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南部こども相談センター再整備及び児童相談所管轄区域変更の考え方について(令和3年1月25日)

2023年9月11日

ページ番号:513498

議題

(1)南部こども相談センター再整備及び児童相談所管轄区域変更の考え方について

会議要旨

(1)南部こども相談センター再整備及び児童相談所管轄区域変更の考え方について

  • 南部こども相談センター一時保護所を移転建替し、その候補地を平野区喜連西4丁目とすること、また、移転後の空きスペースについては、児童相談部門の事務所として活用することを決定するとともに、児童相談所の管轄区域については、今後の虐待相談件数等の状況を踏まえながら、4か所の児童相談所を効率的・効果的に運営できるよう調整を行うことを確認した。
  • 一時保護所の移転建替にあたっては、関係局と十分に調整を行っていくことについても確認した。

議論内容

【政策企画室長】

 ただいまより戦略会議を開催する。

 本日の案件は、「南部こども相談センター再整備及び児童相談所管轄区域変更の考え方について」、「大阪都市魅力創造戦略2025(案)の策定について」、「府市一体化・広域一元化に向けた条例について」の3件である。

 会議については、プレス公開で開催する。

 また、市長・副市長以外の方がご発言いただく際には、担当者から消毒済のマイクをお渡しするので、それからご発言いただくようご留意いただき、円滑な会議運営にご協力をお願いする。

 それでは、「南部こども相談センター再整備及び児童相談所管轄区域変更の考え方」について、こども青少年局からご説明をお願いする。

 

【こども青少年局長】

 令和元年10月の戦略会議において、4か所目の児童相談所の設置について決定いただいたところであるが、南部こども相談センターについては、一時保護所の環境改善と相談部門のスペース不足が喫緊の課題となっている。

 本日は、その課題を解消すべく、南部こども相談センターの一時保護所の移転建替えと候補地の決定、また、児童相談所の管轄区域変更の考え方について、ご議論いただきたく、諮らせていただいた。あわせて4か所体制のあり方と今後の整備スケジュールについて、ご確認をお願いしたい。詳細については、こども相談センター所長から説明する。

 

【こども相談センター所長】

 資料にそって説明申し上げる。

 1ページをご覧いただきたい。「虐待相談件数の推移と児童相談所設置経過」である。上のグラフは、実線が全国の、破線が本市の虐待相談件数の推移を表している。いずれも右肩上がりである。下段をご覧いただきたい。本市では、平成22年1月に、相談体制を強化するため、平野区から中央区に移転した。その後も虐待相談が増加したため、平成26年度には3カ所設置を、令和元年10月には4か所目の児童相談所の設置を決定したところである。

 次に、2ページをご覧いただきたい。「今後の虐待相談件数の増加見込み」である。こちらに虐待相談件数と増加率等を記載している。虐待相談件数が増加する背景には、深刻な虐待事件や関係機関の取組みの強化などがある。本市で言えば、平成21年度の西淀川区小学生女児死亡事例や児童虐待ホットラインの設置である。平成26年度には、前年にDV関連の通達が発出され、面前DVによる心理的虐待の通告への取組みが警察において強化された。「今後の虐待相談件数の考え方」について、大阪府内においては、虐待防止対策の取組みが一定進んでおり、現時点では、直近の実績である3%の増加と見込み、令和10年度の件数を推計し施設規模を決定したいと考えている。

 次に3ページをご覧いただきたい。「国の動きと南部こども相談センターの課題」である。まず、一時保護所の環境改善は、国の一時保護ガイドラインでは、一人一人の子どもの状況に応じた適切な支援の確保、家庭的環境が求められており、原則個室、最大6人までのユニットケアが必要となる。次に職員体制の強化は、この間、法改正等により児童福祉司等の職員配置が強化されてきた。さらに平成30年には児童虐待防止対策体制総合強化プランが発出され、児童福祉司については人口3万人に1人、里親養育支援・市町村支援児童福祉司の追加配置、児童心理司・保健師の増員、弁護士の配置等が決定された。

 次に4ページをご覧いただきたい。「南部こども相談センターの課題」である。1点目が「一時保護所の環境改善」である。現状は、3人から4人部屋、定員30名のところ、昨年度は平均38.9人を保護しており、定員超過が常態化している。2点目は「児童相談部門のスペース不足」である。現状でもすでに狭あいであり、合築施設の部屋を借りているが、今後の職員増に伴い、執務スペース等を増やす必要がある。しかしながら、現施設・敷地には余剰スペースがないため、このままでは課題に対応できないのが実状である。                       

 次に5ページをご覧いただきたい。「課題対応のための整備手法」である。まず、一時保護所については、耐震壁など設計上の制約が多いため、また、定員を増やす必要があるため、移転建替えを考えている。次に児童相談部門については、現施設は昭和58年建設で、築65年まで使用可能であり、最寄り駅から5分と非常にアクセスが良いため、一時保護所移転後の空きスペースを事務所に改修し増床したいと考えている。なお、当面は近隣の未利用施設を分室とし、対応してまいる。

 次に6ページをご覧いただきたい。「一時保護所建替え候補地の条件」である。1点目、地理的条件は、一時保護所は児童相談所に付設もしくは児童相談所と密接な連携が保てる範囲内に設置することになっているので、南部こども相談センターから徒歩圏内となる。2点目、「必要な床面積を確保できる敷地」があることである、管理運営上、居室フロアで1階層、活動フロアで1階層設けることが望ましく、基本計画策定中の東部こども相談センターの面積を参考に、約1,500㎡の建築面積が必要である。3点目、利用する子どもにとって望ましい環境の確保で、運動スペースが必要となる。この条件で、未利用地を検討したところ、候補地は1か所のみであった。

 次に7ページをご覧いただきたい。「建替え候補地」は、平野区喜連西4丁目、南部こども相談センターから徒歩9分、自転車で3分のところにあり、さきほどの3条件を満たしている。南部こども相談センターと容易に行き来することができ、子どもの面接など密接な連携に支障は生じないと考えている。こちらはもと西喜連住宅用地で、そのうちの約2,500㎡を予定している。入所児童のプライバシーが守られるよう、建物のレイアウト等に十分配慮してまいる。事業費は、建設費12億4,500万円、現施設の改修費等で1億5,000万円、計13億9,500万円を見込んでいる。

 次に、8ページをご覧いただきたい。「南部こども相談センター施設規模」である。一時保護所については、約2,000㎡を予定している。児童相談部門は、現在の一時保護所の1,000㎡を活用し、改修後は2,424㎡となる。

 次に、9ページをご覧いただきたい。「南部こども相談センター再整備のスケジュール」である。まず、一時保護所建替えは、令和3年度に基本計画と関係局との調整、4年度に基本設計、5年度に実施設計、6、7年度に契約手続きと建設工事を行い、8年度に移転開設となる。次に児童相談部門は、現在の狭あいに対応するため、もと喜連老人憩の家を活用し、令和3年度に設計・工事、4年度から分室として使用する。現施設の改修は、令和7年度に実施設計、一時保護所が移転後の8年度に改修工事、9年度に事務所拡張の予定である。

 次に10ページをご覧いただきたい。「管轄区域変更の考え方」である。管轄区域については、今後の虐待相談件数の状況を踏まえながら、4か所の児童相談所を効率的、効果的に運用できるよう調整したいと考えている。まず、職員数の増減により事務所スペースに狭あい等が発生する場合は、管轄区域の変更により柔軟に対応する。その際、将来見込みを踏まえつつ、収容率が100%に近くなるよう調整する。こども相談センターへのアクセスなど市民の利便性も考慮する。なお、管轄区域の変更には条例改正が必要となる。

 次に11ページをご覧いただきたい。「こども相談センターの設置予定と管轄区域(案)」である。今後の設置予定と、現時点で考えられる管轄区域案を図におとしこんだもので、左の方からご覧いただきたい。令和3年度には北部こども相談センターが開設、3カ所体制となる。令和6年度末に中央こども相談センターが浪速区へ建替え移転、令和8年度に東部こども相談センターが開設、4か所体制となる。冒頭でご説明した算定職員数によると、北部と南部で事務所の収容率がどちらも120%を超えるので、現時点の案としては、4か所体制となる令和8年度に、北部は7区から5区へ、東部は6区、中央は13区から10区へ、南部は4区から3区へと変更する予定である。

 次に12ページをご覧いただきたい。ただいま説明した「管轄区域の調整」のもとになるデータである。虐待相談件数の伸びを3%と想定し推計した令和10年度の虐待相談件数を元にした収容率をお示ししている。現状のままでは、上の表の網掛けのとおり、北部は収容率131%、南部は123%となるが、管轄区域の変更により、下の表のとおり概ね100%前後に収めることが可能となる。以上が今回の戦略会議でご議論いただきたい案件の説明である。

 続いて4か所体制と中央こども相談センターの役割、4か所の職員体制の見通し、児童相談所機能強化スケジュール案について説明させていただく。参考資料1をご覧いただきたい。児童相談所及び中央児童相談所の業務内容については、児童福祉法等に規定がある。下の段の右側のとおり、4か所のこども相談センターは児童相談所の機能を担いつつ、中央児童相談所である中央こども相談センターは、これに加えて技術的支援等、上の表に記載の役割を担う。中央こども相談センターを中心とした4か所体制により、児童福祉の中核的専門機関としての機能を一層強化してまいる。

 次の参考資料2をご覧いただきたい。「4か所の職員体制の見通し」である。令和元年度虐待相談件数で試算すると、職員数は564人必要となる。今後も虐待相談件数が増加すれば、配置すべき職員数が増えることとなる。

 最後に、参考資料3「児童相談所機能強化スケジュール案」である。北部は、令和3年4月開設予定である。また、中央の建替えは、今年度基本設計、来年度以降実施設計、4年度に建設工事に着手、6年度末の移転をめざす。東部は、今年度基本計画、来年度以降基本設計、実施設計を行い、5年度から建設工事に着手、8年度開設をめざす。南部については、令和8年度一時保護所の移転開設、相談部門の拡張をめざす。

 説明は以上である。 

 

【政策企画室長】

 ただいまの説明について、ご質問・意見等ある方はよろしくお願いする。

 

【高橋副市長】

 今回の移転先の敷地面積は2,500㎡で、1階の居室フロアは1,500㎡いると資料に記載されているが、全体の延床面積が2,000㎡ということで、これを3階建てにする場合、2、3階のトータルで500㎡となり、2階が250㎡、3階が250㎡と非常に歪な建て方になるが、何か考え方があるのか。

 

【こども相談センター所長】

 津波対策を考えて3階建てにしているが、生活するフロアと日中学習するフロアは分ける方が望ましいので、どうしてもこのような形となってしまう。特に運営上支障があるとは考えていない。

 

【高橋副市長】

 来年度、基本計画の検討と記載されているが、投資効率の悪い建て方となっているので、公共建築を担っている都市整備局とは今後調整してほしい。

 

【こども相談センター所長局】

 承知した。

 

【こども青少年局長】

 地元の方からもいざという時の避難場所として使わせてもらえるのかなどの要望もあった児童相談所もあり、そのあたりも含めて、施設PT等もあるので相談していきたいと思う。

 

【政策企画室長】

 それでは、副市長のご意見等を踏まえて、今後調整いただくということで、ご説明のあった内容で決定する。

参考資料

戦略会議資料(令和3年1月25日)

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