生きた建築ミュージアム・大阪セレクション フジカワビル
2026年8月19日
ページ番号:648258
選定
令和5(2023)年 選定
[解説]
今ではまわりを高い建物に囲まれているが、これこそ敗戦から8年、ようやく鉄筋コンクリート造のビルが再び都市に建ち始めた頃に完成して、戦後の復興を告げた建築である。建てたのは「フジカワ画廊」の設立者。高い吹き抜けを備えた1・2階に画廊が入り、マティスやピカソを紹介するなど戦後文化の一翼を担った。小さいながらも存在感を放っているのは、2~4階の正面の大部分にガラスブロックを使用していることが大きい。室内に柔らかな光を届け、近代的な見た目を打ち出している。良く見ると左右の手すり状の部分には手の込んだレリーフがあり、内部の階段は滑らかな曲線を描いている。さまざまな依頼に応えながら、小品にも自分の色を載せられる大阪の作家・村野藤吾らしい、豊穣な戦後の初期に位置する作品だ。現在もテナントを更新しながら、良質な維持と活用がなされている。(倉方俊輔)
※解説文は2023年度の選定当初の内容です。
[概要]
[所在地]大阪市中央区瓦町1-7-3
[建設年]1953年
[設 計]村野・森建築事務所(村野藤吾)
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