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なにわ筋線について(平成29年9月19日)

2018年12月28日

ページ番号:411945

議題

(1)なにわ筋線について

会議要旨

(1)なにわ筋線について

  •  なにわ筋線について、府市負担割合や整備主体、環境アセスメント検討調査の着手等を含めた現計画内容について確認したうえで、府、市、鉄道事業者で国に対し、事業化に向けた協議を開始することを決定した。

議論内容

【都市計画局長】

 なにわ筋線について、ご説明させていただく。

 まず、会議の論点を書いている。この間、大阪府・市、鉄道事業者のJR西日本と南海の4者で、なにわ筋線の検討を進めてきた。その計画内容について、概ね方向性の一致が見えてきた。本日の戦略会議においては、府市負担割合を1対1とすること、整備主体は関西高速鉄道株式会社を活用すること、今後のスケジュールとして環境アセスメント検討調査に着手することを含めた現在の計画内容について承認いただき、これを前提に、大阪府・市、鉄道事業者が、国に対して、なにわ筋線の事業化に向けた正式な協議を開始していくことに取り組みたい。

 1ページの事業内容であるが、1989年、今から28年前に運輸政策審議会答申において位置付けられ、その15年後に近畿地方交通審議会答申においても再度位置付けられたものである。2009年からは、3年間、国土交通省が直轄調査を行い、2014年からは、大阪府・市・JR西日本・南海の4者で検討を実施してきた。今年の5月に、関係者において、なにわ筋線の計画概要を発表し、今後早期事業化をめざして、計画を深度化していくことを目標にし、今日に至っている。

 2ページのなにわ筋線整備計画であるが、整備区間はJR西日本・南海の共同の整備区間としては(仮称)北梅田駅から(仮称)西本町駅になり、(仮称)西本町駅からJR難波駅についてはJR西日本の営業区間となる。(仮称)西本町駅から南海新今宮駅に関しては南海の営業区間になる。設置する駅は3駅で、(仮称)中之島、(仮称)西本町、(仮称)南海新難波駅になる。路線延長は約7.4キロメートル、概算事業費は約3,300億円を想定しており、整備主体は関西高速鉄道株式会社、これはJR東西線を整備した主体であるが、これを考えている。鉄道の運行を担うのは、JR西日本と南海になり、運行本数についてはJR西日本、南海それぞれ資料に記載しているとおりである。

 開業目標は2031年春を予定しており、需要予測と、費用便益比いわゆるB/Cだが、現在の4者の検討会では、利用としては1日約20万人、B/Cは30年で1.40と検討している。これは今後、国とも協議をして精査をしていきたい。

 次に3ページの整備手法については、図示しているように償還型の上下分離方式という方式を取りたいと考えている。運行主体はJR西日本と南海であり、整備主体は関西高速鉄道株式会社を予定している。この整備主体である関西高速鉄道株式会社が整備したトンネルを、運行主体である鉄道事業者に貸して、施設の使用料をいただくというスキームになる。事業のスキームとしては、地下高速鉄道事業費補助を想定している。整備主体である関西高速鉄道株式会社の資金の調達としては、図として示しているとおりであり、これは制度でスキームが定められているものである。補助の対象にあたる建設費は約3,000億円で、うち出資金は20%、補助金は国から25.7%、地方から28.5%、残りが会社の借入金となる。補助対象外事業費、いわゆる人件費など総係費は、約300億円を見積もっており、それに対しては補助金があたらないことから、出資金が20%、会社の借入金は80%という資金調達としている。この出資金については、地方が10%、民間の鉄道事業者が10%を負担することとなっている。

 資金の内訳は、表に示しているように、地方の負担としては、出資金330億円、補助金850億円、合計1,180億円と試算しており、後ほど説明するが府市折半ということで、590億円を市負担でお願いしたいと考えている。整備主体の関西高速鉄道株式会社については、借入金1,020億円を市場から借り入れをし、開業後鉄道事業者から得られる線路使用料により40年間で償還していくというスキームである。

 次に4ページの事業採算性であるが、この整備スキームに則り、整備主体の関西高速鉄道株式会社の事業成立性について検討してきた。建設費、建設期間、収入について、ここに書いているとおり、こういった条件を前提として、整備主体の借入金は開業40年後に償還が完了し、累積収支についても開業40年で黒字に転換するため、事業採算性としては成立していると考えている。

 次に事業リスクへの対応であるが、基本的な考え方としては、開業前の建設中に事業費の増嵩があった際、やむを得ないと認められる場合に限り、先ほど説明した上下分離方式の趣旨を踏まえ、鉄道事業者に加え、大阪府・市も事業スキームに基づく応分の負担が適当であると考えている。開業後の需要変動リスクや金利変動リスクは、運行主体であるJR西日本と南海の線路使用料により負担をしていただき、関西高速鉄道株式会社については、リスクが及ばないように検討している。

 次に5ページの整備効果であるが、一つは広域鉄道ネットワークの拡充ということで、関空へのアクセス改善、逆には市南部から新大阪へのアクセスの改善があると考えている。関空へのアクセス改善については、速達性の向上、定時性の確保、利便性いわゆる運行頻度が2倍になるといった効果を見込んでいる。速達性は真ん中の表にあるが、現在JR線や南海本線利用で、関空まで約64分ないし約54分が最速時間でかかるが、JR東海道線支線の地下化が行われると、JR線利用で約48分まで短縮される見込みである。なにわ筋線が整備されると、現在精査中ではあるが40分程度の所要時間となり、現在と比べ、またJR東海道線支線地下化と比べ、大幅なアクセス改善が図られると考えている。

 運行頻度については、現在、大阪から関空まで、はるかが1時間に2本、関空快速が1時間に4本運行しているが、なにわ筋線を整備すると、これに南海のラピートが1時間に2本、空港急行が1時間に4本加わり、全体として特急で15分に1本、特急以外で7~8分に1本となり、運行頻度が倍になる。新大阪へのアクセス性については、右図に10分以上の時間短縮が図られるエリアを示しており、市南部からアクセスが改善する。

 次に、6ページの都市鉄道ネットワークの強化ということで、混雑緩和と運行の安定性やダイヤ設定の自由度の向上がある。なにわ筋線の整備に伴い、現在混雑をしている地下鉄御堂筋線の緩和を図れるとともに、乗換えのターミナルである梅田や難波の混雑緩和を図ることができる。左下に書いてあるとおり、難波ターミナルでは現在南海難波駅と地下鉄なんば駅の乗換えが非常に輻輳しているが、改善を図ることができる。

 資料右の運行安定性の確保やダイヤ設定の自由度の向上については、現在JR大阪環状線、ここにJR阪和線と大和路線が乗り入れており、JR大阪環状線のダイヤが乱れた場合に広範囲に影響を与えるが、なにわ筋線が整備されるとJR大阪環状線のダイヤの乱れが起きたとしても、なにわ筋線を利用することにより、大阪南部への影響を緩和できる。その下、ダイヤ設定の自由度の向上として、図面に現在JR大阪環状線を通っている列車本数を書いているが、はるか・くろしお・関空快速といった広域路線の列車がなにわ筋線を通行することになり、現在はJR大阪環状線のダイヤが過密になっているが、ここのダイヤ設定の自由度が増すので、将来的な話になるが、大阪方面から桜島方面への直通の本数が増えることが期待される。

 次に7ページに経済効果を試算している。利用者への便益については、国の鉄道プロジェクト評価手法マニュアルに基づき試算をしている。時間短縮や乗換利便性向上による便益が年間371億円、それに伴う一次・二次波及効果は年間233億円の利用者便益が生じると考えている。

 なにわ筋線の整備による経済波及効果は、産業連関表による算定だと約5,100億円の効果があるとしている。なにわ筋線沿道地域等における土地利用の高度化については、JR東西線の整備前後における土地利用の20年間の変化を踏まえながら、延床増加面積を試算して、約5%程度の増加が見込まれている。土地利用の高度化、いわゆる建物の整備に伴う建設投資による経済効果が約3,400億円、雇用の拡大における効果として年間約1,060億円と試算している。

 右ページに掲げている図面は、中之島から30分圏で行ける範囲がどれ位増えるかを示している。こういった中之島、うめきたを含めて、大阪都心部エリアから行ける圏域が広がるということで開発ポテンシャルが上がるのではないかと考えている。

 8ページは、府市の負担割合である。現行法で府市負担ルールはないが、整備区域は大阪市内といいながら広域的な路線でもあり、大阪におけるJR関連の鉄道整備事業についても、過去から府市で負担をしてきた。こういった事情を勘案して、府市で協議をした結果、なにわ筋線による都市鉄道ネットワークの強化や広域的な整備効果、過去の鉄道整備事例を踏まえて、今回は府市負担1対1で協調して進めたい。

 整備主体の関西高速鉄道株式会社については、下の囲みにあるとおり、JR東西線の整備主体として実績を有しており、上下分離方式で、運行主体である鉄道事業者との調整もこれまで経験し、実績もある。こういうJR東西線事業も含めて既存の1社にすることにより、新たな三セク会社を立ち上げる必要がなく、人的配置や行政監督など効率的な運営が図られることから、関西高速鉄道株式会社を整備主体にしたいと考えている。

 最後に、9ページのスケジュールだが、この戦略会議でご確認いただければ、国に対して、鉄道事業法に基づく正式な事前協議を始めたい。目標としては、2019年度、平成31年度の予算に入れてもらえるよう準備をしたい。平成31年度の国予算に組んでもらえれば、すぐに鉄道事業の許可、工事施行の認可を取得し、工事に入ることができるようにしたい。あわせて、速やかに進められるように、本日の会議で決定いただいた後、環境アセスメントの方法書の手続き、調査を進めていきたいと考えている。

 説明は以上である。

 

【政策企画室長】

 ご意見、ご質問はあるか。

 

【田中副市長】

 私からは2点聞く。

 一つは、なにわ筋線が整備されれば、中之島4丁目・5丁目など、駅周辺のまちづくりが一気に動き出す可能性がある。また、そうあってほしいと思う。これは、鉄道事業者ではなく、大阪市がリードしないといけないので、そこはぜひお願いしたい。先ほども説明に整備効果があったが、7ページにまちづくりの視点があったが、いわゆる受身的な意味での、自然に増えていく効果もあるが、むしろ事業効果が最大に発揮する、より発揮させるという観点からお願いしたい。

 もう一つは、今日の論点の関西高速鉄道株式会社についてである。今局長から説明があったように私も事業スキームや実績を考えると同社が整備主体になってもらうのが一番であると考えているが、体制を強化しないといけない。そうなるとJR西日本や府との協議もいるが、内部的には人事室ともよく話をしてほしい。とにかくタイトなスケジュールであるし、安心・安全を確保しようとすると、それなりの体制が必要となる。市として何ができるのかも含めて、協議や準備を進めてもらいたい。

 

【都市計画局長】

 開発の主体的な促進については、中之島4丁目や5丁目も言われたが、各地区で民間と関係者を入れた協議会や検討会を進めており、このなにわ筋線をご決定いただくと、それを正式に組織だった形で進めていける。できるだけ、高度利用というか、鉄道ができるということでの土地利用について具体的な話をさせていただきたい。

 関西高速鉄道株式会社は、JR東西線を整備したのち、今は線路使用料を運行主体であるJR西日本からいただき、資金を返していく非常にコンパクトで小さな体制となっている。これから環境アセスメントの作業にも入っていくので、関係者と協議をして、体制の話をしたい。

 

【財政局長】

 念のための確認になるが、今日示された総事業費や開業目標は、予算とかが固まったものではなく、あくまでも手続き上、国に向かって、まずは事業を認めてもらわないといけないので、そのうえで補助金などを確保していくための現時点における目安的な見込みであると考えていいか。

 

【都市計画局長】

 今日の数字については、かなりシビアに積算をしているが、予算はもちろん、市会でのご議論、国との正式協議もあるので、その中で、より精度の高いものを出す。リスクの考え方もある。

 

【財政局長】

 国も他の地域からの要望もあり、色々と調整しないといけないこともある。事業実施側についても精査していかないといけない部分がある。そういった意味での目標であると考えたい。

 そういうことを受けて、府も市も財政収支概算というようなものを作成しており、それに載せていくための年割とか財源構成などは、最後のページのスケジュール感でいくと、30年の春よりはもう少し先になって、31年度予算に向けての時期に出てくるものか。

 

【都市計画局長】

 2段階であり、今は概算で出しているが、これは予算市会に向けても一定精査をしていきたいと思っているし、また、国の方との協議でいうと、我々の思いのスケジュールでは、来年夏の概算要求が節目になるので、その頃に向けて数字が固まっていくことになる。それを踏まえて、さらに正式な数字として、市の中の中期収支の見通しに入れていきたいと考えている。

 

【政策企画室長】

 事業リスクの対応で、府・市・鉄道事業者とあるが、これは当然府・市のところに、国も入っているのか。

 

【都市計画局長】

 運営段階に入ると全て鉄道事業者の負担になるので、我々として管理していかないといけないのは、事業費の増嵩になる。それについては、国の補助の対象になるかどうかは、協議しないと分からないが、補助の対象となるものは、国にも事業スキームに基づく負担を求めたい。

 

【市長】

 このなにわ筋線が計画されたのが1989年。30年間中々動かなかったこの計画が、今大阪市と大阪府が一つの方向を向き、事務方も鉄道事業者も含めて、しっかり協議をして、この土台を固めることができた。事業化実現の方向性の目途がついたのは、大阪の成長にとって本当に大きなことである。まさに、うめきたから中之島を通って、難波、関空に直結する大動脈が新たにできたことは、大阪のこれからの成長に非常に大きい。利便性や速達性、定時性など様々な観点、地域の沿線の経済効果等も含めて、大阪の成長にとって必要なものである。リスクであったり、様々な点も整理したりしてくれている。金利など事業費もかなり厳しく見積もっているのかなと思う。事業主体の関西高速鉄道株式会社についても、これは今現在、すでに出資もしている存在する会社。現出資者との責任関係の整理であるとかも進めていると聞いている。その辺りの整理も進めながら、それらも含めて大きな方向性としては、これまで30年間進まなかったものが、ここに来て実現できるというのは大阪にとって大きなメリットである。運営リスクは鉄道事業者が負うとしても、建設はしっかりと役所として関与していく。その辺りを意識しながら、大きな目線では、大阪の将来にとって財産となる。是非強力に、僕も進めていくし、事務方の皆さんも進めてもらいたい。この案はこれで了承としたい。

 

【政策企画室長】

 それでは、説明のあった内容で決定させていただく。

参考資料

戦略会議資料(平成29年9月19日)

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