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答申第459号

2021年10月7日

ページ番号:465988

概要

(1)公開請求の内容

鉄鋼業を営む特定の工場(以下「当該事業所」といいます。)の特定計量器について行われた検査等に関連して別表項番1から項番5までの(う)欄に記載の公文書を求める公開請求(以下、それぞれ「本件請求1」から「本件請求5」といい、あわせて「本件各請求」といいます。)がありました。

(2)実施機関(=大阪市長)の決定

ア 実施機関は、本件請求1から本件請求4に係る公文書を別表項番1から項番4までの(お)欄のとおり特定した上で、別表項番1から項番4までの(か)欄に記載の部分を公開しないこととした理由を別表項番1から項番4までの(き)欄に記載のとおり付して、大阪市情報公開条例(以下「条例」といいます。)第10条第1項に基づき、部分公開決定を行いました。  

イ 実施機関は、本件請求5に係る公文書を別表項番5の(お)欄のとおり特定した上で、条例第10条第1項に基づき、公開決定(上記アの部分公開決定とあわせて、以下「本件各決定」といいます。)を行いました。

(3)審査請求の内容

本件各決定の取り消しを求めて、審査請求がありました。

(4)答申の結論

実施機関が行った本件各決定は、いずれも妥当である。

(5)答申のポイント

審査会は、次のアからエまでの理由により、本件各決定は妥当であると判断しています。

ア 個人の氏名等の条例第7条第1号該当性について
(ア)本件文書1及び本件文書8で非公開とした個人の氏名について
本件文書1及び本件文書8で非公開とした個人の氏名は、当該事業所の担当者の氏名である。
当該事業所の担当者の氏名は、個人に関する情報であって、当該情報そのものにより特定の個人を識別することができるため、条例第7条第1号本文に該当し、ただし書ア、イ、ウのいずれにも該当しない。
したがって、本件文書1及び本件文書8で非公開とした個人の氏名は条例第7条第1号に該当する。

(イ)本件文書3から本件文書6までで非公開とした個人の氏名について
本件文書3から本件文書6までで非公開とした個人の氏名は、計量士の氏名である。
(a)計量士の氏名が事業を営む個人の当該事業に関する情報に該当するか否かについて
計量士による代検査の業務については、企業等の業務として行われた場合と、個人としての立場において直接委託等を受けて行われた場合が想定されるが、業務委託等により個人の事業として反復継続して行われたものであれば、代検査を行った計量士の氏名は「事業を営む個人の当該事業に関する情報」に該当するものと考えられる。
この点について、実施機関によると、本件文書3から本件文書6までに氏名が記載された計量士は企業等に雇用されて検査業務を行っているとのことであり、本件文書3から本件文書6までに記載された計量士の氏名は「事業を営む個人の当該事業に関する情報」であるとはいえず、計量士の氏名は、条例第7条第1号本文に該当する。
(b)計量士の氏名の条例第7条第1号ただし書ア該当性について
規則では、計量士の国家資格試験の合格発表においては受験番号のみを発表することが定められており、氏名は発表されておらず、実施機関においても計量士の氏名を公表している事実はない。
また、規則では、計量士登録簿の閲覧、登録事項証明書の交付の制度があるが、閲覧及び交付を請求する際は、規則様式第69号の計量士登録簿謄本交付(閲覧)請求書に、閲覧又は交付を希望する計量士の登録番号及び登録年月日を記載する必要があり、事実上、本人若しくは本人から登録番号及び登録年月日の教示を受けることができる立場の者しか閲覧請求等できないこととなっている。
さらに代検査を行った特定計量器に付する検査済証印には、隣接して計量士の氏名が記載されているが、検査済証印は特定計量器の見やすい箇所に付するものとされる一方、検査済証印の付された特定計量器自体が必ずしも公衆の目の触れる場所に置かれているとは限らないことを考えると、一部では公衆の目に触れる事例があるとしても、検査済証印に記載された氏名が現に何人も容易に知り得る状態に置かれている情報とはいえない。
したがって、本件文書3から本件文書6までで非公開とした個人の氏名は条例第7条第1号ただし書アに該当せず、また情報の性質上、同号ただし書イ及びウにも該当しない。
以上により、本件文書3から本件文書6までで非公開とした個人の氏名は条例第7条第1号に該当する。

(ウ)本件文書1から本件文書6までで非公開とした個人の印影、署名、住所、電話番号及び生年月日について
本件文書1から本件文書6までで非公開とした個人の印影、署名、住所、電話番号及び生年月日は、計量士の印影、署名、住所、電話番号及び生年月日である。
計量士の氏名が条例第7条第1号に該当するとの上記(イ)の判断と同様に、計量士の印影、署名、住所、電話番号及び生年月日は、個人に関する情報であって、本件情報そのものにより特定の個人を識別することができるため、条例第7条第1号本文に該当し、ただし書ア、イ、ウのいずれにも該当しない。
したがって、本件文書1から本件文書6までで非公開とした個人の印影、署名、住所、電話番号及び生年月日は条例第7条第1号に該当する。 

(エ)計量士の登録番号及び登録年月日について
本件文書3、本件文書4及び本件文書6で非公開とした計量士の登録番号は、計量士個人に付されている番号である。計量士の登録番号は計量士の個人に関する情報であり、当該情報そのものにより特定の個人を識別することができる情報であることから、条例第7条第1号本文に該当し、ただし書ア、イ、ウのいずれにも該当しない。
また、本件文書3で非公開とした計量士の登録年月日について、実施機関によれば、計量士の登録人数は大阪府下で年間10人程度であるとのことであり、関係者等が入手し得る他の情報と照合することにより、特定の個人である計量士を識別することができるため、条例第7条第1号本文に該当し、ただし書ア、イ、ウのいずれにも該当しない。
したがって、計量士の登録番号及び登録年月日は条例第7条第1号に該当する。

(オ)計量士の勤務先の名称、電話番号及びFAX番号について
本件文書5で非公開とした計量士の勤務先の名称、電話番号及びFAX番号は、特定の企業の特定の事業所を識別することができる情報である。
実施機関によれば、1つの企業に雇用される計量士の人数は、場合によっては1名ということもありうるとのことであり、計量士の勤務先の名称、電話番号及びFAX番号は、他の情報と照合することにより、特定の個人である計量士を識別できることから条例第7条第1号本文に該当し、ただし書ア、イ、ウのいずれにも該当しない。
したがって、計量士の勤務先の名称、電話番号及びFAX番号は条例第7条第1号に該当する。

イ 法人等の印影の条例第7条第2号該当性について
本件文書3、本件文書4及び本件文書7で非公開とした法人等の印影は、当該事業所を含む複数の法人等の印影である。
一般に法人の印影については、事業活動を行う上での内部管理に属する事項であり、公開することにより偽造、悪用されるなど、当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあることは否定できない。
したがって、印影を公開すると、偽造等のおそれが否定できず、条例第7条第2号本文に該当し、また、その性質上、同号ただし書に該当しないことは明らかである。

ウ 面談により聞き取った内容の要約の条例第7条第5号該当性について
本件文書1で非公開とした、面談により聞き取った内容の要約(以下「本件内容要約」という。)は、実施機関が当該事業所と面談を行い聞き取った内容の要約である。
実施機関によれば、本件内容要約は計量法上の事情聴取とは別に、当該事業所に情報提供の依頼を行い、当該事業所から「秘密を厳守する」との条件で提供されたものであるとのことである。
当審査会において本件内容要約を実際に見分したところ、当該事業所の内部管理に属する情報が記載されており、実施機関が本件面談の内容を口外しないと約束したことについて、口外されないとの期待を当該事業所が抱くことは当然であると考えられる。
また、本件内容要約の内部管理に属する情報は、率直な表現を用いている部分が含まれていることから、当該事業所が実施機関の要請に対し積極的に協力しようとする姿勢が伺え、実施機関と当該事業所の信頼関係が成り立っていることが認められる。
さらに実施機関は、本件内容要約に関連するその後の対応を行うにあたって、当該事業所の協力は不可欠であったとのことである。
本件内容要約を公にすれば、「秘密を厳守する」という約束に反したことになり、上記のような信頼関係を損ない、実施機関が当該事業所に協力を求めることが困難になると認められ、当該事業所の協力を不可欠とする実施機関の事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものと認められる。
また、このような情報までも公開されることが分かれば、他の企業等関係者においても、今後実施機関の協力要請に対し、情報提供の協力を拒否したり、知っている事実を実施機関に対し述べなくなったりすることにより、事情聴取が不可欠である事務について、実施機関の事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものと認められる。
以上を踏まえれば、本件内容要約を公開することの公益性を考慮しても、なお、当該事務又は事業の適正な遂行に及ぼす支障が看過し得ない程度のものであることが認められる。
したがって、本件内容要約は条例第7条第5号に該当する。
なお、実施機関は本件内容要約の条例第7条第3号該当性を主張するが、本件内容要約の公開の可否については上記のとおりであるため、条例第7条第3号該当性については判断しない。

エ 本件文書9のほかに特定すべき公文書の有無について
実施機関は別表項番5の(く)欄に記載のとおり、本件請求5に係る文書の全てを特定しており、他に特定すべき公文書は存在しないと主張している。
「質量標準管理規則、同細則の承認基準」との請求内容を踏まえれば、質量標準管理規則及び同細則で構成される質量標準管理マニュアルの承認申請の要領を示した公文書である本件文書9を特定することは当然であり、実施機関の主張に特段、不自然不合理な点は認められない。

答申第459号

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