平成29年度大阪市連結財務諸表について
2018年12月21日
ページ番号:453831
大阪市では、発生主義・複式簿記に加え、日々仕訳を採用した本格的な新公会計制度の運用を平成27年4月より開始しています。これにより、従来の官庁会計では見えにくいストック情報(資産・負債)やコスト情報(減価償却費など)をお知らせすることができるようになりました。
この度、平成29年度決算に基づく連結財務諸表を作成しましたので公表します。
(注)金額は、原則として表示桁未満を四捨五入して表示していますので、表中の内訳と合計等が一致しない場合があります。
(注)割合(パーセント)は、小数第2位を四捨五入して表示しています。
1 連結財務諸表とは
概念
地方公共団体の行政サービスが第三セクター等の関連団体によっても実施されている実態を踏まえ、地方公共団体と連携協力して行政サービスを実施している関連団体を連結し、一つの行政サービス実施主体とみなして財政状態を明らかにすることを目的として作成している財務諸表です。
連結財務諸表の構成
次の財務諸表等を作成しています。
- 連結貸借対照表
- 連結行政コスト計算書
- 連結純資産変動計算書
- 注記
- 附属明細表
連結財務諸表の対象範囲

(注)連結対象団体の範囲と連結方法は、「平成29年度大阪市連結財務諸表について」の10ページをご覧ください。
2 連結貸借対照表の概要
- 貸借対照表は、貸借対照表日時点における財政状態(資産・負債・純資産の残高及び内訳)を表すものです。
- 平成29年度末における資産総額は19兆4,639億円、負債総額は5兆5,387億円、資産から負債を差し引いた純資産は13兆9,252億円となっています。
(連結貸借対照表の内訳等については「連結貸借対照表【概要版】」をご覧ください。)

資産・負債の構成


連結貸借対照表から分かること
- 資産の部では、固定資産が総額の92.3パーセントを占めています。
固定資産には、主に公営住宅、学校、公園などの事業用資産と、主に道路、河川構造物(堤防等)、港湾施設(防潮堤等)などのインフラ資産があります。
本市では早くからまちづくりに取り組んできたことから、市民生活に密着した事業用資産とまちづくりの基盤となるインフラ資産を多く保有しています。
事業用資産、インフラ資産いずれも減価償却が進んでいるため、更新計画などのアセットマネジメント(資産管理)が重要となっています。 - 負債の部では、事業用資産やインフラ資産の整備に関する地方債等が、総額の74.7パーセントを占めています。
- 資産に対する負債の割合は一般会計と比べて高くなっています。
【連結】28.5パーセント(負債 5兆5,387億円/資産 19兆4,639億円)
【一般会計】17.7パーセント(負債 2兆6,616億円/資産 15兆 352億円)
これは、水道事業、下水道事業など、主として企業債を原資に施設整備等を行う公営企業会計を連結したことなどによるものです。

連結貸借対照表(前年度との比較)

- 流動資産
交通事業の民営化に伴う現金預金や基金の増などにより、前年度比4,838億円増の1兆5,066億円となりました。 - 固定資産
土地の売却や建物の減価償却による事業用資産の減などがありますが、交通事業の民営化に伴う基金の増などにより、前年度比57億円増の17兆9,573億円となりました。 - 資産総額
前年度比4,895億円増の19兆4,639億円となりました。

- 流動負債
交通事業の民営化に伴う平成30年度償還予定の地方債や短期借入金の増などにより、前年度比9,862億円増の1兆6,785億円となりました。 - 固定負債
交通事業の民営化に伴う平成31年度以降償還予定の地方債の減などにより、前年度比5,864億円減の3兆8,602億円となりました。 - 負債総額
前年度比3,998億円増の5兆5,387億円となりました。 - 純資産総額
行政コスト計算書の当年度収支差額による累積余剰などにより、前年度比897億円増の13兆9,252億円となりました。
3 連結行政コスト計算書の概要
- 行政コスト計算書は、一会計期間の行政サービスの提供に要した費用と、それに対応する収益を表すもので、現金支出を伴わない減価償却費等も費用として計上しています。
- 平成29年度の経常収支差額は1,162億円であり、臨時的な損失や利益による特別収支差額マイナス263億円を加えた当年度収支差額は900億円となっています。
(連結行政コスト計算書の内訳等については「連結行政コスト計算書【概要版】」をご覧ください。)

経常費用・経常収益の構成


連結行政コスト計算書から分かること
- 経常費用では、市民や他団体等の支出に対する給付・補助などの「移転支出的なコスト」、公共施設の運営費や補修費などの「物にかかるコスト」が、全体の77.7パーセントを占めています。
「移転支出的なコスト」には、生活保護費や障がい者自立支援給付費などの扶助費や、国民健康保険や介護保険、後期高齢者医療給付の負担金などの社会保障関連経費が多く含まれます。
また、「物にかかるコスト」については、本市では早くからまちづくりに取り組んできたことから、事業用資産とインフラ資産を多く保有しているため、施設の運営費や減価償却費が多く含まれます。 - 経常収益では、市税等や国・府支出金、国民健康保険料や介護保険料などの社会保険関連の収入が、全体の76.2パーセントを占めています。
なお、その他の収入には、公営企業会計の営業収益や使用料・手数料などが含まれています。 - 特別収支差額は、交通事業の民営化などにより、マイナス263億円となっています。
- 当年度収支差額は900億円となり、一般会計(567億円)と比べると増加しています。これは、水道事業など、独立採算で収支剰余となっている公営企業会計を連結したことなどによるものです。
連結行政コスト計算書【経常収益・経常費用】(前年度との比較)

- 経常収益
府費負担教職員制度の見直しに伴う交付金、地方交付税、国・府支出金の増などにより、前年度比1,508億円増の2兆8,431億円となりました。 - 経常費用
府費負担教職員制度の見直しに伴う給与関係費の増や、扶助費、負担金・補助金・交付金等の増などにより、前年度比2,169億円増の2兆7,269億円となりました。 - 経常収支差額
前年度比661億円減の1,162億円となりました。
4 連結純資産変動計算書の概要
- 純資産変動計算書は、一会計期間の純資産の変動を表すものです。
当年度末残高13兆9,252億円は、貸借対照表の純資産の額と一致します。 - 純資産の前年度末残高は13兆8,355億円でしたが、当年度に897億円増加し、当年度末残高は13兆9,252億円となりました。
- 当年度変動額の897億円は、行政コスト計算書における当年度収支差額の900億円に、その他変動額マイナス4億円を含めた累積余剰が896億円となったことなどによるものです。


平成29年度大阪市連結財務諸表について
平成29年度大阪市連結財務諸表について(PDF形式, 273.90KB)
平成29年度大阪市連結財務諸表についてまとめた資料です。
連結貸借対照表・連結行政コスト計算書【概要版】(PDF形式, 357.38KB)
平成29年度大阪市連結財務諸表の貸借対照表と行政コスト計算書について、主な内容を説明しています
本表・注記・附属明細表(PDF形式, 342.39KB)
平成29年度大阪市連結財務諸表の本表、注記、附属明細表です。
本表・注記・附属明細表(XLSX形式, 111.44KB)
平成29年度大阪市連結財務諸表の本表、注記、附属明細表のエクセル形式のファイルです。
財務諸表用語解説(PDF形式, 248.18KB)
平成29年度大阪市連結財務諸表にかかる用語解説です。
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大阪市 財政局財務部財源課税財政企画グループ
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