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天王寺動物園の地方独立行政法人化について(令和2年1月29日)

2021年2月12日

ページ番号:493126

議題

(1)天王寺動物園の地方独立行政法人化について

会議要旨

  • 天王寺動物園の経営形態を地方独立行政法人に変更すること(令和3年4月1日法人設立)を決定した。
  • 独法化の効果を発現していくため、運営交付金については、過去5年間の平均値を考慮した額を5年程度維持できるようにするなど、中長期的なプランに基づいた運営ができるよう、制度設計していくことを確認した。

議論内容

【政策企画室長】

 次の議題は、天王寺動物園の地方独立行政法人化についてである。建設局より説明をお願いする。

 

【建設局長】

 天王寺動物園の経営形態を地方独立行政法人に変更することに関して、説明させていただく。

 本日戦略会議において決定していただきたい事項は、天王寺動物園の経営形態を地方独立行政法人に変更すること。そして、令和3年4月1日に新法人の設立をめざすこと。この2点である。

 これまでの経緯であるが、平成24年に府市統合本部において、独法化が適しているが、法令上の制約もあり、直営で運営を継続することが、効率化のめざす方向として、一旦決められたところである。その後、平成25年に政令が改正され、動物園も独法化が可能になったことを受け、平成28年から平成30年にかけ、外部有識者から意見聴取を行い、独法化が望ましいとの意見を得たところである。その後、市会の議論を経て、具体的な検討を局で行い、本日に至っている。それでは具体的な説明をする。

 目次をとばし、4ページをご覧いただきたい。天王寺動物園の概要を掲載している。大正4年に開設され、下から2つ目に記載のとおり、現在入園者数は167万5000人が入園しているところである。

 次のページをご覧いただきたい。5ページ目である。天王寺動物園の基本方針であるが、平成7年策定のZOO21計画におけるサバンナゾーンの完成後は、ZOO21計画自体の計画実施が停滞したり、動物園の来園者数が低迷したことを受け、動物福祉の向上、動物第一を考え、動物にやさしい生活環境を提供することを基本方針に据えた基本構想を平成27年に策定し、天王寺動物園101計画を平成28年に策定したところである。

 101計画では、活性化、機能向上、施設整備、経営の四つの計画を推進することとし、特に経営計画においては、持続可能な園の経営形態について検討する旨を表記している。

 次の6ページをご覧いただきたい。今述べた101計画を構成する4つの計画から、現状と課題を分析した。

 まず、活性化計画においては、平成以来最低となった入園者数であるが、平成25年以降、入園者数は回復したものの、近年は横ばい状態であることから、人気動物を導入し、魅力向上を図ることが課題と考えている。

 続いて機能向上計画においては、動物の高齢化等が進む中、また活性化計画で述べた課題の解決のためにも、柔軟に専門人材を採用し、飼育技術の高度化への対応と、調査研究活動を充実させることが課題と考えている。

 施設整備計画においては、施設の老朽化が進む中、施設の改築更新が必要となってきている。整備には、経常経費とは別に、現在は重点予算で対応しており、独法化後の整備のあり方とともに、財源についても検討が必要と考えている。

 経営計画においては、入園者数の増加と、経費の縮減により、公費負担率50%は達成しているものの、こうした収入、収支に関する努力は、公費負担率すなわち市費投入の減少に回っており、園の努力が、園のサービス向上に繋がっていないのが現状である。

 社会教育施設としての性質上、相当額の公費負担は、引き続き必要であると考えており、今後、適切な制度設計が必要というように考えている。また、動物導入や柔軟な専門人材の確保、施設整備費の縮減といった課題に対応するためには、これまで、現在の経営形態でできることは努力してきているが、柔軟性と効率性に欠ける現在の市直営の経営形態では、これ以上の改革は困難というように分析しているところである。

 続いて7ページをご覧いただきたい。天王寺動物園経営形態検討懇談会では、外部有識者により、完全民営化を含め、広く7つの形態について、制度面から比較を実施した。低廉な入園料の設定や社会教育といった、公立動物園の公共性を果たすという観点から、最終的には直営、それから独法、非公募の指定管理の3形態に絞り、4つの視点から検討してきた。その結果、独法が有利であるが、次ページに示す想定される課題に対し、柔軟な制度設計を行う必要があるというように外部有識者からは意見をいただいているところである。

 次のページをご覧いただきたい。先ほど説明した有識者から指摘された、想定される課題について説明する。それらの課題については、設立団体からの人件費削減の要請や法人の増収分の運営費交付金削減、法人の人事制度、規程整備といった、先行している国の独法で一般的に課題とされているものが、有識者懇談会でも同じように指摘されたものである。結果として、これらは設立団体が制度設計の段階から適切に関与していくことで、どれもこの課題については、対応可能と判断している。

 9ページをご覧いただきたい。これまで述べた101計画の取り組み状況から、見えてきた課題や懇談会での意見を踏まえ、行政としてあらためて、動物園にとって望ましい経営形態の検討を行った。

 動物園の命運を握るのは、人気動物等の安定的な確保であると考えている。それら動物確保のためには、国内外の動物園との連携・協力を取りつけることが必要であると考えている。そのためには貴重な動物を託せる動物園であるという、他園からの信頼確保がカギとなっており、動物福祉に配慮した飼育環境や高度な飼育技術、さらには種の保存や生物多様性保全に関する社会貢献といった取り組みを行っている園ということで、他園との信頼関係を構築することというように考えている。こうした動物中心の取り組みを推進していくために、専門人材の育成や適切な設備投資を行っていくことが必要と考えている。

 しかしながら、現在の本市直営では、動物園の実態に即した職員採用や予算執行の面で、柔軟性に欠けることから、地方独立行政法人への移行を今回判断しているところである。

 10ページをご覧いただきたい。現在検討している地方独立行政法人化の概要を示している。法人の名称は、地方独立行政法人天王寺動物園、目的は、動物園を設置して、動物を導入し、飼育して公衆の観覧に供するとともに、動物の生態に関する調査研究及び教育活動を行い、併せて絶滅のおそれのある動物の繁殖その他希少動物の種の保存に資する活動を行うことにより、動物の生態についての市民の理解と関心を深めるとともに、環境保全に関する市民の意識の醸成を図り、もって生物多様性の保全に寄与するとしている。法人の設立については、本日承認いただいたら、その後法人設立準備作業を行い、令和3年4月1日を予定している。

 本市の役割のうちの出資については、また後のページで説明する。この他、本市の役割としては、運営費交付金等による財源措置ということが記載されているが、先の制度設計にあたって留意すべき課題のところでも述べたが、この運営費交付金については、本市として、法人の安定的な運営を第一に、収支計画をしっかりと精査した上で、適切に見積もることが、独法化のメリットを最大化する上で肝となってくる部分と考えている。ついては、現在の水準を参考にしながら、独法化の想定されるサービスを勘案しつつ、適正額を措置することができるような仕組みについて、今後検討して参りたいと考えている。

 続いて、11ページをご覧いただきたい。先ほど述べた、出資に関するページである。設立団体は法人が業務を確実に行えるよう、出資を行うことが法令で明記されている。出資の対象となる財産は、今回の動物園の場合、土地、建物、動物が考えられるが、土地については、底地が都市公園であることから、都市公園法における設置許可により対応したいと考えている。建物については、現在の管理事務所及び獣舎等、園内のすべての建物を出資したいと考えている。動物については、出資した場合、動物の増減、死亡や交換が生じる都度、定款変更の手続きが必要となることから、出資ではなく無償譲渡で対応したいと考えている。

 続いて、12ページをご覧いただきたい。独法化による効果、特にここのページではソフト面について述べている。効果としては、柔軟な人材採用や動物園の実情に応じた組織体制の構築、人員配置といった独法制度のメリットを活かし、主に動物部門の機能を強化することで、安定的な動物確保に繋がることが期待できるというように考えている。また、来園者に対するサービスの向上も期待できると考えている。

 13ページをご覧いただきたい。一方で、ハード面の期待される効果であるが、ページ真ん中以降をご覧いただきたい。獣舎等の施設を市から独法に出資した上で、市の補助金により独法が整備することになれば、現場に近い部門でニーズに応じた獣舎の整備を考えることができるようになり、また、整備のスピードも市が発注する場合より、スピーディーに実施することができ、その結果、工期短縮によるコスト縮減も期待できると考えている。

 14ページをご覧いただきたい。独法化により、この図の左上をご覧いただきたいが、動物福祉環境を充実させ、人気希少動物など、安定的な動物の確保、園の魅力向上、来園者の増加、園運営の基盤の安定化といった流れを生み出す。来園者の増加は動物園の自己収入となる入園料の収入の増加にも繋がるため、本市としても公費負担の縮減に寄与するとを期待している。こうした好循環を創出し、国際社会に貢献し、世界に誇れる動物園をめざしていきたいと考えている。

 最後に、15ページである。今後のスケジュールであるが、本日の戦略会議において、独法化の方針を承認いただければ、先ほど申しあげたが、令和3年4月の法人設立に向けて、直近の予算市会に定款案と評価委員会条例案を上程したいと考えている。来年度は法人設立準備を進め、秋には中期目標ほか関連議案を市会に上程する予定である。説明は以上である。

 

【政策企画室長】

 それではご意見・ご質問等のある方はお願いする。

 

【高橋副市長】

 独立行政法人化は大事だと思うが、その中で、今日の資料の中で期待される効果として、その他ハード面でいろいろ挙げられているが、その中でキーになる飼育管理機能や、あるいは経営感覚のわかる人材育成・確保や、あるいはハード面での設計施工の一括発注でデザインビルドがわかる人材とか、市役所職員の中でも非常に数少ないが、この人材確保をこれからどう進めていこうとしているのか伺いたい。それによって、今後の運営費交付金へどういう影響があるのか、今の展望を伺いたい。

 

【建設局長】

 基本的に、すぐにはいい人材を確保するのは難しいと考えている。まずは、現状の職員数をベースとした派遣を中心に考えている。その後、適切に新しい人材を入れていくようなことを考えることによって、徐々に専門化していきたいと考えている。それと運営費交付金への影響の点であるが、基本的には今の職員をベースに独法化されていくので、大きな影響はないと考えている。特に独法化に伴う新しいサービスや制度構築をするうえで、理事長やそういうところについては、若干の負担増になっていくのではないかと考えている。

 

【高橋副市長】

 人材の確保や育成が非常に大事になっていくので、そこはしっかりお願いする。

 

【建設局長】

 承知した。

 

【朝川副市長】

 局長がおっしゃったとおり、やはり独法化の効果を発現していくためには、安定的な経営が本当に大事だと考える。話にもあったが、そのためにも、やはり5年ないしは10年をにらんで収支計画、収支の見立てをしっかりとまずは局として考え、協議してほしいと思う。ちなみに独法化の先例として博物館があるが、今の高橋副市長の質問とも重複するが、博物館の場合は、理事長経費であるとか、あるいはその他人材確保で1億円程度、経常収支がちょっとプラスとなっている。そのあたりどう見込んでいるのか伺いたい。また博物館の場合は、そういった一旦上昇した収支についても、運営が安定した段階では、一定元の水準に戻していくといった努力表現をしていたが、そのあたりを伺いたい。

 

【建設局天王寺動物公園事務所長】

 6ページの図であるが、こちらに過去の収支を記載している。先ほど局長からも述べたとおり、独法化になるとプラスαの経費が出てくることになる。これは機能強化なので当然のことと考えているが、その分、14ページの図にもあるサイクルを回すことにより収入を上げ、かつ事務効率化により経費を削減し、市税を今並み、もしくは、それ以下に抑えるように考えている。

 

【朝川副市長】

 あと動物舎の整備だが、20年間で85億円想定と記載しているが、101計画の中で、その動物舎の整備にあたっては、民活や、あるいはクラウドファンディング、ネーミングライツで歳入の確保を図っていくとうたっているが、そのあたりの今後については、現時点ではどう考えているのか伺いたい。

 

【建設局長】

 引き続き101計画で考えられていることはやっていくが、それ以上に、独法化されていくので、先ほどハードのところで申しあげたとおり、独法化されることによる経費の圧縮も図っていきたいと考えている。

 

【山本副市長】

 ちょっと重複してしまうが、101計画のキャッチが、「おもろい・あきない・みんなの動物園」ということで、「あきない」は、リピーターを増やしていくことと思うが、大事なことは12ページにある、広報・イベント機能において、積極的な情報発信と多様なイベント企画による来園者の増加となっているが、これも人材が必要でないかと思う。派遣となると市に戻っていってしまい、安定しない。事務職は、そこまでなかなかノウハウは持っていない。園長は新聞に出ていたり、いろいろPRされているが、そのあたりのところをどう考えているのか伺いたい。

 

【建設局長】

 基本は、先ほど申しあげたとおり派遣は当初だけである。いずれ異動していく派遣の方に、マーケティングを含めた魅力向上を担ってもらうのはちょっと無理があると考えている。そういった意味では、今おっしゃっていただいた専門人材、園のためにずっと働いてもらうような人材の確保を行っていきたいと考えている。

 

【山本副市長】

 今現在は、獣医師・飼育員・事務職員で構成されていると思うが、そうではなく、そういう専門人材を確保していくという考えか。

 

【建設局長】

 そういったことも考えている。

 

【建設局天王寺動物公園事務所長】

 6ページの図1をご覧いただきたい。今副市長がおっしゃった部分でいうと入園者数は平成25年の116万人が、平成27年で173万まで上がっている。このあたりは園長が来てから、直営で主に広報、発信を工夫することで上げたと分析している。それ以降の横ばいは、むしろ本流の動物そのものの不在や獣舎が老朽化しているということである。広報に関しては、これまで培ってきた仕組みもあるので、重点を置くが、やはり重点は動物、福祉環境の面を主と考えている。

 

【政策企画室長】

 その他、ご意見・ご質問等のある方はお願いする。

 

【市長】

 今話に出たが、魅力ある施設にしていく上で動物福祉を実行していくということになると、やはりそこの人材というのが一番重要なポイントになってくる。その人材を確保する上で、やはり職場環境が、非常にリンクする。やはり働きやすい職場と、やりがい、これがないと、なかなかいい人材も集まらないし、人材が育成できないと思う。それを考えるとやはり、運営費交付金をどうするのかということになる。ただし、運営費交付金を税で負担する限りは、納税者の理解もいるということになる。過去5年間、どの程度の運営費交付金なのか、その平均値も考え、単年度で運営費交付金を考えると、中長期の人材育成ができない。その運営費交付金を1回決めると、5年なのか10年なのかは、その枠はきちっと確保していく。その枠を確保することで、来場者を増やし、プラスαの財源を作ってもらい、人材に投資してもらうことが、独法化することの一番の魅力というか、効果だと思う。これから運営費交付金については具体的に決まっていくと思うが、これだけ少しずつ、魅力向上してきて、今だいたい総経費の半分を入園料で賄えるという一つの基準に達してきているわけであるから、過去5年間の運営費交付金の平均値を考えながら、それをやはり5年ぐらいは維持でき、その間に、中長期のプランを現場で考え、現場の皆さんも努力すれば報われる。頑張った人たちがやりがいあると、そういうような職場を作って欲しいなと思う。

 

【建設局長】

 今市長の言葉を受け、正のスパイラルに回るように、初期の設計をよく考えるようにと理解した。今日の審議の後、承認されたらそのような制度設計をして参りたいと思う。

 

【政策企画室長】

 それでは意見・指摘も踏まえ、説明があった内容で決定させていただく。

 

参考資料

戦略会議資料(令和2年1月29日)

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