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【第57号】赤ちゃんの夜泣き その2 ~夜泣き改善編 NPO法人赤ちゃんの眠り研究所 中西 美好

2022年10月30日

ページ番号:380528

生活リズムが原因の夜泣き対策

朝7時までには起こしましょう


体内時計をリセットするためにも、朝の光を浴びることが大切です。体内時計をリセットするためには2500ルクス(晴れた日の窓際)必要です。意外としっかりと明るさが必要ですね。意識して、朝は明るい環境づくりを心掛けるようにしましょう。

お昼間は活動的に過ごしましょう

午前中に、日の光を浴びてリズミカルな運動(散歩、はいはいなど)をすることで、メラトニン(強い眠気を催すホルモン)の材料となる「セロトニン」の分泌が盛んになります。夜の眠りは、実は「朝」の活動にかかっています。

お昼寝は、非常に個人差があり「何歳までは、お昼寝しなければならない」という決まりはありません。お昼寝をしなくても日中元気に過ごし、夕方の早い時間にグズグズとならないなら、お昼寝は必要でないのかもしれません。お昼寝をしなくても、昼食後などに少しゆっくりとした時間を持つなどして、メリハリをつけた過ごし方ができるといいですね。

寝る前30分間は、薄暗くして親子でゆったりとした時間を持つようにしましょう


テレビ、携帯電話、スマートフォンは、とても明るい光を発しているので控えるようにしましょう。薄暗くした寝室で、お気に入りの絵本を読んだり、授乳したり、その日の出来事をお話しするのもいいですね。気を付けたいのが、寝る前のこの時間が、一日の反省会にならないようにということです。寝床で毎日反省会になってしまうと、寝るのが嫌になってしまします。親も子もほっとできるひとときとなればいいですね。
就寝は、就学前までは午後8時までを目標にしましょう(遅くとも21時を目指しましょう)。又、寝るときには豆電球も消して真っ暗にしましょう。生後2カ月ごろの赤ちゃんは光をじっと見つめるという行動がみられます。わずかな光のように思いますが、じっと見続けていると豆電球の明かりも結構明るいですよ。

寝かしつけが原因の夜泣き対策

なぜ寝かしつけが必要なの?


私たち大人が寝るときには、意識していなくても「ここは安全だ」「ここで寝ても大丈夫だ」と認識しているから眠ることができます。命の危険を感じるようなところでは、ぐっすり眠ることができませんね。
赤ちゃんはまだ「ここで寝ても大丈夫。安心して寝ていいんだ」ということがわかりません。動物が持つ本能として眠ることに不安を持っています。
「寝かしつけ」とは、親が赤ちゃんに「安心して眠っていいんだよ」と「安心感」を伝えることなのです。

安心感の伝え方

先を予測することができると、安心感につながります。夕方あたりから、毎日できるだけ同じような流れで就寝まですごせるといいですね。また、親もどっしりと構えて堂々と寝ることも、子どもに「安心感」を与えます。

寝言泣き


赤ちゃんは、浅い眠りになったときに目を覚ましやすく、動いたり、大人でいう「寝言」をいうことがあります。赤ちゃんはしゃべることができませんから、「寝言」ではなく「泣き」になります。寝言泣きです。
親がこの「寝言なき」を本格的な「泣き」と思い、「寝かしつけ」をしていると、浅い眠りのたびに泣き、毎回「寝かしつけ」を要求してくるようになります。
お腹が空いた・・・など「泣き」の原因が思い当たらない時には、泣いてもすぐに対応せず(安全面には配慮したうえで)、数分そっと見守ってみると、再び自分の力で眠っていくことがあります。
ママ・パパたちも眠りが浅くなったとき、どうしてほしいですか?少しイメージしてみるといいかもしれませんね。

クセになった寝かしつけを改善するために

親が「寝かしつけ」に困っていなければ、変える必要はありません。しかし、夜中も度々寝かしつけをしなければならないなど、親が困っているのであれば思い切って変更を試みてみましょう。

寝かしつけの変更方法は、次のとおりです。


泣くことを理解し、親の決意を固める


今までの「寝かしつけ」=「安心」を奪うことになるので、不安になり必ず泣きます。子どもが泣くと辛く思うことがあるかもしれませんが、「ママ(パパ)と一緒にゆっくり眠れるようになるために頑張ろうね」という前向きな気持ちでいられるといいですね。

親の負担にならない寝かしつけの方法を1つ決める

4歳ごろまでは、眠るときに親の助けが必要となることが多いです。4歳ごろまで続いても、親にとって負担が少ない方法(添い寝で頬を寄せる、お腹にやさしく手を置くなど)がおすすめです。ただし夜中のドライブだけは、危険も伴うのでおすすめできません。

新しい寝かしつけは1週間は続けて、新しい安心をつくる


一度新しい寝かしつけを決めたら、泣くからとあれこれ違う方法にしないで、同じ方法を続けてみましょう。1週間たっても、新しい寝かしつけに慣れずうまく眠れないようなら、元の寝かしつけに戻して、また時期を改めたほうがよいでしょう。
赤ちゃんの睡眠問題の改善には、まずは生活リズムを整えること、そして寝かしつけの方法を検討するようにしてみましょう。

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