特別賞「認められる職場」
2024年9月5日
ページ番号:516581
受賞者
概要
同期のスタッフが即戦力でバリバリと働く一方、私は失敗してばかりで落ち込む日が続きます。自分の取り柄は「元気なところ」だと思い、挨拶だけは誰にも負けないでおこうと心に決め、元気に挨拶をして仕事をしていると、利用者さんから「あなたが出勤の日は、いつも施設が明るくなるわ」と言われるようになります。
この経験をもとに、職場内での「いいね投票」の取組みを始めると、スタッフ同士の会話や職場に笑顔が増えていきました。お互いを認め合うことは、利用者支援を行なう上で大切なんだということを感じることができたエピソードです。
エピソードを通じて伝えたい「福祉・介護の仕事」の魅力
本文
これは何に対しても自信のない私に、前を向かせてくれるきっかけになった話です。
私が学生の頃は求人が少なく、就職先に困っていました。そんな時、求人があった介護の仕事に就きました。高い志があったわけではなく、中途半端な気持ちで就職した私は、入職当初から介護現場の忙しさや専門性の高さに直面しました。その中でも同期のスタッフは、最初からより良い職場にしようと提案をしていて、即戦力でバリバリと働いていました。一方私は、お茶をひっくり返して利用者に怒られたり、介助が上手くいかず、失敗して上司に注意されることがよくあり、落ち込む日が続いていました。しかし、自分の取柄はなんだと考えた時に、元気なところだと思い、そうだ!挨拶だけは誰にも負けないでおこう、と心に決めました。それからは、利用者や家族、スタッフに、積極的に挨拶し、さらに挨拶の後に、「暑いですね」とか、「髪切りました?」など一言付けて話しかけることを心がけました。それでも、失敗は相変わらず続いていましたが、元気に挨拶をして仕事をしている私に、ある日一人の利用者が、「あなたが出勤の日は、いつも施設が明るくなるわ。」と仰ってくれました。こんな私でも認めてくれる人がいるんだ。自分の心がけていたものが利用者に伝わるんだと思い、本当にうれしかったのを覚えています。それからは、落ち込むことも少なくなり、さらに元気に仕事が出来るようになりました。
私は、自分の性格や、心がけていたことを他人に認めてもらうことが、仕事を行う上でのモチベーションアップにつながるのだと気付きました。スタッフ同士でもお互いの良い取り組みを褒め合えれば、さらにモチベーションがあがり、職場全体の雰囲気も良くなるのではないかと考えました。
私の考えを提案したところ、賛同してくれたスタッフもいて、一つの取り組みが始まりました。スタッフの行いや取り組みで良いなと思うことを用紙にかいて、掲示する事でスタッフ全員を褒め合うといった内容の取り組みです。これを「いいね投票」と賛同してくれたスタッフが名付けてくれました。この取り組みを始めてから、スタッフ同士の会話が増えたと思います。「いいね投票」をみたスタッフから、褒めてもらって嬉しかったという感想をもらったり、何人かのスタッフが「いいね投票」を見ながら、○○さんはこういう良いところがあるよねと話しているのを見て、私も嬉しくなりました。なにより、何に対しても自信のなかった私が、みんなに認めてもらえたことで、自信が持つことができました。「いいね投票」は、きっと私一人では取り組むことは出来ませんでした。
私たちの仕事は、ひとりだけで出来る仕事ではありません。スタッフ同士もそうですが、利用者ともお互いを認め合い、一緒に作り上げていく仕事です。そのことを、毎日感じることができる介護の仕事を、就職して10年たった今では、私は大好きです!
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