大規模倉庫火災‼ LED照明から出火‼
2025年2月20日
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大規模物倉庫に設置されたLED照明から複数回出火‼
LED照明とは…
LEDとはLight Emitting Diodeの頭文字で和訳すると「光る半導体」であり、「発光ダイオード」とも呼ばれています。これを発光体として利用した照明器具がLED照明です。
LED照明は、明るさが同じであれば蛍光灯より消費電力が少なく電気代を節約できます。さらに寿命が長く衝撃に強いことから、取り換える手間が少なくて済むなど、運用面でのメリットが大きく近年急速に普及しています。あまり知られていませんが、紫外線を放出しないことから虫が寄り付きにくいといった隠れたメリットもあるようです。
ただし、新しい技術であるため、安全性が不十分な製品も僅かですが存在します。

出火したLED照明
外観は蛍光灯と似ていますが、蛍光管の代わりにLED素子を70個直列に並べ、それを並列に配置し合計140個で1組のLED群を構成します。それを2組(A群、B群とする)並べ、お互いをジャンパー線と呼ばれる渡り配線で接続しています。

出火のメカニズム
火災LED照明は、このジャンパー線のはんだ溶着部の強度が低く、経年劣化や振動により容易に脱落します。
ジャンパー線が脱落すると…
ジャンパー線が脱落すると、本来A,B両群に流れるべき電気がA群にのみ集中して流れるようになり、A群のLED素子にかかる負荷が増大します。A群のLED素子の中で、耐力の弱い個体から順に破壊され、条件によっては火災に至ります。
火災事業所では、2016年8器、2017年1器、2018年4器、2021年33器、2022年47器、2023年2器、2024年5器の照明器具が不点灯となり、その内3器が火災となっています。
今回の火災は大規模物流倉庫に設置された数千器の中で発生したものですが、同様倉庫に限らず各種事業所でも使用されていると考えられるため注意が必要です。

類似火災予防のために
火災はジャンパー線が脱落することが原因で発生します。よって、当該事故品と同器具を使用されている事業者様については、半分(A群)だけ点灯している照明器具がないか至急点検していただくと共に、該当する器具を見つけたときは、すぐに使用を中止して交換してください。
なお、当製品に係る国内における連絡先は現在把握できておりません。
製品番号等がお知りになりたい場合は、下記連絡先にお問い合わせください。
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