(仮称)北部こども相談センターの設置候補地について(平成29年3月3日)
2023年9月11日
ページ番号:392907
議題
(1) (仮称)北部こども相談センターの設置候補地について
会議要旨
(1) (仮称)北部こども相談センターの設置候補地について
- (仮称)北部こども相談センターの設置候補地について、複数の候補地から2つの候補地に絞り込み、交通アクセス、土地の状況等で比較検討した結果、利用者となる保護者・こども・関係機関の方々の利用しやすさを考慮し、アクセス性等に優位性がある、もと西淡路小学校分校(東淀川区)に決定した。
議論内容
【政策企画室長】
(仮称)北部こども相談センターの設置候補地について説明をお願いする。
【こども相談センター所長】
まず、北部こども相談センター設置候補地の選定にかかる経過について説明する。
こども相談センターは児童福祉法に規定された児童相談所であるが、従前はスケールメリットを活かして1か所で体制強化を図ってきた。しかしながら、児童相談所における児童相談、とりわけ児童虐待相談が急増し、丁寧なケース検討や迅速な意思決定、効果的な事業運営を行うためには、複数設置が必要と判断するに至った。大阪府や他の指定都市の状況に鑑みて、本市では3カ所が適切と考えている。
資料3ページの図をご覧いただきたい。昨年、10月に阿倍野区、住吉区、東住吉区、平野区の4区を所管する南部こども相談センターを平野区に開設した。これはもと中央児童相談所の建物を活用し、整備した。現在、森之宮にあるこども相談センターは、残る20区を所管しているが、このうちの、北区、都島区、福島区、西淀川区、淀川区、東淀川区、旭区の7区を所管する3カ所目の児童相談所として、(仮称)北部こども相談センターの整備について検討を進めてきた。
当初は既存の建物を活用して整備をするという方針で、北区にある、もといきいきエイジングセンターを最有力候補地として進めてきたが、マンションジーニス大阪との合築であり、区分所有物件であることから、改修工事について管理組合の承認が必要という管理規約上の課題があった。平成28年12月、管理組合の住宅部会が実施した住民アンケートにおいて、こども相談センターの設置に対して反対の声が多数を占めたことから、管理規約上の問題をクリアできない状況となり、市長から未利用地への新設も含めて新たな候補地選定の指示がなされた。候補地のリストアップは次のように行った。
まず、本市未利用地リストのうち、1,200平米以上の未利用地を管轄予定7区からリストアップした。1,200平米というのは、今年度開設した南部こども相談センターが建築面積約800平米、所庭、プール約400平米程度であるため、1,200平米という数値を使った。
次に、他会計の土地や明らかに公共交通機関によるアクセスが悪い候補地を除外した。
次に、土地所管所属にその土地の現況や、こども相談センターを設置することに伴う課題の有無等について聴取し、別途活用など予定がある候補地を除外した。
最後に、残った候補地について、建ぺい率、容積率とも施設建設が十分に可能と判断されるものを候補地とした。
この過程を経てリストアップした候補地については資料4ページをご覧いただきたい。
これが6つの候補地を地図上にマークしたものである。
次に、資料5ページ横長の表をご覧いただきたい。こちらは今申しあげた6つの候補地について、詳細を記載したものである。
資料に一部誤りがある。3の候補地の建ぺい率については100%ではなく80%、容積率が300%ではなく400%である。修正をお願いする。
この6つの候補地について、土地の形状、交通アクセス、工期などの観点から大まかに絞り込みを行い、2、4、5、6の4カ所を候補地から外した。
2の、もと小売市場施設については、学校の敷地に隣接しており、一時保護所を併設する児童相談所の性格上、設置は難しく、また、土地が非常に細長く、施設建設が困難である。
4の大淀寮については、平成29年度まで使用予定であり、埋蔵文化財の存在が明らかなため、解体後に文化財発掘調査が必要なことから、工期が大幅に遅れることになる。
5の、もと市民交流センターよどがわについては、公共交通機関がJR東西線のみであり、管轄予定区域内からのアクセスが悪いということがある。
6の、もと南方保育所については、他の候補地と比べ、最寄駅からの所要時間が長く、管轄予定区域からの所要時間も、森之宮のこども相談センターに比べ、長くなるケースが多くなる。
このようにして、絞り込みをした結果、残った候補地1、3について、交通アクセス、土地の形状および現状等を比較検討した。
1の、もと運輸業振興施設については、最寄駅がJR東淀川駅であり、東海道線の利用となる。新大阪駅からも徒歩7分であるため徒歩圏内であるが、地下鉄御堂筋線の新大阪駅からとなると、さらに時間を要し、13分ほどかかる。土地はほぼ整形であり、現状はアスファルト敷きの状態であるため、着工に支障はない。
3の、もと西淡路小学校分校については、最寄駅が阪急淡路駅で、京都線、千里線が利用可能であり、地下鉄堺筋線の相互乗り入れも行っている。
資料6ページをご覧いただきたい。
これは、平成31年春に開業予定のJRおおさか東線の路線を示したものであるが、おおさか東線が開通すると、京阪本線、地下鉄今里筋線との連絡も可能となるので、管轄区域からのアクセス向上が見込まれる。
現状では、もと小学校の校舎が建っているが耐震性能がないため、解体工事が必要となる。解体工事については、施設の基本設計、実施設計と並行して行うことが可能であるため、着工が遅れるということはない。
1および3の面積を比較すると、約1,700平米と約1,900平米で大きな差はない。
利用者となる保護者、こども、関係機関の方々の来所のしやすさを考えると3が優位であると考えられる。
以上のような検討の結果、(仮称)北部こども相談センターについては、3の、もと西淡路小学校分校を候補地としたいと考えている。
【政策企画室長】
説明は以上であるが、質問、意見はあるか。
【財政局長】
今、経過の説明もあり、経過そのものを受け止めないといけないし、選定理由も限られた時間の中でよくここまで絞り込まれた。
こども相談センターという児童相談所の増設は喫緊の課題であるなか、この案に反対するものではないが、もともとの案にあった、もといきいきエイジングセンターは、管理費用ばかりがかさむ遊休施設を活用し、一から作るよりも改修をするということで、比較的安いコストで早くできるということが一つの選択理由になっていた。
それと比べると一から建てることになるし、既存建物の解体費用も嵩むので、かなり割高になるのではないかと思うが、そういう道を選ばざるを得なくなったという点も、広く市民に知ってもらう必要があると思う。その辺りの補足説明をお願いしたい。
【こども青少年局長】
ジーニスを決めるにあたって、コストについても比較した。その際、もといきいきエイジングセンターを改修するのに、8億2700万円と見込んだ。候補地6の南方保育所については、概算であるが建替えを行わないといけないということで、建築工事そのものは具体的にどのようなこども相談センターにするかという案は固まっていなかったので、保育所並みの単価を平米でかけると、建設費用を10億2500万円と見込んだ。また、東さくら園という母子支援施設は、さらに単価が高く、12億円くらいの建築コストを見込んでいたので、今回は、それに解体費用2~3億がかかるのではないかと考えている。そのあたりは、確かにコストがかかることは重く受け止めているが、ご理解願いたいと考えている。
【鍵田副市長】
解体費用はどのみち解体しないといけないので度外視していい。
こどもの置かれている状況から考えると、相談所の増設は喫緊の課題であるので、できるだけスピーディに進めたい。
前回は、地元で理解を得られなかったので、丁寧な対応をお願いしたい。
また、この辺りの地域はこども教育に熱い思いを持っておられるし、小学校跡地なので、こどもの健全育成のための施設に代わるのは一定意義がある。
候補地3ということで説明があったが、それはそれで教育的な意義がある。
【こども青少年局長】
地元には、同時並行で候補地3について最有力ということであったため、内々に伝えていたが、概ね理解を得ている。今後も継続して協議していきたい。
【田中副市長】
1つ質問であるが、先ほどの説明では1,200平米以上が必要とのことだが、ここは1,900平米ある。方針として、全部を相談センターとして利用する方向で検討しているのか。センターの性格をみて、親和性のあるような施設併設も考え得るのか。
【こども青少年局長】
今、1,200平米と言ったが、平野区の南部こども相談センターを想定している。
そこはリハビリテーションセンターと合築であり、例えば玄関が共用であるなど、そういった部分もあるので、1,200平米で選んだものの1,200平米でいいのかは、もう少し検討が必要と考えている。
また、4階建ては必要であると考えているので、ほとんどの部分をこども相談センターで使わざるを得ないと考えている。
【西区長】
1点だけ確認したい。先ほど地元の話があったが、東淀川区長にも、ある程度確認いただいているのか。
【こども青少年局長】
もちろん確認いただいている。
【市長】
先ほど面積の話が出たが、森之宮のこども相談センターはどのくらいの面積か。1,900平米が適切なのか。1,200平米以上あるが、児童相談所としてどれくらいが必要なのか。ベストな面積はどれくらいか。
【こども青少年局長】
森之宮は、もともと労働会館という結婚式場をそのまま使っているため、それと比べて適切かどうかという判断は非常に難しい。
【市長】
世の中には児童相談所がたくさんあるので、大阪市として適切な児童相談所はどれくらいの大きさなのか。
【こども青少年局長】
森之宮のこども相談センターは1,500平米程度である。
【市長】
1,900平米というのは今の大阪市の状況に当てはめたときに適切なのか。
【こども青少年局長】
森之宮は5階建てなので、4階にするともう少し変わる。
【市長】
1,900平米の敷地面積は、新たに北部の児童相談所を開設するにあたって、面積としては十分だということか。大きすぎて、他に利用できるサイズというわけでもないのか。
【こども相談センター所長】
一時保護所の基準が平成23年度に大きく変わり、かなりの面積が必要となっている。
学習権保障の観点から、学習室やプレイルームを別にとるため、大まかな計算だと、1,900平米あるが、こどもの生活を考えたときには運動スペースも十分に取らないといけない。そうなると、決して現状でゆとりがあるというわけではない。
具体的には詳細設計しないとわからないが、やはり学校に行けなくなるので、体育活動に変わる運動であるとか、学習活動であるとか、趣味などの時間を十分に保障するためには、やはり一時保護所にかなりのスペースが必要ということが事実である。
【市長】
児童相談所は喫緊の課題であるため、何を基準に考えていくかとなれば、そこに相談されるこどもたち、保護者の観点から適切なものを作っていく必要がある。
そういった意味で十分な面積で、適切な土地となれば候補地3となる。
デメリットで解体コストがかかるとあるが、これは先ほど副市長からもあったが、いずれにしても耐震性がないので、どう使っても解体コストはかかるので、そこは除いて考えるべき。新設すれば残存期間も長くなり、適切なものを新築できるため、解体コストは考えなくていい。
もといきいきエイジングセンターは、今ある施設を利用するためコスト的にも優位性がある。ただ、法的にもできないという状況であったため、所管局は違うが売却という方向で進めていきたい。しっかりと財源を確保しなければならない。
いずれにしても、解体コストをデメリットとする点については除いてもいい。
大切なことは、児童相談所としての高い機能を持つ施設を作らないといけないということ。相談件数も7倍に増えていて、非常に需要が高い。ゆっくり時間をかけていけるようなものでもない。
そういった意味では、解体を含めても、解体によって開設時期が延びるわけではないということであったので、そこのデメリットは解消できる。
大事なのは利用される方にとってどうかという点を考えると、候補地1と3で考えたときに、アクセスは非常に重要。公共交通機関を利用される方が非常に多いので、そうなると阪急線が上下50本で、徒歩圏内にあるのは大きな優位性。また、JRおおさか東線も開通すれば、旭区や都島区のエリアの方も利用できることになるので、相談されたい方のアクセスという点では3は優位性が高い。
また、大事なのは地域との調整である。もといきいきエイジングセンターの場合は法的に同意がなければできないということであったが、ここに関しては法的にどうこうではなかったとしても、地域の理解がないといけない。区長や地元の議員の意見はどうか。
【こども青少年局長】
区長も地元の議員の方々も皆さん、良いことなので是非と言ってくれている。
【市長】
地域の団体というか、どこまでが地域団体かの判断は難しいが、地域の住民全員とまでいかないことは当たり前であるが、主だった地域の意見は、今の段階でどうなのか。
【こども青少年局長】
会長が非常に積極的で、地域のことは自分でもまとめていくので、安心して作ってほしいと言っていただいた。
【市長】
隣りが公園と生活支援センターで、住宅は当たり前にあるが、候補地1と比べても、もと学校跡地ということで非常に環境が良いので、皆さんの意見を受けて、行政として候補地3で意思決定したい。
【市政改革室長】
意思決定を得たうえであるが、新しい施設を作るということなので、ランニングコストについては、必要なサービスを提供することを念頭におき、今後の相談件数のシミュレーションや需要を考えて、抑えるところは抑えるなどしてほしい。
【政策企画室長】
説明のあった3を候補地として決定する。
参考資料
戦略会議資料(平成29年3月3日)
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