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平成22年第20回教育委員会会議

2022年9月1日

ページ番号:104442

平成22年第20回教育委員会会議

第20回教育委員会会議録

 

1 日時 平成22年10月12日(火曜日)午前10時~午前11時50分

 

2 場所 大阪市役所本庁舎屋上会議室

 

3 出席者

池田 知隆  委員長

佐藤友美子  委員

勝井 映子  委員

矢野 裕俊  委員

長谷川惠一  委員

 

永井 哲郎  教育長

中尾 寛志  教育次長

沼守 誠也  教育次長

岡田 俊樹  総務部長

荻野 哲男  教務部長

山條 哲男  教職員資質向上担当部長

三宅  卓  生涯学習部長

吉田 豊治  指導部長

大東 正則  教育事業監理担当部長

小畠  稔  学校経営管理センター所長

山本 功人  企画担当課長

近藤 律子  総務部担当係長

藤巻 幸嗣  教職員人事担当課長

三田村珠央  教職員人事担当課長代理

本  教宏  教務部担当係長

深見賢一郎  学校保健担当課長代理

赤銅 久和  初等教育担当課長

岡田 和子  指導部首席指導主事

坪井 宏曉  指導部総括指導主事

弘元  介  指導部主任指導主事

水野 和幸  指導部主任指導主事

田野 明子  指導部担当係長

柴田 俊次  中学校教育担当課長

近藤 義隆  指導部主任指導主事

札場 俊二  教育センター首席指導主事

菱田 準子  教育センター総括指導主事

小川 芳和  総務担当課長

川本 祥生  総務担当課長代理

松浦 令   総務部担当係長

 

4 次第

(1)池田委員長より開会を宣告

(2)池田委員長より会議録署名者に長谷川委員を指名

(3)議題

議案第133号 市会提出予定案件(その15)

議案第134号 平成22年度全国学力・学習状況調査の結果の公表について

議案第135号 第35回学校医等永年勤続者表彰について

報告第 23 号 平成23年度大阪市公立学校・幼稚園教員採用選考テスト最終合格者の決定について

なお、議案第133号及び議題第134号については、教育委員会会議規則第6条第1項第5号に該当することにより、議案第135号及び報告第23号については、教育委員会会議規則第6条第1項第2号に該当することにより採決の結果、委員全員異議なく会議は非公開とされた。

 

(4)議事要旨

議案第133号「市会提出予定案件(その15)」を上程。

山本企画担当課長からの説明要旨は以下のとおりである。

地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条第1項に基づき、平成21年度における教育委員会が所管する事務事業の管理及び執行の状況の点検及び評価として、局経営方針に掲げる戦略の進捗状況や具体的取組の目標の達成状況について、大阪市教育行政点検評価委員会からの意見も踏まえながら点検・評価を行い、その結果に関する報告書を作成したので、市会へ提出する。

質疑の概要は以下のとおりである。

矢野委員「8ページの「小学校理科指導力向上講座の実施」について、年間100人が研修を受講したので目標をほぼ達成したとなっている。経営方針を見ると予算は100万円が計上されているが、どのような研修を実施したのかここからはわからない。どういう目標を達成するための研修計画であり、また、どういうための100万円なのかわからない。どれだけいいことが期待できてどう達成されているのか教えてほしい。これは一つの例だが、他の項目も同様のことが言える。」

山本課長「理科指導力向上講座については、各小学校で一人ずつ合計300人を各学校で理科の指導力向上の研修を行ってもらうためのリーダーとして養成するために年間100人ずつ、3年計画で行っている。戦略全体の取組としては基礎基本の定着なので、学力向上に関わって、理科の研修であるとか、言語力の向上であるとかということに全体的に取り組んでいって戦略を達成していこうという考えの下に設定した取組の達成状況が評価書に書かれているとご理解をいただきたい。」

矢野委員「300人の数を達成することが目的でない。そのことによって何を達成するのかが一番大事である。研修を通して理科教育のリーダーとしての力が身につけられるのかを担保しないと意味がない。」

山本課長「市全体の経営方針に基づく評価システムを取り入れており、業績目標を数値で示さなければならないということがあり、理科の研修については3年間で300人を目標として掲げている。ご指摘のようにそれが有効に機能しているかどうかは自己評価をしていく中で戦略の達成目標を達成した段階で検証していかなければならない。」

矢野委員「点検評価で一番大事なのはそこである。何人受講させるかは大したことではない。研修の中身が重要なのである。そのところがこの文章ではわからなかったので指摘をさせてもらった。また、これと外国語活動研修会の実施が経営課題1に位置づけられているのも問題がある。教師力の向上の項目にあたるのではないかと思われ、立て方にも課題があると思う。それと、経営課題5の効率的な運営体制の確立について、38ページからはお金と人員の削減がどれだけできたか示されているが、削減をして業務がきちんと遂行できているのか。そこを押さえておかないと、予算及び人員を減らしたが業務もできていないということでは意味がない。ちゃんと業務ができていることを担保しなければいけない。削減はこのご時勢に避けられないとは思うが、より大事なことは業務に支障をきたしていないということである。何百人削減をしたという文章を読んでいて不安がある。こういう体制をとっているので業務に支障は生じていないと書いてほしい。」

山本課長「例えば先ほど説明した理科の研修を含めた研修事業等については経営課題3でもとりあげている。達成目標として研修が学校での実践に役立つと答える受講生の割合が80%以上にすることを掲げており、効果については検証をしていきたい。人員削減について、評価委員からも同様のご指摘をいただいている。効率的な管理運営体制の確立は全市のマニフェストに基づいて教育委員会で作成をしている。削減だけで教育活動に影響が出ないようにということについて、39ページもあるように「事業の水準を確保しながら」という点を配慮しながらやっていきたい。」

矢野委員「言葉として明記することが大事である。こういう理由で教育活動に影響なく削減できるということを示さなければならない。」

長谷川委員「全体をA4一枚でまとめたものを添付したらどうか。A4一枚にすると本当に重要なことをまとめなければならない。そうすればどれが重要か明確になる。次年度以降検討してもらいたい。それと、全体の評価中心化傾向が出てしまっており、全体がぼやけている。評価の特色が見えにくい。経営課題を1から5にしていることがわかりにくくさせている原因ではないかと思う。全体が漠然としている。1と2に絞ればいいのではないか。1から5を並べられるとどれが重要かわかりにくい。1は学力問題を中心に書かれているので学力を中心にすえたらいいと思う。学力と生きる力を並列的に書いてあるが、それは少し違うと思う。生きる力はすべての中心的なテーマであり、学力は生きる力の中に含まれるので、並列的に書くのはおかしいと思う。生きる力の中の学力と表現した方がポイントが明確になる。学力にポイントを置いて経営課題の1をたてればいいと思う。2の健全な教育環境の確保について、全体を包む環境の問題であり、全体の環境を書くとよりわかりやすいのではないか。そうすると、経営課題2は環境の問題を捉えている、教育環境を整えているということに整理すればいい。学力の問題の成果を上げるための環境を整えるということで経営課題1と2を2つの柱にすると全体の整理が進むのではないかと思う。3から5は1及び2から発生する課題と考えればいい。3から5を1、2の枠の中で捉え直すと、1及び2でかなりの部分が表現されると思う。このように目次の立て方に問題があるのではないかと思う。」

山本課長「A4一枚にまとめることについて、この評価は個別に評価しており、全体がどのようになっているのかわかりにくくなっていると思うので、検討していきたい。目次については、経営方針の立て方に沿って立てている。経営方針が学校教育・生涯学習・効率化に向けての様々な取組の3本柱となっており、学校教育の取組が非常にボリュームが多いため、分類することになり、確かな学力、教育環境の確保、信頼される学校作りに分けたという経過がある。一つの取組がいくつかの経営方針に関連するということでなかなか分けるのが難しかったということがあった。来年からは局運営方針として統一した形で新しく立て直す。その中でご指摘の点を踏まえ、教育振興基本計画の立て方に則って整理する方向で検討していきたい。学力と生きる力が並列になっていることについては、生きる力は、確かな学力、健やかな体、豊かな心の三要素からなっているので、確かな学力だけが前に出ていることに違和感を感じられるのはもっともである。確かな学力は教育委員会に求められている一番大きな部分なので強調するために並列になっている。わかりにくいということであれば表現を考えたい。」

長谷川委員「戦略という言葉を使うときは絞り込みが重要である。バランススコアカードという手法があるのでそれを研究してもらいたい。」

委員長「来年度の評価に向けての課題について意見が出されたので、受け止めて活かしてもらいたい。」

採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。

 

議案第134号「平成22年度全国学力・学習状況調査の結果の公表について」を上程。

岡田首席指導主事及び札場首席指導主事からの説明要旨は以下のとおりである。

本年度の結果の公表については、文部科学省の実施要領に沿って、報道機関やホームページ上で公表するとともに、各学校にあらかじめ説明を行うこと、各学校には自校の結果の分析と併せて丁寧に保護者等に説明するよう指導するが、その場合には自校の平均正答率などの数値は明らかにしないよう求めることとする。

今年度は国の調査の方法が悉皆方式から抽出方式に変わったが、本市においては希望利用方式により全ての学校が参加した。成果としては、小学校算数Bの正答率が全国を上回ったこと、算数B及び数学Bで得点高位層の割合が全国を上回ったこと、平均無解答率の全国平均との差が縮まってきたことがある。課題としては、国語で小中学校とも全国と比べて得点高位層の割合が低いことがある。

児童生徒質問紙の回答状況について、「朝食を毎日食べている」、「毎日同じ時刻に寝ている」児童生徒が年々増加していることは成果であるが、テレビを1日4時間以上見ていたり、携帯電話でほぼ毎日通話やメールしている児童生徒の割合が全国よりも高いことが課題である。また、家庭での学習習慣に改善が見られるものの、学校が休みの日の家庭での学習習慣には課題がある。

これらの成果と課題を受け、今後の取組として、1習熟度別少人数授業、2言語力の向上、3自主学習習慣の定着、4家庭・地域との連携、5小学校と中学校との円滑な接続、6学校力の向上の六つの取組を継続して実施してまいりたい。

質疑の概要は以下のとおりである。

勝井委員「言語力の育成に特に取り組んでほしい。自分の考えをまとめる力が低いのは大きな課題である。自尊感情が低いのも残念である。毎朝の読書は全校でやっているとのことなので、自分の読んだ本の内容をみんなの前で発表すればいいと思う。そうすればスムーズに表現の勉強につなげていけるのではないか。幼稚園・保育所では読み聞かせをしっかりやっていて、その頃は子どもはみんな本が好きだが、小学校にあがると好きでなくなる。それは読む機会を与えないからだと思うので、小学校でも読み聞かせをしっかりし、それを表現させる時間をとってあげてほしい。」

岡田首席「幼稚園や保育園の取組を写真を入れて紹介することで、小学校でも教員が意識してやってもらいたいと考えている。」

佐藤委員「いいところを少しでもほめようとしているが、課題を明確にすることも大事である。なぜその問題で無解答率が高いのか分析することが必要である。現場にもどこが課題であるか伝えないといけない。また、話を聞くということは家庭での教育が重要である。授業だけでできる問題ではないと思うので、PTAを巻き込んで家庭での話し合いをする機会を増やしていってほしい。お互いが受け止めて会話していくことの重要性をいろいろな場で訴えていくことが大事だと思う。また、小中の円滑な接続はいいことだと思うが、施設一体型小中一貫校ばかり強調するのではなく、大事なのは、小学校の勉強は小学校で終わるのではなく、何度でも立ち戻って振り返りなどを行うことであるので、そういった点にも注意してほしい。この学力テストは学校にとっても意義があることだし、教育委員会にとって現場の状況が把握できる本当にいい制度だと思う。これが学校の支援にもなるという実績をぜひあげていってほしい。」

矢野委員「朝の読書について、中学校で全国との差が著しい。改善の見込みはあるのか。授業力アップサポート事業について、教育指導員が退職校長に限定されているが、退職校長は10年以上も授業から離れている。授業力のアップについては、管理職だけでなく、経験豊富で優れた授業力をもった教員にもサポートしてもらってはどうか。」

岡田首席「中学校の読書について、中学校の朝の時間については、生徒指導があり、一斉に行うのは難しい。昼の時間を利用するなど工夫してやってもらっている。さらに充実させるよう校長にお願いしたい。」

札場首席「サポート事業については、現在は退職校長だけだが、ゆくゆくは指導教諭を活性化して現場や隣接校などの合同研修会を実施するなど現場の力を活かしたい。研究委員・専門委員がいる教育研究会とも協力しながら授業力を高める施策をやっていきたい。サポート事業についてもこれらを踏まえてさらに進めていきたい。」

矢野委員「授業力に関しては、管理職と教員という関係よりはメンター的な役割をする人がOJT的に行うことが効果的なのでよろしくお願いしたい。」

長谷川委員「25ページに書かれている6つの取組の柱の上3つが生きる力に関する内容で、下の3つを環境に関する内容と位置づければどうか。先ほどの点検評価の議案の中で経営課題1戦略1-3に共に学び共に育つという項目があり、特別支援教育に特化して書かれているが、すべてにあてはまった内容で書いた方がいいのではないか。クラスで教えあう環境づくりを意識すると、共に学び共に育つ教育の推進ができていく。教えあう教育はコストがかからないし、政策的にも有効である。先生がお互いに勉強しあう環境も学力向上に寄与する。地域で全体のレベルを上げていくというコミュニティの観点で捉えたときに、共に学び共に育つというフレーズは全体にかぶせた方が成果は上がると思う。」

採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。

 

議案第135号「第35回学校医等永年勤続者表彰について」を上程。

深見学校保健担当課長代理からの説明要旨は以下のとおりである。

学校医等永年勤続者表彰実施要項に基づき、20年以上勤務した学校医、学校歯科医及び学校薬剤師に対し表彰を行う。表彰者数は、学校医14名、学校歯科医7名及び学校薬剤師10名の合計31名である。

採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。

 

報告第23号「平成23年度大阪市公立学校・幼稚園教員採用選考テスト最終合格者の決定について」を上程。

藤巻教職員人事担当課長からの説明要旨は以下のとおりである。

今年度の教員採用選考テストの志願者数は4,171人、受験者数は2,917人であり、最終合格者数は742人である。全体の最終倍率は3.9倍であり、合格者の平均年齢は27.7歳である。合格者の発表は10月19日に行う。

質疑の概要は以下のとおりである。

佐藤委員「筆答試験は学力的適性をどのくらい測るものなのか。」

本係長「まんべんなくできる人もいるが、専門分野はできるもののその他の教科を苦手としている人がいる。実践の中で今後身につけていってもらいたい。」

佐藤委員「合格者の中学校の国語も成績にばらつきがあるがその点についてはどうか。」

本係長「国語については今回平均点が低く、問題が難しいということがあり、出来不出来の差が大きかった。大阪府とも協議して力量がより計りやすい問題にしていきたい。」

佐藤委員「面接はテクニックもあり、慣れで点数も高くなっていく。筆答で平均点よりも低い人を採用するのはどうかと思うので検討してもらいたい。」

矢野委員「中学校の数学でも同じことが言える。面接とはどのような形で行われたのか。」

本係長「中学校では面接で重要視されているのは生活指導や保護者対応であり、面接での差が生じている。場面指導を面接に取り入れており、ロールプレイでの対応を評価している。」

矢野委員「教師になりたいという気持ちを持って勉強をしている人が筆答の点数が低いのは納得しがたいものがある。準備の仕方として問題がある。もう少し勉強をしてもらわないといけない。教員になってから特に問題となっていないということではなく、教師をめざす姿勢として問題である。自分で気づかせるような仕組みを取り入れてもらいたい。」

荻野部長「今後はさらに検証を行い、面接の工夫も含めて考えていきたい。」

採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。

 

(5)池田委員長より閉会を宣告

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