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平成23年第9回教育委員会会議

2022年9月1日

ページ番号:189326

平成23年第9回教育委員会会議 会議録

1 日時   平成23年5月10日(火曜日) 午前9時30分~午前10時15分

 

2 場所   大阪市役所本庁舎屋上会議室

 

3 出席者

佐藤友美子  委員長

勝井 映子  委員長職務代理者

矢野 裕俊  委員

長谷川惠一  委員

高尾 元久  委員

 

永井 哲郎  教育長

中尾 寛志  教育次長

沼守 誠也  教育次長

荻野 哲男  総務部長

小川 芳和  学校配置計画担当部長

林田  潔  教務部長

三宅  卓  生涯学習部長

沢田 和夫  指導部長

上林 幸男  教育事業監理担当部長

小畠  稔  学校経営管理センター所長

永安  卓  中学校教育担当課長

北口 直樹  指導部主任指導主事

田中  節  指導部主任指導主事

寛座 純一  高等学校教育担当課長

塩見 暢明  指導部主任指導主事

長谷川義高  指導部指導主事

島田 保彦  特別支援教育担当課長

杉本 幸一  指導部総括指導主事

森本 充博  総務課長

川本 祥生  総務課長代理

松浦 令   総務部担当係長

 

4 次第

(1)佐藤委員長より開会を宣告

(2)佐藤委員長より会議録署名者に矢野委員を指名

(3)議題

議案第68号 大阪市高等学校教育審議会委員の解嘱及び委嘱について

議案第69号 平成24年度使用教科用図書の採択の方式について

 

(4)議事要旨

議案第68号「大阪市高等学校教育審議会委員の解嘱及び委嘱について」を上程。

沢田指導部長からの説明要旨は以下のとおりである。

その他教育委員会が適当と認める者として委嘱されている栗本恵市氏及び松本潤氏から委員を辞職したい旨の申し出があったので委員の委嘱を解き、その後任として行平茂正氏及び阿部信弥氏を新たに委員として委嘱する。任期は前任者の残任期間とする。

質疑の概要は以下のとおりである。

高尾委員「現在この審議会に審議をお願いしている案件はあるか。」

寛座課長「直近のものとしては、平成22年3月に第11次答申として、『創造都市・大阪の持続的発展に貢献する今後の本市高等学校のあり方』にかかる答申をいただいたところである。」

採決の結果、委員全員異議なく承認。

 

議案第69号「平成24年度使用教科用図書の採択の方式について」を上程。

沢田指導部長からの説明要旨は以下のとおりである。

平成24年度使用教科用図書の採択の方式について、中学校及び特別支援学校中学部の教科用図書については、平成24年度から新しい学習指導要領が全面実施されることにより、これまでの教科用図書が発行されないため、今年度新たに採択することになる。本市では、大阪市立学校教科用図書選定委員会の答申を踏まえ、教育委員会において採択することとする。9教科15種目の教科用図書を市内8採択地区ごとに採択する。学校教科用図書選定委員会は、中央調査委員会、地区調査委員会及び学校調査委員会を置き、それぞれから調査した結果を報告させ、それを踏まえて、各種目について推薦理由をつけて教育委員会へ複数者を推薦する。小学校及び特別支援学校小学部については、平成22年度に採択したものと同一の教科書を採択する。高等学校及び特別支援学校高等部及び学校教育法附則第9条による教科用図書については、各高等学校及び特別支援学校に教科用図書選定調査会を設置し、同調査会の答申を踏まえ、教育委員会において採択する。

質疑の概要は以下のとおりである。

高尾委員「教科書採択の仕組について、法律に手続が定められているわけではなく、教育委員会にかなりの部分が委ねられているものと考えるが、最低限どの程度の基準を満たせばいいのか。」

沢田部長「文部科学省の通知に基づき、各教育委員会で採択の方式について定めている。通知の内容は、教育委員会の権限と責任のもとで十分な調査研究を行なうこと、適切な手続を踏まえて適正かつ公正な採択の確保を徹底すること、開かれた採択を一層徹底することということになっている。」

高尾委員「このように3つの調査委員会を設置しているところは他にはあるのか。」

永安課長「基本的には簡素化の流れがあり、他都市ではこのように3つの調査委員会を置いているところはあまりないと思う。本市では、昨年度の小学校の教科書採択の際にこの方式で行っている。」

沢田部長「事務量が非常に膨大であるので、各都市とも簡素化しているというのが実情であるが、大阪市の場合は、採択地区を8つに分けて、学校現場の声、市民の声を聞きながら、適正に採択している。」

高尾委員「簡素化というのは組織が簡素化されているという趣旨か。」

沢田部長「本市では全市を8地区に分けて採択を行なっているが、採択地区を一つにまとめたところがあると聞いている。」

高尾委員「選定委員会の構成メンバーの中の教育に関して学識を有する者とは具体的にはどのような人が就任しているのか。」

沼守次長「本年度のメンバーについては、採択が終わるまでは本人が特定できるような情報は公表できない。昨年度は大学教授と専門性を有する学芸員を外部有識者として選んだ。今年度のメンバーについては採択終了後に公表することになる。」

高尾委員「教育に関しとはどういう意味か。」

沼守次長「教育はかなり広い意味があるので、教育学も含むし、教育全般に関わることもある。いろいろな立場があるので広い視点で選んでいる。」

矢野委員「中学校の教科用図書は府教委へ報告するとのことだが、どういう手続で採択したかということも報告するのか。それとも結果だけ伝えることになるのか。」

教育長「教科書の無償貸与のために結果を大阪府がとりまとめているだけであり、採択手続については報告しない。」

矢野委員「適正かつ公正に採択が行われているかという検証は国のレベルでも府教委のレベルでも行なわれないのか。」

教育長「教科書の採択は各教育委員会の権限で行うことになっている。採択後にすべての情報をオープンにすることで公正・公平というのを担保している。採択いただくときには公開での審議になるので、その意味では最終の決定手続についてはオープンになっている。」

矢野委員「確認になるが、府が無償貸与の関係で取りまとめ役になっており、そして、各市町村の教育委員会がその責任で採択し、それを府教委に報告し、府教委が国へ報告するという流れになっているということでいいか。」

委員長「簡素化の流れがあるとのことだが、地域の分け方だけが簡素化されていると理解すればいいのか、それとも、調査委員会などの仕組みも簡素化されていると考えればいいのか。」

永安課長「調査委員会が3つあるという意味では、他都市では簡素化がされているが、選定委員会はどこの都市でも設置されている。」

委員長「採択地区の簡素化だけでなく、手続きについても簡素化しているところがあるということか。」

永安課長「調査委員会を3つ設けることについては簡素化されている。」

委員長「3つの調査委員会を設けることについては、いい仕組みだとは思うが、負担が大きいと思う。昨年度の小学校の教科用図書の採択で何か苦情や問題はなかったのか。」

永安課長「8つの採択地区に分けて、この方式で採択手続を行うことについては、昭和38年から続いている。昨年の小学校の教科用図書も適正に採択されており、今年度も同じやり方を踏襲している。」

教育長「国はむしろ採択地区を細分化せよという考え方を示している。」

委員長「一方で行政運営はできるだけ効率化すべきという考えもあるので、どう折り合いをつけるかが大事である。これまでこのやり方で続いてきたからということではなく、毎回最適な方法を検証することが必要なのではないか。」

沼守次長「学校の教科書は子どもたちにとって一番大事なものである。そういった意味ですべての教員が教科書の内容を確かめ、理解することが必要であると思う。学校調査委員会はそのために置かれており、同時に、地区調査委員会はもう少し広く、地域の中でどういう観点がいるのか等の研究を行っている。それぞれの調査委員会で重要な役割があり、子どもにとってどの教科書がいいか慎重に選択するために、丁寧な仕組みを作っており、この仕組み自体は有効に機能していると考えている。各教員が教科書採択に意識を持って参加してもらいたいと考えている。」

長谷川委員「昨年度小学校の採択を経験して、すごいボリュームがあると感じた。これだけエネルギーをかけた時に、本当に重要なのは、その結果がどのような影響を与えるかである。公平・公正という観点もわかるが、力点としては、この教科書を選んだ結果、子どもがどう育っていくかという観点が重要だと思うが、そのへんはどうなっているか。」

教育長「学校調査委員会では、学校の教員が自ら使う前提で、自分たちの学校の子どもの状況を勘案して選んでおり、教科書採択に学校のスタッフが参画しているということが意味合いとして大きい。単に決められたものを与えられるのではなく、自分たちが選択に参画してきた教科書ということで意識が違うと思う。また、学校によって状況は様々であるので、学校現場の意見も取り入れて教科書を選ぶことが重要だと思う。」

長谷川委員「それはその通りだとは思う。学校調査委員会の役割は重要であり、自分たちが選択したという意識を持つのと持たないのではずいぶん違う。8地区もあるので、地区ごとにどういうカラーが出てくるかという観点で昨年見ていたが、あれだけのボリュームがあったのでわかりにくかった。公正・公平という視点もわかるが、大阪の各地区のカラーが出てほしいと思っている。現場教員の参画意識を高めるようにしていけば、教員のモチベーションも上がるし、各地区のカラーも出てくるのではないか。そのような評価の問題も検証してほしい。」

高尾委員「学校で使うものであり学校現場の意見が大きく反映されるのは当然だと思う。しかし、私の意見は、選定委員会と中央調査委員会のメンバーをもっと多様化してやっていくべきであるということである。学識経験者や保護者代表をさらに増やし、中央調査委員会にも入れてほしい。学識経験者も大学で教育学を教えている人だけでなく、自然科学や国際的な政治情勢、経済情勢は目まぐるしく変わっており、問題点も多様化しているので、物理や工学、法律学などの見識を持っている人の判断も加えるべきである。学校現場ではそういった視点はなかなかフォローしにくい分野であると思うので、そういった人を活用することで補ってもらいたい。最近面白いなと思ったことに、宇宙探査船はやぶさに関わった川田氏が『教科書には過去のことしか載っていない。練習問題をいくつ解いても、将来を切り開く研究にはなりえない』というようなことを言っていることがある。この考え方は義務教育では極論かもしれないが、こういう問題意識に答える教科書とは一体どのようなものであるか、川田氏に選んでみてほしいと思った。閉鎖的な考えではなく、より広い視点で選定をすることが求められているのではないか。教科書は使い慣れているからという視点で選ぶのは違うと思う。そういう意味では外部の目をもっと取り入れるべきである。実業界から入ってもらってもいいと思う。各教科書は国の検定をクリアしているとはいえ、その中で選ぶという重要な責務を教育委員会が負っているのは、表記方法や内容がだいぶ違うところがあるからだと思う。」

教育長「3つの調査委員会からあがってきた報告をもとに選定委員会で総合的に議論を行っている。報告があがってきたものを違う観点から議論することになる。選定委員会として一つ一つの教科書についてコメントする。おっしゃっている観点は十分にはできないかもしれないが、こういう観点から見てもらいたいと選定委員会にお願いすることは可能である。現在の義務教育の教科書はある程度評価の固まったものを載せている。応用については子どもたちに考えさせるきっかけとなるものが含まれており、それを授業でどう活かしていくかは教師の力量にかかっている。特に今回教科書の内容が大きく変わっているので、どう活用すればいいか研修をしっかり行いたいと考えている。」

高尾委員「府教委からは助言はあるのか。」

教育長「ない。」

委員長「選定委員会はより広い視野が必要だと私も思うが、それぞれの調査委員会はそれぞれの役割分担があるので、それがはっきりでてこないと、教育委員会として決定する際に、かえってこんがらがる。それぞれの役割をこちらとしてもしっかり認識した上で、最終的に採択するのがいいと考えている。」

採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。

 

(5)佐藤委員長より閉会を宣告

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