答申第122号
2025年2月14日
ページ番号:21363
1 件名
平成8年9月24日付け大財第818号による非公開決定に対する異議申立てについての答申
2 本件文書の概要
平成7年度における市会各会派より提出された調査研究費の交付申請書及び収支決算書
3 審査会の判断
(1) 結論
非公開決定を取り消し、公開決定に変更すべきである。
(2) 理由要旨
ア 調査研究費の支出決裁及び収支決算報告の起案用紙については、公開しても、議会との信頼関係を損なうおそれはなく、今後の政務調査費の支出事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがないことは明らかであるので、条例第7条第5号に該当しない。
イ 調査研究費交付申請書及び収支決算書に記載された会派名並びに代表者及び経理責任者(いずれも当該会派に属する市会議員)の氏名の各情報については、公にされている情報であることから、これを公開しても、議会との信頼関係を損なうおそれは認められない。
調査研究費交付申請書及び収支決算書に記載された会派の代表者及び経理責任者の印影については、平成13年4月1日以降従前の調査研究費に代わるものとして交付されている政務調査費の収支報告書においても、調査研究費の場合と同様に、会派の代表者及び経理責任者の押印欄が設けられているが、議会においては、これらの者の印鑑が押印された平成13年度の収支報告書を、大阪市会情報公開条例に基づく情報提供の一環として、市会情報コーナーに配架し、又、複写も認めているのであるから、調査研究費収支決算書等に押印された会派の代表者及び経理責任者の印影を公開したとしても、議会との信頼関係を損なうおそれは認められない。
よって、上記の各情報を公開しても、今後の政務調査費の支出事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれはないと考えられるので、条例第7条第5号に該当しない。
ウ 調査研究費交付申請書に記載された会派の所属議員数は公にされている情報であり、交付申請額は、調査研究費の月額に会派の所属議員数を乗じて得た額であるが、この調査研究費の月額も公にされていることから、交付申請額は、自ずと明らかになる情報であり、これを公開しても、議会との信頼関係を損なうおそれは認められず、今後の政務調査費の支出事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれはないと考えられるので、条例第7条第5号に該当しない。
エ 収支決算書に記載された各会派の収入のうち、月ごとの交付申請額の合計金額である「交付金」の金額については、上記ウに述べた理由により、また、「その他」の金額については、一会派のみが交付金に対する利息を計上しているが、交付金の金額から、おおよそ推測することができるので、これを公開しても、議会との信頼関係を損なうおそれは認められない。
収支決算書に記載された各会派の支出については、その合計額のほか、費目ごとの金額が記載されているが、公開された平成13年度の政務調査費収支報告書の支出内訳と照らしても、その費目の名称や区分が若干異なるものの、ほぼ同様の内容が記載されているにすぎず、本件文書に記載された支出内訳を公開しても、現在の議会における各会派の自由な活動を阻害し、議会との信頼関係を損なうおそれがあるとまでは認められない。
収入支出差引額は、収入金額と支出金額の差であり、収入金額及び支出金額を公開すれば自ずと明らかになる金額である。
以上により、収支決算書に記載された上記情報を公開しても、今後の政務調査費の支出事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれはないと考えられるので、条例第7条第5号に該当しない。
探している情報が見つからない

このページの作成者・問合せ先
大阪市 総務局行政部行政課情報公開グループ
住所:〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所1階)
電話:06-6208-9825
ファックス:06-6227-4033