答申第392号
2025年2月14日
ページ番号:307013
(1) 公開請求の内容
「瓜破北小学校保健室における児童への対応や、保健室に対する保護者からの苦情等に関する、市教委による平成23年4月~平成25年3月の調査・指導・助言等の記録等文書」を求める旨の公開請求(以下「本件請求」という。)がありました。
(2) 実施機関(=大阪市教育委員会)の決定
実施機関は、本件請求に係る公文書が存在しているか否かを答えることにより、特定個人に係る個人情報(条例第7条第1号)を公開することとなるという理由で、公開請求拒否決定(以下「本件決定」という。)を行いました。
(3) 異議申立ての内容
本件決定の取消しを求めて、異議申立てがありました。
(4) 答申の結論
実施機関が行った本件決定は、妥当である。
(5) 答申第392号のポイント
審査会は、次のアからウの理由により、本件決定は妥当であると判断しています。
ア 条例第9条は、公開請求に係る公文書の存否を明らかにするだけで、条例第7条各号(非公開情報)の規定により保護される利益が害されることとなる場合には、例外的に当該公文書の存否を明らかにしないで公開請求を拒否することができる旨規定している。
本条が適用されるためには、①特定の個人を名指しして、または特定の事項(場所や分野)を限定して公開請求がなされているため、非公開決定等を行い、あるいは当該公文書が不存在であることを理由に非公開決定を行い、請求者に通知することにより、何らかの情報が明らかになること(以下「要件1」という。)及び②当該情報が条例第7条各号のいずれかに該当すること(以下「要件2」という。)の2つの要件を備えていることが必要であると解される。
イ 審査会が改めて実施機関に確認したところ、保健室に対する保護者からの苦情等に関して、市教育委員会が調査・指導・助言等を行う場合とは、養護教諭に調査・指導・助言等が特に必要な行動が認められる場合に限られるとのことであった。
本件請求は、特定の小学校の保健室に関連し、市教育委員会が行った調査・指導・助言等の文書を求めるものであるところ、上記の実施機関の主張を踏まえると、本件請求は、当該教諭に調査・指導・助言等が特に必要な行動が認められたか否かという事実(以下「本件事実」という。)という事項を限定した公開請求に該当し、実施機関が本件決定以外の公開決定等を行うことにより、本件事実が明らかとなることから、要件1に該当すると認められる。
ウ 本件事実の性質を踏まえると、本件事実が条例第7条第1号本文に該当することは明らかである。また、本件事実は、条例第7条第1号ただし書アに該当せず、その性質上、条例第7条第1号ただし書イにも該当しない。
本件事実が、当該教諭に調査・指導・助言等が特に必要な行動が認められ、当該教諭が市教育委員会から調査・指導・助言等を受けたか否かという事実を示すものであることを踏まえると、本件事実は、その担任する職務そのものを遂行する場合における当該職務遂行に関する情報であるとは認められず、条例第7条第1号ただし書ウに該当しない。
以上のことから、本件事実は、条例第7条第1号に該当すると認められることから、要件2に該当すると認められる。
答申第392号
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