大阪市立心身障がい者リハビリテーションセンター研究紀要
2024年10月8日
ページ番号:410711

研究紀要とは
大阪市立心身障がい者リハビリテーションセンターでは、障がいのある方とその家族の福祉の向上を図るため、医学・心理学・工学・社会学・職業などの分野にわたる総合的な研究を行っています。その成果について、「研究紀要」を発行し普及を図っています。最新号については、下記からご覧になることが出来ます。なお、過去の研究紀要は冊子形式で市民情報プラザ(大阪市役所1階)、大阪市立公文書館、大阪市立中央図書館でご覧いただけます。


研究紀要(第38号) 令和6年9月発行
【報告】
更生医療による人工関節手術等の判定業務について ~最近2 年間(令和3 年度、4 年度)の結果~(PDF形式, 542.13KB)
平成18 年度に創設された自立支援医療(更生医療)(旧制度は昭和29 年度に創設された)は、「身体障害者福祉法第4 条に規定する身体障害者で、その障害を除去・軽減する手術等の治療によって確実に効果が期待できるもの」として提供されている。肢体不自由の領域での自立支援医療(更生医療)の対象となる障害およびその治療としては、関節拘縮、関節硬直に対する形成術や人工関節置換術等が標準的な治療となっている。また、平成26 年度から身体障害者手帳の認定基準(以下、「認定基準」)の改正が導入されている。 大阪市立心身障がい者リハビリテーションセンター(以下、「当センター」)が年1 回刊行している「研究紀要」の第31 号(平成29 年7 月)で「更生医療による人工関節等置換術の現状と今後の課題(平成24~27 年度)」を主題として報告が行われているが、今回、最近2 年間(令和3 年度、令和4 年度)の判定状況を調査し、前回の結果、報告と比較・検討したので報告する。
福祉用具支援技術サービス総点検:利用者ニーズとして求められる福祉用具技術革新と行動計画 ① ~筋萎縮性側索硬化症による重度障がいのある人への移動系支援~(PDF形式, 2.35MB)
研究紀要第37 号にて、大阪市補装具・福祉機器普及事業の29 年間の事業モニタリング評価を行い、今後の課題をまとめた。その課題として、重度障がいのある人のニーズに即した福祉用具研究開発促進の重要性を取り上げた。相談事業を通じて得られた福祉用具支援技術サービスの現状と課題から、移動系、コミュニケーション、操作系、認知・適応系の4 つの要素別に総点検を行い、今後技術革新を行うべき課題を抽出し、普及も含めた行動計画をまとめることとする。本稿では、主に筋萎縮性側索硬化症による重度障がいのある人への移動系支援についてまとめ報告する。
福祉用具支援技術サービス総点検:利用者ニーズとして求められる福祉用具技術革新と行動計画 ② ~筋萎縮性側索硬化症による重度障がいのある人への操作系支援~(PDF形式, 1.10MB)
研究紀要第37 号にて、大阪市補装具・福祉機器普及事業の29 年間の事業モニタリング評価を行い、今後の課題をまとめた。その課題として、重度障がいのある人のニーズに即した福祉用具研究開発促進の重要性を取り上げた。相談事業を通じて得られた福祉用具支援技術サービスの現状と課題から、移動系、コミュニケーション、操作系、認知・適応系の4 つの要素別に総点検を行い、今後技術革新を行うべき課題を抽出し、普及も含めた行動計画をまとめることとする。本稿では、主に筋萎縮側索硬化症による重度障がいのある人への操作系支援についてまとめ報告する。
就学に向けた取り組みについて(PDF形式, 599.41KB)
令和5 年8 月から1 2 月まで、大阪市更生療育センターにおいて、就学に向けた支援を行うグループ(以下、「ひまわりグループ」)を設け、保育士・言語聴覚士・児童指導員で取り組んだ。この「ひまわりグループ」は親子通園に在籍する年長児を対象とし、就学に向けて保護者の関心が高かったコミュニケーションに着目したプログラムを設定した。その中で、子どもたちの相手への気づきや注目を高め、自分の気持ちや考えを発信する機会を設けて就学に向けたコミュニケーションの土台作りを促すとともに、保護者に対して子どもと関わる上でのヒントを得られる場を作ることを目的とした。その活動を通して、相手を待つ場面や子どもからの発信が増えるなどの変化が見られた。さらに各回の始めに、保護者と情報や支援方法を共有することで共通理解が深まり活動に生かすことが出来た。以下に、「ひまわりグループ」の特色や内容等についてまとめたものを報告する。
ビジネスパートナー科におけるグループワークについて ~知的障がいのある人の就労準備性の向上のために~(PDF形式, 1.16MB)
ビジネスパートナー科は、知的障がいのある人が事務系の就労を目指す訓練コースである。就労に向けた準備をするうえでは、パソコンのスキルや資格取得だけではなく、自分自身をコントロールして、他者と良好な関係を築いたり、安定した日常生活を送る就労準備性の土台の部分を固めていくことが必要となる。安定した就労を継続していくために、自分自身で体調や感情をコントロールしていく力をつけ、他者との関係を良好なものにしていくためのコミュニケーション能力を習得するとともに、最終的に自分自身で就職を自己決定できるように、①自分を大切にするグループワーク、②感情のグループワーク、③主体性のグループワークを訓練に取り入れている。実施している内容や、訓練生の感想などを通して効果を検証する。
職業訓練修了生向け「ヨガ講座」実践報告 精神障がい者の職場定着支援の在り方を探る(PDF形式, 376.75KB)
大阪市職業リハビリテーションセンター(以下、「当センター」という)は、1 年間の職業能力開発訓練を行っている。障がい別に6 つの科があり52 名の訓練生が企業で働くことを目指している。訓練修了後は就職した職場で長く働き続けられるよう「職場定着支援」を実施している。精神障がい者を対象とした「ワークアドバンスト科」(以下、「WA 科」という)は定員7 名の科である。精神障がいの特徴である心身の調子の波により、他科と比べると丁寧で長期間にわたる職場定着支援が必要となる。WA 科開設から16 年目を迎え、修了生の人数が増えるに従い、在職修了生の不調、休職や退職の前兆を見逃すことも増えた。現在在籍する訓練生への対応と職場定着支援との両立には指導員の物理的限界もあるため、職場定着支援の方法を検討し、WA 科の訓練で実施しているヨガ講座を在職修了生向けに試行実施した。その目的と効果についてまとめたので報告する。
新版F&T 感情識別検査を用いた訓練効果の検討 ―対人ストレスに着目して―(PDF形式, 611.08KB)
発達障がい者の職場定着を図るうえで、コミュニケーションや対人スキルの向上は支援課題のひとつである。サテライト・オフィス平野(以下、当事業所)を利用する発達障がい者はコミュニケーションの難しさを感じている方が多く、希望者に言語的コミュニケーション、非言語的コミュニケーション(表情認知、他者感情の理解、視聴覚情報の処理など)を測定する新版F&T 感情識別検査(以下、FT テスト)を実施している。当事業所では、個々のコミュニケーション・タイプや対人関係におけるストレス尺度得点を知ることにより、効果的な支援を模索してきた。 これまで実施したFT テストを用いて、本研究では当事業所の就労移行支援利用者にどのような効果があったか事例検討を行う。令和4~5 年度に就職した者を対象に、FT テストの感情識別の正答率、対人関係におけるストレス尺度得点を算出し、入所時と退所時のスコアを比較する。訓練効果として、他者の感情識別の正答率が上がる、対人関係におけるストレス尺度得点が低減するという2 つの仮説のもと、事例検討を行う。
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【論説】
難病の利用者への福祉用具支援サービスにおける協働プロセス②
~フロー理論に基づいた協働と支援サービスに求められる要素~
※執筆者の意向により掲載省略

研究紀要(第37号) 令和5年9月発行

【論説】
- 難病の利用者への福祉用具支援サービスにおける協働プロセス
~内発的動機づけと自己決定理論からみる課題分析と、支援マネジメントへの反映~ - 大阪市補装具・福祉機器普及事業の今後の課題について ①
~29 年間の事業モニタリング評価結果に基づく今後の事業計画提案~

【報告】
- 大阪市補装具・福祉機器普及事業の今後の課題について ②
- 大阪市における重度肢体障がい者訪問診断の実態
-これまでの調査、報告との比較- - 大阪市更生療育センター入所者の排泄状況について
- 障害者就業・生活支援センターの役割を考える
~障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会をふまえて~

研究紀要(第36号) 令和4年7月発行

【論説】
- 難病の利用者との協働プロセスによって生活目標を実現した事例紹介
~利用者の意思決定に基づいた総合的な難病支援サービス~

【調査研究】
- 福祉用具支援サービスに関する技術移転方法の研究開発
~Web形式セミナー用ペーパークラフト式教材の開発~ - 補装具の有効な活用方法を促進するための取り組み
~車椅子、座位保持装置に関する工学的評価手法の研究・開発~

【報告】
- 大阪市域における発達障がいの診断状況等に関する調査について
- 連続した療育支援に着目した親子通園の取り組みについて
- 就労定着支援事業の現状と今後の展望について

研究紀要(第35号) 令和3年8月発行

【論説】
- 小児期における睡眠障害と自閉スペクトラム症
~発達特性の早期発見と母子衛生向上のための行政課題~

【調査研究】
- 福祉用具支援サービスの技術移転に関する新たな手法の開発
~Web形式セミナーによる教育システム~ - 福祉用具支援サービスの利用効果を促進するための情報リソース
~利用効果に影響を及ぼす要因分析と支援方法の再構築~

【報告】
- 新しい社会生活力プログラムの取り組みについて
- 認知トレーニング(コグトレ)を取り入れて
- 発達障がいのある方のリモートによる就労支援と能力開発
- 職業能力開発訓練施設の修了生実態調査からの考察

研究紀要(第34号) 令和2年8月発行

【調査研究】
- 知的障がい者における樹木画テストの特徴
~樹冠に対する幹の高さからの検討~ - 親子通園の保護者への支援と理解
~日常の療育場面を撮影し、映像を見ながら子どもとの関わり方を学ぶ~ - 大阪市援助技術方式Smart Seating Systems for PD
~パーキンソン病による姿勢・動作障がいに対するシーティングシステムの構築~ - 災害対策としての医療機器・福祉用具の非常用電源確保の提案
~自助の整備と共助へつなげる取り組み~

【報告】
- 福祉用具支援技術サービスに関する国際連携
~福祉用具研究開発における国際連携の意義と目的~ - 公務部門における障がい者雇用支援のあり方について
~より良い働き方や支援のあり方を探る~ - 「働くためのカラダづくり講座」における報告・今後の展開
~障がいがある方の就労支援について~ - ペアレント・トレーニングが発達障がい児を養育する親のレジリエンス向上に与える影響
~実践報告会の参加者体験談から~

研究紀要(第33号) 令和元年7月発行

【調査研究】
- パーキンソン病による姿勢・動作障がいへの椅子の研究開発
~Smart Seating Systems Ver.3 for Parkinson's disease~ - 支援技術間の相互連携による福祉用具(補装具)の利用効果促進
~医学的リハビリテーションと補装具との連携について~ - 重度障害者用意思伝達装置の支援サービスのあり方・すすめ方
~筋萎縮性側索硬化症のコミュニケーション障がいに対する総合的な支援~

【報告】
- 車いす体験講習会等を通じて貰った大切なこと
~障がいのある方への理解 「感じる」「気付く」そして「行動」へ~ - 大阪市更生療育センター(更生部門)の現状と課題について
~社会資源であり続け、活きる力を高めるために~ - 在宅就業支援体制構築モデル事業の取り組みについて
- 職業リハビリテーションセンター 余暇活動の取り組みについて
- 知的障がいのある方における介護員資格取得・就労支援事業
~3年の取り組みについて~ - 職場適応援助者(ジョブコーチ)支援事業を活用した支援の報告

研究紀要(第32号) 平成30年6月発行

【論説】
- 判定はいかに裁かれるか
~障がい者福祉行政訴訟判例からの考察~

【調査研究】
- 療育手帳の取得による社会的包摂
~成人後に手帳取得した人たちの「その後」から~ - パーキンソン病への総合的福祉用具支援サービスの構築
- 補装具費支給制度における貸与方式導入に関する考察
~リハビリテーション・エンジニアリングサービスの必要性について~ - 筋萎縮性側索硬化症への総合的福祉用具支援サービス

【報告】
- 親子分離型通園の導入について
~療育内容や療育環境・保護者支援について考える~ - ナビゲーションシート作成にかかるグループワーク
~自閉症スペクトラムの青年たちとともに~ - 農園生活による個と集団の変容
~自然農と“基地”づくりを通して~
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このページの作成者・問合せ先
大阪市 福祉局心身障がい者リハビリテーションセンター管理課
住所:〒547-0026 大阪市平野区喜連西6丁目2番55号(3階)
電話:06-6797-6501
ファックス:06-6797-8222