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【第70号】「35歳からの子育て~自信を持って楽しく子育て」NPO法人 女性と子育て支援グループ・pokkapoka代表・助産師 渡邊和香

2022年10月30日

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35歳以上で初めて出産、子育てを経験することについて皆さんはどのように感じているでしょうか?

日本では、35歳以上で初めて出産する女性を高年初産婦と定義しています。

35歳以上で出産した理由って?


あるアンケート結果では

・結婚が遅かったから
・なかなか子どもに恵まれなかったから
・年齢的にそろそろと思ったから
・ある程度、自分やパートナーとの生活を楽しんだから 

                  などがあがっています。

35歳以上で出産してよかったと思うことは?

・年齢が高い分、落ち着いて慌てずに子育てできる

・経済的に余裕がある

・友人に子育て経験者が多いので多くの情報を得られる 

など、高年で出産、子育てをする上でポジティブな思いを持っている方も多く見られます。

苦労しやすいことは?


お腹の中の赤ちゃんがちゃんと育つだろうか、流産や早産にならないか、産後は体力的に育児に耐えられるのかなどの気がかりを感じておられる方も多いです。
産後は、疲れがなかなかとれず、手足のしびれが出る、全身のだるさが現れる、精神的に不安定になる方もおられます。1日に何度も授乳をしたり、寝かしつけに時間がかかったりと、産後は思うようにならない時間や身体の変化にストレスを感じたり、戸惑う方も多いようです。

ある研究では…

35歳以上で初めて出産した女性は

・疲労得点が高い
・母乳育児率が低い
・肩こり・腰背部痛・腱鞘炎が多い
・産後うつ病のリスクが高い
・母親役割の自信と満足感が低い

という結果が出ています。

それでは、次から、どんなことに気をつけたらよいか見ていきましょう。

疲労感について


疲労感については、赤ちゃんが眠っている時は、この間に洗濯やお掃除を!と欲張らずに、あなたも横になって休息するようにしましょう。お昼寝の時間が短いお子さんや、夜も1時間おきに起きてぐずぐず・・というようなこともあるでしょう。そんな時は、ぐずってなければ子どもの様子をみながら、自分は横になってもいいですし、まとまって寝ない時は、ソファなどでリクライニング姿勢になり、赤ちゃんをお腹から胸に乗せて自分もゆったり過ごすといいでしょう。お母さんとピッタリひっついていると、穏やかに眠る赤ちゃんも多いです。

疲労には、身体的な疲労と精神的な疲労があります。自分の親も高齢で、子育てをめいっぱい助けてもらうことは難しいかもしれません。そのためにも産後ケアや産後ヘルパーなど公的なサービスを利用することも大切です。

また、精神的には、普段から電話をしたり、話を聞いてくれる人を見つけておくと、しんどい気持ちを聞いてもらうだけで楽になります。

母乳育児について


母乳育児を続けていると、子どもと母親の健康に多くのいい点があります。母乳育児をされている方はできるだけ長く続けることが勧められています。授乳は産後2〜3ヶ月は、1日に何度も欲しがります。授乳で疲れないように、ゆっくりと授乳タイムを過ごすために、家事など家族をはじめさまざまな支援を受けることができるよう話し合いましょう。授乳が楽にできるよう、添え乳をしたり、クッションなどを利用してみましょう。ミルクで育てている方は手元にポットや哺乳びんを準備して、ミルク作りが負担にならないようにしましょう。

肩こりなどについて

肩こり、腰の痛み、腱鞘炎は、無理して手を伸ばす、しゃがまずに子どもを抱き上げたり、重い荷物を持ち上げたりしないよう、日頃からの姿勢や動作に気をつけましょう。抱っこ紐やスリングを上手に利用して、手首の負担を軽くなるようなだき方を工夫すると腱鞘炎の悪化を予防できます。肩こりは、ストレッチや温罨法、ゆっくりお風呂に入って温めるなど、血液の循環をよくする方法がオススメです。なかなかよくならない場合は、整形外科などを受診しましょう。

産後うつ病って?


産後どの時期でも表れます。次のような状況が2週間以上続けば「産後うつ病」が疑われますので、精神科・心療内科を受診するか、地域の保健師や助産師などの専門家に相談しましょう。

・以前できていたことができなくなる
 たとえば、物事や家事の優先順位がつけにくくなる、今まで楽しめていたことに関心がなくなるなど。
・夜、眠れなくなる
夜泣きや、夜の授乳で起きるとそのまま眠れない、子どものことなどいろいろなことが気になって眠れないなど。
・子育てに自信がなくなる
  「自分の子育てはダメなのではないか」「子どもが死んでしまうのではないか」など子育てについて必要以上に心配になる、悲観的になってしまうなど。

産後うつ状態にならないために


・今の自分の気持ちを家族や友人に話してみましょう。
・友人や家族とたわいないおしゃべりと笑いでストレスを発散しましょう。
・子どもが寝ているときは自分も横になって休みましょう。
・たまには、ひとりの時間やパートナーとゆっくりした時間を過ごしましょう。
・すぐに頼れる人がいない時は、まずはなんでも完璧にやろうとしないこと、とりあえず寝てみる、育児本やネット情報に頼りすぎないことを心にとめておきましょう。

この3つを心にとめて、自信をもって、高年での子育てを楽しみましょう!!


・さまざまな不安を乗り越えて妊娠・出産できたこと。

・この年齢に達したあなたを、子どもが選んで生まれてきてくれたこと。

・不安は感じてあたりまえ。長い子育て期を自分ひとりで抱え込まず、さまざまな社会資源を活用すること。

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