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【第56号】赤ちゃんの夜泣き その1 ~睡眠の基礎知識・夜泣きの原因編 NPO法人赤ちゃんの眠り研究所 中西 美好

2019年3月20日

ページ番号:379420

どうして眠くなるの?


みなさんは、どんなときに眠たくなりますか?
夜になったら?疲れているとき?

眠たくなるしくみは、大きく分けて2つあります。

1つめは、夜になると眠たくなる「体内時計機構」

2つめは、疲れたら眠たくなる「恒常性維持機構(ホメオスタシス)」です。
  

体内時計機構とは?


朝起きて日の光を浴び、夜になると眠たくなるしくみです。
体の中の様々な機関が「それぞれの時計」を持っています。「それぞれの時計」が「それぞれの時間」を刻んでいては、身体はいったい何時なのかわからなくなってしまいます。
そこで、「それぞれの時計」が一緒の時を刻むための「指揮者」の役割をしているのがこの、「体内時計」です。体内時計は脳の中「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という所にあります。
体内時計1日は、24時間より少し長い24時間12分というリズムで動いています。朝起きてしっかり光を浴びることで、この「12分のズレ」をリセットし地球時間の24時間と合うようになっています。
さらに、朝にしっかりと光を浴びることで、夜に強い眠気を催すホルモンである「メラトニン」の分泌を促すことができます。
メラトニンは、朝の光を浴びてからおよそ14時間~16時間後に分泌が高まります。例えば、朝7時に起きて光を浴びると、だいたい21時ごろに分泌が高まります。しかし、せっかく分泌が高まっているところを、強い光を浴びてしまうと、分泌が抑えられてしまうので、夜は明るすぎない環境で過ごすことが大切です。

恒常性維持機構(ホメオスタシス)とは?

疲れたら眠たくなる仕組みです。睡眠物質と言われる、アデノシンやプロスタグランジンが蓄積することによって眠たくなる仕組みです。乳児のお昼寝がこの恒常性維持機構によるものなのかはまだわかっていません。

赤ちゃんと大人の眠りの違い

眠りの深さとサイクル


赤ちゃんも大人も一晩中、同じ深さで眠っているのではありません。大人も子どもも、一晩のうちに浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)を繰り返しています。
これは、人間が「いざ」という時に、自分の身を守るための体のしくみです。
赤ちゃんの睡眠は、大人と比べると全体的に浅く、また浅い睡眠と深い睡眠のサイクルも短くなっています。
生後3カ月ごろの赤ちゃんと、大人の睡眠についてみてみると、生後3か月ごろの赤ちゃんは、およそ50~60分のサイクルで深い睡眠と浅い睡眠を繰り返しているのに対し、大人は90~100分のサイクルです。赤ちゃんは、まだまだ眠りについて発達途中なので、浅い睡眠になったときに、目を覚ましやすく、またその頻度も多いのです。
赤ちゃんが夜中にたびたび目を覚ます、ちょっとした拍子にすぐに起きて泣く…親を悩ますこれらのことは、赤ちゃんにとっては不思議な事ではなく、自然なことなのですね。

体内時計は発展途上


生まれたばかりの赤ちゃんは、「朝になったら起きて、夜になったら眠くなって眠る」という、「体内時計」のしくみがまだできあがっていません。
生まれた直後から朝になったら明るい環境で、昼間は活動的に、夜は静かに明るすぎない環境で過ごすという、「光環境」を意識した生活をすることによって体内時計の仕組みもだんだんと発達していきます。
光環境を意識した生活を心がけることにより、生後2~3カ月ごろになると、強い眠気を催すホルモン「メラトニン」を大人のように、夜になると分泌を高められるようになってきます。
生まれたばかりは、夜中の授乳やおむつ替えも頻繁で、親も寝不足になりがちですね。家族に協力してもらうなどして、朝起きられなかったらカーテンを開けてもらう、電気をつけてもらうなどして、明るい環境づくりを心がけましょう。
小学校低学年までは、夜間の睡眠として10時間は必要とされています。夜は暗くした環境で、遅くとも午後9時には寝て(乳幼児はできたら8時まで)、朝は7時までに起きるとおよそ10時間の睡眠がとれ、「メラトニン」の分泌も抑制されません。
この「メラトニン」は、1~5歳の間に大人の約20倍分泌が高まります。メラトニンは、性の成長にもかかわっている大切なホルモンです。赤ちゃんの頃から光環境を意識した生活を心がけて、健やかな体作りができるといいですね。

夜泣きの原因

赤ちゃんの夜泣き・寝ぐずりなどの睡眠問題の原因は大きく分けて「生活リズム」・「寝かしつけ」の2つに分かれます。

「生活リズム」が原因の夜泣きの特徴

□ 全体的に睡眠が浅く、睡眠のサイクルに関係なくちょくちょく起きる

□ 寝つきが悪い

□ 日中の機嫌も悪い

□ お昼寝が安定しない

□ お昼寝しすぎるという特徴があります。

「寝かしつけ」が原因の夜泣きの特徴


□ 主に生後6か月以降に問題になる
□ 1~2時間ごとといった一定のサイクルで泣き、決まった寝かしつけ方法(抱っこでゆらゆら、添い乳など)でないと寝てくれない
□ 夜中に長時間遊ぶ

「生活リズム」が原因の夜泣きであっても、「寝かしつけ」が原因の夜泣きであっても、まずは「生活リズム」を整えることが大事になってきます。起床時間や就寝時間が定まらなかったり、遅寝遅起きになっていると、体内時計もリセットできず、身体は「いったい何時なの?」となってしまいます。まずは、身体に「お日さまのリズム」を教えることがとても大事です。


夜泣きを改善するためにできることについては、次回のコラムでご紹介しますね。

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