大阪市立心身障がい者リハビリテーションセンター研究紀要
2025年10月21日
ページ番号:410711
研究紀要とは
大阪市立心身障がい者リハビリテーションセンターでは、障がいのある方とその家族の福祉の向上を図るため、医学・心理学・工学・社会学・職業などの分野にわたる総合的な研究を行っています。その成果について、「研究紀要」を発行し普及を図っています。最新号については、下記からご覧になることが出来ます。なお、過去の研究紀要は冊子形式で市民情報プラザ(大阪市役所1階)、大阪市立公文書館、大阪市立中央図書館でご覧いただけます。
研究紀要(第39号) 令和7年9月発行
※最新号
【調査研究】
大阪市における重度障がい者用意思伝達装置の適合判定状況 と今後のフォローアップについて ~最近5年間の適合判定状況とフォローアップに関する課題等~(PDF形式, 602.60KB)移動が極めて困難な重度肢体障がい者に対して、大阪市立心身障がい者リハビリテーションセンター(以下、当センター)は開設当初からチームを組んで訪問診断を実施している。訪問診断となる場合としては主に2つあり、1つは肢体不自由に関する身体障がい者手帳診断で、もう1つは補装具の適合判定である。特に様々な補装具の適合判定の中でも、訪問診断でなければ実施することが出来ないものとして、重度障がい者用意思伝達装置の適合判定が挙げられる。 今回、当センターで行った最近5年間(令和元年度から令和5年度)の重度障がい者用意思伝達装置の適合判定の結果について調査を行ったので報告するとともに、最近、補装具のフォローアップの重要性についての報告等がよく行われていることを考慮し、今回、調査を行った訪問診断による重度障がい者用意思伝達装置の適合判定に関連して、これまでのフォローアップの状況についても調査し、今後の課題等を考察したので報告する。
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【報告】
発達障がい児の年齢別ニーズに合わせたペアレント・トレーニング 保護者発言分析からの考察(PDF形式, 986.52KB)発達障がい児を養育する保護者は、子育ての中で様々な不安や困難に直面しやすく、育児ストレスが高いと言われており、家族支援の重要性が指摘されている。ペアレント・トレーニング(以下、PT)は発達障がい施策の家族支援の重要なメニューの一つに位置付けされており、保護者が子どもの行動を理解し、具体的な養育スキルを習得する心理教育的アプローチである。大阪市発達障がい者支援センター(以下、当センター)では、平成25年度よりグループ形式のPTを実施しており、現在は幼児・小学校低学年・小学校高学年・中学校と、年代別にグループ編成をし、参加者がその年代に共通の課題に取り組みやすい体制を整えている。令和5~6年度に実施した各年代の10グループ(合計63人)に参加する保護者の発言内容を記録し、質的に分析することで、発達段階に応じた保護者の興味や関心の変化、課題等を報告する。また、明らかになった課題をふまえて、PTのファシリテーターとして必要とされる視点に言及する。
社会生活力プログラム 健康グループ「やなZAP」について ~イキイキと地域生活を送るために必要なこと~(PDF形式, 992.90KB)大阪市更生療育センター更生部門において、利用者の多くが脳血管障がいに起因する身体障がい及び高次脳機能障がいを重複しており、障がいの重度化が進んでいる。それらのことに対応すべく大阪市立心身障がいリハビリテーションセンター紀要37号では排泄動作に関する状況報告を行った。 今回は自立した地域生活を継続していくために重要と考えている「健康管理」に関する取り組みを体重コントロールに軸を置き、社会生活力プログラムの一環として、健康管理プログラム(呼称:やなZAP)を1期(2023年8月~2023年10月)2期(2024年1月~6月)に渡って実施した。 管理栄養士が中心となり、看護師、訓練士(作業療法士)連携のもと「頭使って・身体使って・勉強する」をスローガンとしたこのプログラムは、3ヵ月で参加者全員が減量に成功する等、成果が得られた。その要因を探り、健康面に関する支援方法を再考したので報告する。
精神障がい者への職業能力開発訓練 実践報告 「チームで働く力」をつけていくために(PDF形式, 3.16MB)企業が求める人財像として毎年上位に挙げられるのは「チームで働く力」「コミュニケーション能力」である。一方で、精神障がいのある方に共通している課題は「困りごとを上手く発信できず、一人で抱え込み、抱えきれずに体調を崩す」「コミュニケーションに自信がない」ことである。 精神障がいのある方が企業に求められる人財となり、活躍するために、精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方のコース「ワークアドバンスト科」では1年を通して様々な仕掛けや取り組みを行っている。 組織開発やコミュニケーション能力開発のプロを講師として招く講座や、その学びを実践するために「チームで1つの物を作り上げていく経験をするカリキュラム」を複数準備し、1年間の訓練を通して、精神障がいのある方が企業で求められる人財へと変化していく過程を報告する。
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【論説】
難病による重度障がいのある利用者への福祉用具支援サービスにおける協働プロセス③
~接近・回避動機づけに基づいた支援マネジメントの提案~
【調査研究】
SMART アンチグラビティ・ポジショニングアプローチ
~潜在能力の維持・拡大と2次障がいの予防~
※執筆者の意向により掲載省略
研究紀要(第38号) 令和6年9月発行
【論説】
- 難病の利用者への福祉用具支援サービスにおける協働プロセス②
~フロー理論に基づいた協働と支援サービスに求められる要素~
【報告】
- 更生医療による人工関節手術等の判定業務について
~最近2年間(令和3年度、令和4年度)の結果~
- 福祉用具支援技術サービス総点検:利用者ニーズとして求められる福祉用具技術革新と行動計画 ①
~筋萎縮性側索硬化症による重度障がいのある人への移動系支援~
- 福祉用具支援技術サービス総点検:利用者ニーズとして求められる福祉用具技術革新と行動計画 ②
~筋萎縮性側索硬化症による重度障がいのある人への操作系支援~ - 就学に向けた取り組みについて
- ビジネスパートナー科におけるグループワークについて
~知的障がいのある人の就労準備性の向上のために~ - 職業訓練修了生向け「ヨガ講座」実践報告
精神障がい者の職場定着支援の在り方を探る - 新版F&T 感情識別検査を用いた訓練効果の検討
―対人ストレスに着目して―
研究紀要(第37号) 令和5年9月発行
【論説】
- 難病の利用者への福祉用具支援サービスにおける協働プロセス
~内発的動機づけと自己決定理論からみる課題分析と、支援マネジメントへの反映~ - 大阪市補装具・福祉機器普及事業の今後の課題について ①
~29 年間の事業モニタリング評価結果に基づく今後の事業計画提案~
【報告】
- 大阪市補装具・福祉機器普及事業の今後の課題について ②
- 大阪市における重度肢体障がい者訪問診断の実態
-これまでの調査、報告との比較- - 大阪市更生療育センター入所者の排泄状況について
- 障害者就業・生活支援センターの役割を考える
~障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会をふまえて~
研究紀要(第36号) 令和4年7月発行
【論説】
- 難病の利用者との協働プロセスによって生活目標を実現した事例紹介
~利用者の意思決定に基づいた総合的な難病支援サービス~
【調査研究】
- 福祉用具支援サービスに関する技術移転方法の研究開発
~Web形式セミナー用ペーパークラフト式教材の開発~ - 補装具の有効な活用方法を促進するための取り組み
~車椅子、座位保持装置に関する工学的評価手法の研究・開発~
【報告】
- 大阪市域における発達障がいの診断状況等に関する調査について
- 連続した療育支援に着目した親子通園の取り組みについて
- 就労定着支援事業の現状と今後の展望について
研究紀要(第35号) 令和3年8月発行
【論説】
- 小児期における睡眠障害と自閉スペクトラム症
~発達特性の早期発見と母子衛生向上のための行政課題~
【調査研究】
- 福祉用具支援サービスの技術移転に関する新たな手法の開発
~Web形式セミナーによる教育システム~ - 福祉用具支援サービスの利用効果を促進するための情報リソース
~利用効果に影響を及ぼす要因分析と支援方法の再構築~
【報告】
- 新しい社会生活力プログラムの取り組みについて
- 認知トレーニング(コグトレ)を取り入れて
- 発達障がいのある方のリモートによる就労支援と能力開発
- 職業能力開発訓練施設の修了生実態調査からの考察
研究紀要(第34号) 令和2年8月発行
【調査研究】
- 知的障がい者における樹木画テストの特徴
~樹冠に対する幹の高さからの検討~ - 親子通園の保護者への支援と理解
~日常の療育場面を撮影し、映像を見ながら子どもとの関わり方を学ぶ~ - 大阪市援助技術方式Smart Seating Systems for PD
~パーキンソン病による姿勢・動作障がいに対するシーティングシステムの構築~ - 災害対策としての医療機器・福祉用具の非常用電源確保の提案
~自助の整備と共助へつなげる取り組み~
【報告】
- 福祉用具支援技術サービスに関する国際連携
~福祉用具研究開発における国際連携の意義と目的~ - 公務部門における障がい者雇用支援のあり方について
~より良い働き方や支援のあり方を探る~ - 「働くためのカラダづくり講座」における報告・今後の展開
~障がいがある方の就労支援について~ - ペアレント・トレーニングが発達障がい児を養育する親のレジリエンス向上に与える影響
~実践報告会の参加者体験談から~
研究紀要(第33号) 令和元年7月発行
【調査研究】
- パーキンソン病による姿勢・動作障がいへの椅子の研究開発
~Smart Seating Systems Ver.3 for Parkinson's disease~ - 支援技術間の相互連携による福祉用具(補装具)の利用効果促進
~医学的リハビリテーションと補装具との連携について~ - 重度障害者用意思伝達装置の支援サービスのあり方・すすめ方
~筋萎縮性側索硬化症のコミュニケーション障がいに対する総合的な支援~
【報告】
- 車いす体験講習会等を通じて貰った大切なこと
~障がいのある方への理解 「感じる」「気付く」そして「行動」へ~ - 大阪市更生療育センター(更生部門)の現状と課題について
~社会資源であり続け、活きる力を高めるために~ - 在宅就業支援体制構築モデル事業の取り組みについて
- 職業リハビリテーションセンター 余暇活動の取り組みについて
- 知的障がいのある方における介護員資格取得・就労支援事業
~3年の取り組みについて~ - 職場適応援助者(ジョブコーチ)支援事業を活用した支援の報告
研究紀要(第32号) 平成30年6月発行
【論説】
- 判定はいかに裁かれるか
~障がい者福祉行政訴訟判例からの考察~
【調査研究】
- 療育手帳の取得による社会的包摂
~成人後に手帳取得した人たちの「その後」から~ - パーキンソン病への総合的福祉用具支援サービスの構築
- 補装具費支給制度における貸与方式導入に関する考察
~リハビリテーション・エンジニアリングサービスの必要性について~ - 筋萎縮性側索硬化症への総合的福祉用具支援サービス
【報告】
- 親子分離型通園の導入について
~療育内容や療育環境・保護者支援について考える~ - ナビゲーションシート作成にかかるグループワーク
~自閉症スペクトラムの青年たちとともに~ - 農園生活による個と集団の変容
~自然農と“基地”づくりを通して~
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