生きた建築ミュージアム・大阪セレクション　リーチバー（リーガロイヤルホテル）

大大阪が誇る迎賓館として1935年に誕生した新大阪ホテルを源流にもつリーガロイヤルホテルの現ウエストウイングは、1965年に大阪ロイヤルホテルとして建てられた。その際当時の社長が世界的な陶芸家、バーナード・リーチに参画を求めて誕生したのが名門リーチバー。英国のコテージを思わせるシックなインテリアには、ウィンザー調の家具や味のあるレンガ、籐の蓆(むしろ)などが組み合わされて独特の雰囲気を醸し出し、河井寛次郎や濱田庄司など民芸の作家たちの作品がさりげなく置かれている。ホテルは建て替えが予定されているが、大阪の歴史を物語るバーとして、未来に引き継ぎたい空間である。（髙岡伸一）

※解説文は2014年度の選定当初の内容です。

［所在地］大阪市北区中之島5-3-68

［建設年］1965年

［設　計］吉田五十八研究室、竹中工務店 

［構　想］バーナード・リーチ