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【第86号】「講座つき保育」で保護者も子どももハッピーに!       公益社団法人子ども情報研究センター 保育部ももぐみ

2022年10月30日

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「保育つき講座」ではなく「講座つき保育」を


 子どもの人権を大切に、子どももおとなもともに育っていきたい…。そんな願いをもとに、子ども情報研究センターに保育部ももぐみ(以下「ももぐみ」)が、2006年12月、ゆるやかに始まりました。
「ももぐみ」では、一時保育のことを講座に保育がついている「保育つき講座」という意味ではなく、子どもが中心の保育に、講座がついている「講座つき保育」という意味あいで考えています。子どもは、親についてくるだけでなく、子ども自身が主体的に過ごす参加者であるととらえています。
私たちは、保育者のことを「保育担い手」と呼んでいます。これは、保育を担う私たち一人ひとりが保育の主体者として子どもを尊重することを忘れないように名付けました。
私たちの活動としての一時保育では、保護者が講演会や講座の参加の際に子どもが預けられるということがほとんどです。子どもたちの多くは、知らない場所で、今までに会ったことのない人と一緒に2時間~3時間ほど過ごすことになります。年齢や性格にもよりますが、子どもたちにとって、どれほど不安なことでしょうか。もう母や父に会えないのではないかと思うぐらいで、泣き叫ぶ子もいます。靴を履いて、自分の荷物を持って、冬だったらコートを着て、帰る支度を整えて、ドアのところで泣いている子どももいました。そんなとき「ももぐみ」の担い手は、子どもが泣くことを受け入れます。「いっぱい泣いていいよ」「おうちの人がいなくてさみしいね」「離れるのは嫌やね」「でもぜったい帰ってくるからね」と語りかけます。しばらくは、親と別れて悲しくて泣いているかもしれません。しかしそのうち、心細げにしていた子どもにも思いが伝わるのか、抱っこされて安心するのか、子ども自ら遊びはじめることがあります。「子どもには力があるな」と感じる瞬間です。泣いてもいいし、笑ってもいいのです。泣きたいときに泣けない、笑いたいときに笑えないことのほうが子どもの気持ちにそぐわないのではないかと考え、そのときどきの子どもの気持ちを大切に子どもに寄り添いたいと思うのです

子どもたちには子どもたちの時間がある


 「こんなに泣いているのに子ども預けて、参加(講座や講演)していいのかな…」「リフレッシュするのは、気がひけます…」という声を聞くことがあります。しかし、講座や講演会やその他の活動も親にとっては欠かせないものです。担い手は、泣いている我が子を見てとまどう親に、「大丈夫ですよ」と声をかけます。たとえ、親やおとなの都合で預けられたとしても、子どもたちには子どもたちの時間があります。その時間を一緒に過ごそうと「ももぐみ」の担い手はその場にいます。おとなはおとなの時間で過ごし、子どもは子どもの時間で過ごす―それぞれの時間を楽しんでほしいと思います。親が、学んだり癒されたりしてリフレッシュしたあとは、イキイキとした表情に出会えます。親にとっては子どもと少し離れて過ごせる時間があると、気持ちが切り替えられて、生活に余裕が生まれて子どもとゆったりと接することが出来るのではないでしょうか?
「ももぐみ」は、2012年に『子どもが主役♪~困ったらあかちゃんに聴こう~子どもの権利条約乳幼児編~』を作りました。
「子どもの権利条約」は、この地球で暮らす子どもたちはみんながしあわせに、もって生れた能力を十分に伸ばして成長する権利があることを定めた条約です。この条約は、「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」の大きく4つに分けられ、その権利がまもられるように定められ、18歳未満を子どもとしています。
私たちが一時保育で出会う子どもたちの多くは、0歳~就学前くらいまでの子どもたちです。そこで、私たちは、この年齢の子どもたちの気持ちや暮らしが、この4つの権利にはどうのように当てはまるのかを考えてみました。それがこの図です。
毎日の暮らしでは、ここに書いた以外にもまだまだたくさんあります。私たちは、子どもたちにとっていちばん良いことが実現されるように、この「子どもの権利条約乳幼児編」をより充実させていき、より多くの人たちに知ってもらいたいです。





子どもの権利条約乳幼児編

「子どもが主役♪~困ったらあかちゃんに聴こう~」


 ところで、「子どもが主役♪~困ったらあかちゃんに聴こう~」ってどういうことでしょうか?
あかちゃんは、ことばが話せなくても、笑ったり泣いたり怒ったりしながら声や表情でいろんな気持ちを伝えようとしています。


おうちの人と離れてさみしいかな。だっこしようか?
おむつかえようか?おもちゃを取られイヤやったねえ。ころんで痛かったね・・・などなど。

子どもたちと一緒にいるときに、「どうしたのかなぁ?」「どうしたいんだろう?」と困ったときは、ひとりひとりの表情や声を通して、今どんな気持ちでいるのか知ろうとすると、子どもたちが教えてくれます。

私たちは、子どもたちから学びながら、ゆっくりゆったりと子どもの気持ちを大切にしたいと考えています。

一時保育を通じて、これからもいろんな子どもたちと出会い、そしておとなたちとのかかわりを広げられたらうれしいです。

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