平成29年第8回教育委員会会議
2024年7月10日
ページ番号:363571
平成29年第8回教育委員会会議
日時
平成29年3月24日(金曜日) 10時30分~12時
場所
議題
議案番号 | 案件名 | 議事内容 | 結果 |
---|---|---|---|
議案第28号 | 指導が不適切である教員のステップアップ研修後の措置について【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
議案第29号 | 指導が不適切である教員の認定及びステップアップ研修の決定について【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
議案第30号 | 平成29年度大阪市公立学校・幼稚園教員採用選考テスト採用者の決定について【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
議案第31号 | 大阪市教育委員会事務局事務分掌規則の一部を改正する規則案【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
議案第32号 | 学校以外の教育機関に関する規則の一部を改正する規則案【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
議案第33号 | 職員の人事について【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
議案第34号 | 職員の人事について【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
議案第35号 | 職員の人事について【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
議案第36号 | 職員の人事について【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
議案第37号 | 職員の人事について【非公開】 | ‐ | 原案どおり承認 |
会議録
1 日時 平成29年3月24日 金曜日 午前10時30分から正午
2 場所 大阪市役所本庁舎屋上会議室
3 出席者
山本 晋次 教育長
林 園美 教育長職務代理者
西村 和雄 委員
帯野久美子 委員
森末 尚孝 委員
大継 章嘉 教育次長
多田 勝哉 総務部長
加藤 博之 指導部長
井上 省三 教務部長
大多 一史 教職員資質向上担当課長
吉田加代子 教務部担当係長
川辺 智久 教育センター主任指導主事
山野 敏和 教職員人事担当課長
中野下豪紀 教職員人事担当課長代理
山東 昌弘 教務部担当係長
藤島 健 教務部担当係長
飯田 明子 総務課長
松浦 令 総務課長代理
東川 英俊 総務課担当係長
ほか係員1名
4 次第
(1)山本教育長より開会を宣告
(2)山本教育長より会議録署名者に林委員を指名
(3)議題
議案第28号 指導が不適切である教員のステップアップ研修後の措置について
議案第29号 指導が不適切である教員の認定及びステップアップ研修の決定について
議案第30号 平成29年度大阪市公立学校・幼稚園教員採用選考テスト採用者の決定について
議案第31号 大阪市教育委員会事務局事務分掌規則の一部を改正する規則案
議案第32号 学校以外の教育機関に関する規則の一部を改正する規則案
議案第33号 職員の人事について
議案第34号 職員の人事について
議案第35号 職員の人事について
議案第36号 職員の人事について
議案第37号 職員の人事について
なお、議案第28号から30号については会議規則第6条第1項第2号に該当することにより、議案第31号から議案第37号については会議規則第6条第1項第5号に該当することにより、採決の結果、委員全員異議なく非公開として審議することを決定した。
(4)議事要旨
議案第28号「指導が不適切である教員のステップアップ研修後の措置について」を上程。
井上教務部長の説明の要旨は次のとおりである。
指導が不適切である教員としてステップアップ研修を実施してきた教員について、指導力向上支援・判定会議の意見を踏まえ、ステップアップ研修後の措置として研修の延長を決定するものである。
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議案第29号「指導が不適切である教員の認定及びステップアップ研修の決定について」を上程。
井上教務部長の説明の要旨は次のとおりである。
当該教員について、指導力向上支援・判定会議の意見を踏まえ、指導が不適切である教員と認定し、ステップアップ研修を実施するものである。
質疑の概要は次のとおりである。
【林委員】 この方は、採用試験の成績を見ますと、結構上位で採用されておられる方のようですが、判定会議の「資質面に大きな課題がある」という意見をどう理解したらいいのか。
【井上教務部長】 いろいろ授業見学等にも行っているのですが、支援学級に入り込まなければならないのに、長く教室に入れなかったとか、何かほかの用事をやっていて入らないとか、そういう社会人としての資質の問題がまずあるのかなと。また、授業準備が全くできていないというところでも、もしかしたら、やる気であったり、本来持っている資質の問題、知識よりも知恵であったり態度であったり、そちらのほうではないのかなというふうに考えております。
それを、本当にそうなのかどうかを見極めるために第1次ステップではその点を中心にやってもらいたいというような意見が、実はこの判定会議でも出ておりました。
【林委員】 そうなんですね。学力的には非常に高いものを持っているけれどもというところでしょうか。
【井上教務部長】 さようでございます。入ってきた成績でも相当に高い成績でございますので。
【林委員】 意欲も含めて、きちんと見きわめていただきたいと思います。
【帯野委員】 この方も、それからさっきの方も、一応直近2カ年の評価がBになってますよね。市教員はS、A、B、C、Dでしたっけ。
【井上教務部長】 SS、S、A、B、Cですね。下から2つ目でございます。
【帯野委員】 下位評価の割合はどれぐらいなのでしょうか。
【井上教務部長】 下位の評価の者というのは数%しかおりませんので、かなり低いというようなことだと思います。
【森末委員】 校長先生、管理職の方は、この先生に対してかなり繰り返し注意してきたんですかね。
【井上教務部長】 さようでございます。はい。
【森末委員】 特に意思疎通が他の教員となかなかできないということを挙げられていますが、なかなかこれ指導しにくかったというところがあるのですか。なにか具体的にありますか。
【井上教務部長】 その辺は何か校長から聞いていますか。
【大多教職員資質向上担当課長】 話は聞くのは聞くのですが、何度も何度も同じようなことを指摘されるといったことがあるようです。
【森末委員】 特別支援に早く入ってとかいう話を何度もするけども、結局、守らないということですかね。
【井上教務部長】 本人の意見書にも、校長が書いていることに対して縷々意見を述べているのですが、全部少しずつすれ違っております。
【森末委員】 自分が悪くないと思ってらっしゃるのかもしれないですね。
【井上教務部長】 一応は認めてはいるのですが、内容を見ると、腹に落ちてないように見受けられます。
【森末委員】 わかりました。
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議案第30号「平成29年度大阪市公立学校・幼稚園教員採用選考テスト採用者の決定について」を上程。
井上教務部長の説明要旨は次のとおりである。
平成29年度教員採用選考テストの合格者413名のうち採用を辞退した27名を除き、386名の採用を決定するものである。
質疑の概要は次のとおりである。
【林委員】 辞退の方も何名かいらっしゃいますけれども、辞退されることも織り込み済みで合格者を決定されているということで間違いないですね。
【井上教務部長】 はい。
【林委員】 こうやって一覧表で見せていただくと、やはり中学校がかなり狭き門になっているなと感じましたけれども、それだけに優秀な人材も入れているのかなというふうに思いました。
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議案第33号から議案第35号「職員の人事について」を一括して上程。
井上教務部長の説明の要旨は次のとおりである。
議案第33号については、教育功労表彰に関わるものであり、学校の管理運営の責任者としての功績が多大である校長4名に対して、平成29年3月31日付けで表彰を行う。
議案第34号については、事務局の指導主事等の人事異動、議案第35号については、学校園の校園長等の人事異動であり、異動数は昨年度に比べ178名増となっている。人事異動にかかる内示は3月27日に行い、退職は3月31日付で、その他は4月1日付で、それぞれ発令する。
質疑の概要は次のとおりである。
【森末委員】 教育監というポストが今回新設されていますが、教育次長との関係がよくわからないので説明していただきたいと思います。
【井上教務部長】 教育長が今年度から特別職になり、かつての教育長と教育委員会委員長を兼ねる職となったことを踏まえまして、行政職の教育次長を事実上の教育委員会事務局の所属長という形で今回改めようと考えてございます。
局長級には、いわゆる所属長と、それから所属長以外、理事というポストがございますけれども、今回、教育監、現在の教育職の教育次長を、いわゆる理事級の職として新たに教育次長のもとで、これまでどおり学校教育に関する部分、部署で申しますと指導部と教育センターを所管する局長級の職という形で位置づけたいということでございます。
職務内容につきましては、先ほど申し上げましたように、指導部と、それから教育センターという学校教育を統括する部署を担当し、分掌としては変わらないという位置づけでございます。
【森末委員】 そうすると、行政職の方がなられる教育次長が所属長の役割になる、今回そういうふうに変わるんですね。
【井上教務部長】 さようでございます。
【森末委員】 そこが大きな違いなのですね、ポスト的に。
【井上教務部長】 おっしゃるとおりです。
【森末委員】 分かりました。
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議案第31号「大阪市教育委員会事務局事務分掌規則の一部を改正する規則案」及び議案第32号「学校以外の教育機関に関する規則の一部を改正する規則案」を一括して上程。
多田総務部長の説明の要旨は次のとおりである。
平成29年4月1日付人事異動において、課長級以上のポストの設置及び廃止及び教育委員会事務局及び学校以外の教育機関の内部組織を定める両規則について、所要の改正を行う。
質疑の概要は次のとおりである。
【林委員】 大きな変更だと思うのですが、もう一度整理をさせてください。
【多田総務部長】 大阪市では平成28年度からいわゆる新教育長制度に移行いたしました。この結果、教育長には教育委員会事務局の事務を所掌する事務局の長としての立場に、従前、委員長が担っておられました教育委員会会議の運営などの役割が加えられました。このような状況下で、教育改革などの様々な施策についてスピード感を持って進めるために、マネジメント機能の充実の観点から、いわゆる事務局の長という形で事務系の教育次長に権限を移すという形で進めたいと考えております。これに伴いまして、その教育次長には所属長と、ほかの市長部局の長と同じ処遇ということと、あと、様々な決裁権限等を移す形で、今回規定整備を行いたいと思います。
【林委員】 わかりました。所属長と区長との関係というのはどうなっているのですか。
【多田総務部長】 区長は区の組織の長で、区長というお立場と、区シティマネージャーとして、今は市長部局の所属長よりは上の位置づけになっております。
教育委員会の場合は、いわゆる執行機関として教育委員会での権限がございますので、市長部局とは異なりまして、教育長のもとに各区の区担当教育次長という位置づけで区長が位置づけられています。ですから、区の教育に関する事務は教育委員会のもと、また、教育長のもと、区教育担当次長の立場で事務を執行していただいています。
【林委員】 今回の改正による事務局の教育次長が発令したものに関しては、区長は従うという形になるのですか。
【多田総務部長】 そうです。はい。
【林委員】 事務をされる方、事務のトップの方という関係図なのですね。横並びではなく。
【山本教育長】 新しい法律制度に基づく教育長は純粋の特別職であって、事務局も指揮監督はしますけれども、教育委員としてではなく、教育委員の皆さんと一緒に教育委員会の総括する立場となっています。私自身が、従前は教育委員の互選で教育長に選ばれていましたが、今はもう市長が直接特別職として教育長を任命する。それだけ市長との連携が強い。他の教育委員の皆さんと一緒に全部政策を決めていく、ということは、市長あるいは市長の顧問とそれから私と教育委員とで政策を全部、方向づけだけではなく政策運営がなされているかどうかも見ていくというのが現行の制度です。そこで、教育次長にふだんの事務作業の総括は、任せる体制にしたいと考えています。ルーチン業務に関する局を全部所掌する形になるので、他の所属長と同様に処遇も上げさせていただくというのが今回の制度改正の趣旨です。その際に、今の大継次長との関係性を明確にする意味で、大継次長の場合は教員の先生方のエリアを総括していただいているので、大阪府と同じ名称の教育監という形にさせていただきたいと考えています。
各区担当次長と新教育次長については、教育委員会で定めたいわゆる事務の流れに沿って、各区に対してこういうふうにお願いしますというときの流れは、新教育次長から全部区に行く形になります。ですけども、各区担当次長がそのエリアの教育行政を全部仕切っておられるので、そこの部分の様々な課題というものは、執行機関である教育委員会がきちっとそれを吸い上げる形で議論をして、そこで得られた政策判断に基づいて、こういう事務を進めてください、こういうふうに業務をやってくださいと教育次長から各区担 当教育次長におりていくという形になります。
ですから、今後の委員会運営で、心がけていくことは、区担当教育次長がお持ちの様々な考え方を、内容的に十分整理して、委員会として各委員の先生方に聞いていただいて議論をしていくと。そこで決まったことについては、これはスピーディーに1つの指示系統のもとに次長を通じて各区に、これは指示命令を出していただくという形になると思いますので、一方的に区担当教育次長を縦系列の中の下位に位置づけるとかという意味ではありません。
実質的にも委員会でできるだけ多くのことを決定していくために、各区とは日常的に十分連携をとらせていただいて、委員会で決まったことについては皆各区が余り大きな濃淡とかないようにきちっと仕事をしていただくという意味で、教育次長というものを1本置いているという形にしているのです。市長からは、その上に総合教育会議をきちっと置いて、一定の頻度で総合教育会議を開催し、おのおののテーマで議論して、方向性ができたものを委員会としてきちっと施策化し、教育次長を通して各区も含めてきちっと成果として上げてもらいたいと言われていますので、その総合教育会議等に至るまでの間の様々な政策形成過程においては、各現場の意見であるとか、区担当次長の意見であるとかといったものをできるだけ吸収して、総合教育会議の素案をつくっていくという形になります。他都市ではやっていないような作業をやるときには、オープンな総合教育会議で十分に議論を戦わして、その総合教育会議で受けた方向性を具体化する際の様々な決定についてもできるだけオープンに議論をしていくという形で、これから運営していきたいと思います。
今回の市会でも教科書採択を中心に、委員会運営をオープンにやってもらいたいというご意見がありましたので、ただ、実際の実務運営上は全部を委員会ではこれ無理な話ですので、そのときの実務的な要になるのが教育次長ということになると考えております。あくまで大きいことは全部この教育委員会で決めていくということ、方向性は総合教育会議、細かい意見は全部できるだけオープンな教育委員会会議で決めていくという形に変えていくための実務上の対応です。新しい教育次長が、全部の区担当次長を指揮監督するということではございません。
【林委員】 今年度、最初のときにも少し議論したと思うのですけれども、各区長の意見とか、我々教育委員が各区長とどういうふうに接点を持っていくかみたいな話をしたと思うのですけれども、ますますその方法を少し次年度からは探って、より接点を持っていかないといけないのかなというふうに、今のお話を聞いていたら思いました。
【山本教育長】 分権的な教育行政を進めるかということを考えなければならない中では、実務的な整理をきちんとできる所属長的な次長をきちっと置いて、そのもとに事務局を編成していって、事務を的確にスピーディー化というのを進めてまいりたいと考えています。その際にどのように広く意見を集約するかというのが1つの課題であり、十分に市民の目線から見ても、ご納得、ご理解いただけるようにしていかなければならないと考えています。
【帯野委員】 教育事務局の組織の中の次長についての立ち位置は、説明でよくわかりましたが、あとは、区長がおられ、総合教育会議、教育委員会会議があって、多様な意見が集約されるというのは非常に貴重なことだと思うのですが、それぞれの責任の在り方はどうなのでしょうか。決めるのは教育委員会会議で決めるということでありますが、やはり決めたことについては私たち責任を持っていかないといけませんよね。
【山本教育長】 そうなりますね。ですから、政策形成過程で幅広い意見を聞くというのも、私が勝手に決めるというのではなくて、そういう形で教育委員の皆さんと合議をしてご理解をいただいて、その運営方法の変更も含めて議論していかなければならない話になります。ただ、市長自身が非常に多様な、あれだけの振興計画をつくり上げて、それを着実に4年間で実行していくという基本姿勢をお持ちですので、今の法律の立て方からいうと、大綱は、本市における振興基本計画になっていますので、それを実際に運営していく最高の決定機関というのは、教育委員会で、市長の求めに応じて教育委員も参画している総合教育会議というのは、その後ろに、言ってみれば予算も人もついてきて、実質的にはそこでの議論は施策的な担保というか、成立のためには非常に重みを増すわけです。
教育委員会の議論が全く軽いということではないのですが、教育委員会でやった議論を総合教育会議で確認していく。そのためには普段から市長とのコミュニケーションを十二分にとっていく必要があります。ただ、一個一個の教育施策の責任は最終的には、もう教育委員会という執行機関が負うという形にはなっていくと思います。
【帯野委員】 私も総合教育会議で今までやってきたことに何ひとつ疑問も不満もないのですが、やはりかなり細かなことが出てきた場合に、なかなかあそこ、議論の場にはなりませんよね。
【山本教育長】 実際的にはそうですね。
【帯野委員】 だからそういう決定、教育委員会としてのどこで決定されているのかというのがなかなか見えづらい。今のところそれで大きな問題点は何もなかったのですけれど、今後は改めてそこは確認しておかないといけないなと思っています。
【山本教育長】 総合教育会議は細かいことを議論すべきではないことはないのですけども、本来はいろんな方向性を議論するもので、お互い執行機関同士が議論をしていくものであるのですね。ただ、そこに示された方向性というものは、お互いが責任持って進めていく必要がございます。
【帯野委員】 そうすると、総合教育会議は大きな方向性を示す会議ということなのですね。
【山本教育長】 本来はそうですね。そういう方向性に沿って教育委員会の中で実際的な有意義な議論をやっていただくために、そこへ上げるための様々な意見の事前聴取というか、前提のいろんな課題の整理をするのが今度新しくできてきた局長級の教育次長の仕事としてあるわけですし、決まったことをスムーズに周知し実施するのは本部次長の仕事になっているという形になります。ただ、権限と責任は執行機関である教育委員会にございます。
市長との密接な関係性の中でいきますと、そこで教育委員会で議論したものを実際には予算とか人員に変えていかないと施策として進みませんので、そのときに一番中心的な役目を担うのがこの新しい教育次長になりますので、単なる処遇だけではなくて、それにふさわしい人材をいただくことになるのだろうと思います。
【帯野委員】 そうですね。その方がこられて、これでやっぱり前に進んだ、変わったんだという実感ができるようにしていただきたい。
一括して採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議案第36号「職員の人事について」上程。
多田総務部長の説明の要旨は次のとおりである。
平成29年3月31日付退職者について説明する。
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議案第37号「職員の人事について」上程。
多田総務部長の説明の要旨は次のとおりである。
平成29年4月1日付人事異動の概要として、職制改正及び人事異動案について説明する。
質疑の概要は次のとおりである。
【西村委員】 学校力支援担当部長の「学校力」って何ですか。
【山本教育長】 新しい教育振興基本計画で、学力と、それから安全・安心とをくくったものを学校力という形で、この大きい2大目標をやり抜いていくというような形で学校力としています。
【西村委員】 分かりました。
採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。
議事終了後、西村委員より次のとおり退任の挨拶を行った。
【西村委員】 私としては教育委員になる前から子どもを学校に預ける保護者にとって最大の関心は、安全、安心、学力だと思っていましたで、今回の振興計画でそれが2大重要目標に掲げられたのは1つの区切りだと思います。
安全・安心については、安心ルールができましたので、その活用をしていただきたいと思います。一方、学力については、理数学力の重要性が盛り込まれはしましたが、まだまだというところだと思います。
学力で、はっきりしたことは言わなかったのですが、今回最後なんで、私の学力についての考え方をちょっと言わせてもらおうと思います。
皆さんご存知かどうか分かりませんが、自然農法で有名な福岡正信という人がいます。福岡さんによると、自然が主役で何もしないのが最高の農法という言葉があります。もちろん、何もしないわけではなくて、福岡式自然農法による農園には、あふれるほどの作物が育っています。だから、そこには少なくとも意図があって、最小限の手間をかけています。
これと同じことが教育にも言えます。子どもが主役。何もしないのが最高の教育だと、少なくとも私は思っています。私の長男が小学校6年生のとき、難関中学にたくさん合格者を出している塾に通って、その後、難関中高一貫校に進学したのですが、塾でも進学校でも、若い先生方は大量のプリントの問題を宿題として出していました。一方、塾で看板教師だった算数の先生は、塾のテキスト以外は何も使わず、また、東大合格者を大量に輩出する進学校で受験の神様といわれた数学の先生がいたのですが、この先生も検定教科書以外は何も使いませんでした。形式的な比較では2人とも外から見ると何もしてないように見えます。受験の神様たるゆえんが何なのかわからないです。
次は、公立中学校に通う知人のお子さんの話ですが、1年生のときに算数が全くできないということで、それで、私が選んだ他社の教科書を薦めて、それで先取りをするようにアドバイスをしたところ、数学が得意になり、今は元気でやっています。
最近、しばらくぶりに会ったら、今度は理科がさっぱりわからないということでしたので、個人指導塾に行くようにアドバイスをして、試しにやはりその子が使っている理科の教科書と違う教科書を選んで、これをやるように薦めたんです。それから1カ月して、よい塾が見つかったので検討したらとアドバイスしたら、私が薦めた理科の教科書を使ったら、わかりやすくて、もう問題がなかったというのです。
私がつきっきりで教えたわけではなくて、教科書を変えるアドバイスをしただけなのです。あとは本人がやった結果です。小学校と違い、中学校では詳しい教科書なら自学自習が可能だと思います。
私は、生徒が学習内容がわからないとしたら、先生と教科書の両方がその子と合わないからだと思います。先生か教科書のどっちかがよければ、どんな子どもでもわかるようになると思っています。
さっきの受験の神様もそうだと思います。たくさん教えているわけではなくて、わずかなアドバイスをする結果として、生徒が自分で学習するようになる。何もしてないわけじゃないですが、結局子どもが自学自習するように促していけるかどうか、それが教育の全てだと私は思っています。
安心ルールについても同じ考えが当てはまります。ルールを決めて実施している学校では、最初の数カ月はルール表を活用していたとしても、その後は全く使ってないというふうなことを言っています。つまり、子どもが自分で律することができて、ルール表を使う必要がないということなのです。安心・安全も学力も結果的に子どもが主役。何もしないのが最高の教育と、そのどちらについても言えるだろうと私は考えております。
学力については、今後はそういう考えで、といってもそれだと具体的じゃないので、具体的なことを手がかりにしながらですけれども、そういう考えで関わっていきたいと思います。4年間ありがとうございました。
(5)山本教育長より閉会を宣告
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