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【第87号】怒り・イライラに振り回されない!子育てに活かすアンガーマネジメント 一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントファシリテーター 井上 泰世

2022年10月30日

ページ番号:529055

大好きで、可愛い我が子なのに、つい大声で怒ってしまって、「あぁ、またやっちゃった・・・」。

そんなこと、ありませんか?

子育てしていると、思うようにならないことの連続ですね。

朝、なかなか起きてこない。何度も声をかけて、やっと起きてきたと思ったら、ぐずぐず駄々をこねたり、遊び始めたり。

「早く朝ごはん食べて!」「さっさと支度して!」

良くないと思いながらも、子どもをせき立て、怒りまくって、自分も疲れ果てる。

そんな毎日を変えるには、「アンガーマネジメント」がヒントになるかもしれません。

 

自分の「怒り」をコントロールする


 アンガーマネジメントは、怒りの感情(アンガー)と上手につきあうための心理トレーニングです。

イラッとしたり、カッとなったりすることは人として自然なこと。「怒り」の感情を抱くことが悪いわけではありません。

「全く怒らない」を目指すのではなく、怒る必要のあるときには、その気持ちを上手に表現して伝えることが大切です。

そして、怒ったあとで後悔したり罪悪感を抱いたりするようであれば、それは本当に怒る必要があったのか、あるいは必要以上に怒りすぎていなかったか考えてみてください。

まずは「怒り」に気づくことから


あなたは、子育てのどんな場面で怒ることが多いですか?

子どもがゲームばっかりして勉強しない。

部屋の中が散らかしっぱなし。

親の言うことをちっとも聞かない。

・・・などなど、挙げてみると、きりがないかもしれません。 

怒りの原因は、「べき」

自分の怒りの感情に気づくことができたら、気持ちが落ち着いている時に、怒りの原因は何だったのか冷静に振り返ってみましょう。

 

実は、怒りの原因となっているのは、「~するべき」「~べきでない」という言葉に象徴される、自分自身の中にある、これだけは譲れないという思いや考えです。

 

たとえば、「宿題は遊ぶ前にさっさと済ませるべき」という思いが強いと、ちっとも宿題に取り掛かろうとしない子どもの姿を見ているだけで腹が立ってきます。

 

あなたの怒りの底には、どんな「べき」がありますか?

自分の「べき」を振り返ってみよう


「~するべき」「~べきでない」という考えは、その人が大事にしている価値観であり、その考え自体が悪いわけではありません。

ただ、その「べき」が子どもや自分自身を縛りすぎているようであれば、見直してみてください。

「宿題は遊ぶ前に全部済ませてしまうのが理想だけれど、せめて夕食までに終わらせればOKとしよう」というふうに、理想とする「こうあるべき」に加えて、「せめて、ここまでなら許せる」基準も考えてみましょう。

何事も、いつも理想通りにいくとは限りません。

「これくらいまでなら許せる」範囲について、子どもと話し合ってみることをお勧めします。子どもの意見も尊重しながら、一緒に考え、決めることができれば、自立心を育てることにも繋がるでしょう。
そして、「許せる」と思える範囲内であれば、そのことについては「怒らない」と約束することも忘れずに。

「6秒」をやり過ごす

怒りを感じたら、間髪入れずに怒鳴ってしまう、時には自分を抑えきれなくなって子どもに手をあげてしまう、という人は、とにかく「6秒」をやり過ごす、ということから取り組んでみましょう。

 

人は、怒りを感じてから理性が働き始めるまで、6秒ほどかかると言われています。6秒間、ぐっとこらえてやり過ごすことができれば、不要な暴言や暴力を減らすことができるのです。

 

カッと感情が高ぶった瞬間、反射的に言い返したり、大声をあげたりするのではなく、たとえば、1、2、3、4、5、6・・・と数を数えてみたり、ゆっくり息を吸って吐いて深呼吸してみたり、あるいは一旦その場を離れてみるのも有効です。自分なりの6秒ルールを工夫してみてください。

 

アンガーマネジメントは心のトレーニングですから、何度も繰り返し試してみることで、だんだん出来るようになっていきます。

子どもは親の怒り方を見て学ぶ


アンガーマネジメントを身につけると、子どもや自分の怒りの感情に振り回されなくなり、自分自身がラクになれます。自分のため、そして家族のために、アンガーマネジメントを始めてみませんか。

子育てで気をつけたいのは、子どもたちは一番身近な大人を見て、感情表出の方法も学んでいるということです。つまり、あなたの怒り方を子どもたちは見て、学んでいるのです。

あなたは、どんな姿を子どもに見せたいですか?

自分の怒りは、誰かのせいではなく、自分自身が生み出している、つまり自分で変えていくことができるものだと信じて、自分と向き合ってみましょう。

《本文中のアンガーマネジメントに関する内容は、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会のコンテンツより引用》

参考文献
「[図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング」安藤俊介 著
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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