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契約、交渉事案への対応について(中之島四丁目市有地の活用について)(平成30年9月18日)

2021年2月12日

ページ番号:453444

議題

(1)契約、交渉事案への対応について(中之島四丁目市有地の活用について)

会議要旨

(1)契約、交渉事案への対応について(中之島四丁目市有地の活用について)

 中之島4丁目の市有地の活用については、未来医療国際拠点を民設民営で設置することとし、以下の考え方を前提に、速やかに開発事業者公募をすすめることを決定した。

 なお、公募にあたっては、当該拠点の公共性公益性を担保できる仕組みを設けることを、あわせて確認した。

(考え方)

・期間70年の定期借地

・審査付き公募型プロポーザル方式(価格固定)による開発事業者の選定

・民間開発事業者へのマスターリース(ML)方式の採用義務付け

・ML方式の採用や用途の限定などを条件とし、その条件に応じた不動産鑑定評価による借地料の算定

議論内容

 (注) 黒丸(●)部分については、非公開としています。非公開事由がなくなったのちに、あらためて公開します。

【政策企画室長】

 戦略会議を開催する。

 本日の案件は、1件である。

 契約にかかる内容など情報公開条例第7条に該当する非公開情報を含む案件であるため、会議は非公開とする。

 ただし、公開できるタイミングになれば、速やかに資料や議事録を公開するので、ご留意いただきたい。

 円滑な会議運営にご協力をお願いする。

 それでは、議題である「中之島四丁目市有地の活用について」について、都市計画局・契約管財局より説明をお願いする。

 

【都市計画局長】

 パワーポイントの2ページをご覧いただく。

 まず始めに書いている本日の議論いただきたい内容である。

 この中之島4丁目において未来医療国際拠点を民設民営で設置すること、その実現に向けては定期借地とし期間は70年とすること、選定方法については審査付きの公募型プロポーザル方式とすること、民間開発業者に対してマスターリース方式の採用を義務づけること、借地料の算定に当たってはマスターリース方式の採用や医療医薬関連の用途の限定を主な条件とし、この条件に応じた不動産鑑定評価を賃料とすること、以上速やかに決まったら開発事業者を公募することを本日了解頂きたい。

 3ページである。

 対象となる土地については、右上の表にあるように都市計画局・契約管財局・経済戦略局の3局が持っている土地である。

 資料4ページである。

 経過を説明させていただくと、平成28年4月、市長と大阪大学西尾総長の会談において、西尾総長側から中之島4丁目を大阪大学の知を活用した文化・学術的な拠点としていきたい旨の発言があり、市長はこれに賛同され、この後、7月に大阪大学の方から中之島アゴラ構想の原案の提示があり、このアゴラ構想のうち医療分野については、医療あるいは医薬の研究を産業化に結びつけるノウハウが本市では不十分であったので、大阪府に協力を依頼した。

 その後、8月に大阪大学から市長、知事、経済界に対し、文化・学術・医学の発信拠点となる中之島アゴラ構想の提案があった。

 これを受けて11月、府・市・経済界から成る中之島アゴラ構想推進協議会と中之島4丁目再生医療国際拠点検討協議会を設置した。座長は都市計画局長である。

 29年3月、基本方針の取りまとめにおいて、市長の発言として、世界にここしかない再生医療の拠点を作れば、大阪の経済成長にプラスになると判断され、スキームが成り立たないのであれば、市有地の賃貸や借地料の減額など例外中の例外を考えていく必要があるとの意見を頂いている。

 これを受けて、30年3月、基本計画の取りまとめにおいては、大阪市としては拠点の建物を整備し所有する民間開発事業者に対して公募による選定を検討していく、大阪府においては未来医療推進機構の設立に向け準備組織を設置していくということで府市の役割分担をしていた。

 下の左の図の方にあるように未来医療国際拠点については、西側の7,500㎡、それから大阪大学のアゴラ構想については4,500㎡を東側に開設することを当時は考えていた。

 その後30年5月に大阪大学西尾総長の方から、アゴラ構想については施設整備を行わずに中之島センターを改修して機能強化していきたいということで、規模の縮小の提案があった。

 これを受けて30年5月から、この4,500㎡と7,500㎡を合わせて1. 2㏊を対象にマーケット・サウンディングを実施したところである。

 5ページをお願いする。

 マーケット・サウンディングとしては、6月11日から6月22日の間で、事業者からの受付を行い、ヒアリングを7月に実施している。

 その結果は6ページをご覧いただきたい。

 4件の提案があり、段階開発3件、全体開発1件である。

 内容としては、敷地設定については4件とも未来医療国際拠点は東側に寄せた提案である。

 うち3件は東側の未来医療国際拠点の提案であり、西側は将来の段階的な整備用地として具体的な提案はなかった。

 残り1件については、東側の未来医療国際拠点のほか、西側は複合地としての提言があった。

 東側に寄せる理由としては、災害時に新美術館や科学館との公共施設の医療連携がしやすい、大阪大学中之島センターにおいて導入されている産学共創拠点と連携がしやすい、東側の新美術館との眺望の関係、視認性の確保の観点から都市景観上好ましい、それから東に寄せると北側と南側両方の道路に接続するので、一般道路と医療関連の車の動線が整理しやすいということである。

 規模としては8,000から8,600㎡、土地の使用権原としては事業性の観点から土地購入よりも定期借地約50年から70年を希望があり、容積率の緩和については増床分のリスクが懸念されるので希望はなかった。

 事業収支については、高い収益性が見込まれないので、公募に際して借地料は低廉な価格を希望し、また価格固定での事業者選定方式が望ましいとの意見があった。

 また未来医療推進機構に対しては、資金計画等の詳細な情報が欲しいという意見があった。

 7ページである。

 これを受けて、この未来医療国際拠点の整備方針を修正している。

 基本的な考え方については、従来からの方針である国際貢献に資する公共・公益拠点の整備、早期実現、官民連携の3本柱に加え、そのシンボル性の確保と、西側用地については段階的に整備することを追加させていただいた。

 配置としてはこの東側の8,600㎡を対象とし、規模としては指定容積率610%、想定の延床は約53,000㎡、土地活用としては定期借地、事業者選定としては価格固定等の選定方式を検討すべしということで基本方針が関係者で合意され、市としてもこの方針に沿って、中之島4丁目に未来医療拠点を整備することをまず本日ご了解いただきたい。

 市有地活用手法については、8ページである。

 本拠点は公共・公益性が非常に高い施設である。

 拠点に備わる機能としては、拠点全体の医療医薬をテーマとする統括機能、企業・研究活動支援機能、産学連携・起業家等育成機能、臨床研究・治験を実施する病床を持つ病院、再生医療の研究等に必要な細胞を加工・培養するCPC、これは細胞培養センターのことである、あるいは細胞バンク機能などといったものである。

 この拠点の実現のためには、具体的なスキームとしては、未来医療分野における最先端の知見・技術を要することなどから、民間の自由な発想のもと事業展開できるよう、民設民営の下記のような運営スキームを考えたい。

 土地所有者は大阪市であり、大阪市から建物を所有する民間開発事業者に対し貸付を行う。この施設を右側の方の機構がマスターリース契約で借り受け、この機構がさらにエンドユーザーに対してマーケットの賃料で貸出するスキームである。

 このマスターリースを採用する理由としては、クオリティの高い拠点を長期的に維持発展させていくためには機構が拠点を統括して運営するということに加えて、拠点のコンセプトに合致し、再生医療の実用化・産業化等のために備えるべき資質のような機能を担う入居企業の確保や入替調整についても、主体的に関与していくことが必要と考えており、あわせて、テナントリーシングにかかる一般的な業務に加え産学連携等の専門的業務の二つを一体的に運用すべきと考えており、これを実現するスキームとしては、開発事業者が機構に対し建物の一部または全部を賃貸、マスターリースし、機構が拠点のコンセプトに合致する入居企業に対し、さらに賃貸するマスターリース方式による運営スキームを採用したい。

 これを受けて9ページ、1つ目にあるように、大阪市が民間開発事業者に長期的に土地を貸し付けることとしたい。

 2つ目にあるように、期間としては、一般的に鉄筋コンクリート造建物の構造体の耐用年数は65年であり、また国土交通省の「インフラ長寿命化基本計画」では65年程度の使用をめざすこととなっており、さらに事業性を踏まえて、70年を採用したい。

 本拠点の実現にあたっては、マスターリース方式の採用が不可欠であるので、開発事業者募集にあたっては、開発事業者に対してマスターリース方式の採用を義務付けたい。

 公募条件としてマスターリース方式の採用を義務付けるにあたっては、不動産鑑定士の見解に基づき、マスターリース方式に必要な経費は、テナント賃料収益の15%を見込むこととしたい。

 大阪市・民間開発事業者・機構との3者において、基本合意により下記の内容を取り決めたい。70年という長期契約となるので、ニーズの移り変わりや、科学技術の革新等、環境変化に対応し、定期的、例えば10年毎に事業内容や事業スキーム等の検証を行い、必要に応じて見直しに関する協議を行うこと、機構は本市に対して事業収支計画を毎年報告すること、また、社会情勢や周辺地価の大幅な変更が生じる可能性があるため、定期的、例えば5年毎にマスターリース賃料や借地料の妥当性について検証すること、こういったことを基本合意書に基づき手続きを進めたい。

 市有地の活用は定期借地とし、期間は70年、マスターリース方式を採用したいと考えている。

 70年という長期であるので、開発事業者の負担や破綻についてのリスクは後ほど説明させていただく。

 10ページである。

 事業スキームについて説明する。

 最初に書いているように、本拠点は都心部において臨床研究から治験までセットで行う施設で極めて稀なものであり、協議会においても早期実現に向けて建物を整備管理する民間開発事業者の決定と機構の設置が求められている。

 これを受けて三つめ中ほどにあるように、府では機構の設立に向けて、参画意向のある企業を募集して準備組織を設立しており、8月末時点で20社が参画していると聞いている。

 機構準備組織に参画する民間事業者からは、機構の設立には、基本財産を参画企業等からの出捐金をもって充てることから、開発事業者との協議により施設や入居条件を具体化させる必要があるので、機構の設立後に民間開発事業者公募を行う手順では参画できない、逆に言うと機構の設立前から条件交渉を行いたいとの意見であるので、建物を整備管理する民間開発事業者の公募手続きと、準備組織における機構の設立検討を並行して進めていきたい。

 機構が設立されていないので、民間開発事業者の公募参画リスク回避の観点から、公募では優先交渉権者を選定し、機構との協議が整わない場合は辞退できる停止条件を付けたい。

 11ページ、価格競争についてである。

 機構の入居条件であるマスターリース賃料については、年度末以降の優先交渉権者と機構との協議により決定することとなるので、公募時点では確定したマスターリース賃料を設定することはできない。

 この中で借地料の価格競争を行うと、民間開発業者が自らによる収入増やコスト削減などの努力を行わずに、単にマスターリース賃料のみを高めに設定することで、結果として借地料を上げてしまう可能性があり、こうしたマスターリース賃料の上昇は機構の蓋然性にも影響するので、極力避けたいと考えており、今回は借地料を価格競争させることはふさわしくないと考えている。

 価格競争を前提とした公募をすると、民間開発事業者の公募参画意欲を削ぐ可能性も高くなり、不落のリスクが高まる。

 こうしたことから、事業者選定方式は、価格固定の審査付きの公募型プロポーザル方式としたい。

 借地料の見込みである。本拠点の借地料はだいたい年間1億6,000万円としたいと考えている。この借地料は、導入用途を医療医薬に限定し、マスターリースを行う場合の借地料として、賃貸事業分析法等に基づき不動産鑑定士が試算したものである。その前提としては、不動産鑑定士の見解に基づき、テナント賃料総収入の15%のマスターリース・フィーを見込み、それを本市が負担すると試算している。今後、提示価格については、不動産鑑定評価を徴取し、大阪市不動産評価審議会に諮問したうえで、最終的には決定したい。

 条件を付けない場合には、更地価格を参考にして、だいたい年5億円と算定している。

 用途を限定すること、マスターリースを採用することで、年間3.4億円の減額となる。

 今回、この点についても議論いただけたらと思っている。

 12ページである。

 拠点の継続性の担保ならびに破綻等リスク回避についてである。

 拠点の継続性については、大阪府の関与があるが、市がこれまで中之島のまちづくりを進めるということで主体的に取り組んできたが、今回の未来医療国際拠点についてもまちづくりの核として市が主導して協議会を設置したところで、健康医療部門関連を所管する府の協力を得てこれまでやっている。

 府としては、機構の設立支援、他拠点との連携によるイノベーション創出といった視点から協力したいということであり、来年度予算に向けてまずは出捐金の予算化に向けて検討されているところであり、並行して進出企業の募集に尽力されているところである。

 リスク回避については、法的リスク審査を経て整理したものである。

 機構が破綻した場合、公募実施要領・定期借地権設定合意書により、機構の破綻により開発事業者が撤退することがないように、やむを得ない場合は、用途変更等の事業計画の変更や、それに伴う借地料の見直しを可能とすることで、本市のリスクを回避している。これにより、開発事業者も参画しやすい状態となっている。

 機構の運営が不安定となった場合、市・開発事業者・機構との基本合意書の中で、本市の負担が生じないように、テナント空室によるサブリース料の減少による借地料の見直しが行われないことで、本市のリスクを回避したい。

 開発事業者が破綻した場合についても、公募実施要領・定期借地権設定合意書の中で、開発事業者の破綻により建物残置することがないように、原則として連帯保証人を立てる、あるいは、立てられない場合については金融機関の保証をつけることでリスクを回避したい。

 また、70年と長期間に及ぶので、更地返還の担保についても建物残置することのないように、開発事業者の負担において、本件土地上の建物を除去し、原状回復を行うことを公募実施要領・定期借地権設定合意書の中で規定することでリスクを回避したい。

 13ページ、公募についてである。

 公募については基本的には、建物施設の配置・デザインを客観的に審査したいと思っており、施設の配置・計画については、医療用途があるとか、研究棟等の施設配置計画等を審査したい。

 それから、その他施設ということで拠点開発業者に対し、産学連携や起業家育成支援の取組みや、それに関する施設計画・運営方法を出してもらいたい。また、隣接する新美術館や中之島アゴラ構想とも連携する提案も求めたい。

 自動車動線計画、歩行者動線計画についても、2階のデッキレベルで新美術館や中之島センターと連絡する通路の提案も受けていきたい。

 事業実現性についても、事業収支計画の提出を公募の条件とし、審査を進めて決定していきたい。

 14ページ、スケジュールである。

 本日承認いただいたら、早急に外部審査委員会を立ち上げ、早ければ10月上旬に実施要領の公表を行い、年明けに提案を受け付け、2月下旬から3月には優先交渉権者を決めたい。

 府においてもこのスケジュールに合わせて、2月下旬から3月で出捐金の予算化の審議をまとめていただきたい。

 少し下の方に小さな字で書いているが、都市計画局の用地については未来医療国際拠点事業用地に変更を行い、契約管財局と経済戦略局の用地については都市計画局の用地に管理替えを行い、用途としても未来医療国際拠点事業として変更し、今回の公募手続については都市計画局が一括で行うこととしたい。

 最後に15ページの効果である。

 中之島については、未利用地の土地利用転換や、都市開発促進を図ることにより、国際的な業務・文化・学術交流拠点の形成を図っていきたい。

 3つ目にあるように、未来医療国際拠点は、未来医療の臨床研究から実用化・産業化までを一貫して進める世界に開かれた国際的な拠点をめざすものであり、うめきたや神戸・京都と連携し、世界に類のない未来医療の拠点につながると考えている。

 本拠点の整備により、市民に対しても最先端の医療や検診が提供されるなど、本市の市民サービス向上にも繋がると思っている。

 これにより、中之島のエリアブランドや付加価値が高まり、中之島のまちづくりの進展にも大きく寄与すると考えている。

 こういった形で進めさせていただければと考えている。

 私からは以上である。

 

【契約管財局長】

 続いて、2つめの資料をご覧いただきたい。

 資産流動化プロジェクト用地チーム(用地PT)のリーダー局としてご報告申し上げる。

 去る9月4日、主に部長級で構成している用地PT全体会議で、本案件に関する事前審査及び論点整理を行っている。

 大きく5つのポイントがあると認識している。

 まず1つ目であるが、開発事業者の公募に当たり、土地代を価格固定し募集することとしている。この点につき、価格競争を除外することによって、競争性や透明性の確保が阻害されないか懸念される。

 見解としては、資料にも記載し先ほど都市計画局から説明があったとおり、価格競争は本機構運営の安定性が損なわれる懸念がある。論点整理としては、見解で示したとおり、当該事業スキームにおける価格競争は機構運営の安定性を左右する要素も相当に含まれていると考えられることから、公共・公益性の高い本事業のスキームにおいては、価格競争に馴染まないものとしている。

 2点目である。ここが最も大きな論点の1つであるが、当該事業スキームの根幹となっている、マスターリース方式を採用することについてである。

 まず、本事業スキームにおいては、公共性を確保するためマスターリース方式を採用することとしているが、不動産鑑定士によると、マスターリース方式はマスターリースを請け負う事業者の運営経費や一定の空室リスクなども見込まれることから、借地料については安価となるうえ、本件については本市が条件を設定することで、公共的な予算確保など極めて特殊な要素を加えるとさらに安価になるとのことであった。

 こうした機構における運用を前提として、賃料水準が安価となるマスターリース方式を採用すること自体が機構の運営支援となり、隠れた支援に見えるのではないかという指摘もなされ、これは市政改革プランに規定する隠れた支援配慮に反するのではないかといったことも懸念されるという意見も出たところである。

 これに対する見解としては、都市計画局の説明のとおり、機構による本拠点の運営には、当該執行が不可欠とされている。

 この点における論点整理としては、賃料については建物の用途や公益事業の実施などの条件設定やマスターリース方式を採用することにより定価・地代が低くなるものの、公益性を確保するには当該方式が必要であると考えている。

 こうした地代・賃料が定価となることについて、結果としてその差益分が機構の運営費に用いられるという要素はあるものの、PTのリーダー局としては、これらのことが鑑定評価においてマスターリース方式による賃料の減価が見込まれているということをドラフト段階ではあるものの確認しているところである。

 本日は、この点についてさらなる議論がなされるものと思っている。

 3つ目であるが、当該未利用地の活用について、定期借地方式を採用することとしているが、昨年度に策定したいわゆる定借ルールでは未利用地は原則売却という方針のもとにおいて、どうしても売却困難なものや保育所や災害時避難所等の公共施設を民間に整備してもらう場合に活用するとしている。

 本件はこうしたルールに該当するものではなく、例外規定として設けている市長が政策推進するうえで必要と認めるものに該当するものと考え、その判断に沿って当該未利用地を定期借地方式で活用するものであると戦略会議の場で確認していきたいと考えている。

 もう1つは定期借地におけるリスクとして、長期保有リスクがある。開発事業者の破綻により、本件の土地上に建物だけが残置された場合にこれを誰が撤去するのかという大きなリスクを負うことになる。これについては、原則として連帯保証人を立てることとしているものの、立てられない場合については例えば金融機関の保証を得ることを検討しているとのことであるため、こうした保証を得られるのであれば一定のリスクヘッジは可能ではないかと考えている。一定と表現しているのは、例えばテナント企業が居座る等の場合も想定すると、この期間については撤去できないことも考えられるため、そういう表現とさせていただいている。

 4つ目であるが、機構自体が破綻するリスクについて、機構の運営が立ち行かなくなった場合は、本市が同意したうえで事業計画変更を認め、当該建物の運営が継続できるようにして、さらに借地料の値上げ等を見直すとしているが、最有効利用を前提とした賃料は得られないことも想定される。論点整理としては、政策目的を失った当該事業において、安価な賃料で病院等の入居企業に貸し続けることとなる可能性もゼロではないという点について、本会議で確認する必要があると理解している。

 最後に府・市の役割分担であるが、このポイントも議論が多かったところである。

 今後、府市で基本方針を締結し、府は機構に対して一定の支援をしていくということになっているが、本市においてこの事業を先導してきたという経過があるとしても、約7割相当の賃料減額分を負担するとなっている。

 こうした状況について、府としての機構運営の安定化に向けて、締結する基本方針に沿って支援をどのような形で継続していくか等を、予算事項でもあるので限界はあるものの、府市の役割分担を明確にしながら進めていく必要があると考えている。

 以上、用地PT全体会議において、当該未利用地の活用にあたっての論点整理を行った。

 契約管財局からは以上である。

 

【政策企画室長】

 先ほどの論点整理資料の4項目め、機構の破綻リスクの回避のところであるが、オフィス用の床については破綻になっても代わる事業者が正規の賃料で入る可能性があるが、医療系の床については転用が困難ではないかと考えられる。

 その面積というか、その割合はどのように考えているのか。

 

【都市計画局長】

 全体は5万㎡で考えており、医療関係で2割程度と考えている。

 府を通じて募集した中では、すでに病院がやりたいと手を挙げているので、病院については全体のスキームが崩壊しても地域医療を担うということで誘致して運営されていくのではないかと思っている。

 他の部分については一般の床として転用できるが、特殊な施設として細胞バンク、細胞を増やしていく部屋を通常より床荷重を高くして整備するが、それについては一般の床として貸すことができるので、そういう意味では全体のスキームが破綻しても一般のオフィスとして賃貸するところがあるので、撤退によるリスクは低いものと考えている。

 

【中尾副市長】

 13ページで、事業者の選定はこのような項目で行うと書かれているが、価格評価を行うに当たって基本的に借地料の7割減価ということで収益の上がるテナントが入ってくるとは考えにくいと思うが、そうしたときにこの項目だけ見ると事業者選定でそれほど差がつくのか。

 それから収支状況がほとんど出ていないので、それを全く見なくていいのか。

 あと、このようなスキームで実施する先行例は今までにあるのか。

 そのあたりを教えてもらいたい。

 

【都市計画局長】

 公募で差がつくかどうかについては、物理的に全体のレイアウトのチェック、その他施設と書いているが周辺の美術館やアゴラ構想との連携の仕方を聞いていきたいと思っている。

 歩行者の動線計画、車との動線計画、物理的な施設配置計画を提案していただき、景観も含めて外部的な要因として審査をすることで差がつくものと思っている。

 事業収支についても事業収支計画を提出いただき、外部の有識者や判断できる方に入っていただき、事業収支計画を見ていただきたいと思っている。

 このような事例があるかということについては、神奈川県で事例があり、神奈川県の場合は土地代を無償にし、30年間定借で貸し、内容は医療関係の拠点を作るということで公募した。事業者1社だけが手を挙げ、30年間無償という条件でやられた事例が1件だけある。建物だけを保有して行っている数少ない事例である。

 

【中尾副市長】

 もう1点、細かい話になるが、9ページに3者の基本合意書による取り決めで、機構は本市に対して事業収支計画を毎年報告することとあるが、これは何をチェックするために報告してもらうのか。機構は大阪市と直接の契約関係にはないが。

 

【都市計画局長】

 マスターリース賃料と外部に貸している賃料を毎年チェックするためにいれている。

 

【中尾副市長】

 傾向よりもむしろ実績を見なければならないのではないか。

 

【都市計画局長】

 基本的には運営については民設民営としているので民間のノウハウにお任せしたい。

 最後、貸している賃料はきちんと見ておきたいのでこのようにしている。

 

【鍵田副市長】

 70年の定借ということで、今の時点でこれから起こるリスクや社会情勢の変化を全て条件としていくということはあまり現実的ではないと思う。

 先ほど中尾副市長も言ったとおり9ページであるように、大阪市は単に土地を貸すだけではなく、未来医療国際拠点を作ることに主体的に関わっていこうということなので、むしろ、何年かごとにその事業スキームがうまくいっているのか、社会環境の変化と合っているのか検証する仕組みをきちんと作って、何かあったときには早め早めに手を打てるようなことをしておかなければならない。

 基本合意書もむしろ、大阪市や開発事業者や機構や機構の形成に関わっている大阪府がチェックできる仕組みをしっかり作って、節目節目で見ていくということが大事だと思う。

 

【都市計画局長】

 基本合意書については募集要項を出すときに案を併せて出すことにより、機構や開発事業者にこのような取り決めをするということをきちんと明確にしたうえで、ご指摘の点は仕組み作りを含めて検討していきたいと思う。

 

【田中副市長】

 近未来医療を誘致するという政策を実現するための色々なスキームが考えられていると思っている。

 採算性が悪いけれども非常に大事な支援だと思っている。

 そうなると、いくつかのスキームを特別に支えなければならないが、与えられた課題に対する検証は用地PTで行ったとおりであると思う。

 ただ、この課題を判断するうえで、ぜひ頭に入れていただきたいと思っているのは、一つはやはり色々な用地を処分するときに、用地の敷地の中だけの市有地と判断して処分する場合が普通であるが、ただこれだけの規模の用地で先駆的な事業の機能を入れるということになると、広域的な影響の広がりや、あるいは未来に向けてプラスの循環、プラス効果を発揮できるかということを本当は議論しないといけない。

 全ての案件がそのようなことまで考える必要はないが、やはりこのぐらいの規模の案件になると、それを視野に入れて考えるべきだと思っている。

 そのための戦略会議だと思っている。

 そうしたときに、基本的な話として、再生医療機能や近未来医療機能を導入する、誘致するという目的に対して全てのスキームは成り立っているので、肝心のそこが崩れてしまうと、果たしてそれが適切かどうかという問題が出てくる。

 そこをどう担保するかということだが、先ほど鍵田副市長がおっしゃったように、事業がスタートしてから大阪市としての減額スキームを用意している大前提となる近未来医療機能の継続ということはやはり確認しておかなければならない。

 もし確認できず、継続できない状況になったときに、いくつかシミュレーションしているものが資料にあったが、その中で機構が撤退あるいは機能しなくなったときにどうするのかというリスクの観点から見ている気がするが、大阪市としてその時に際してこのようなカードを切れるという装置を、大阪市として主体的な判断でリスクヘッジできる仕組みを組み込んでいてほしい。

 それと端的に思うのは、このように書いてあるリスクヘッジのメニューというのは事業がスタートしてからの話ばかりである。

 だけど事業がスタートしないときのリスクもいると思う。

 何が言いたいかというと、14ページの予定表にあるように、機構を設立するのは開発事業者の予定者、優先交渉権者が決まってからでないとできないというのはその通りであると思う。

 一方で優先権者が決まり正式な協定を結ぶときに、機構が設立されているという前提となっているが、機構の設立が遅れるとか、あるいは機構は設立されたが開発事業者との間で賃貸料の合意がなかなかできず時間ばかりかかるといった時間リスクは避けなければならない。

 この考え方でいうと、開発事業者は辞退することができるとなっているが、大阪市もいつまで経っても合意が出来ないならキャンセルするということをぜひ入れておいてほしい。

 それが結局開発事業者と機構に任せられて、大阪市として主体的に判断し、あるいはリスクを止める手段がちょっと弱い気がする。

 だから少なくとも契約に至る前のリスクヘッジと契約が成立した後のリスクヘッジもするようお願いする。

 概ねこれでよくできていると思うが、契約前にぜひ、公募条件の中でそのようなことをフォローしておいてほしい。

 

【都市計画局長】

 公募に当たっては、大阪市、開発事業者、機構で基本合意を締結するということを明確に出して募集するので、その中でご指摘いただいた事業内容についてのところ、調整がうまくいかなかったときには大阪市としては事業者公募を取り下げるというところは、今後調整していきたいと思う。

 いずれにしても、基本合意書を見据えて募集要項を作ることで、お互いの信頼が醸成されて、大阪市、大阪府、民間事業者が一体となって、同じ方向に向かっていけるのではないかと思う。できるだけ成功するように考えていきたい。

 

【田中副市長】

 今回のスキームを見るとその心配はないと思うが、負担について、官と民の負担と、官の中でも府と市の負担と、もう1つは、当初負担すべきものと先々増えたリスクに対して誰がどう負担するかという3つあると思う。

 一番大事なのはその3つ目で、これまでの負の遺産の色々な経験で我々が学んでいるのは、先々の大きなリスクが発生しないようにするというのが一番だと思う。

 そうなると、それだけのリスクが発生するような可能性があるものは初期の費用負担割合の中できちんと組み込んで、大阪市はスタートのときに決めた、ここから以上はもう何もしない、あとはその事業者が自分の経営努力で頑張るという、少なくとも事業者が一生懸命努力するような方向で物が動くようなスキームにすべきだと思う。

 そのためにはスタートの時にある程度先々事業者が安心して事業ができるようなスキームにしてやらないと、スタートの時にあまり細かいことを言って先々のリスクは仕方がないということのないように。

 そのような意味で言うと今回のマスターリース方式はある程度その辺りを考慮したスキームになっていると思う。

 実はその考え方は、他の細かいルールを決める中でも徹底してほしい。

 何が言いたいかというと、大阪市の将来のリスクが増えることはできるだけ避け、同時に事業者が自分で一生懸命自然に努力をするような、そういう力が働くようなスキームにしてほしい。

 

【都市計画局長】

 市のリスクとしては年間でいうと賃料約3億4千万円の減額であって、この減額によってマスターリース方式によるリースの運営費が出てくる。

 今回の一番の未来医療のキーとなるのは、10年先、20年先の未来医療を目利きできる人材、プロデューサーを選ぶことが一番大事であると思っており、そういったプロデューサーを選ぶ人件費にかかる結果として、この減額分の一部をマスターリース・フィーに充てることにより、事業者あるいは機構が継続的に未来医療を担うような拠点としてお互いに役割分担をしながら持続的に成長していくと思っており、目利きできる人材がいないと、今はとりあえず再生医療で走り出すが、10年先の再生医療がどのようになるのかというのは誰も分からないので、先の見える医療を目利きできる人材を作るためにマスターリース方式をぜひとも投入することで安定的なものにしていきたいと思っている。

 

【市政改革室長】

 2ページにある未来医療国際拠点を民設民営で設置するという話で進めていきたいということだが、今大規模リスク会議を開いているが、一番の問題というのがそもそもの想定、これを設置することで大阪市にどのようなメリットがあるかということが一応当時は示されていたが、時間が経つにつれてだんだん想定やマーケットが変わっているにも関わらずアップデートされていない。途中でチェックを入れていくことが必要だが、一番僕が気になるのは、15ページに拠点の設置意義・定性的効果ということで色々示されており、少し抽象的だが世界に類のない未来医療の国際拠点形成や、市民に対してこのようなメリットがあると書かれているが、どこまでそのメリットの部分を出せるかというところが定量的なところはあるが、少なくとも土地の売却等賃貸のパターンを考えたときに経済効果がどのくらいかという想定はあるはずなので、そこのリスク管理のベースとなる定量的なものがないと、そもそもどのような設定でやっていて、それに対してリスク管理しているのかということが分からなくなるので、その想定があったうえで、事業収支計画を毎年報告するとか、9ページの5年ごとに妥当性を検証すること、当初の設定からどのくらいずれてきてリスク管理をやっていかなければならないかという、その当初の設定が重要だと思うし、あとは鍵田副市長がおっしゃったとおり70年という期間は長いので、5年なのか4年なのか市長が変わるごとなのかは分からないが、そういうきっしょきっしょでそもそもこのスキームは何を目指していたかということ、それに沿ってリスク管理できていたかということを示すということだと思う。

 

【都市計画局長】

 市政改革室からご指摘のあった最後のページの効果については定性的なことしか書けず、市民に対しての最先端医療による診察というのは想像のしにくいものである。

 未来医療国際拠点の西側に大阪市の市有地が約4,000㎡ある。

 この土地についてはできるだけ付加価値を高めて処分したいと思っており、そういった意味でトータルで比較して出した数字があるが、それについては当初戦略会議は、公募が始まった時点でオープンになるということがあったので、ここでは、西側の市有地の土地の単価については鑑定でとった数字があるので、そういった観点から今回資料には提示してなかったが、直前の調整で今回の資料については西側の市有地が処分できてからオープンにすると聞いたので、別途一枚ものではあるが、この未来医療をご判断いただく材料として配らせていただく。

 この資料で、一番右側は大阪市の市有地1.2㏊をマンションで処分した場合の土地の処分代、経済波及効果が入っており、マンションの建物の経済波及効果は約470億円となっている。土地代が約210億円、税等が266億円で、一番右端はマンション全体で見た数字になっている。

 左側の方は、未来医療国際拠点の西側に市有地があり、ここは将来なにわ筋新線の駅ができる予定であり、●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

 未来医療国際拠点の借地料は、毎年3億4000万円を70年で約240億円減額される見込みであるが、この2つを比較すると、70年の長期のスパンで見ると、マンションで処分するよりは今回の方が経済波及効果あるいは税等を含めてもよいと、そういう判断をしているところであり、こういったところを参考にしながら、きっしょきっしょできちんとチェックしていきたいと思っているので、よろしくおねがいする。

 

【財政局長】

 先ほど契約管財局から見せてもらった論点整理であるが、府・市の役割分担というところで、そもそも先ほど説明があったように医療と産業を結び付けることから府の参画をということで、今後機構が安定的に運営される観点からするとやはり府の関与が重要である、そういう意味で見ると今スキームを考えるに当たり、マスターリースを確保するために市が借地料を減額するというスキームがあるが、府は出捐金やイノベーションとかで少し具体性がない。

 これは予算事項でもあると思うが、実際機構が安定的に運営するために、もう少し府の関与というか支援というものが必要ではないか。

 今後これが未来医療産業の拠点としてずっと続く限りは、府が積極的に支援するというような何らかの具体的な関与というか、引き続き最初だけではなくて産業の振興につながるような府の施策というものを持っていただかないと、市だけではなかなか難しいと思う。

 その辺りをぜひ今後大阪府と調整していただき、ぜひ確保してほしい。

 

【都市計画局長】

 大阪府とは、未来医療国際拠点を作り、民設民営、長期定借でやっていくということで認識が一致している。

 大阪府では機構の設立支援と、拠点が出来てからの支援としてイノベーション創出の取組をここで展開していくということで、今後引き続き関与を考えていきたいということである。

 認識は一致しているので、ご指摘があったように毎年毎年、とりわけ来年度に向けては出捐していただくということをチェックしながら、府の関与もとどめていきたいと思うので、引き続きご支援よろしくお願いする。

 

【市民局長】

 リスクや効果といった様々な論点が出ているが、賃料は年間ベースで見ると条件を付けない場合の借地料の3分の1に賃料を減額といったことも出ていたが、これは議会との関係でいうと適正な対価に基づく貸付ということで議決がいるのかいらないのか、そのあたりはどのような整理になっているのか教えていただきたい。

 確か適正な対価のない財産の貸付というのは、条例で規定されている場合以外は議決事項となっていた記憶があるが、不動産鑑定評価とかこの額が適正な対価という理解でよいのか。

 

【契約管財局長】

 契約減価については、議会の議決はいらないものと契約管財局としては考えている。

 

【政策企画室長】

 11ページに15%のマスターリース・フィーを見込む、それが本市負担となることが想定されるとなっているが、土地所有者である本市だけではなく建物所有者である事業者とで負担するという考え方もあると思うが、そのあたりはどうか。

 

【都市計画局長】

 通常こういったマスターリース・フィーについては、建物所有者と土地所有者が話し合って決めているものであるが、用途制限を行わない場合については建物所有者が自由にリーシングを行い、それで収益を上げることができるので、通常こういった形で土地を貸す場合は用途制限をかけることがないというのが前提である。

 今回未来医療国際拠点を作るということで、大阪市側において用途制限をつけており、開発事業者で未来医療国際拠点以外のリーシングは全く不可能な状況になっており、これは機構でしかできないという、彼らとしてはリーシングの自由がつかないという状況の中で、各事業者のCSRであるとか、地域振興という観点から協力するということで、応募すると考えていただいていて、未来医療のリーシングについて開発事業者の意向が全く働かない中で開発事業者に公募いただくためにはマスターリース方式での借地料の減価というものは大阪市が全て負担すべきではないかと考えている。

 これを開発事業者にも負担させると、手を挙げていただく開発事業者がなくなってしまうので、ぜひこのスキームで実施させていただきたいと思っている。

 

【鶴見区長】

 機構の概要であるとか収支計画はこれからということであるが、出捐金に大阪市が関与するということはあるのか。

 機構が金融機関から借り入れすることが想定されたときに、そこに大阪市がコミットを求められることはあるのか。

 

【都市計画局長】

 出捐を大阪市は考えていないし、保証についても大阪市が関与することはない。

 

【市長】

 まず、1つは大きく大阪市の方向性として、このエリアをどうしていきたいのかという大きなビジョンというのがいると思う。

 その大きなところの確認であるが、ここに効果ということで、中之島4丁目を単に何の条件も付けずに売却する場合、マンションやホテルなどになると思う。

 ただ、それでいいのかということは考えなければならないし、これから都市間競争がどんどん進んでいく中で、価値の高い都市にしていくためには、海外も含めた他のエリアがなかなか真似のできないようなものを積極的に作っていく、それに応える民間を支えていくというのが大阪の付加価値を高めることになると思う。

 そんな中で、再生医療を中心とした未来医療というのは、大阪・関西の強みであると思う。これにコミットしていくというのは、大阪を長い目で見た付加価値という意味では非常に重要なことだと思っている。

 ただ、そういう意味ではこの方向性は当時の大阪大学からのアゴラ構想に始まり、都市計画局に入ってもらって、都市計画局が座長をやりながら、公共性・公益性を有する未来拠点・再生医療拠点とは何なのかということを計画立てて準備して、構想を練ってきたというところはあるので、この公共性・公益性、そして市民に対する還元というのは非常に大きいと思う。

 これはなかなか性質上見えにくいものであるということは間違いないと思う。特に再生医療というと山中先生がiPS細胞を見つけてノーベル賞を受賞したが、それではiPS細胞が何か具体的にそれによって産業化されているのかというとまだ前の段階であり、つまりこれはやはりある程度長い目で見ていかなければならないということだと思う。

 ただそれは着実に進んできており、目の前の成果が今ないからやめようかというと誰もそうは思っていない。事業化に時間がかかっているのは仕方がなく、そこに加速化させる仕組みがいると思っている。

 そんな中で将来に再生医療が拠点で産業化されたことによって、現在は絶対治らないと言われている難病の人など一人でも多く治すことができれば、公共性・公益性として極めて大きな価値があると思うし、それは裏を返せばさらに商業性、経済の活性化も増えてくると思う。

 大事なことはその目的をもって進んでいるかどうかをきちんとチェックできる体制が整っているかだと思う、このスキームの中で。

 これは鍵田副市長も言っていたが、5年ごとに事業性についてチェックするというところはまさにそうだと思う。

 これについての仕組みであるが、要は隠れた運営補助になるのではないかという論点がある。

 それに対して、先ほど私の言った目的を達成する仕組みとしてマスターリース方式でいく必要がある、マスターリースという方式でいけば、帰結としてそうなると僕も思うし、機構の収益が上がったり下がったりすることによって、賃料も上がったり下がったりする訳ではないので、長期で事業を見ていく、そういった視点だと思っており、団体補助ではないだろうと思っている。

 事業が市民から見て公共性・公益性を持ったものとして、きちんと進んでいるのかどうかというのをチェックする仕組みというのがいるのではないかと思う。

 そういった意味で、節目節目でチェックする、極論を言うとこの医療機構が違うことを始めた場合、あるいは違うビジネスに入っていった場合、この借地料を維持し続けていいのか、そこをチェックできる仕組みというのがいると思う。

 例えば極論を言えば、パチンコ店になったらどうか、これは完全に目的が変わるから、そこまで極論ではなくても、未来医療拠点というのが、普通のどこにでもあるようなものに変わっていった場合に、果たして今の賃料そのままでよいのかということは、常にチェックできる仕組みが必要であると思うし、長期計画でいくのであれば5年ごとぐらいにそういうことはきちんとチェックできる仕組みがいるだろうと思う。

 それは、チェックするだけではだめで、明らかに様相が変わったというのであれば、こちらからボタンを押して、契約の中身、今の賃料はこうなっているけれどもこういう賃料の算定をするなど、何かそのような大阪市側で明らかに公共性・公益性がなくなってきたときに、ボタンを押し返す装置というものも、70年、何が起きるか分からないので、ポイントは、公共性・公益性がなくなったときに大阪市がボタンを押せる仕組みというのを当初から作っておかなければならないと思っていて、そこを検討してもらいたいと思っている。

 これは僕もかねてから思っていて、先ほど鶴見区長からも質問があったけれども、出捐金や保証はしないということだが、ここはきちんとそうしなければならない。

 かつての大阪市の市政を見ても、民間がやるべき事業に積極的に参入し、それに保証を付したといったこともあって、莫大な損害金や違約金を払ってきたという負の遺産がある、これは事実である。

 今もまだその処理をしていて、今も毎年の予算編成に影響している、これは事実であるから、将来の大阪のあり方を考えたときにも、事業の中に入って積極的に出捐したり保証するということは、僕は反対である。

 ただ必要なことは間違いないから民設民営でやってもらうが、その目的が変わった場合、こちらが主導してこれをやれ、あれをやれというのではなく、民設で進めていいのだけれども、性質が変わった場合にこれはちょっと違うという時にボタンを押せる装置が必要なのではないかと思う。

 経済効果だけで見ると、最後出してきた資料のとおり、都市計画局の考えた案のとおりだと思っている。全体に単純に売却するのと、今回、中之島四丁目全部を公共性はあるけれども採算性が取りにくい未来医療拠点にするのではなくて、西側の市有地を一定置いたうえで、そしてここに、中之島四丁目全体を見たときに美術館を含めていわゆる容積をうまく活用して、なにわ筋線の駅も将来入ってくるから、こういったことを見越して西側市有地はできるだけ通常の売却をし、そしてなかなか採算の取れにくい国際医療拠点をセットで見たときは、全体を単にマンション、ホテルにするよりは一定の経済効果はあるだろう、というのはまさにその通りであるし、この方針で進めてもらいたいと思う。

 ただ、経済的に見ても長期でみてもこちらの方が有用だという前提の中で、この70年間にわたって、機構の効果が具体的に出てくるのが30年後か40年後か50年後か、それはわからないけれども、公共性・公益性の目的をもって着実に進んでいっているということを、違う性質のものに変わっていないということは市で確認しないといけないし、違う性質に変わったということであれば、これは違うということで変えられるものにしなければならないのではないかと思う。

 目の前の効果を常に追い求める事業ではないと思うので、再生医療については神戸の理研でもようやく、今までできなかった眼の手術ができるようになったり、阪大でも心筋細胞を使って徐々にその可能性もでてきている、まさにそういうところで今すぐにではないかもしれないが、そういう再生医療の未来医療というのは極めて可能性のある、今までで助からなかった人が助かる、治らないと言われていたのが治る可能性がある治療なので、そこに民間の力を十分に発揮してもらう。

 ただ、それが違うものに変わった時は元に戻すということをきっちり担保できる、そしてそのボタンをこちらで押せる仕組みにしておく必要がある、将来そのようなことを判断する組織はあると思うので、そこでどうしようもできないということにならないようにしておく必要があるのではないかと思う。

それを前提に、この案はこのとおり進めてもらってよいので、と思う。

 

【政策企画室長】

 それでは、この内容で決定させていただく。

参考資料

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