いまざとライナー(BRT)の運行による社会実験について実験開始6年目の利用状況等をまとめました
2025年2月26日
ページ番号:647071
大阪市は、平成31年4月1日から大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)と共同で社会実験中のいまざとライナー(BRT)について、Osaka Metroの協力のもと、実験開始6年目の利用状況等をまとめましたのでお知らせします。

実験開始6年目の状況及び今後の進め方(案)の概要

1.利用状況等
- 平日の利用者数は、2024年4月から9月までは、前年度がダイヤ改正を実施する前であったことから前年度を下回る状況が続いていたが、2024年10月より前年度と同水準になっている。12月時点では1日約2,900人の利用者数となっている。
- 土曜・休日の利用者数は2023年度と同水準となっており、12月時点では土曜で1日約2,450人、休日で1日約2,200人の利用者数となっている。
- 2023年11月と2024年11月とを比較すると、長居ルートでは、ほぼ全時間帯において利用者数が減少しており、あべの橋ルートではほぼ全時間帯において利用者数が増加している。
- 2024年11月の今里筋線延伸区間外(長居、あべの橋を含む区間)を含む利用者数は全体の約55パーセントとなっている。長居を含むルートとあべの橋を含むルートの内訳比率については、2023年11月と比べ、長居を含むルートは減少し、あべの橋を含むルートは増加している。

2.お寄せいただいたご意見
ラッシュ時間帯のBRTの増便や、停留所の増設といったご要望をいただいた。

3.利用実態に応じた運行計画の見直し(2023年10月ダイヤ改正)による影響の分析

(1)時間帯別の車両内最大乗車人数
2024年10月の車両内の最大乗車人数は34人となっており、ダイヤ改正直後の2023年10月と比べ同水準となっている。

(2)利用者数の変化について
- ダイヤ改正後の2023年11月のBRTの平日1日平均利用者数は、ダイヤ改正前の2022年11月に比べ、約17パーセント減少している。また、2024年11月の平日1日平均利用者数は、2023年11月と比べて同水準となっている。
- ダイヤ改正前後で、路線バスで代替可能な区間(注)は、そうでない区間と比べて、利用者数の変化(減少量)が大きい。また、2024年11月の路線バスで代替可能な区間(注)の利用者数は、2023年11月に比べてさらに減少している。
(注)並行路線バスがあり、乗り換えずに移動可能な利用区間
- BRTと並行する路線バスの利用者数については、ダイヤ改正前の2022年11月に比べ、ダイヤ改正後の2023年11月は増加傾向がみられ、2024年11月は2023年11月と同水準となっている。
- 以上のことから、ダイヤ改正により、BRTの利用者が路線バスの利用に転換している可能性が高い。

4.社会実験6年目の取組

(1)沿線施設と連携した需要喚起・創出の取組
a.沿線施設や観光地と連携したタイアップ企画の実施やイベント等でのPRによる需要喚起の実施
- 長居公園ビジョンでBRTをPR
- 長居公園・長居植物園をBRT車内でPR
- セレッソ大阪と連携し、長居スタジアム・BRT車内・Xで相互PR
- 天王寺動物園をBRT車内でPR
- 地下鉄今里駅の大阪市自転車駐輪場でシェアサイクルポートを運用開始(1月)
- BRTを利用した天王寺動物園の入園者を対象に入園料を10パーセント割引(8月~3月)
- 大阪コリアンタウン店舗にBRTのPRチラシを設置(11月~)
- レッドハリケーンズ大阪と連携し、BRT需要喚起動画をレッドハリケーンズ大阪公式インスタグラム及び長居スタジアム等で放映(1月)
b.Osaka Point等交通以外のサービスを活用し、外出機会の創出、利用者の増加を目的としてBRT沿線施設との新たな取組を検討・実施
- BRT沿線におけるOsaka Point提携店を増加
- BRTを利用した長居植物園の入園者にOsaka Pointを進呈(8月~11月)
- 地下鉄・路線バス・BRTを乗り継いでご利用されるお客さまのサービス向上を目的としたOsaka Pointによる乗継ポイントの新サービス開始を決定(2025年4月~)

(2)運賃収入以外の収入確保の取組
車両や停留所施設を活用した広告を検討・実施
- BRT車内サイネージ、車体戸袋・背面部及び後部座席ステッカーについて、広告募集を実施し、2025年1月に契約

(3)BRT及び路線バスの需要に応じた運行計画の検討
BRT及び路線バスにAIカメラを設置、利用実態・相互影響を把握し、需要に応じた運行計画を検討
- BRT車両14台にAIカメラを設置(2024年8月)
- AIカメラによる利用データ取得を開始し、データ処理中

(4)路線バスとの一体的運営による運行コスト削減の取組
BRTと路線バスの一体的、効率的な運営計画(車両、運転士、運行サービス等)を検討
- 路線バスとの予備要員を一部共通化にすることにより、BRT専属運転士の人員削減を実施

5.社会実験7年目の進め方(案)
社会実験7年目については、BRTの事業継続性を高めるため、引き続き、BRT沿線地域や施設と連携による需要喚起を図り、効率的な運営によるコスト削減を進めるとともに、BRTと路線バスの利用状況と需要の相互影響を踏まえ、BRTと路線バスの一体的、効率的な運行計画の検討を進め試行・検証を行う。
また、BRT社会実験延長の効果検証は、運行計画の試行・検証期間を十分に確保して行い、BRTの収支採算性等を踏まえ、大阪市とOsaka Metroが連携し今後の対応を決定する。

(1)沿線施設と連携した需要喚起・創出の取組
- 引き続き、沿線地域や施設と連携したタイアップ企画の実施やイベンド等でのPRによる需要喚起の実施
- BRT沿線におけるOsaka Point提携店をさらに増やし、Osaka Pointを活用し、外出機会の創出、利用者の増加を目的としたキャンペーンの実施・検証
- 乗継割引を廃止し、Osaka Pointによる地下鉄や路線バスとの乗継割引のポイント化を実施(2025年4月~)

(2)運賃収入以外の収入確保の取組
車両を活用した広告の継続実施及び停留所施設を活用した広告の検討・実施

(3)BRT及び路線バスの需要に応じた運行計画の検討
BRTと路線バスの利用状況と需要の相互影響を踏まえ、路線バスが並行して運行するBRTの利用者が多い区間において、BRTと路線バスの運行間隔や運行本数を調整するなど、一体的、効率的な運行計画の検討を進め試行・検証を行う。

(4)路線バスとの一体的運営による運行コスト削減の取組
BRTと路線バスとの一体的、効率的な運営計画(車両、運転士、運行サービス等)の検討を引き続き行い、順次実施
社会実験開始6年目の利用状況等のまとめ
CC(クリエイティブコモンズ)ライセンス
におけるCC-BY4.0
で提供いたします。
- オープンデータを探す大阪市オープンデータポータルサイト
Adobe Acrobat Reader DCのダウンロード(無償)
- PDFファイルを閲覧できない場合には、Adobe 社のサイトから Adobe Acrobat Reader DC をダウンロード(無償)してください。
探している情報が見つからない
