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令和5年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」【大阪市の結果】を公表します

2024年2月14日

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 大阪市教育委員会では、令和5年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」【大阪市の結果】を公表します。

 スポーツ庁は、平成20年度から「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」を実施しています。この調査は、国や各教育委員会が子どもの体力の状況を把握・分析することにより、子どもの体力の向上に係る施策の成果と課題を検証し、その改善を図ることを目的としており、大阪市教育委員会もこの調査の趣旨に則り実施してまいりました。スポーツ庁は、令和2年度は中止しましたが、本年度においても、悉皆調査として実施しました。

 大阪市教育委員会では、保護者や市民の皆様に説明責任を果たすとともに、子どもたちの健康や体力に関心をお持ちいただき、子どもの体力向上にむけてご協力いただくため、調査結果の概要及び分析結果を公表します。

 また、「大阪市子どもの体力づくり強化プラン」に基づき、引き続き子どもの体力向上に向けた取組を進めてまいります。

調査結果の概要

1 調査対象者

小学校第5学年

中学校第2学年

2 調査期間

令和5年4月~令和5年7月

3 調査事項

(1)実技に関する調査(新体力テスト)

小学校調査

[8種目] 握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、20mシャトルラン、50m走、立ち幅とび、ソフトボール投げ

中学校調査

[8種目] 握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、持久走(男子1,500m、女子1,000m)、20mシャトルラン、50m走、立ち幅とび、ハンドボール投げ

(注) 持久走か20mシャトルランのどちらかを選択して実施

(2)質問紙調査

児童生徒質問紙調査

「運動やスポーツ」、「普段の生活」、「学校の体育・保健体育の授業」等についての質問紙調査

学校質問紙調査

「子どもの体力向上に係る取組」、「体育・保健体育の授業」「体育・保健体育の授業以外の取組」「学校の組織体制」「家庭との連携」「調査結果の活用状況」等についての質問紙調査

4 調査結果の概要

(1)実技に関する調査

令和5年度全国調査結果(全国の公立校を対象としたもの)との比較
  • 小学校では、男女ともすべての項目で全国平均を下回った。 特に、男女とも「反復横とび」、「立ち幅とび」において、大きく差があった。
  • 中学校では、男女とも「上体起こし」「反復横とび」「20mシャトルラン」で全国平均を上回った。
大阪市の結果の前年度比較
  • 小学校では、令和4年度と比べ、男子は「上体起こし」「反復横とび」「20mシャトルラン」「50m走」「ソフトボール投げ」の8項目中5項目で上回った。女子は「上体起こし」「20mシャトルラン」「50m走」の8項目中3項目で上回った。
  • 中学校では、男子は「上体起こし」「20mシャトルラン」「50m走」の8項目中3項目で上回った。女子は「握力」「上体起こし」「20mシャトルラン」「50m走」の8項目中4項目で上回った。なお、本市では全身持久力のテストにおいて「20mシャトルラン」を選択し測定するよう周知している。
体力合計点経年比較
  • 本調査において、体力合計点における経年比較について考察すれば、全国平均値との差はあるものの、概ね全国平均値と同様の傾向を示してきた。しかし、令和5年度において、中学校男子については前年度より全国平均値との差が広がり、女子については全国平均との差が縮まった。
総合評価
  • 小学校では、全国の割合と比べて、男女ともに、A・Bの割合が低く、D・Eの割合が高かった。特に、DとEを合わせた割合が、小学校男子で40%を超えている。
  • 中学校では、全国の割合と比べて、男女ともにAの割合が低かった。

(注)総合評価とは、合計得点を、年齢別男女別の総合評価基準にしたがって、高い方からA~Eの順に5段階で評定した評価である。

(2)質問紙調査

児童生徒質問紙
  • 「運動やスポーツをすることが好き」と答えた児童・生徒の割合では、小学校男子と中学校女子は全国を上回ったが、小学校女子、中学校男子は全国と比べて低かった。また、「好き」と答えた児童・生徒ほど、体力合計点が高かった。昨年度と比べて、小学校・中学校の男女とも上回っている。
  • 「毎日朝食を食べる」と答えた児童・生徒の割合は、小学校・中学校の男女ともに、全国と比べて低かった。また、「毎日食べる」児童・生徒は、体力合計点が高かった。昨年度と比べて、小学校男女、中学校男女で下回っている。
  • 「テレビやビデオ・DVD等」の視聴時間に関して、小学校男女・中学校女子で「平日4時間以上」、中学校男子は「平日3時間以上」視聴する児童・生徒の割合は、全国と比べて高かった。小学校男女・中学校男子では「5時間以上」の児童・生徒で体力合計点が低かった。中学校女子では、「全く見ない」生徒の体力合計点が低い傾向にある。
  • 「体育・保健体育の授業は楽しい」と答えた児童・生徒の割合は、肯定的に回答している小学校男女及び中学校男子が9割前後で、全国同様に高い値であった。中学校女子では、8割程度が肯定的な回答をしている。また、「楽しい」と答えた児童・生徒は、体力合計点が高く、1週間の総運動時間も長かった。
  • 「体育・保健体育の授業では、進んで学習に参加していますか」に関しては、小学校男女、中学校男子では肯定的な回答が9割前後で、全国同様に高い値であった。また、「いつも進んで学習している」と答えた児童・生徒は、体力合計点が高く、1週間の総運動時間も長かった。
  • 小中学校男女ともに「卒業後、授業以外でも自主的に運動(体を動かす遊びをふくむ)やスポーツをする時間を持ちたいと思いますか」について肯定的な回答をしている割合は、全国より少なかった。特に、中学校女子の3割弱が「あまり思わない、思わない」と回答している。
学校質問紙
  • 児童・生徒の体力・運動能力向上に係る取組について、「前年度に、児童・生徒の体力・運動能力の向上のための学校全体の目標を設定していた」学校の割合は、全国と比べて小中学校とも高かった。
  • 体育・保健体育授業以外での「体力・運動能力の向上の取組」について、「行った」学校の割合は、全国と比べて、小学校は上回り、中学校は下回った。取組については、小学校では「中休み」に取り組むことが多く、「なわとび」や「ランニング」などの活動を実施し、自己の成果を記録する取組を行う学校が多い。中学校では「昼休み」に取り組むことが多く、「ボール運動」を実施し、自主的な準備・計画をさせるなどの取組を行う学校が多い。
  • 学校の体育・保健体育の授業について、「令和4年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果を踏まえた取組をしていますか」の質問に、小学校・中学校とも8割以上と高かった。

令和5年度調査結果から見える課題と今後の取組

1 令和5年度調査結果から明らかになった大阪市の現状と課題

  • 国の調査では、①小・中学校の男女とも、1週間の総運動時間「420分以上」の割合に減少が見られ、「60分未満」の割合は今年度も増加傾向。特に中学校女子において「0分」の割合が大幅に増加。②肥満傾向である児童生徒の割合は昨年度よりやや減少。③朝食欠食(毎日食べる)④睡眠時間(1日8時間以上)⑤学習以外のスクリーンタイムの増加などの生活習慣の確立が重要であるとしている。本市においても、同様の傾向がみられるが、各校における児童生徒の体力向上の取組は、前年度と比較して小・中学校とも「増えた」とする学校が増加した。
  • 大阪市教育振興基本計画の基本的な方向5「健やかな体の育成」において、体力合計点の対全国比(全国体力・運動能力、運動習慣等調査)における2025(R7)年度末の目標値(小学校男女1.00、中学校男女1.01)を設定しているが、2023(R5)年度の体力合計点の対全国比は、小学校男女では0.97、中学校男子0.99・中学校女子で1.00となり、ほぼ横ばいであった。
  • 「運動やスポーツをすることは好きですか」の質問について、小学校では、男子73.0%、女子52.9%、中学校では、男子62.9%、女子43.4%となっており、小学校男子と中学校女子が全国を上回った。「運動が好き」の割合が高い児童・生徒ほど、体力合計点が高く、1週間の総運動時間が多くなっている傾向があることから、授業等で運動意欲を高めるとともに、引き続き、「運動が好き」になる授業づくりの工夫・改善をしていく必要がある。
  • 1週間の総運動時間では、420分以上運動する割合が小学校男女で全国を上回っている。中学校男女は全国を下回っている。前年度の大阪市と比べると、小学校男女では減少し、中学校男女では増加している。60分未満の割合は、小中学校男女とも全国よりも多い。また、小学校女子、中学校男女では前年度の大阪市と比較し増加している。しかし、小学校男子では前年度の大阪市より減少している。一方で、中学校男女で全国と同様、1週間で12時間程度運動している生徒も多く(2極化)、平日2時間、休日3時間程度の活動時間相当で運動を実施していると考えられる。
  • 種目別に見ると全国平均との差が大きいのは、小学校では「反復横とび」「立ち幅とび」、中学校では「長座体前屈」「立ち幅とび」に課題が見られた。
  • 小中学校男女ともに「卒業後、授業以外でも自主的に運動(体を動かす遊びをふくむ)やスポーツをする時間を持ちたいと思いますか」について肯定的な回答をしている割合は、全国より少なかった。
  • 「令和4年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果を踏まえた取組をしていますか」の質問に、小学校・中学校とも8割以上と高かった。「学校の概要」や「学校のあゆみ(中学校)」を活用することにより、子どもたちの体力の状況や意識について分析し、成果と課題を確認することができている。

2 今後の取組

教育委員会事務局の取組

(1)教育振興基本計画に基づいた「子どもの体力づくり強化プラン」の推進
  • 大阪市の子どもたちの体力向上に向けての基本となるものであり、子どもの体力向上に向けて具体的な取組を示す。
  • 「リーフレット『いっしょにのばそう!子どもの体力』」により保護者あて啓発する。本リーフレットは、学校から保護者に配付するとともに区のホームページにも掲載し、家庭・学校・地域が協力した子どもたちの体力向上の取組に活用する。
  • 「令和5年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」【大阪市の結果】を踏まえた次年度の取組について、校園ネットワーク(SKIPポータルサイト)に掲載する。
  • 積極的に体力向上の取組を実践している学校を紹介する。
(2)調査結果より見えてきた課題への取組

 ① 子どもたちの運動機会を増やし、運動意欲を高める取組の推進

  • 子どもの体力向上推進委員会等で検討し、学校の実情に応じた、各種目に対応した運動や活動を日常的に取り入れることや、授業内で運動量を確保する工夫をするよう指導する。
  • 活動の最初に取り組む意欲を向上させるような小学校教員向け研修(シナプソロジー)を実施する。
  • 関係局区等と協力するなどして、運動やスポーツに親しむ機会を提供する。

 ② 教員の指導力を向上させる

  • 教育委員会事務局が主催する教員対象の指導方法に関する研修会を開催する。

 ③ 「新体力テスト」の実施にあたっての指導助言

  • 新体力テストの測定方法の動画資料を校園ネットワーク(waku×2.com-bee)に掲載し校内研修等で活用できるようにする。
  • 小学校教育研究会体育部に協力いただいた、資料「新体力テストの測定に向けて」を配布する。

小中学校の取組

(1)「学校の概要」や「学校のあゆみ(中学校)」の作成 
  • 校長は、全国及び大阪市の子どもの体力の状況を踏まえ、自校の子どもの体力向上に係る成果と課題を検証し、明らかになった現状等に基づいて、「新しい生活様式」を踏まえたうえで、学校のホームページの公表資料「学校の概要」や「学校のあゆみ(中学校)」等を作成し、課題を分析・工夫・改善するとともに、自校の子どもの体力の現状等を学校協議会等で説明する。
(2)「リーフレット『いっしょにのばそう!子どもの体力』」の活用
  • 『いっしょにのばそう!子どもの体力』リーフレットを配布・活用し、保護者へ啓発していく。
(3)「新体力テスト」の実施にかかる測定方法の徹底
  • 令和3年度から校園ネットワーク(waku×2.com-bee)に掲載している新体力テストの測定方法の動画資料を校内研修等で活用し、正確な測定ができるよう取り組んでいく。
(4)小学校3・4年生については「新体力テスト」の全種目実施(オール大阪で実施)
  • 令和5年度から小学校3・4年生については大阪府全域で「新体力テスト」の全項目で実施し、5年生の全国体力・運動能力、運動習慣等調査と継続して取り組む。
  • 各校における課題を共有し、継続した日々の授業や活動をとおして「学校としての目標値」の明確化に取り組み、子どもたちに意識化させる。
(5)小学校において「シナプソロジー」の実践
  • 小学校全校において、「2つのことを同時に」「左右別の動き」を取り入れた運動(シナプソロジー)の講習会を受け、校内で共有し、運動意欲を高める活動を実践する。
  • 実施にあたっては、講習を受けた教員の担当学級で週に1・2回、2か月間取り組んでいく。
  • 大阪市の子どもたちの体力向上に向けての基本となるのもであり、子どもの体力向上に向けて具体的な取組を示す。

令和5年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」結果

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大阪市 教育委員会事務局指導部保健体育担当保健体育グループ(体育)

住所:〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所3階)

電話:06-6208-8172

ファックス:06-6202-7052

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