経済戦略局長のパワーハラスメント等について(R07‐90‐59号)
2024年3月18日
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大阪市公正職務審査委員会からの勧告(令和8年3月16日)
大阪市公正職務審査委員会から、職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例第9条第1項の規定に基づき、大阪市長に対して勧告を行いました。
1 通報概要
経済戦略局長(以下「当該局長」という。)に関する次の公益通報があった。
(1)気に入らない職員を局議の場で、吊るし上げるように叱責する。
(2)市内出張について、公共交通機関が利用できるにもかかわらずタクシーを利用することが多く、タクシー券で処理させている。
(3)イベント関係者に自ら連絡し、前方の席を確保するよう依頼する。
(4)事業者の関係者と会食を行い、自己負担していないものがある。
2 調査の実施
経済戦略局(以下「当該局」という。)に関係する職員のべ166名にアンケートを実施するとともに、複数職員及び当該局長に対しヒアリングを実施した。また、当該局に対して資料等の提出を求め確認を行い、当該局長に対して書面による事実確認も行った。
3 調査結果
当該局長の次の言動が認められた。
(1)パワーハラスメント
当該局職員(特に、観光部、文化部、スポーツ部等の部署)に対する次の言動が認められた。
[言動の例]
- 叱責(大声、強い口調での叱責、他の職員の前での叱責、長時間の叱責、立たせたままの叱責)
- 大声で怒鳴る、激怒する
- 無視や人格を否定するような言動をする
- 担当者を外せという発言をする
なお、当該局長は、上記言動の全てを否定している。
(2)パワーハラスメント以外
通報概要(4)の関係業者等との関係については、勤務時間外の事業者との打合せ等について、疑問が残るものがあった。
また、局長レク等が予定どおりに進まず、業務効率が悪くなっている等の当該局長のタイムマネジメントに関する回答が複数あり、改善の必要がある。
なお、通報概要の(2)及び(3)については、事実として認められなかった。
4 判断
(1)当該局長の言動に対する評価
当該局長の言動は、業務の目的を達成させるための言動もあったが、複数回、又は継続的に行われた場合もあり、そのほとんどが他の職員の前で行われた言動であり、社会通念上、許容される範囲ではない言動もあった。また、その言動により、職員が動揺し、精神的な不安を感じ、委縮したことは間違いなく、就業環境が不快なものになったと社会一般の労働者が感じるような言動であったといえる。また、組織のトップである当該局長の立場は圧倒的に強いことは言うまでもない。このような要素を全て満たすものであり、当該局長の言動について、パワーハラスメントに該当するものであると判断し、違法(大阪市職員倫理規則第2条第2項第12号違反)であると評価せざるを得ない。
(2)組織としての問題点
当該局長の言動に対して、何ら手を打つことなく放置し、あるいは、それを受容している組織風土についても問題があると考える。組織として何らかの対応をしないと、今後、職員の就業環境や業務に重大な支障を及ぼすことが懸念される。
(3)関係業者等との関係性等の問題点
勤務時間外の事業者との打合せ等について、市民や他の職員から疑念を抱かれかねない行為であり、疑念を抱かれないためにはどうすべきなのか等、検討がなされるべきである。
5 勧告
(1)経済戦略局長は、職員がパワーハラスメントであると感じるような言動は厳に慎み、良好な職場環境となるようこれまでの言動を改めること。
(2)大阪市長は、組織としてパワーハラスメントを防止し、職場環境を改善する具体的かつ実効性のある措置をとること。
(3)大阪市長は、適時に経済戦略局職員に対し職場環境に関するアンケート等を実施することにより、職場環境の改善につきモニタリングを行うこと。
(報告期限:令和8年10月30日)
6 付言
令和2年3月24日に勧告した「特別職のパワーハラスメント」案件以降、組織のトップによるパワーハラスメントに対する勧告が2度目であることは、異常事態であり、誠に遺憾である。
(勧告(1)関連:経済戦略局長に対して)
「ハラスメントの防止等に関する指針」に基づく所属長責務を十分果たしていない点を自省し、残任期中にハラスメント防止・排除と職場環境改善を速やかに進められたい。また、通報者や協力職員への探索・報復するようなことは絶対にしないよう注意されたい。
(勧告(1)関連:経済戦略局理事に対して)
局長に諫言できる立場としての役割を十分に果たせなかった管理責任を反省し、職員の負担となっている長時間・不規則な会議運営について、局長とともにタイムマネジメントとスケジュール管理に努められたい。
(勧告(2) 関連:特別職(市長及び副市長)に対して)
所属長によるパワーハラスメントを把握できず、放置した管理監督責任があるとして、所属長への管理マネジメントの強化に努められたい。
(勧告(2)関連:大阪市長に対して)
- パワーハラスメントの判断(受け手の感情だけでなく国指針の要素や経緯等の総合判断)の正しい理解を広げる実効的対策を講じ、大阪市からパワーハラスメントを根絶する気持ちで、一から取組を見直されたい。
- 所属長が行為者の場合でも、安心して相談・通報できるよう、総務局人事部人事課又は同課が所管する「ハラスメント外部通報窓口」においても通報を受け付けることを周知するとともに、事実関係の調査についても、同課が「ハラスメント外部通報窓口」の弁護士と連携して直接実施するなど、公平性かつ実効性が確保された体制の構築等を検討されたい。
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