平成23年第18回教育委員会会議
2024年7月10日
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平成23年第18回教育委員会会議 会議録
1 日時 平成23年8月23日(火曜日) 午前9時30分~午前10時30分
2 場所 大阪市役所本庁舎屋上会議室
3 出席者
佐藤友美子 委員長
勝井 映子 委員長職務代理者
矢野 裕俊 委員
長谷川惠一 委員
高尾 元久 委員
永井 哲郎 教育長
中尾 寛志 教育次長
荻野 哲男 総務部長
小川 芳和 学校配置計画担当部長
林田 潔 教務部長
三宅 卓 生涯学習部長
沢田 和夫 指導部長
上林 幸男 教育事業監理担当部長
小畠 稔 学校経営管理センター所長
藤巻 幸嗣 教職員人事担当課長
三田村珠央 教職員人事担当課長代理
橋本 洋祐 教務部担当係長
宇野新之祐 教務部担当係長
辻井 昭之 教職員給与・厚生担当課長
松田 淳至 教職員給与・厚生担当課長代理
森本 充博 総務課長
川本 祥生 総務課長代理
松浦 令 総務課担当係長
ほか係員1名
4 次第
(1)佐藤委員長より開会を宣告
(2)佐藤委員長より会議録署名者に長谷川委員を指名
(3)議題
議案第89号 大阪市立学校の府費負担教職員の勤務時間、休日、休暇等に関する規則の一部を改正する規則案
議案第90号 大阪市立学校の市費負担教員の勤務時間、休日、休暇等に関する規則の一部を改正する規則案
議案第91号 職員の人事について
議案第92号 職員の人事について
議案第93号 職員の人事について
なお、議案第91号から議案第93号については教育委員会会議規則第6条第1項第2号に該当することにより、採決の結果、委員全員異議なく会議は非公開とされた。
(4)議事要旨
議案第89号「大阪市立学校の府費負担教職員の勤務時間、休日、休暇等に関する規則の一部を改正する規則案」及び議案第90号「大阪市立学校の市費負担教員の勤務時間、休日、休暇等に関する規則の一部を改正する規則案」を一括して上程。
林田教務部長からの説明要旨は以下のとおりである。
大阪府において、これまで育児要件についてのみ適用していた早出遅出勤務制度について、国に準じて、介護要件の場合にも適用できることとする改正が行われることから、府費負担教職員について規定の整備を行い、府に準じて勤務条件を定めている市費負担教員についても必要な規定の整備を行う。
質疑の概要は以下のとおりである。
矢野委員「府費負担教職員の勤務条件制度が自動的に市費教員に適用されることについて、現行の地教行法では任用や勤怠や勤務条件にかかわることは府が権限を持っていることになっているが、特例として政令市については政令市が権限を持っていると記憶している。特例として府が政令市に権限を委任すると考えるのか、市が特例として行うものと考えるのか。私は費用負担は府費に属しているが、任免等については市として独自の考え方があってもいいのではないのかと考える。権限を政令市に委任されているという考えには疑問がある。ただ、この議案自体は異論はない。」
林田部長「府費教職員は地教行法では勤務条件制度については府の条例で定めるとなっているおり、市費教員は市条例で大阪府に準じて定めるとなっているので、市で独自に定めることはできないと考えている。」
高尾委員「地教行法の58条によると、政令市の特例は任免、給与の決定、休職及び懲戒に関する事務は政令市が行うとなっている。その中の事項にこれが含まれているのか。その点の解釈を教えてほしい。」
辻井課長「府費教職員の勤務条件制度は特例に含まれていない。給与制度は府の条例に基づいて政令市が給与の決定を行うものとされている。」
高尾委員「具体的な制度設計は政令市はできないが、その事務は政令市が執行するということか。」
教育長「個別の職員の給与の決定は市が決めるが、それの基になる制度は府が決めるということである。」
勝井委員「市の職員はどうやって決められているのか。」
辻井課長「市費職員は市長部局の制度が適用されている。」
勝井委員「市費職員も同様の改正がされるということか。」
辻井課長「市費職員はすでに同様の制度が導入されている。」
勝井委員「本来は府費負担教職員と市費負担教員が横並びで定められていることの是非を議論するべきだと思うが、今回の改正は範囲を広げるものなので別にいいと思う。」
林田部長「府費負担教職員は地教行法により府の条例が適用され、市費負担教員は私どもで府に準じて規則を定め、府と同様の制度を定めているということであり、このことについて今後いろいろなケースについてどのようになるかをご審議いただくことはあるかと思う。」
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議案第91号「職員の人事について」を上程。
林田教務部長からの説明要旨は以下のとおりである。
現教頭の休職に伴い、後任として港中学校教諭の吉田政彦を新北島中学校教頭に任命する。
質疑の概要は以下のとおりである。
矢野委員「休職した教頭が復職した場合どうなるのか。」
藤巻課長「休職から復職すれば年度末の人事異動の際に他校へ異動することになる。」
矢野委員「年度途中で復職する場合、教頭が2人いることになるがいいのか。」
教育長「そういう場合は事務局や教育センターに配置してそこで業務に従事してもらうことになる。」
矢野委員「今回休職する教頭の年齢や経歴等を教えてほしい。」
藤巻課長「23年4月に当該校へ異動した。前任校は平成19年度から22年度まで教頭として勤めている。年齢は現在49歳である。」
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議案第92号「職員の人事について」を上程。
林田教務部長からの説明要旨は以下のとおりである。
中学校の教諭について、サッカー部の顧問として部員を指導している際に、2名の部員に対して掌で頬を叩くなどの体罰を行い、うち1名に外傷性鼓膜穿孔のけがを負わせたことにより、懲戒処分として停職2月を科し、同校校長について、管理監督責任により、懲戒処分として戒告するものである。なお、当該教諭は認められていない自家用車両による通勤を行ったとして、平成23年2月に停職10日の処分を受けている。
質疑の概要は以下のとおりである。
委員長「服務研修とはどのようなことを行うのか。」
宇野係長「当該教諭に対しては校内において校長が当該教諭に対して自分の行った行為について見つめ直させるということを行う。校長に対しては再発防止研修を実施した昨年度よりこのようなケースで校長に管理監督責任を問うということがなかったため、校長に対しては今後手法を検討したい。」
委員長「個人でということだけでなく、学校全体で改めるために全体ミーティングのようなことはしないのか。」
藤巻課長「全体ミーティングという仕組みはないが、懲戒処分を行う度に事案の概要と再発防止策について全校園に通知し、全教員に対して伝達研修を行うよう指示している。」
委員長「事実として伝えるということではなかなかなくならないのではないかと思う。お互いになくしていくという職場風土作りで解決しないと個人では解決しないのではないかと思うので、何らかの対応を検討してほしい。」
藤巻課長「全教職員で共通理解をして取組をしていかなければいけないと思うし、これまでにも起こっているということなので、校長の取組がどのようなものだったのかということも検証して、どういった対応をするのか考えていきたい。」
教育長「今年は8月に校園長に対して3回コンプライアンス研修を行い、研修内容を学校に持ち帰って伝達研修を行うようにしている。それがどういう成果があげられるかということも検証しなければならない。」
矢野委員「職員個人の非違行為ということであれば、処分してコンプライアンスの徹底ということで防げるかもしれないが、本件は教育活動の中で起こっていることであるので、なぜこういうことが起こったのか学校内で点検し、起こらないようにするために相互でどういうことが必要なのかを教職員全体で考えて共有することが必要なのではないか。しかし、多くのケースでは処分がなされたら、その先生に対して傷口に塩をすり込みたくないという思いからそっとして、気をつけましょうねということで終わっているように思う。こういうネガティブな事案は起きたらしかたないので処分もやむを得ないのだが、ポジティブな方向で活かさなければならない。個人への研修や指導だけでは不十分だと思う。それと、部活動でプロテインを共同購入していたとあるが、中学校の部活動でこういうことはよくあるのか。成長途上の中学生に学校の部活動でプロテインを飲ませているということに驚いた。」
教育長「すべての学校でやっているわけではないが、比較的あるのではと思う。」
矢野委員「部活動の勝利至上主義的な傾向が見受けられる。教育的指導というよりは勝利にこだわりすぎている。」
宇野係長「当該校は強豪であり、地域をあげてチームを応援している。いわば地域クラブのような運営になっていた。それにより顧問の指導も熱が入ったものとなっていた。」
矢野委員「当該教諭はサッカー選手だったのか。」
宇野係長「大学でサッカー部に所属しており、指導者としての技量は持っていた。」
高尾委員「最初の生徒に体罰を行ったときに厳しく指導していれば2回目は防げたのではないかという指摘は重い。今年度は体罰事案が多いように思う。対症療法では限界に達しているのでは。体罰に対する抜本的な対策をとらなければ同じような事案が起こるように思う。もう一度体制作りをすべきである。管理監督責任について、処分事由説明書では2年間に3回も処分者を出しているということに対する結果責任になっている。じゃあ校長として1回目はどうすべきで、2回目はこうすべきだったのに、それをしていなかったということ、具体的に何に対して意を用いなかったのかを示してあげないと、本人にも伝わらないし、他の校長への抑止力にもならない。1回でもこういった事案は起こしてはならないのであって、こういう事案が発生したら校長としてこういうことをしなければならないということをはっきり示せば他の校長へもメッセージが伝わる。」
林田部長「校長として校内でどう改善していくのかについて、校内で議論してもらうことが大切なので、この点校長への指導を行っていきたい。」
教育長「監督責任で校長を懲戒処分するというのは他の校長には強烈なメッセージになる。」
中尾次長「昨日ある特別支援学校を訪問して校長と話をしていた。校長が処分事案について教員に対して伝達研修を行うと教員はまた同じ話かという反応であると言っていた。またと言われても言い続けてほしいとお願いした。こういうことにならないように注意してほしい、それが教職員を守ることになるということを伝えた。」
長谷川委員「今回の事案については、校長のマネジメント力というのが浮かび上がってきている。コンプライアンス研修だけではなかなか治まっていかないと思う。部下に指導をしていても事案が起こってしまったら指導したことにはならない。校長が各教員を支援する仕組みを作ってあげなければ同じことが繰り返されると思う。理念とスキルの両方を定着させなければならない。この2つの観点から仕組みを考えてほしい。処分することだけでは成果はでない。教員をどう活かすのかということを基本に考えていってほしい。教員を活かせば子どもを活かすということにつながっていくので、仕組みを工夫してほしい。」
委員長「学校のクラブか地域のクラブかということが先生の行動などに影響しているのでは。学校の部活動であるということをはっきりさせないといけない。学校の部活動であるので守るべき大事なことがあるということを当該教員にきちんと認識してもらうようにしてほしい。」
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議案第93号「職員の人事について」を上程。
林田教務部長からの説明要旨は以下のとおりである。
高等学校の教諭について、1名の生徒に対して、自ら行うべき業務の一部を負担させたり、個人的にプレゼントを渡すなどの不適切な行為を行い、また、別の生徒に対して、校外へ連れ出し、手を握るなどのセクシャルハラスメント行為を行ったことにより、懲戒処分として減給10分の1 1月を科すものである。
質疑の概要は以下のとおりである。
勝井委員「今回の事案の発覚の経緯として被害を受けた生徒が新たな被害者が出るのを防ぐためとあるが、その点について何か考えはあるのか。処分して公表するだけでは先生がこういうことをする人だとは生徒には伝わらない。被害を受けた生徒は新たな被害者が出ることを防ぎたいという気持ちで告発しているので、こういう生徒の気持ちに答えることがあれば。おかしいと思ったら相談する窓口があるなどのメッセージを生徒にだしてほしい。」
藤巻課長「一義的には当該教諭への処分と研修をきっちりと行い、セクハラ相談窓口について生徒へのさらなる周知を行いたい。周知の状況についても確認したい。」
勝井委員「発覚したのが珍しいぐらいだと思う。女生徒はこういう被害を受けやすいので、生徒が自分の身を守る方法をもっと教えてあげてほしい。」
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
(5)佐藤委員長より閉会を宣告
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