令和2年度 概算見込及び財源配分について(令和元年9月9日)
2023年9月11日
ページ番号:480521
議題
会議要旨
(2)令和2年度 概算見込及び財源配分について
- 市税等の一般財源や、人件費・公債費等の所要一般財源にかかる令和2年度概算見込額について確認し、それに基づく財源配分を決定した。
議論内容
【政策企画室長】
次の議題は、令和2年度概算見込及び財源配分についてである。
財政局より説明をお願いする。
【財政局長】
先ほどの「市政運営の基本的な考え方」の具体化に向け、これから令和2年度予算編成に入るが、その前提となる令和2年度の概算見込及び財源配分について説明する。
まず1ページであるが、今回の収支概算の見込方と配分の考え方をお示ししている。
具体的には昨年度までと同様だが、上の囲みの中、①にあるように、まずは、市税等の一般財源見込を算出して、これをその下の②にあるように、義務的な経費等に優先的に配分するとともに、通常収支不足の状況も勘案しながら、各所属が活用できる、裁量経費の所要一般財源に、上限額、いわゆるシーリングを2年度予算編成においても設定したいと考えている。
税等一般財源の見込みについては、4ページをご覧いただきたい。
2年度の、地方の一般財源総額に対する国の考え方については、30年6月のいわゆる「骨太の方針」において、令和3年度までは30年度の水準を下回らないよう実質的に確保するとされており、本年6月の「骨太の方針2019」でもその目安に沿って予算編成を行うとされていることから、本市の今回の概算でも、一般財源はマクロ的には前年度と横ばいであろうと認識している。
表の内訳であるが、市税については7,429億円と前年度から59億円の減と見込んでいる。
これは国の試算における名目経済成長率を反映させているものの、税制改正により、法人市民税がマイナス185億円の影響を受けると見込まれることなどによるものである。
なお、この市税の見込みにおいては※で注記しているように、法人市民税において、今年度末で期限を迎える超過課税を引き続き継続することを前提とした見込額であることにご留意いただきたい。
次の、譲与税・交付金については、1,126億円と241億円の増となっている。
これは市税と同様に、名目経済成長率を反映しているほか、先ほど触れた税制改正により、法人事業税交付金の創設や地方消費税交付金の増などプラス187億円の影響が見込まれることなどによるものである。
これらの増分については、一般財源総額横ばいという認識の下、地方交付税等で減じているが、別途、2年度においては、国制度化に伴い、幼児教育無償化にかかる地方の所要財源を国で措置するという方針が示されていることから、本市の影響額、60億円を上積みしている。
また、その下のその他財源では、大阪市高速鉄道軌道株式会社(大阪メトロ)からの配当金収入を中期経営計画に基づいて織り込み、結果として、表の一番上の一般財源等の合計では、9,906億円と35億円の増と見込んだところである。
2ページに戻っていただき、右の2本の棒グラフが、今ご説明した収入を縦に積み上げたものである。
1番下に記載しているが、トータルは、元年度が9,871億円、その左の2年度が、9,906億円となっている。
次に、左の2本が歳出にかかる所要一般財源のグラフである。
これはすべて税等一般財源ベースであり、歳出ベースではない点をご留意いただきたい。
まず、下の3つの項目が、いわゆる義務的な経費であり、公債費、人件費、非裁量経費と、この3つの項目について財源を優先配分することになる。
左端の元年度予算と比べると、下から3つ目の非裁量経費では、主たる要素を占める扶助費的な項目が、障がい者自立支援給付費をはじめとして伸びるほか、市民利用施設等の緊急安全対策についても、市民の生命・安全を守るため、不具合が起こる可能性をできるだけ防止するという観点から、大きく増加せざるを得ない状況にある。
一方で、その下の人件費については、退職金の減等により28億円の減、一番下の公債費については、すでに今年2月の財政収支概算(粗い試算)でも反映しているが、これまでの起債縮減の効果もあり221億円の減となっている。
ここには示していないが、3項目トータルの所要一般財源については、増減額を全てあわせると142億円の減となっている。
こうした状況が見込まれる中で、その上の2項目であるが、一番上の重点施策経費については、継続分についてはほぼ横ばいと見込むとともに、新たに取組む施策の枠としては、これまでその財源としてきた市政改革による効果額が見込めないなかではあるが、大阪メトロからの配当金収入の増も見込まれることなどから、30億円程度を織り込むこととした。
また、これに加え、国から措置するとされている、幼児教育無償化財源を活用して、新たに子育て支援のさらなる充実や重大な児童虐待ゼロにむけた取組みを推進することとして「特別枠」60億円を設定し、総じて、前年度より91億円の増、371億円と見込んでいる。
ただし、現段階ではこの幼児教育無償化財源は確定しているものではないことから、今後の編成過程において、地方財政計画の動向を踏まえ、適切に反映し、対応してまいる。
最後に、裁量経費については、以上の増減要素を反映すると、通常収支不足は解消しないものの、やや好転することもあり、2年度においては、実質的なゼロシーリング(横ばい)としたうえで、消費税増税の平年度化に伴う影響を勘案し、1%の上積みを行うこととしている。
引き続き、各所属長には、それぞれのマネジメントのもとで、歳出・歳入両面にわたる選択と集中や自律的改革に取り組むことを要請していく。
これらの増減を織り込んだ結果、2ページの最下段の所要一般財源総額は、2年度は9,935億円となり、現時点では29億円の通常収支不足が見込まれるところである。
いずれにしても、まだまだ概算段階であり、今後の税収の見通しや国の地方財政計画の動向等を注視しておく必要があるが、まずはここにある配分方針に沿い、各所属に通知を行い、編成作業に入っていく。
なお、3ページには裁量経費のほか、歳出の各項目について、ただいま申しあげた内容を記載しているので後程ご覧いただきたい。
説明は以上である。
【政策企画室長】
それではご意見・ご質問のある方はお願いする。
【中尾副市長】
3ページに裁量経費のシーリングの設定の記載があるが、実質は昨年度並みのゼロシーリングという説明でよいのか。
【財政局長】
実質的には横ばいとなっている。ただ、消費税増税の影響を考慮し、プラス1%を上積みしている。
【中尾副市長】
国制度化に伴う幼児教育無償化財源の確定はいつ頃になるのか。
【財政局長】
国の地方財政対策や地方財政計画が見込まれるときには確定すると考えているが、順次、国とも連携を密にし、情報の把握に努める。
【財務課長】
年末くらいに地方財政計画が出て、そこで国がどう算定しているのか見えてくるので、そこで情報を取りにいく。
あとは、どの程度予算が確保されるのかという話になるので、総務省と連携を密にしながら予算編成を進めていく。年末がおおよその目途となる。
【中尾副市長】
非裁量経費の市民利用施設等とは、具体的にどのようなものか。
【財務課長】
対象施設としては、一般施設、いわゆる市民利用施設を中心に、インフラ施設までカバーしている。
拡大しているのは、これまで不具合がある状態のままでは甚大な被害が生じる恐れのある施設を対象に非裁量経費として計上していたが、不具合が発生した場合に、市民等利用者の安全・安心や施設運営に多大な影響を及ぼすもの、具体的には、既存不適格への対応や、部品の供給停止等により、不具合発生時に速やかな修繕対応が困難であるもの、そういったものも時間の経過とともに出てきているので、そこについても着手し、対象範囲を拡大しながらやっていきたいと考えている。
今年の12月に個別施設計画ができる予定だが、それまでに一定のレベルまで水準を上げておかないと予防保全もままならないということになるので、計画の実施までに水準を上げていこうと算定している。
【中尾副市長】
これまであまり手をつけていなかったところを重点的にやっていくということか。
【財務課長】
そのとおり。
【政策企画室長】
以上でよろしいか。
それでは説明があった内容で決定させていただく。
本日の戦略会議はこれで終了する。
参考資料
戦略会議資料(令和元年9月9日)
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