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平成29年第19回教育委員会会議

2024年7月10日

ページ番号:408253

平成29年第19回教育委員会会議

日時

平成29年8月9日(水曜日) 14時30分~15時45分

場所

大阪市役所本庁舎 屋上会議室

議題

議題
議案番号案件名議事内容結果
議案第106号 平成30年度使用教科用図書の採択について(高等学校)平成30年度に高等学校で使用する教科用図書の採択を行った。原案どおり承認
議案第107号 平成30年度使用教科用図書の採択について(小学校)特別の教科道徳について平成30年度に市立小学校で使用する教科用図書の採択を行った。日本文教出版株式会社発行の教科用図書を採択することを承認
報告第12号任期付校長にかかるスーパーリーダーシップ特例校の特例制度について任期付校長にかかるスーパーリーダーシップ特例校の特例制度について急施専決処分を行ったので、報告した。原案どおり承認

配付資料

当日配付資料

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会議録

1 日時  平成29年8月9日 水曜日 午後2時30分~午後3時45分

 

2 場所  大阪市役所本庁舎屋上会議室

 

3 出席者

山本 晋次  教育長

林  園美  教育長職務代理者

帯野久美子    委員

森末 尚孝  委員

巽  樹理  委員

平井 正朗  委員

 

内藤 和彦  教育次長

大継 章嘉  教育監

林田 潔   都島区担当教育次長

金谷 一郎  顧問

多田 勝哉  総務部長

加藤 博之  指導部長

高橋 年治  初等教育担当課長

柘原 康友  高等学校教育担当課長

高橋 哲也  中学校教育担当課長

岡田 和子  教育センター所長(義務教育諸学校教科用図書選定委員会委員長)

井上 省三  教務部長

山野 敏和  教職員人事担当課長

栗信雄一郎  教職員人事担当課長代理

中野下豪紀    総務課長代理 

川本 祥生  教育政策課長

橋本 洋祐  教育政策課長代理

岩倉 孝治  南百済小学校長

角  芳美  桜宮高等学校長

須内 克典  南高等学校教頭

小西 正晃  西高等学校長

瀬村 明彦  汎愛高等学校長

塩見 暢朗  市立高等学校長

川口伊佐夫  大阪ビジネスフロンティア高等学校長

大西 敏朗  鶴見商業高等学校長

大内 維人  都島工業高等学校長

杦本多佳志  泉尾工業高等学校長

岸田 博文  東淀工業高等学校長

板垣 秀和  生野工業高等学校長

橋本 嘉平  工芸高等学校長

筒井 良惠  扇町総合高等学校長

湯浅 和久  咲くやこの花高等学校教頭

長谷川義高  中央高等学校長

柴原 信彦  都島第二工業高等学校長

上山 陽司  第二工芸高等学校長

ほか担当指導主事、担当係長、担当係員

 

4 次第

(1)山本教育長より開会を宣告

(2)山本教育長より会議録署名者に帯野委員を指名

(3)議題

議案第106号    平成30年度使用教科用図書の採択について(高等学校)

議案第107号    平成30年度使用教科用図書の採択について(小学校)

報告第12号  校長裁量拡大特例校(スーパーリーダーシップ特例校)の特例制度について

 

(4)議事要旨

【山本教育長】  本日は、多数のみなさまの傍聴が予想されましたことから、傍聴席を追加して全員の傍聴を可能としております。本件につきましては、去る7月21日の教育委員会会議で選定委員会及び選定調査会から答申を受け取っております。この答申を参照しつつ、厳正かつ公正に採択に向けて審議してまいりたいと存じます。

議案第106号「平成30年度使用教科用図書の採択(高等学校)」を上程。

加藤指導部長からの説明要旨は次のとおりである。

学校が使用する教科書については、文部科学大臣が教科用図書検定調査審議会の答申に基づき検定を行う。今年度、本市高等学校で使用する教科書については、「平成30年度使用 高等学校教科書目録」に掲載されている中から選定し、採択することとなっている。

採択の流れは、「大阪市立高等学校教科用図書選定調査会要綱」に基づき各学校に設置された教科用図書選定調査会により作成された答申書が提出され、教育委員会で採択することとなっている。この間、各高等学校の選定調査会において教育委員会の定める選定実施要領に基づき、公正確保に努めたうえで、学科等の特色や生徒の実態に応じ、すべての教科書選定が疑義なく適切に行われたと考えている。

 高等学校教育担当課長より、学科等の特色、選定経過・選定の観点・理由等について説明する。

 高等学校教育担当課長からの説明要旨は次のとおりである。

普通科系高校は大学などへの進学希望者も多いことから、教科書選定については知識の定着、論理的思考力の育成に適していることや、自学自習にも役立つ内容であることなどを重視し選定している。4年制大学進学希望者が多数を占める東高校では、1年次は基礎学力の定着を、2年次以降は思考力や表現力の育成を図り、生徒の自己実現に向けた学習に適したものを、西高校では、英語科・流通経済科・情報科学科ともに4年制大学をめざす生徒が多い中、進路希望の実現に向け専門教育を重視したものを選定している。

商業系の高校では社会的・職業的自立をめざす生徒が多いことから、社会人基礎力の習得や資格取得に通じることも選定の観点として取入れ、それぞれの分野におけるスペシャリストの育成をめざしている。就職を希望する生徒が多い鶴見商業高校では、自ら考え行動できる人材の育成をめざし、地元企業と連携した商品開発や販売実習に力を入れて取組んでいる。これらは特に生徒の興味・関心をひきだすことで学習効果をより高めることができるため、実践につながる内容のものを、また、基礎学力の定着についても重視するなど、生徒の実態に適したものを選定している。大阪ビジネスフロンティア高校は、大阪市立大学、関西大学、関西外国語大学などと連携し、高大7年間を通して高度な専門知識を身につけ、国際ビジネス社会で活躍できる人材の育成を図っていることから、進学先での学習や特色ある取組との関連性も重視している。

工業系高校では、学校全体で取組むキャリア教育を通して、社会人として必要な知識や技能について指導している。また、基礎学力の定着を図るとともに、各学科における専門的な学習内容を理解し、身につけるため、生徒の実態やニーズに合わせた「わかりやすい授業」づくりにつながることを重視している。就職を希望する生徒の多い生野工業高校では、「ものづくり」への取組みで得た喜びや達成感から、生徒の興味関心を喚起することをきっかけに基礎学力の定着を図ることや、ものづくりの基礎となる専門的な知識の習得を図ることに適したものを選定している。

昼夜間単位制の中央高校では、生徒一人ひとりのニーズやライフスタイルに合わせた学習ができるよう、生徒の興味・関心を広く受けとめ、多様な進路希望に対応できることも重視している。

工業系定時制高校は、幅広い年代の多様な生徒が在籍しており、専門性が求められる一方で、基礎的な知識の学び直しが必要な場合もあることから、このような生徒のニーズに適した幅広い学習に生かせる内容であるか否かに注視し、選定をしている。

議案の「平成30年度使用教科用図書一覧」に各校の使用教科用図書一覧を記載しているので、あわせてご覧いただきたい。

 

 質疑の概要は次のとおりである。

【山本教育長】 ただいま、事務局より平成30年度使用の高等学校の教科書の採択について説明がございました。また、各校それぞれの選定調査会が、選定要領に基づき、公正確保に努められたうえで、教育委員会の示しました観点に沿って、各校の生徒の実態に合わせて、選定が適切に行われたことについても説明がございました。各校の選定に関して、何かご質問、ご意見等がございましたらお願いしたいと存じます。

【林委員】  今、ご説明いただいた通り、高等学校の教科書の選定ということで大阪市は多様な種類の高等学校を持っておりますけども、それぞれの学科等の特色に応じた教科書の選定はしていただけていると思います。また、生徒の学習のニーズ合ったものということで選定していただけていると思っております。すべての学校において適正な選定ということで一定信頼しておりますけれども、特に興味関心のある学校について少しお尋ねしたいと思います。

南高校と西高校と扇町総合高校の校長先生にお聞かせいただきたいのですが、特に学校でいろいろな観点で選んでいただいていると思いますが、重視している観点があるのかどうか、学校の特性に応じてということで、その部分と毎年選定していただいていると思いますが、昨年と違う部分が特にあれば教えてもらいたいと思います。また、答申を見させていただくと途中の学年から教科書の出版社を変更されて採択されている教科書がいくつかあると思うのですが、特に変更した理由等が昨年と違う部分と関連があるようであればその点について教えていただきたいと思います。

【小西 西高等学校長】  委員ご指摘につきましては3校が統合になるということが発表になりまして、それに向かっての準備も兼ねて、教科書採択はどうだという内容も含まれておるかと存じますけれども、具体的なカリキュラムデザインや、あるいは新校でどんな生徒を求めてどのような教育内容を行って、どのような進路保障をしていくのかについては、今後、急いで議論を重ねていきたいと考えております。そのような状況の中で、西高校の場合には現在もそうなのですが、大学教育につながる高校教育ということで、その観点で教科書採択を毎年やらせていただいております。この姿勢につきましては新校のコンセプトに十分マッチしたものだと考えております。

特に教科書につきまして、本校は学校協議委員の中に3つの学科の専門の大学の先生を迎えており、各大学の先生に毎年教科書を見ていただき、教科書のどんなことを教えているのだということでご意見を頂戴するということをしております。例えば数学につきましては情報数学の中で集合がどのような授業をしているんだという観点で見ていただいたり、あるいは、課題なんですけれども、経済学部や商学部へ進む生徒たちの経済数学で微分積分をどのように展開するのかも教科書で確認していただいたり、専門教育だけでなく普通科の教科書につきましてもご意見を頂戴しております。そのような中で本年度特に大きく変えたという意識はないのですが、より大学教育につながるような教育内容を模索しながら教科書選定を行っているという状況でございます。新校に向けてはやはり新しい学校での教科書も含め、同時に3校の教科書をしっかり検討していかないといけないと認識しておりますが、まだ本年度の採択につきましてはそこまでは至っていないというのが現状でございます。

【筒井 扇町総合高等学校長】  本校は総合学科を設置しております。総合学科の特徴は普通科、専門学科よりも生徒の興味関心に応じた教科・科目を選択することができるというところが大きな特徴でございます。本校は6つの系列がございまして、それぞれに特徴のある教育活動を進めているわけですけども、それに応じまして様々な進路というようなところもございます。専門学校も含めまして、大学進学、短大は約8割程度で、大きなところでございますけれども、就職が2割という現状を踏まえて教科書も採択をしているところです。総合学科でいろいろな発展的な学習を進めます時に1年生の時にはすべて基礎的なところで生徒みんなが統一的な学習を進めて、2年生以降にそれぞれの系列に進むというところにおいて発展的なところを意識しています。ですので、今年度総合学科の特徴をより発展的なところに向けていくという観点で教科書を採択しておりますが、例年よりもここが特にということで新たな視点というところはございませんが、それぞれの生徒、様々な進路に応じたところで生徒のニーズに応じた教科書採択を心掛けて選定しております。総合学科の特徴をさらに生かした教育活動を進めてまいりたい、そのような観点でございます。

【須内 南高等学校教頭】  特に採択につきまして今年度方針の変更は当校についても行っておりません。特に重視している観点としまして、本校は国語科、英語科と言語を専門に学ぶ2学科を設置しております。その2学科ともに現在、アクティブラーニングの手法がより深く浸透しております。より主体的、対話的、深い学びが行われるように、そのような教科書の選定を行っております。具体には基礎を定着させ、発展的な学習をすることができるとともに、資料や挿入絵などの充実により、イメージがしやすくアクティブラーニングに活用することができるよう配慮がなされている教科書の選定を心がけております。そのような選定を行いました。

【林委員】  どうもありがとうございました。西高の校長先生に言っていただきましたけど、3校を統合した新しい高校というところもありまして私自身が興味を持ったところではありますけれども、それぞれの高校の特徴があると思いますし、それに沿った選定をしていただけているということで、よくわかりました。今後のことはまた教科書採択とは別のことですので、また議論していきたいと思います。ご説明どうもありがとうございました。

【教育長】  他にございませんでしょうか。

【平井委員】  失礼します。要望だけ伝えます。各学校でぜひともお願いしたいんですけど、やはり、次期学習指導要領のベースになってくるのが、習得・活用・探究ということです。もちろん新高校1年生においてもそうですし、継続性という観点から新高2、高3でも各学校の現場の先生の目線で選ばれたテキストですから、1番いいと私は思います。ただ、それをやはり習得・活用・探究をベースにしていわゆる社会に開かれた学校ということで、シラバスの精査をお願いしたいと思います。と申しますのは主役は子どもでございますので、その生徒が分かりやすい内容、取組みやすい内容、これは各学校の先生がいちばん知っていると思います。それをシラバスにきっちりと落とし込んで生徒の方にうまく伝達してほしいなと思いますので、よろしくお願いします。

【教育長】  ありがとうございました。他にございませんでしょうか。

【森末委員】  各学校の選定調査会ということで設けられて、そちらで答申案を出されているのですが、選定調査会のメンバーは各教科すべてについて1人という形で構成されているのですか。

【柘原高等学校教育担当課長】  各学校、原則としまして各教科より1名選定調査委員を選出しております。

【森末委員】  昨年来、教科書を選定する委員の方と出版者の利害関係について問題になりましたが、もちろん今回については問題ないということで確認されておられますか。

【柘原高等学校教育担当課長】  はい、問題ございません。

【山本教育長】  他にございませんでしょうか。 教育委員会としましては、各学校の選定調査会から答申をいただきまして、これを参考にしてこれまで協議をしてまいったところですが、先ほどの説明により、教科書の調査研究や、答申の内容についても、各校の学科等の特色や生徒の学習状況等に応じて、各現場におかれて十分に検討され選定いただいたものであることが確認できたととらえています。

したがいまして、平成30年度使用の高等学校の教科書につきまして、調査研究の結果として、まとめられているとおり採択をしてまいりますということで、委員のみなさまご異議ございませんでしょうか。

 採決の結果、全員異議なく、原案どおり可決。

 

議案第106号「平成30年度使用教科用図書の採択(小学校)」を上程。

加藤指導部長からの説明要旨は次のとおりである。

 大阪市立小学校における平成30年度使用教科用図書については、「執行機関の附属機関に関する条例」に基づき設置された大阪市立義務教育諸学校教科用図書選定委員会の厳正かつ公正な調査・研究を経た答申を参照し、審議の結果、採択することとなっている。

平成30年度使用教科用図書の採択については、大阪市で1採択地区とし、「特別の教科 道徳」について1者の教科書を採択いただくこととしている。

 

義務教育諸学校教科用図書選定委員会委員長からの説明要旨は次のとおりである。

教科用図書選定委員会は、教育委員会から平成29年6月7日に諮問を受け、公正確保に留意しながら適正に教科用図書の調査・研究を進めてきた。今回は、「特別の教科 道徳」の8種・66点について、「専門調査会」「学校調査会」の調査・研究の報告をもとに、教科書展示会のアンケートも参考に審議を進めてきた。

第1回選定委員会では、選定のための計画の立案、調査を進めるための「調査の観点」の作成等を行い、第2回、第3回では、答申について審議を行った。

今回初めて道徳が教科となるため、採択した教科書が使われる2年間で大切なことは、子どもと教師が、「教科としての道徳」の「型」をしっかりと確立させることであり、若手教員や経験の少ない教員を含む「大阪市の先生が授業で使うならば」という視点と、文章の読み取りが苦手な子どもを含む「大阪市の子どもが使うならば」という視点の2つの柱で、授業展開や内容項目について、子どもも教師も学ぶことのできる教科書という調査にあたっての基本的な考えを共有し、保護者代表、学校協議会委員代表、学識経験者代表、学校代表、区担当教育次長代表、教育センター代表とそれぞれの立場から、議論を重ね、公正確保の観点を最重視して答申を作成した。

 

質疑の概要は次のとおりである。

【山本教育長】 ありがとうございました。事務局並びに選定委員長から、採択の方式と答申までの経過について説明をいただきました。

この間、教科書採択につきましては、市会で採択されました教科書採択方式の改善に関する陳情書、大阪市外部監察チームの報告書及び市会での議論を通じ、検討すべき課題が出てまいりました。今回の採択におきましては、平成26年度及び平成27年度の方式を基本にしつつ、運用面での改善を図ってまいりました。

まず、オープンな場での丁寧な議論を確保する観点から、これまで非公開としていた義務教育諸学校教科用図書選定委員会への諮問について、教育委員会会議において、理由を付して諮問する形に改めました。今回は、6月7日の教育委員会会議において、「各教科用図書の特に優れている点や、特に工夫・配慮を要する点を明確にするなど、採択権者の判断に資する答申となるよう努めること。」との諮問理由を付し、選定委員会への諮問を行ったところです。

その後、教育委員会からの諮問を受け、選定委員会からの報告という形で、答申資料の様式案について、6月21日の教育委員会会議において報告をいただいております。

また、本日の議案におきましても、選定委員会からの答申資料を付して公開の上、採択の審議を行うこととしております。

なお、市会において採択いただいた陳情書の陳情項目のうち、倫理規定の策定については、従前より選定委員会委員や調査員に対し教科書の採択に直接の利害関係を有する者ではない旨を誓約する書面の提出を課しておりましたが、今回、教育長及び教育委員につきましても、同様に利害関係を有する者ではないことを誓約する書面を事務局に提出しております。

同じく陳情書の陳情項目にございました会議の傍聴につきましても、静ひつな環境を確保しつつ、本日、傍聴規則に基づき、会場の定員も考慮した上で傍聴希望の方全員に直接傍聴をいただく形をとらせていただいております。

今回、小学校道徳の教科書採択におきまして、教育委員会は、選定委員会の厳正かつ公正な調査研究を経て「特に優れている点」と「特に配慮・工夫を要する点」を記した答申を参照しながら、並行して私ども教育委員が実際に教科書見本を手にとって、市民からいただいたアンケートも参考にしながら、自ら調査研究も行い、事務局からの専門的な助言や情報提供を受けながら検討を進める形で、調査研究を重ねてまいったところです。その上で、本日の審議において、教育委員会の責任と権限のもとで、採択を行ってまいりたいと考えております。

本日は、選定委員会委員長と、選定委員会に参加された道徳教育に造詣の深い現場の校長先生にも同席をいただいております。答申の内容や、学校現場から見た意見などにつきまして、何かご意見等はございませんでしょうか。

【林委員】  今回、道徳が初めての教科化ということで、道徳についていろいろと私なりに学ばせていただきました。非常に大事な教科だなと思いましたし、特に指導要領にも提示されておりますけれども、善悪の判断だったり、自立であったり、自由と責任であったり、思いやりであったり、寛容であったり、非常に人として大事なことがテーマとして掲げられている。ぜひこれをしっかりと子どもたちに根付かせていってほしいと感じました。また、現代的な課題というところでは、情報モラルに関する知識であったり、グローバル化が進んでいますけれども、国際理解であったり、今までにない教育も必要になってきているとも感じました。教科書を見せていただいてもそのように感じました。

実際に道徳の授業を見せていただく機会がございまして、どのように現場の先生方が道徳を教えていくのというところで興味関心をもって見ましたが、それぞれ1時間に決まっているテーマがあって、それに沿った題材で授業を進めているわけですけれども、私の見た授業は、「ルールについて」という題材だったと思うのですが、「ルールがなぜ必要なのか」というところから考えていくという進め方もあれば、最初から「ルールは大事なんだ」、「守らなければいけないものなんだ」、「じゃあこの教材の人たちはルールを守れていたかな」という進め方もできる。ルールひとつとっても、いろいろな授業展開ができるんだなというところを、私自身が勉強したわけです。

そういう視点でそれぞれの出版社の道徳の教科書をみたときに、主題やねらいをあらかじめ提示している教科書もあれば、まったくそういうものがない教科書もあって、考えていく途中のポイントみたいなものを吹き出しのような形で提示している教科書があったり、最後のまとめのところまで誘導というか提示してある教科書もある。それぞれ特徴があると感じたのです。

先ほどの説明にもありましたように、大阪市の子どもたちにとってよい教科書、先生が教えやすいという観点もあると思いますし、子どもたちが学びやすいという観点もあると思いましたので、そのあたりは現場の先生に聞かないとわからないかなと思いましたので、教えていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

【岩倉校長】  現場の校長としてお答えをさせていただきます。

まず、主題の書かれていないものは、子どもが主体的に課題を発見することを願って作られたのだと思います。主題については書くことによって、子どもたちに課題に向かう姿勢をもたせるということがございます。来年度、道徳が教科になります。本市の子ども、教員のことを第一に考えますと、一目でねらいがわかるものがいいと思います。

次に、吹き出し等の話がございましたが、おそらく、これは子どもたちに多面的・多角的な考えを促す意味で入れているのだと思いますが、それにとらわれる恐れもございますので注意する必要があるかと思います。

最後に、まとめの段階、おそらく学びの手引き等を指しているかと思いますが、学習の手引きが詳しすぎますと、子どもの実態に十分対応できなかったり、教員の創意工夫する力を奪うことにもなりかねないので、そのあたり扱いには十分注意する必要があるかと思います。

【林委員】  分かりました、ありがとうございます。参考にさせていただきたいと思います。

【山本教育長】  ありがとうございました。他にお尋ねなりご意見なりありますでしょうか。

【森末委員】  道徳の教科書を家に送っていただいて読みました。どの教科書も、大人の目から見た場合、よく書けているなという感覚ではありました。ただ、先ほどの林委員もおっしゃったように、いろいろ特色がある。今回どれか一つに決めないといけないという命題があるので、答申も参考にしまして、私としては、当初、「光村」、「日文」、「あかつき」の3つぐらいの教科書が最終段階として残りました。

その中で、協議会でも何度も質問しながら、もう一度見直したりしました。私としては、別冊の道徳のノートがありますよね、そういうのがあれば、道徳の授業を受けた時に自分の考えを記載しておくと、これが決まった形のノートに残っている、そして教科書と一緒に保管していく、ということで6年分がまとまれば、かなりの教育効果があるのかなというように感じました。

「光村」は、別冊ノートはなかったのですが、内容がすごく充実して、題材もよかった。ただ、答申にもあるように、長文が多いとか、文字が小さいとかいう点もあって、文字の読み取りや文章の読み取りに困難がある子にとっては課題がある、というところで、「日文」と「あかつき」が残ったということです。

「あかつき」は、著作権の普及啓発のページが6年生の教科書の最終ページにあって、道徳的観点から配慮されている、かなりいいなと思ったのですが、やはり低学年のノートの記述量がすごく多かったり、難しいところがあるという指摘も受けて、再検討してみますと、やはりそうかなと。大人の目から見ると、いい教科書かなと思ったのですが。

ということで「日文」の教科書が最終的にいろいろとバランスがとれていて、私としては、教科書をあえて一つ選べと言われれば、こちらを選びたいと思いました。

【山本教育長】  ありがとうございます。森末委員より研究の過程とともにご意見を承ることができました。文科省でも勤務されておられて久しぶりに教科書をじっくり見られたのではないかと思います。何らかのお気づきの点、質問でも結構ですし、あるいは調査研究の視点で先生方のご意見がございましたら自由にご発言をお願いいたします。

【帯野委員】  今、森末委員から指摘されましたように、私も「日文」か「あかつき」が良いのではないかと思います。その前にちょっと一般的な質問として、まず道徳の教科書が立派になっている分だけ重くなっています。先日のニュース放送でも、子どもたちの姿勢に問題があるのではないかという指摘もあったのを見ましたので、教科書の重さについて、選定委員会の方で、どんなふうに調査されたか、まず教えていただけますでしょうか。

【岡田選定委員会委員長】  失礼いたします。選定委員会でも、その点について話題になりました。子どもたちが毎日使うものですので、教科書の重さとか持ち運びもありますので、事務局に重さのことについて調べていただきました。調べてもらったところ、「学図」と「あかつき」は、他社に比べてやや重いというような調査結果をお聞きしております。

【山本教育長】  ありがとうございます。他にご意見なりお尋ねなりありますでしょうか。

【帯野委員】  登場人物の取り扱いなどですが、先人、偉人の努力をどのように子どもたちに教えるか。その辺りで外国人と日本人のバランスというのは、特に教科書会社によって、何か特徴みたいなものはありましたでしょうか。

【加藤指導部長】  事務局で調べさせていただきましたが、結果としましては、各発行者ともに、本文で取り上げている場合もあれば、あるいはコラムのようなところで取り上げられている、また写真だけで紹介する、いろんな取り上げ方の工夫がございまして、一律になかなか比較しづらいという所が結論でございますが、外国の方と日本の方のバランスという点からあえて申し上げますと、「教出」につきましては、他社に比較しまして、外国の人物よりも日本の人物を取り上げている箇所が比較的多いと思われるところです。また、「光村」は、他者に比べて、教科書全体で取り上げられておられる人物の人数自体が少ないという結果でございます。

【林委員】  森末委員も言われていましたけども、「光村」に関しては、少し文字が小さいのではないかという部分がありましたけれども、外的要素の中で、やはりユニバーサルデザインに関して、障がい、その他特性の有無にかかわらず、児童にとって読みやすいものになっているかどうかという観点が答申資料においても提示されていますけれども、その点についてこの場でご報告いただけませんでしょうか。

【島田インクルーシブ教育推進室長】  答申資料の中で、外的要素に関して、文字の大きさやイラストと文字の重なりなど配慮を要する点等について、ユニバーサルデザインの観点からご説明をさせていただきました。改めてご報告いたしますと、児童の中には、色覚に異常がある、視力の弱さがある、読むことに困難さがあるなど、配慮を要する児童がおります。そのような児童が使いやすい教科書は、誰もが使いやすい教科書である、と言いますのがユニバーサルデザインの考え方でありまして、外的要素に関しましては、ユニバーサルデザインの観点から、文字、配色、配置、色使い、イラストと文字の量のバランス等について調査いたしましたところ、しっかりと配慮されている教科書は多くございますけれども、絵と文字が重なっていたり、文字が小さかったり、文字やイラストの配置や量のバランスが悪かったり、イラストに縁取りがなく見えにくかったりするなどの課題は、各発行者ともにそれぞれに見られました。

【林委員】  ありがとうございます。大阪市は、特にインクルーシブ教育システムの充実と推進に力を入れておりますし、一定、配慮を要する児童もいるということがあります。また、来年度は中学校の道徳教科書の採択がありますので、各発行者の皆様には、このようなユニバーサルデザインの観点も踏まえて、より一層工夫・配慮をして子どもたちが見やすい使いやすい教科書を作っていただけたらというふうに思います。よろしくお願いします。

【山本教育長】  ほかにご意見などございましたらお願いします。

【巽委員】  失礼いたします。今回の使用教科書全部で8者あったかと思いますが、私なりの意見をお伝えさせていただきたいと思います。

先ほど何人かの委員からも挙げられていたかと思いますが、私も「あかつき」か「日文」が総合的に見て優れていると感じました。

2者ともに、別冊ノート、道徳ノートというのが中に入っているのですが、「日文」に関して、授業で感じたことだけではなくて、学習のポイント、各テーマに沿って、こういうところを押さえておきたい、こういったところを深く考えて欲しいところを、後で別冊のノートで念を押して振り返ることができるようになっているかと思います。そしてそういったノートをうまく活用することで、生徒さんの気づきや考えというのをより深い学習ができるのではないかと感じました。

「あかつき」に関しても、同じように分冊がございました。主体的に各テーマに感じたことを書きなさいと、結構な文字数を書く欄がありましたが、非常に主体的に学習できる工夫というのがなされていたように感じます。

しかしながら、協働的という点で、「日文」は、友達の意見や考えというのを書く欄が設けられており、さらに多様的に、深く考察できるような配慮がなされていると感じました。

そして、具体的な内容になりますが、1年生の「あかつき」と「日文」の、ちょうどオリンピック・パラリンピックについて取り上げていたテーマがありまして、比較をさせていただきました。「日文」は、1年生なので、イラストが多いなか、オリンピック・パラリンピックのページについては写真があり、丁寧に写真の中に、例えばこれはオリンピックの開会式の入場行進の写真だよとか、たぶん1年生でその写真を見ても想像できない部分があると思いますので、細かく丁寧に写真の説明というのが、各写真にございましたので、そういった点でも非常に丁寧な掲載になっていると思いました。

そして、重要となってくるのが、障がい者のスポーツ、パラリンピックなのですが、1文ではありますが、「日文」の方もそういったところで取り上げて振り返るというような記載もありましたので、より多様で幅広く、1年生からそういった考察が深くできるというふうに感じました。

そして道徳ノートの方にでも、2020年のオリンピック・パラリンピックで「何が楽しみかな」とか、そういったちょっとワクワク感というか、答えのないちょっと創造性に富んだような問いかけが、多く「日文」の方には入っていましたので、非常に道徳は心が動くというのが1つの重要なポイントになってくるのかというふうに思いましたので、これらのことを考えますと、私個人的には、「日文」になるのかなと感じました。

【山本教育長】  ありがとうございます。ほかに先生方お尋ねなりご意見ございましたらお願いいたします。

【平井委員】  すいません。私は道徳教育の目標というのは、イコール心の教育だというふうに感じております。その中で、やはり本市の重要目標である「安心・安全」というものを考え、なおかつ、やはり「いじめ」というのをキーワードにしていった場合に、どのテキストがいいのかというふうに見ました。そうしますと、個人レベルでいくと、「東書」、「日文」、「あかつき」、というところが挙がってきたんですね。

やはり最終的には、主役は子どもでございますので、使われる先生方が使いやすいということを考えた時に、妥当性、信頼性、客観性というふうな観点に立ちますと、他の委員の先生方と、やはりある程度共通したものなのかなという気がします。と、申しますのは、普遍的というか、教科書はある一定、どの方が使われても使いやすいとありますので、どの先生が見られても共通に挙がってくるものが妥当ではないのかな、と感じた次第でございます。そうしますと、初見では「東書」、「日文」、「あかつき」というのがひとつのすばらしいテキストだな、と思ったのですが、その中でやはり「日文」というところが、皆さんと共通する部分ではないかと考えまして、「日文」を推したいな、と思った次第でございます。

【山本教育長】  ありがとうございます。他にございますでしょうか。

【林委員】  先程お尋ねしたことを考慮に入れて、やはり先生方が使いやすい教科書であるという部分と、私は正直申しまして、いいなと思っていたのは、「学研」と「日文」と「あかつき」なんですけれども、「学研」の教科書は、生命の尊さをいうのを中心に据えて、すべての学年で構成されていたというところと、今、自ら命を絶つ子ども達も未だに後を絶ちませんので、非常に心を痛めているんですけれども、すごく命は大事だ、ということをまず分かってもらえるというのには、とてもよいと思いましたし、児童が興味・関心を持ちやすいイラストや図が多かったり、そういう構成になっている部分や、テーマを明示していない作りになっているという部分も、例えば「ルールが必要か」というところから、子どもたちが多様な意見を交わしながら、気づいていくというような授業ができるのではないか、などの理由で「学研」がよいなと考えていたんですけれども、いろいろお話を聞きまして、そういうことが他の教科書でできないのか、というとそういうことでもない、というふうに思います。

「学研」に関しては、答申書に、高学年にとって少し物足りないと感じるという記述がありまして、改めて見直してみたところ、イラストや図や写真が多いという部分もありますし、取り上げている教材の文章が少し短いのかな、という気も私自身はいたしました。

そういう観点で見たところ、「あかつき」などは、非常に充実しているな、と感じた次第ではあるんですけれども、先程のユニバーサルデザインの観点や、児童が興味・関心を持つようなイラスト等があるのかというと、やはりちょっと他の教科書に比べると、イラスト自身もちょっと古い感じもしたというところもありまして、私自身はそのように感じまして、全体的なバランスがよいものということで、「日文」がよいのではないのかなという結論に、今、至っております。皆さまと同じ意見にはなりましたけれども、私も「日文」を推したいと思います。

【帯野委員】  私も既に、「日文」か「あかつき」がよいのではないかと申し上げました。今回どの教科書も非常によくできているなと感じましたがその中でも、特に「日文」は、寝たきりの老人のことなどを数か所取り上げていて、現在の家族の問題について、適切なテーマを取り上げていると感じましたし、「あかつき」は、ノートと本体が分かれているけれど1冊になっていて使いやすいのではないかというふうに感じた次第です。

あえて言うならこの2冊という点で、逆に、もう少しこういうところが工夫されていれば、というところを申しあげたいと思うのですが、「日文」は、もう少し、登場人物にバラエティーがあればというふうに感じました。例えば、1年生においては、「学校へいくとき」のブラジルのソニアくん、2年生の「世界の仲間」の「タヒチからの友だち」、3年生「同じ小学校でも」のハワイのレンくん。身近な外国人の子どもという視点で取り上げていると思うのですが、大人の視点でとられた外国人ではないか。子どもにとっては、身近な子どもというのは、アジアの子どもだと思いますし、特に本市においては、アジアから来日している児童が多いので、できればこのあたりのバランスも少し工夫を求めたいところです。仮に「日文」が採用された場合は、現場の先生方にはそこのところを工夫していただきたいと思います。

また先程、お伺いした質問にも関連するのですが、全体に外国人の登場人物でも、かなり欧米の人物が多い。例えば、「日文」の4年生におきましては、「海をこえて」のフランスのアリス、「いのりの手」でドイツのデューラー、「三つのつつみ」でロシアのデルスウとアルセーニエフ。特定の国や特定の人物について記載されていなくても、挿絵のところで、金髪、あるいは髪の毛の赤い、いかにも欧米人をイメージさせるようなものが多い。これは、「あかつき」にも共通する問題です。

先程、外国人と日本人の登場人物の比較を伺い、選定委員会に伺ったときに、いろんな出し方があるので一言では言えないということでした。まあ、その通りですが、今まで使われていた補助教材の『心のノート』ですか、『私たちの道徳』でしたか、ここから見ると、パラパラと見ても相当外国人が多い、という気がします。これはグローバル化に向けて必要なことだと思うのですが、1番最初に申しあげた登場人物や国のバリエーション、を考えていかないといけないことを指摘しておきたいと思います。

今の小学校1年生、6歳ですよね。10年後は16歳。20年後は26歳。おそらく10年後は、もっとアジアと日本が近くなっている、アジアからの外国人がすごく増えている。20年後というと、もしかしたらアフリカからも入ってくるかもしれない、ということで、欧も米も大切ですが、もうちょっとアラウンドザワールドに、バラエティーに富んだ国や人物の引用もあればよかったのかなと思いますので、この点現場で工夫していただきたいと思います。

【山本教育長】  ありがとうございました。各委員のみなさん方からたくさんのご質問、ご意見をいただきました。お一人お一人がすべての教科書を時間を割いて目を通していただいて、ご自身の中で整理をいただいて、いくつかの候補を立てていただいてその中から最終のご意見として意見表明をしていただきました。本当に真摯に取り組んでいただいてありがとうございました。

 私の方で今のご意見のとりまとめをさせていただきますと、各々先生が2者ないし3者の候補を挙げられましたけれども、今のご意見を聞きますと、5名の委員ともに「日文」、「日本文教出版株式会社」の教科書が、内容的にみてバランスがとれていて、児童が主体的に読んだり書いたりして考えが深められるように配慮されており、現場の先生方にとっても、この2年間で新しい教科としての指導方法を確立しやすいのではないかといった観点から、最終的に総合的に日文を選択されたとお伺いをしたところでございますけれども大きく違ってございませんでしょうか。

 このような議論の経過に従いまして、平成30年度使用の小学校「特別の教科 道徳」の教科書につきましては「日本文教出版株式会社」の教科書を採択するということでご異議ございませんでしょうか。 

 採決の結果、全員異議なく、「日本文教出版株式会社」の教科書を採択することを可決。

 

【山本教育長】 最後に、教育委員会を代表して、私から一言申しあげたいと存じます。このたびの教科書採択につきましては、答申資料を参考にしながら審議を行ってまいったところでございますが、そこには調査研究に係わられました現場のみなさま方、それから事務局を含めて、膨大な労力が、この答申資料となって、本日の審議に至ることができたわけでございます。これまでの調査研究にあたられたみなさま方をはじめ、ご協力をいただいたみなさ方に対して、この場をお借りして教育委員会一同としては厚くお礼を申しあげたいと思います。本当にありがとうございました。

 今後は、本日採択をいただきました教科用図書を使用して、各学校現場におきまして教育実践が適切に積み重ねられますように、現場の先生方とともに努力していただきたいと存じます。また、ユニバーサルデザイン等本委員会として、今後の教科書の作成に向けての意見もご提供いただきました。各社におかれましても、そういった点も十分勘案して

よりよい教科書作りにお力を注いでいただければありがたいと考えております。以上でこの教科書採択についての審議を終えてまいりたいと考えております。

 

 報告第12号「校長裁量拡大特例校(スーパーリーダーシップ特例校)の特例制度」を上程。

井上教務部長の説明要旨は次のとおりである。

本件については、去る8月2日の教育委員会会議で議決いただいたが、特例校の校長の募集対象に任期付校長を含めるよう検討すべきとの附帯意見があったため、その意見を反映した制度とした。

(4)について、1行目の「任期付校長を除く。」を削除し、任期付校長も募集対象とした。2行目に「ただし、校長選考合格者については現に本市に勤務する者に限る。」の文言を追加した。これにより、現在、校長公募の選考を受けている者でも、任期付校長を含め現職で守秘義務を課すことができる者については、募集対象に加えた。 また、6行目と7行目の「3年間」の文言にアスタリスクを付け、注記を追加した。

原案では、「最長で再任用期間満了まで」という記載があったが、募集対象に任期付校長を含めたことに伴い、任期付校長についても最長で任期満了までとする内容を追加するとともに、文章を整理して文末に注記を付した。

以上の修正については、本来であれば、教育委員会会議の議決を経るべきところ、より多くの応募を得るために募集を速やかに行う必要があったので、教育長による急施専決を行った。

 

質疑の概要は次のとおりである。

【林委員】  ご検討いただきありがとうございました。これで今、大阪市で校長先生をされているすべての校長先生が応募することができるようになったという理解で間違いないでしょうか。

【井上教務部長】  65歳になられる再任用校長の方を除くすべての小・中学校の校長が応募することが可能になりました。

【林委員】 分かりました。ありがとうございます。        

【帯野委員】 対象となる任期付校長は何名程度いらっしゃるんですか。

【山野教職員人事担当課長】  現在、任期付校長は17名おり、全員が対象となります。

【森末委員】  カッコ書きで「最長で再任用期間満了まで」となっていますが、この下にアスタリスクで「再任用校長及び任期付校長で3年間のうちに任期満了を迎える者は、それまでの間とする」となっていますが、カッコ書きで再任用期間満了までとなっているのは、再任用校長についての定めということですか。任期付校長についてはアスタリスクで読んでいるということですか。

【山野教職員人事担当課長】 もともと「最長で再任用期間満了まで」としておりましたのを削除しておりますので、アスタリスクの方で再任用校長と任期付校長の両方とも「任期満了を迎えるまで」にしたということでございます。

【森末委員】 分かりました。そうすると入れ替えですね。アスタリスクの文言の方をカッコに入れるということですね。

【山野教職員人事担当課長】 カッコに入れるというよりは文末に出したということでございます。カッコに入れると長くなりますのでアスタリスクで文末に付けさせていただきました。

【森末委員】 分かりました。

採決の結果、委員全員異議なく、原案どおり可決。

 

(5)山本教育長より閉会を宣告           

 

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