第7回大阪市人口移動要因調査（平成25年度）

　都市計画局統計調査担当では、今年度に転入・転出等の具体的要因を把握するため、アンケート調査を実施し、その結果について、「第7回大阪市人口移動要因調査報告書」としてとりまとめました。

　報告書は下記のとおり、大きく分けて2部構成となっています。

1. 平成25年度中の移動状況（住民基本台帳データより）・・・・・・・　【報告書第2章】
2. 転入・転出・区間移動の具体的理由等（アンケート調査結果）・・・ 【報告書第3章】

　報告書ではさまざまな内容を掲載していますが、一部概要を下記のとおり紹介させていただきます。

1.(1)　転入者の年齢層について

　大阪市へ転入する方の年齢層をみると、主に20歳代が中心であることがわかりますが、区別にみると、中央区では20歳代の構成比がさらに高く、また西成区では50歳以上の方の構成比が高いことがわかります（統計表（第2章）転入（第1表）より）。

1.(2)　地域別転入超過数について

　転入から転出を差し引いた「転入超過数」を地域別にみることもできます。大阪府下の市町村からの「転入超過数」は1,707人ですが、「0～9歳」は1,775人の「転出超過」となっており、こども層は相対的に吹田市や豊中市などの北摂地域へ転出する傾向にあることがわかります（統計表（第2章）転入・転出超過（第4表）より）。

2.(1)　転入の理由について

　アンケート調査では、さまざまな内容を聞き取っています。そもそも大阪市へ転入する理由はどのようなものでしょう。

　「市外」から転入する方については、「仕事の都合」による転入が35.2％と最も高くなっていますが、「区から区へと」移動した方の「仕事の都合」による移動は7.1％と低く、「住宅事情」による理由が35.8％と最も高くなっています。

　なお、「仕事の都合」及び「住宅事情」のうち主な理由についても調査しており、その結果は報告書に記述していますので、あわせてご参照ください（報告書P90、P172より）。

2.(2)　転入後の満足度について

　市外から転入された方について、26項目に及ぶ満足度を聞きとっています。満足度を独自の算式で点数化し、転入後から転入前の数値を差し引いた数値をランキングすると、転入後、満足度が「上昇」した項目は「通勤・通学の便利さ」や「買い物の便利さ」などで、逆に満足度が「低下」した項目は「駐車場（便利さ、費用）や「大気汚染などの公害の状況」などとなっています（報告書P113より）。

　今回とりまとめた報告書には、他にもさまざまな項目を掲載しています。

　例えば・・・

• 転入前・転入後の家族構成（報告書P83より）

　　　　転入前：「15～24歳」の年齢層で、親と一緒に住んでいた方

　　　→　転入後：約58%が一人暮らしへ

• 重視する居住環境（報告書P111より）

　　　　転入してきた方のうち、子どもがいる世帯（もしくは今後予定のある世帯）が

　　　　重視する居住環境ベスト3は、

　　　　　　①住宅の広さ、間取り

　　　　　　②通学時など周辺環境が安全である

　　　　　　③住居自体の安全性や遮音性が優れている