令和4年度大阪市一般会計等決算見込（速報版）について

• 新型コロナウイルス感染症対策関連経費・物価高騰対応経費の減により、歳入において国庫支出金が、歳出において行政施策経費が大きく減となり、歳出・歳入の規模はともに減となった。
• そのほか、歳入は、市税収入が過去最高となる一方、地方交付税・臨時財政対策債は減となっている。
• 歳出は、障がい者自立支援給付費等の扶助費などが増となっている。
• 実質収支については258億円の剰余となり、市債残高についても縮減を図ることができた。

【歳入】　1兆9,439億円（－3.2パーセント、－652億円）

• 市税収入　7,859億円（＋4.8パーセント、＋359億円）
• 地方交付税・臨時財政対策債　626億円（－55.2パーセント、－771億円）
• 譲与税・交付金　1,235億円（－5.8パーセント、－75億円）
• 国庫支出金　5,531億円（－7.4パーセント、－444億円）
• 市債収入　882億円（－0.7パーセント、－6億円）

【歳出】　1兆9,128億円（－2.8パーセント、－554億円）

• 人件費　2,877億円（－1.1パーセント、－31億円）
• 扶助費　6,114億円（＋3.3パーセント、＋193億円）
  うち生活保護費　2,590億円（－0.6パーセント、－15億円）
  うち障がい者自立支援給付費　1,264億円（＋11.2パーセント、＋127億円）
• 公債費　 2,328億円（＋2.7パーセント、＋60億円）
• 行政施策経費　3,359億円（－15.1パーセント、－596億円）
• 投資的経費　2,155億円（＋0.1パーセント、＋1億円）

　《再掲》新型コロナウイルス感染症対策関連経費・物価高騰対応経費　1,305億円

（－33.4パーセント、－654億円）

　　うち飲食店等に対する営業時間短縮等協力金　4億円（著減、－363億円）
　　うち子育て世帯への臨時特別給付金　2億円（著減、－331億円）
　　うち住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金　149億円（著減、－265億円）
　　うち電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金　253億円（皆増、＋253億円）

【市債残高】

• 一般会計　2兆2,331億円（－5.3パーセント、－1,256億円）、9年連続のマイナス
  除く臨時財政対策債　1兆4,172億円（－5.0パーセント、－754億円）、18年連続のマイナス
• 全会計　2兆9,721億円（－3.7パーセント、－1,150億円）、18年連続のマイナス

【財政調整基金残高】　2,452億円（＋15.1パーセント、＋322億円）

　なお、実質収支は＋258億円（黒字）となったものの、今後の財政運営については、税収、金利、物価動向などの不確定要素が収支に大きな影響を与える可能性がある中で、財政状況を以前に後戻りさせないことを念頭に、急激な環境変化にも対応できるよう、引き続き市政改革に取り組み、持続可能な財政構造を構築する必要があると認識している。

（注1）計数は全て四捨五入を行っている。
（注2）かっこ書きの増減は対前年度決算比較であり、増減率は千円単位の金額により算出している。

令和4年度決算見込は、2年連続の増

従来のピークであった平成8年度決算7,776億円を上回り、過去最高

（注1）計数はそれぞれ四捨五入によっているので、端数において合計とは一致しないものがある。

（注2）「伸率」は千円単位の金額により算出

（注1）27年度末の市街地再開発事業会計及び土地先行取得事業会計の廃止に伴い、28年度に当該会計の市債残高が一般会計へ移行

（注2）29年度の自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止に伴い、29年度に当該会計の市債残高が一般会計へ移行

（注1）差引剰余額欄上段かっこ書きは、実質収支額で内数

（注2）計数は全て四捨五入を行っている。

• 一般会計とは

　市税を主な収入源として、行政運営の基本的な経費や事務事業を網羅して経理する会計です。
　例えば、高齢者や障がい者などの福祉施策、市営住宅などの住宅施策、小学校・中学校などの教育施策などが一般会計で計上されます。
　大阪市では、このほかに8つの政令等特別会計、3つの準公営企業会計及び2つの公営企業会計があります。

• 地方交付税とは

　すべての地方公共団体が一定の行政サービスを提供できるよう所得税等の国税の一定割合等により財源を保障するお金で、地方の固有財源です。

• 臨時財政対策債とは

　地方交付税で保障されるべきお金が足りない場合に、市が代わりに足りない分の借入れを行うお金のことです。
　なお、借り入れたお金は後年度の地方交付税額の算定に反映されることになっています。

• 実質収支とは

　黒字、赤字を判断する指標です。（＝形式収支－翌年度に繰り越す事業の所要税等）

（注）形式収支（＝当年度の歳入決算額－当年度の歳出決算額）