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四天王寺亀形石槽 3基

2023年12月22日

ページ番号:611769

四天王寺亀形石槽

してんのうじかめがたせきそう

分野/部門

有形文化財/考古資料

所有者

宗教法人 四天王寺(してんのうじ)

所在地

大阪市天王寺区四天王寺1丁目

紹介


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四天王寺亀形石槽

 四天王寺の亀井堂は、中心伽藍(がらん)の北東に近接して位置する。亀の形をした亀形石槽はこの亀井堂の中央、地表下約1.5メートルのところにあり、西側のやや高い位置にある上水槽(上部は亀形頭部と甲羅、下部は小判形水槽)と、甲羅の縁以外の中心部分を抉り込んだ東側の下水槽との二段の構成である。さらに上水槽背後(西側)の堂床下には湧水を溜める施設が存在する。下水槽は巨大な竜山石(たつやまいし)一石から頭部と四足を彫出した亀形の水槽がつくり出されている。上水槽は、現状は岩座に坐(ざ)す亀を表現し、下部の水槽と岩座は竜山石一石で亀の四足が彫出され、上部の亀形頭部と甲羅はそれぞれ花崗岩製の別石づくりで後世に付加されたものである。竜山石製の上水槽下部と下水槽とは本来の組合せ、位置関係を保っていると考えらえ、飛鳥の酒船石(さかふねいし)遺跡の亀形石槽・船形石槽の構造と酷似する。この亀形石槽は古墳時代の導水施設の系譜上にあり「浄水」を得てそれを用いるための祭祀(さいし)施設とみられ、それに朝鮮半島からの影響として亀の造形や石を素材とする加工技術が組み合わさることで生み出された可能性がある。年代は、酒船石遺跡例との比較も含めて7世紀後半と考えられる。

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