体構成の石組みを配置する。
茶室側は鞍馬石の丸石を敷き詰め、緑と赤の色彩は鮮やかな対比をみせる。
重森の作庭としては初期の段階に属するが、後に開花する重森の特徴的な作庭の特徴がよくあらわれているものとして貴重である。
用語解説
蹲踞(つくばい) 茶事の時、客が席入する前に手を清め、口をすすぐために置かれた手水鉢と役石などを含めた意匠の総称
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