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【第94号】子どもと考える防災備蓄のススメ 防災士・防災備蓄収納マスタープランナー 三原 麻弓

2022年10月30日

ページ番号:530898

減災


 防災という言葉は「災を防ぐ」という意味です。実際には人間は災害を防ぐことは出来ません。
でも災害の被害を皆さんの努力で減らす減災方法をお伝えします。
防災備蓄は特別なモノではなく、災害時や非常時に日常生活をいかに取り戻せるポイントに考えてみて下さい。子育て世代の方には、まず子ども達の事を一番に考えての防災備蓄をして下さい。

避難=避難所ではなく、安全な場所になります。


住んでいる地域や自宅が危険でなければ、在宅避難をまず検討してください。
しかしハザードマップで危険な地域だと早めに子ども達と逃げなければなりません。
逃げる先は避難所とは限りません。
私の自宅がある地区の指定避難所は、海側の方向にある小学校です。そこはハザードマップでは津波の影響がある場所です。
つまり避難所に行くより自宅にいるのか、あるいは自宅が倒壊しそうならより安全な方向に逃げるのか?を選択しなければなりません。災害別や住んでいる地域の状況に応じた「安全な場所」について日頃からご家庭で話をしておくとよいですね。

非常時に持ち出すものを考えておきましょう


平常時から、地震、台風、浸水など災害別に、子どもを連れてどこに移動するのか?をイメージして下さい。その場合に必要なのが、持ち出し袋となります。
中身はずばりお子さんと出かける際のマザーズバッグの持ち物を基本に、1泊2日分をイメージしてください。
最低限必要なモノになりますが、コロナ禍ですので、衛生や清潔にも気をつける必要があります。
断水でなければ、手洗いや洗面やトイレは使用可能でしょう。
しかし停電や断水の場合に備えて、除菌グッズや水が不要な口腔ケアを用意しておいてください。
栄養が取れる食品と500mlのペットボトルの水を一人1本~2本が目安です。
あれもこれもリュックに入れてしまうと重過ぎます。女性が背負って歩いたり走ったり出来る重さが重要です。

自宅在宅避難のポイント

防災備蓄


住んでいる地域や自宅の危険性がなければ自宅在宅避難となります。
具体的には家族の7日分の備蓄をしてください。
家族の人数や年齢によって違いますが、備蓄量は最大で押入れ半間近くのスペースが必要な場合もあります。
よくセット売りされているのもありますが、実際には足りない量だと思います。
では具体的には、どれくらい必要でしょうか?
生きていく為には、大人の場合は1日3Lの水が必要と言われています。
子どもの場合には、その半分と計算するとわかりやすいかもしれません。

食品の備蓄は1日3回7日分として21回の食事


日常1回の食事で、食卓に単品一つだけということはないと思います。
非常食を考える時にも同じです。
非常食だって主食、おかず、汁物、お茶という風に日常の暮らしと変わらない食生活をイメージしてください。
きっと思っていたより、たくさんの種類や量が必要だと思われたはずです。
昔は災害の食事は、カンパンと水と言われていました。
それでは、私たちは力が出ませんし空腹や栄養を満たすことも出来ません。
家族それぞれ満足できる食品を用意しておきましょう。
子どもにはおやつもぜひ備蓄してあげてください。お菓子売り場にある物も賞味期限が案外長い場合があります。
半年先でも、充分に備蓄になります。子どもの目に触れない所に隠して置いてください。
見つけられとすぐに食べられてしまいますね。
大きな子どもさんのいる家庭でよくあることが、備蓄として買ったカップ麺がいつの間にか食べられてしまって、一向に備蓄にならないという笑い話があります。

停電にも備える


では実際に何が良いかというと、地震で冷蔵庫が倒れて中の食品が取り出せない場合を除き、停電になった場合はまず、冷蔵庫の中のものから食べてください。
オール電化の家だと調理が出来ないので、カセットコンロとガスボンベを用意すると、温めや簡単な調理ができます。
あくまでも目安ですが、ガスボンベは1日に1本の目安で7本(1週間分)は用意してください。
冷蔵庫や冷凍庫を使った後に、レトルト食品や日常の食事でストックしているものを食べてください。
その後に、災害に特化した食品(非常食)を使うと良いですね。
なぜなら災害食は、値段が高いので主婦としては家計が圧迫されそうだと、買うことを諦めて備蓄をしないという問題が出てきます。
つまりスーパーやコンビニに売っている食品で賞味期限が長めのものが備蓄となります。
日頃の食事作りが楽になる食品は、日常でも災害時でも役立ちそうです。
一番重要な点は、まず日頃から食べている食品や家族が好きな食品で災害時7日間を乗り切れる量を備蓄することです。
後、災害時に困ることとして停電は真っ暗になるので子どもが怖がらないように、灯りはたくさん用意してください。最近は100均で明るいLEDライトがあるのでオススメです。1部屋1つのイメージです。その時は使用する乾電池も準備してください。

停電や断水や地震の時のトイレ問題

停電でトイレが使用できない時や大地震の時でも自宅の便器が壊れていなければ45Lゴミ袋と凝固剤でトイレの代用ができます。

必要な凝固剤と袋は1日に何回トイレに行くか?を目安に備蓄してください。

 

おわりに

以上のように生活の中で防災の視点をもつことは決して難しいことではありません。身近なものを活用しながら暮らしの中で備蓄を考える・・・ぜひお子さんと、ご家族で話し合ってみてください。

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