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平成23年第13回教育委員会会議

2022年9月1日

ページ番号:189330

平成23年第13回教育委員会会議 会議録

1 日時   平成23年6月28日(火曜日) 午前9時30分~午前10時55分

 

2 場所   大阪市役所本庁舎屋上会議室

 

3 出席者

勝井 映子  委員長職務代理者

矢野 裕俊  委員

長谷川惠一  委員

高尾 元久  委員

 

永井 哲郎  教育長

中尾 寛志  教育次長

沼守 誠也  教育次長

荻野 哲男  総務部長

小川 芳和  学校配置計画担当部長

林田  潔  教務部長

三宅  卓  生涯学習部長

沢田 和夫  指導部長

上林 幸男  教育事業監理担当部長

小畠  稔  学校経営管理センター所長

飯田 明子  企画担当課長

山野 敏和  企画担当課長代理

近藤 律子  総務課担当係長

一安 修美  総務部主任指導主事

藤巻 幸嗣  教職員人事担当課長

三田村珠央  教職員人事担当課長代理

高井 俊一  教職員人事担当課長代理

長谷川耕三  教務部担当係長

橋本 洋祐  教務部担当係長

宇野新之祐  教務部担当係長

森本 充博  総務課長

松浦 令   総務課担当係長

ほか係員1名

 

4 次第

(1)勝井委員長職務代理者より開会を宣告

(2)勝井委員長職務代理者より会議録署名者に矢野委員を指名

(3)議題

議案第79号 職員の人事について

議案第80号 職員の人事について

議案第81号 職員の人事について

報告第10号 平成22年度教育委員会事務局経営方針自己評価結果について

なお、議案第79号から議案第81号については教育委員会会議規則第6条第1項第2号に該当することにより、採決の結果、委員全員異議なく会議は非公開とされた。

 

(4)議事要旨

報告第10号「平成22年度教育委員会事務局経営方針自己評価結果について」を上程。

荻野総務部長からの説明要旨は以下のとおりである。

本市では毎年各局において局の目標像・使命に基づき、経営課題や戦略・具体的取組を明らかにした局経営方針を策定しており、年度当初に、前年度の局経営方針の進捗状況等について自己評価を行い、その結果を市政改革室に提出するとともに市民に公表している。このたび、事務局において自己評価シートを作成したので、その内容について報告する。今後の予定としては、大阪市教育行政点検評価委員会から、この自己評価をもとに外部の視点に立ったご意見をいただくこととしており、また、教育委員会として、点検評価委員会の意見を踏まえ、この自己評価をもとに点検評価を行っていただくこととなる。

質疑の概要は以下のとおりである。

矢野委員「ただいま説明していただいた具体例の14ページの戦略1-3『共に学び、共に育つ教育の推進』について、具体的取組の業績目標の達成状況のところで、番号の①は評価結果が③(ⅱ)であり、達成状況が満足でないということだが、国が出すのが遅れているために遅れているという表現になっている。これは、国任せみたいに読めるので、いかがなものかという気がした。国がどのような形で障害者の権利条約を批准し、ないしは、インクルーシブ教育についてどのような考え方を出すかということは注視する必要はあるが、大阪市としてインクルーシブ教育を今後どう充実させていくのか、もっと踏み込んだ検討もできると思うし、また、すべきだろうと思う。そこが、やや主体性に欠ける評価の仕方に聞こえたので、もう少し説明していただきたい。」

沼守次長「業績目標を『特別支援教育基本方針を策定する』としており、それが達成できなかった理由は何かということになれば、外的要因として、障害者の権利条約の批准が、現在、世界で99カ国が批准しているが、日本については、国において批准について検討はされているものの、まだ批准されていない中、特別支援教育の制度設計がどう変わってくるのか、また、基本的なアウトラインが出されているけれども、確定されていない現状では、書き方としてこうならざるを得なかったということがある。大阪市の特別支援教育のあり方は、これまでも検討してきており、今回、新しい特別支援学校の整備について、また、この間、ご議論いただいてきた地域の学校のあり方についても、方向性を検討している状況である。後は、国から全体の制度設計が示された後に、それをどう盛り込んでいくかということが、本市の基本方針の策定に関わってくるということである。市民の方々にお示しした後、ご質問があれば、そのようにお答えしていきたい。」

矢野委員「関連して、②の特別支援教育コーディネーターの資質向上について、これは、概ね達成ということだが、連絡協議会の開催回数が目標になっていることについてはいかがなものかと思う。開催回数が大事なのではなく、中味や何ができたのかということこそが大事で、会議の開催自体は1回でもいいし、極端なことを言えば、協議会という形では開けなかったけれども、メール等で意見交換して、こういうことを共有したということでも構わないのではないか。数字ではなく、やはり中味が大事である。1年間で資質向上を達成するということは困難であり、資質向上ということを運営方針の1年の目標として掲げたこと自体、問題があるのではないか。これはここでも審議されたことでもあるので、私にも責任があるのだが。例えば、5年間の計画の中で考え、1年目は資質向上のために具体的に何から始めるのか、そのためには、まず、コーディネーターとは何をする役割なのか、コーディネーター間のばらつきをなくしていくとか、あるいは、コーディネーターのグッドプラクティスを共有するとか、そういう具体的な中味がほしいと思う。その点で、目標2回のところを3回開催したという、この書き方では、不十分な気がする。」

飯田課長「先ほど、荻野部長からも説明させていただいたが、大阪市全体の自己評価のあり方の中で、特に業績目標の達成状況については、基本的には、数量的なもので指標をあらわして、それによって評価をしていくというシステムになっている。ご指摘のとおり、成果という部分での判断が必要ということがあるかと思うが、それについては、戦略の成果で設定していく方法になっているところである。今後、平成24年度以降の運営方針の策定にあたっては、今、ご指摘いただいたような点に留意しながら進めていきたい。」

荻野部長「14頁の表をご覧いただきたい。先ほど申しあげたとおり業績目標については、できるだけ数値化することとされているところである。委員ご指摘の問題意識は、我々の議論の中でもあったところである。横に課題や改善策を書いている欄があるが、ここに、回数だけではなく、内容の工夫を図っていく必要があるということ、その課題を解消するための改善策として充実した中味にしていくということを書かせていただいている。そういう問題意識をもった上でここの評価をしているということでご理解いただいきたい。」

矢野委員「数値目標を立てるという趣旨は分かる。数値について書く必要がない、意味がないということではなく、せめて、2回の目標のところ3回開催したのであれば、1回目、2回目、3回目が、具体的にどういう必要性に基づいて、何をやり、どういうことが確認できたのか、そういう3回の必然性がないと、また、資質向上とどう結びついているのか、といったことを書かないと、数字だけでは全く意味がないという気がする。」

高尾委員「私は、もう少しメリハリがあってもよかったのではないかと思う。『②-B-ア』という評価結果がほとんどであり、もっと焦点化した方がいいのではというのが第一印象である。ただ、他の部局との整合性をとらないといけないのであろうとも思った。もうひとつ、矢野委員のご指摘にもあったが、評価をすることの難しさがあると思う。ひとつは、評価基準のアからオに当てはまらないものが出てくるのではないかということ。例えば、一生懸命やったが、成果はまだあまり出ていない、しかし、かと言って、取組を修正したり、見直したりしなくても、そのまま継続していけば、来年、再来年には成果が出るという項目もあるかもしれない。そうすると、全てがこの評価基準に当てはまるのかなあと思う。それから、せっかくベストプラクティスに選ばれている事業があるのに、その評価が低すぎるのではないかと思う。もう少し高い評価でもいいのではないかと思う。逆に難しい問題として、大阪市は非常に努力をしているのだが、全国レベルと比べたらまだまだであるという項目が幾つかある。これをどう評価するか。教育的な観点からの頑張ったという評価は、行政上の評価としては正確でない。全国レベルと比べてどうかということを数値化するときにどう扱ったらよいのかということについて、問題が残っているように思う。それから、不登校のところや、学校のマネジメント部分については、まだまだ努力が必要だと思った。総合的に申しあげると、文章の表現としては、分かりやすさは別として、非常に正確に捉えていると思う。ただし、数値化に関しては、やや不正確さが残るのではないかという印象を持った。」

長谷川委員「私は、経営課題1から5までの内容については、項目的には非常に大事な項目は全てあげられていると思う。ただ、この項目を市民の人が見たときにどの程度理解できるかという観点に立つと、ほとんど理解できないのではないかと考える。ひょっとしたら教育委員会の自己満足になるのではないかということになりかねない。私は、この経営課題1から5の内容は全て関連していると思っている。関連しているときには、順番があると思うのだが、この順番がわかりにくいので、順番を整理してほしい。これは今後の課題として話をする。私は、順番としては、経営課題の2、経営課題の4、経営課題の3、経営課題の5、そして、経営課題の1という順番がいいと考える。原因から結果という風に考えて並べ替えてみたところ、私の感覚では、この順番に、関係性があると思った。それぞれの経営課題の関係性が非常に重要であるが、その辺があまり出ていないのが、もったいないという気がした。8ページの目標像と使命の欄に書かれている内容がキーであると思う。この内容を優先順位を高く扱うべきではないか。全体的に眺めるとフラットに見える。評価というのは、どうしてもフラットになりがちであるが、やはり優先順位をつけた方がいいと思う。そのときに目標像と使命という、この2つを優先順位として、高いところにあげるべきではないか。ここの目標像は、私の捉え方では、こういう人材を育成することにより、こんな社会を作りたいということを目標像として捉えているのだろうと考えている。また、使命は、子どもたちの仕上がり像を明確にしているのだろうと考えている。目標像と使命に、できるだけ重点化した仕組みを作って行くべきではないかと全体像の中で感じた。さきほど高尾委員もおっしゃっていたが、ベストプラクティス事業はすばらしいと感じた。この事業は仕組みになるので、経営課題の5のところに入る内容だろうと考える。そうすれば、全体像がかなり変わってくるのではないかと思う。せっかく、ベストプラクティス事業という形で選ばれているのだから、これをもっと取り上げたらいいのではないかと思う。そうすることによって、全体像が大きく変わってくるように感じる。経営課題それぞれは、十分練られた内容で取り上げられていると思うが、全体を見たときに、経営課題の中で、優先順位をもっと重要視していただきたい。そうすることによって、全体の内容や経営課題1~5の個別の内容も変わってくるような感じがする。そういう意味で、経営課題の1~5の内容の関係性を今一度考えていただきたい。上から順番にやっていくという意味ではなくて、関係性をみると、互いにひとつひとつの項目を補い合う関係になっている。具体的に矢野委員から課題があげられていたが、こういうテーマについては、教育の量の問題と質の問題を取り上げる際には、なかなか質の問題に関わっての考え方が難しい。その苦しみは、私もよく分かるのだが、質の内容の数値化に重点を置いていただくと、全体像が変わってくるように感じる。」

勝井委員「私からも1点だけ。全体的なことではないのだが、せっかくこのような評価をして、評価結果から課題と改善策も出ているので、この22年度の改善策を示したのであれば、それが23年度にどのように活かされて、例えば、先ほどの特別支援教育コーディネーターの会議の内容を充実させるということであれば、経験等を活かしてどのように内容を充実させる方策をとっているのか、具体的にお示しいただければ、ひとつずつは良くなっているのかなあということが、市民の方々にも、我々にもよく分かると思う。また、各委員において、この自己評価シートを検討することになるが、それに際して、今年度に改善策がどう反映されたかを少しまとめていただければありがたい。」

高尾委員「これについては、まだ改善できる余地はあるのか。すでに、今年度の運営方針等は出されていると思うが、そうすると、例えば取組の4を上にあげてというのは、難しいのではないか。それから、今年度の分について、自己評価をする際も、様式が全市で決まっていて、変更するのはなかなか難しいのではないかと思うのだが、何か今の議論を活かすような方法などはないのか。例えば、全体を説明できるような特筆すべき1頁があれば、より分かりやすいと思う。項目はいくつもあるのだが、この点を重視して取組を行ったということを示すものがあれば。そうすれば、いろんな改善点が出てくるのではないかと思う。」

教育長「基本的には、今後24年度に向けた方針をまとめてくので、いただいたご意見は、その中に反映していくことができる。また、市政改革室が出しているフォーマットは決まっているので、例えば、それを教育委員会のホームページでお示しするときに、教育委員会独自の文章をつけるというのは、問題がないと思う。教育委員会の見解を1枚もので説明するということはできると思う。大阪市役所の中でシステム的に出していくものは、全局統一したフォーマットがあるので、そのフォーマットの範囲内でできることに限られるが、対外的にお示しするときに、長谷川委員のご指摘のように、教育委員会としては、こういったところに力点を置いているということを、再度強調するようなペーパーをつくることは可能である。」

山野代理「教育長の説明を補足させていただくと、今後、教育委員会としての考え方として、教育行政点検評価報告書を秋ごろに出すことになるので、当然、その中で、工夫はできるのではないかと考えている。それは、むしろ、教育委員会の考え方をより出せる場であろうと考えているので、9月以降に、各委員のご意見を伺いながら、そこのまとめ方も、ご相談させていただきたいと考えている。」

高尾委員「ぜひ市民にわかりやすい表現でお願いしたい。」

勝井委員「ただいまの説明にもあったが、各委員におかれては、今後、自己評価シートを基に、各々ご検討を始めていただくようお願いする。報告については、これで結構である。」

 

議案第79号「職員の人事について」を上程。

林田教務部長からの説明要旨は以下のとおりである。

第二工芸高等学校事務長の欠員に伴い、後任として学校経営管理センター勤務の萬関雅則を事務長に任命する。

採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。

 

議案第80号「職員の人事について」を上程。

林田教務部長からの説明要旨は以下のとおりである。

現教頭の休職に伴い、後任としてすみれ小学校教諭の狭間雅夫を長吉南小学校教頭に任命する。

質疑の概要は以下のとおりである。

矢野委員「当該教諭は学級担任をもっているのか。」

藤巻課長「当該教諭は教務主任をしており、担任はもっていない。」

矢野委員「現教頭が当該校に着任したのは今年度か。」

教育長「今年度ではなく、もっと以前である。」

長谷川委員「当該校には何か大きな課題があるのか。」

藤巻課長「他の学校にもあるような課題はあると思うが、当該校特有の課題というようなものは聞いてない。」

長谷川委員「校長としての意見は。」

藤巻課長「校長は、今年度昇任により赴任したところであり、教頭のバックアップができていなかったと反省している。」

採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。

 

議案第81号「職員の人事について」を上程。

林田教務部長からの説明要旨は以下のとおりである。

中学校の教諭について、野球部の部活動指導中、生徒の練習の態度が悪いとして感情的になり、左頬を右掌でたたくなどの体罰を行い、当該生徒に左外傷性鼓膜穿孔などのけがを負わせたことにより、懲戒処分として停職2月を科すものである。

質疑の概要は以下のとおりである。

矢野委員「事案は1年ほど前に発生したものであるが、なぜこれだけの時間がかかったのか。」

林田部長「発生後1年近く経っているが、後遺障害の程度も判断材料としているところ、保護者側との接触ができなかったため、症状の確認ができなかった。今年の5月に裁判の準備書面により、すでに症状固定していることや残存障害の程度も明らかになったため、処分の手続に入って、本日上程となった。」

矢野委員「この間当該教諭はどのように勤務してきたのか。勤務の状況について教えてほしい。」

林田部長「保護者へは当初謝罪を行い、反省をしていたが、昨年7月に症状が重いことが判明したため、保護者が態度を硬化させ、会ってくれない状況となった。当該教諭は反省し、保護者へ謝罪の思いを持っていたが、当該保護者が会わないという状況だった。学校からは当該教諭の評判は特に問題ないと聞いている。」

藤巻課長「野球部の顧問は続けている。教科指導も行っている。顧問については、他の保護者から続けてほしいとの要望があり、校長の判断で顧問を続けさせている。」

矢野委員「事案が起こった以後も教科指導を行い、顧問も引き続きやっていて、その中で停職というのはいかがなものか。これが大変な非違行為であるなら、処分が下されるまでは通常どおり勤務するというのには違和感を感じる。管理職による指導や厳正な対処があってしかるべきではないか。」

藤巻課長「事案が発生した際に本人を教育委員会に呼び出して事情聴取するとともに、指導を行った。学校に対しても保護者へ説明を行わせた。処分量定を決めるのに時間がかかったが、現場としては本人へ指導もしたうえで、野球部については継続して顧問をもたせるという判断をしたものである。」

教育長「障害の程度により処分量定に影響がある。しかし、保護者と話ができる状況でなかったため症状が把握できなかった。事情聴取等は早く行っていたのだが、この時期になってしまった。」

藤巻課長「当該生徒は退院後野球部の活動に参加している。保護者としては思ったよりもけがの程度が重かったということで、提訴したと聞いている。12月以降保護者と接触できなくなったのは、弁護士からの指導もあったように聞いている。そういった状況で確認するのに時間がかかった。」

林田部長「教科指導については教員としてきちんとしていかなければならないということがある。今回2月の停職処分であるので、校内でどのような体制をとるのか学校長とも相談して進めたい。」

矢野委員「高校野球なら監督が部員にけがをさせたら普通は指導者を辞めるものである。その点で対応が甘いと思う。クラブの顧問を引き続き行わせていたのは問題である。」

高尾委員「学校と保護者の間での話し合いはどのように行われたのか。なぜこのように話がこじれたのか。」

藤巻課長「当初は校長と本人が謝罪に行った。ただ、手術を受けなければならず全治3ヶ月という状況が判明し、保護者からすると思っていたより重症であり、気持ち的に納得できないということが態度を硬化させたと聞いている。」

林田部長「保護者が他の生徒からかなりの回数をたたかれていたように見えたと聞いたことも不信感を増幅させたと聞いている。」

高尾委員「具体的に何回話し合いが持たれたのか。十分話し合いはなされているのか。」

宇野係長「何回かは記録していないが、当初は相当回数会って謝罪を行ったと聞いている。態度が硬化した後は教育委員会の指導主事も入って、話し合いをしていた。その後最終的に12月に懲戒処分を求める申立書が提出され、その翌日に提訴された。」

高尾委員「当該教諭は当該生徒に何を指導しようとしたのか。何に対して怒ったのか。」

宇野係長「バットは放り投げないということやヘルメットはきちんとそろえて置くということを指導してきたが、なげやりなプレイをしてそれができていなかったため、口頭での指導を行ったが、当該生徒がふてくされた態度をしたので、平手でたたき、それでも態度が直らなかったので、さらに体罰を重ね、最終的に道具のせいにするのかと聞いたところ、当該生徒が違いますと反省を示したので、グランドを走らせた。」

高尾委員「プレイがうまくいかなかったのが道具せいだという態度を生徒がしたために、それは違うのであって、お前の努力や技術が足りなかったのだということを指導したかったのではないか。当該教諭の普段の評価はどのようなものか。過去に問題を起こしたことはなかったのか。」

宇野係長「指導上過去に問題を起こしたことは聞いていない。他の保護者からは信頼も高い。当該保護者も症状が重いことがわかるまでは、自分の子どもの方が悪かったということを言っていた。」

高尾委員「当該教諭が何を指導しようとしたのかということを処分事由説明書に入れてほしい。こういう指導をしようとしたが、生徒がそれに従わなかったために感情的になったということを入れてほしい。」

藤巻課長「盛り込ませてもらう。」

矢野委員「当該中学校は野球部は強いのか。」

沼守次長「昔から盛んである。保護者も熱心な地域である。昔学校が荒れた時期があり、部活に力を入れることによって立ち直ったということがあるので、保護者や地域が協力的である。」

矢野委員「中学校のクラブ活動は小学校と違い、学校間の対抗など競技スポーツの面も出てくるので、教育活動の枠を超えた地域のクラブ活動みたいなことにもなっていくことがある。しかし、学校のクラブ活動として行う限り、勝つことが目的ではなく、クラブを通して成長することが第一の目標である。やや違う傾向にいくことが背景にあるとすれば考えていかなければならない。」

勝井委員「弁護士がつけば、事実関係に争いがなければ、損害論の交渉になるので、いきなり告訴ということにはならないと思う。示談ができないような事案ではないと思うが、相手方の弁護士はついた時期と交渉が決裂した理由を教えてほしい。」

宇野係長「我々が代理人の存在を把握したのは11月である。」

勝井委員「11月に弁護士がついて、その後に交渉があったわけではないのか。きちんと話し合いをすればわかってもらえるのではないかと思う。代理人がついたら、代理人と話をさせてほしいと申し入れをして、事実関係については悪いと思っているといった話をしていけば、訴訟にまではならなかったと思う。事務局も間にクッションとして入って対応をしていってもらえればと思う。」

藤巻課長「7月頃に保護者と話をしていた際には、被害届は出さないが慰謝料については検討すると言っていた。その後10月頃に慰謝料500万円を校長と当該教諭に対して求める調停の申立てが学校に対してあり、校長が対応を検討していたところ、11月になって警察に被害届が出され、訴訟が提起されたという経過である。」

採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。

 

(5)勝井委員長職務代理者より閉会を宣告

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