クジラの海洋投棄について

2024年7月31日

ページ番号：630816

市民の声

　クジラは、沖合に投棄処理されましたが、コンクリートブロックを海へ沈めるのは廃棄物処理法違反であり、違法です。

市の考え方

　令和5年1月に大阪港内で発見されたクジラは、発見から死亡までの期間が4日間と非常に短く、腐敗が進むと悪臭の拡散や爆発のおそれがあったため、市民生活への影響や、航行船舶の安全確保の観点から極めて早急にかつ安全に処理することが必要でした。
　クジラの死骸の処分の方法としては、国の機関が示している鯨類座礁対処マニュアルに埋却、焼却、他海域への移動・排除という手法が記載されています。
　埋却については、候補地として、本市内では夢洲が考えられましたが、同地は万博での土地利用が予定され、工事もかなり進捗している状況であり、腐敗が進む鯨体を埋める場所を確保するのは難しい状況でした。
　また、焼却については、燃焼効率を高めるために皮をはぎ、焼却施設の指定する大きさに切り刻む等、焼却の前処理が必要ですが、このための土地が確保できないため困難でした。
　本事案では、体内で発生するガスにより、爆発の可能性もある中で、クジラの死骸が風で流され、淀川河口から市街地により近づいたこともあり、周辺住民へ迷惑ができるだけ少なくするためにも、死骸の処理はスピードが最優先でした。このため早期処分の必要性をふまえ、他海域への移動・排除としました。
　他海域への移動・排除は前述のマニュアルを参考に、専門家の協力も得つつ、関係省庁等の意見を確認のうえ実施したもので、同マニュアルには「死亡鯨体を単に他の海域に移動・排除する場合、海域によっては再漂流して支障のある海域に流入し、再座礁することも危惧される。その場合必要に応じて、鯨体に重りを装着して海底に沈下させる必要も生じる。」とあります。
　このため、実施にあたり関係省庁等に提出した、本件に関する計画書には、コンクリート方塊を重りとして使用することを記載し、関係省庁等の了解のもと沈下を実施したものであり、違法性はないものと認識しております。