生きた建築ミュージアム・大阪セレクション シェラトン都ホテル大阪
2025年4月3日
ページ番号:647085

選定

令和5(2023)年 選定

[解説]
村野藤吾の生前に着工し、没後に完成した、近鉄大阪上本町駅とターミナルビルに接続した大規模ホテル。大きいながらも客室単位で波打つような立面が繊細さを感じさせるが、これは空調装置を外側に張り出させて、室内に目立たせなくする工夫でもある。3・4階の宴会場は近鉄大阪上本町駅のプラットホームの上部に設けられている。通り沿いに並ぶ円柱のような形は地下駅の給排気塔で、その着想は「梅田吸気塔」(1963年)を思い出させる。インテリアは後年の改変が少なくないが、車寄せから1階ホールに続く有機的な形態や素材使いは村野一流のもの。上本町は戦後、村野がいくつもの建築を建ててきた場所である。交通計画や設備計画も取り込んだ大胆な決定と繊細なデザインが、大規模な依頼の背景にあることが分かる遺作だ。(倉方俊輔)
※解説文は2023年度の選定当初の内容です。

[概要]
[所在地]大阪市天王寺区上本町6-1-55
[建設年]1985年
[設 計]村野藤吾
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