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【第115号】SNS犯罪から子どもを守る 大阪府警察本部生活安全部少年課

2023年8月30日

ページ番号:608611

SNSの危険性


 今の社会では、スマートフォンなどで利用するインターネットやSNSは欠かすことができないものであり、正しく使用すればとても便利なものとなります。
 その反面、使い方を間違えると大変危険なことが待っています。
 SNSを使っているのは、いい人ばかりではありません。
悪いことを企む人や犯罪の仲間を探している人もいます。そして、予期せず犯罪の被害者や事件の加害者になってしまう危険性があります。

SNSの利用に起因する事件の被害状況と事例


 SNSを利用して犯罪被害に遭った児童数については、令和元年からの調査開始以降、年々増加傾向にあります。

『児童ポルノ事犯』
 その中で多くを占めるのは、児童ポルノ事犯等の性被害です。児童ポルノ事犯は、そのほとんどが自画撮り被害(児童が騙されたり、脅されたりなどして、自身の裸体を撮影しメールなどで送信させられる被害)となっています。
 被害に遭っているのは、主に中学生や高校生ですが、年々、小学生の被害も増加しています。スマートフォンの普及が進んでいく中で、被害を受ける年齢も低年齢化している状況です。
 児童ポルノ事犯(自画撮り被害)の事例です。児童がSNSで色々な悩みを聞いて貰っていた男の人から「服を着替えて」「着替える様子を写真に撮って」と要求されました。その児童は、要求を断れば、その男の人との関係が壊れると思い、それを恐れて裸の写真を送信してしまい被害にあいました。

『パパ活』
 また、SNS上で知り合った人と直接会って、デート等をしてお金を稼ぐ、いわゆる「パパ活」についても問題となっています。
 「パパ活」については、実際はデートだけのつもりが性行為をさせられる、盗撮される、約束と違う場所に連れて行かれるなどの被害に遭っており、最悪の場合、拉致されて殺害されるといった事件も起きています。
 パパ活の際に性的被害に遭った事例では、児童がSNSで知り合った相手とデートの目的で直接会いました。その際、飲み物に睡眠作用のある薬物を混入されてしまい、児童は意識がもうろうとして、その間にわいせつな行為をされる被害にあっています。

SNSの利用に起因する事件の加害状況と事例


SNSを利用して犯罪の加害者となるケースも増えています。

『大麻乱用』
 まず、少年の大麻乱用についてです。
 近年、大阪府下では大麻事犯、つまり、大麻を持っていたり、売り渡したりなどして、警察に捕まる若者が増加しています。
 最近5年で大麻事犯の20歳未満の検挙人数は急増しており、また、全検挙数の約80%を20歳代以下の若者が占めているという状況です。
 そして、これら若者がSNSを通じて違法薬物、特に大麻を入手するケースが増えてきている状況です。
大麻乱用の事例です。高校生の少年は、友人から「大麻を吸いながら音楽を聴くと気持ちがいい」と聞き、大麻に興味を持ち始め、軽い気持ちで友達と一緒に大麻を吸うようになりました。
 次第に大麻をやめられなくなってしまい、逮捕までに月に3~4回、SNS上で大麻を購入するなどして約100回使用して、何十万円もの大金を使い込んでしまったという事例がありました。

『闇バイト』
 次に、「闇バイト」についてです。
 SNS上などで募集している、いわゆる「闇バイト」に応募して少年が特殊詐欺や強盗といった犯罪に加担し検挙される事件が相次いでいます。
 今年5月、東京銀座の時計店で起きた強盗事件が大きく報道されましたが、この事件も高校生が関与していました。
 大阪においても、特殊詐欺事件で高齢者宅を訪れてキャッシュカードを欺し取る「受け子」、また、そのキャッシュカードで現金を下ろす「出し子」と呼ばれる役割として高校生が加担し、検挙されている状況です。
 少年が「高額収入」「短時間で稼げる」などSNS上の甘い言葉に騙されて応募し、その際に履歴書や免許証などの個人情報を送信したばかりに、犯罪グループから「おまえの家に行く」などと脅され、抜けようにも抜けることができず犯罪に加担し、結果、警察に捕まるということが多くなっています。
 実際の「闇バイト」の事例です。高校3年生の少年2人組が「夏休み前に大学受験に向けて勉強しないといけない。旅行や野球観戦、色々と遊びもしたい。だから、勉強時間を確保するために短時間で大金を稼げるアルバイトをしたい。」との理由で、「闇バイト」に応募し、特殊詐欺事件に加担したという事例がありました。

SNSの利用に起因する被害並びに加害に対する取組み


一番効果的なものとして、各学校に大阪府下の警察署の少年係員などが赴き、SNSの危険性について非行防止教室で講演を行っています。
 また、少年の保護者に対しても講演を実施し、SNSの危険性や親子での携帯の使用のルールづくりを推奨しています。
 更に、SNSの利用に起因する被害について大阪府警では、サイバーパトロールとして「パパ活などを募集している書き込み」「パパ活などを誘引している書き込み」など不適切な書き込みを発見すれば、注意喚起文や警告文を送信しています。

SNSの被害並びに加害から子どもを守るために


インターネット環境が定着している現在、便利になった反面、誰もが犯罪の被害者や加害者になってしまう非常に危うい社会となっています。
 そういう社会情勢だからこそ、子どもにしっかりと目を向けて、何か兆しを発見した場合は、躊躇することなく手を差し伸べて引き留めてあげることが大切です。
 実際、少年を検挙・補導した際に保護者の方から話を聞くと、「家を空けることが多くなった。服や高価な物が増えている。言葉数か少なくなった。」など子どもの変化に気付いていながら、「うちの子に限って」と放っておいた結果、保護者の知らないところで犯罪に加担していたり、被害を受けていたりしていることがあります。
 保護者の方は、子どもの「あれっ?」と思う行動があれば、子どもからしっかりと話を聞いてあげることが大切です。そして、犯罪から子どもを守るために、フィルタリングの活用とスマートフォンなどを正しく利用するための家庭内でのルール作りをお願いします。

SNS被害防止チラシ(表)
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SNS被害防止チラシ(裏)
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犯罪加担(闇バイト)防止チラシ(表)
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SNS被害防止チラシ(裏)
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大阪市 教育委員会事務局生涯学習部生涯学習担当社会教育・生涯学習グループ

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