令和6年度福祉局運営方針
2025年6月10日
ページ番号:625747
運営方針の進捗管理を実施しました。 その結果について、 「アウトカム指標の達成状況 (定量評価) 」、 「自己評価 (運営方針全体の定性評価) 」及び「今後の方針」に反映しています。 (令和7年6月10日)
【局の目標(何をめざすのか)】
誰もが自分らしく安心して暮らし続けることができる社会の実現
【局の使命(どのような役割を担うのか)】
- 福祉制度を適切に運用するとともに、高齢、障がい等にかかる複合的な課題を抱えた人に福祉サービスが提供できる包括的な支援の仕組みを地域において構築し、高齢、障がい等の福祉サービスを総合的に提供することにより、地域において誰もが支えあえるセーフティネットを確立する。
- 福祉にかかるソフトとハードの蓄積を活用して、市民一人ひとりが自らの意思に基づいて尊厳のある生活を送れるよう支援する仕組みを作る。
- 地域の福祉力の高まりを活かし、市民一人ひとりの力を高め、共に生き共に支えあう地域づくりを支援する。
- これまでの大阪市としての取組みの成果を活かしながら、区長が各区、各地域の事情や特性に応じて施策や事業を総合的に展開できるよう、その取組みを支援する。
- 「Re-Designおおさか ~大阪市DX戦略~」に基づき、福祉施策におけるDXに取り組む。
【令和6年度 局所属運営の基本的な考え方(局長の方針)】
市民生活の安全・安心の確保に向け、
- 地域包括ケアシステムの推進体制の充実に取り組むとともに、認知症高齢者や障がい者への施策を強化するなど、「高齢者・障がい者等が身近なところで相談・支援を受けられ、いきいきと生活を送ることができる仕組みづくり」を進める。
- 生活困窮者の早期自立に向けた支援や生活保護制度の適正な運営など、「生活の安心を支えるセーフティネットの確立」を図る。
- 地域における相談支援体制の整備や福祉人材の確保等「区や地域の実情に応じた地域福祉の推進」を進める。
以上3つの基本的な考え方に基づき、引き続き、市政改革の取組みも進め、さらなる効果的・効率的な事業運営に努める。

重点的に取り組む主な経営課題

【経営課題1】高齢者等が身近なところで相談・支援を受けられ、いきいきと生活を送ることができる仕組みづくり

課題認識
高齢者が身近なところで気軽に相談・支援を受けられる体制の整備や、地域における介護予防の取組みに対する支援を進める必要がある。とりわけ、今後もさらに認知症高齢者の増加が見込まれることから、認知症への理解と支援が進み、認知症になっても自分らしく暮らし続けることができる社会の実現をめざす必要がある。

主な戦略(課題解決の方策)
【相談・支援体制の充実】
- 地域包括支援センター事業の質の確保及び向上に向けた支援
【介護予防】
- 住民主体の介護予防の取組を支援
【施設整備】
- 特別養護老人ホームの新設及び大規模修繕
【認知症の人への支援】
- 認知症初期集中支援チームの活動推進

アウトカム指標(経営課題の進捗度合を示した指標)
【相談・支援体制の充実】
- 地域包括支援センターの「事業評価指標」の全項目を達成する地域包括支援センターの割合:90%以上
【介護予防】
- 百歳体操等の介護予防に効果がある体操・運動を実施している住民主体の通いの場への参加者数:17,000人以上(令和8年度末)
【施設整備】
- 特別養護老人ホーム整備目標定員数:14,900人分(令和8年度末)
【認知症の人への支援】
- 認知症初期集中支援チームの支援終了時に医療・介護等の支援につながった割合:90%以上

アウトカム指標の達成状況(定量評価)

<令和6年度実績と達成状>(A:達成、B:未達成)
【相談・支援体制の充実】
- 地域包括支援センターの「事業評価指標」の全項目を達成する地域包括支援センターの割合:未確定
【介護予防】
- 百歳体操等の介護予防に効果がある体操・運動を実施している住民主体の通いの場への参加者数15,380人:B
【施設整備】
- 特別養護老人ホーム整備数14,870人分:A
【認知症の人への支援】
- 認知症初期集中支援チームの支援終了時に医療・介護等の支援につながった割合92.5%:A

<前年度実績>
【相談・支援体制の充実】
- 地域包括支援センターの「事業評価指標(24項目)」の全項目を達成する地域包括支援センターの割合:94%
【介護予防】
- 百歳体操等の介護予防に効果がある体操・運動を実施している住民主体の通いの場(週1回以上)への参加者数:16,324人
【施設整備】
- 特別養護老人ホーム整備目標定員数:14,800人分
【認知症の人への支援】
- 認知症初期集中支援チームの支援終了時に医療・介護等の支援につながった割合:93.7%

【経営課題2】障がい者等が身近なところで相談・支援を受けられ、いきいきと生活を送ることができる仕組みづくり

課題認識
障がい者が地域で安心して暮らし続けることができるよう、障がい特性に応じた相談・支援体制の充実を図る必要がある。

主な戦略(課題解決の方策)
【相談体制の機能充実】
- 各区障がい者基幹相談支援センターの支援力向上による区域全体の対応力強化に向けた支援
【地域移行の促進】
- 施設入所者と地域移行支援事業者をつなげるための支援
- 重度障がい者等にも対応したグループホームの確保
【発達障がい者への支援】
- 療育などの専門的な支援ニーズに対する適切な対応
【重症心身障がい児(者)への支援】
- 医療型ショートステイ事業の充実

アウトカム指標(経営課題の進捗度合を示した指標)
【相談体制の機能充実】
- 計画相談支援の利用者数:月平均14,016人以上(令和8年度末)
【地域移行の促進】
- 施設入所者のうち、地域生活へ移行する方の人数:76人以上(令和5年度から令和8年度の4年間)
【発達障がい者への支援】
- 発達障がい者支援における、専門療育機関でのこどもの個別的専門療育が終了してから1年後の効果検証において、療育内容が家庭での取組みに役立っているとの評価:70%以上
【重症心身障がい児(者)への支援】
- 医療型ショートステイ事業の利用実績:年間5,200日以上(令和8年度)

アウトカム指標の達成状況(定量評価)

<令和6年度実績と達成状況>(A:達成、B:未達成)
【相談体制の機能充実】
- 計画相談支援の利用者数月平均12,744人:A
【地域移行の促進】
- 施設入所者のうち、地域生活へ移行する方の人数20人(令和6年4月~9月実績):A
【発達障がい者への支援】
- 発達障がい者支援における、専門療育機関でのこどもの個別的専門療育が終了してから1年後の効果検証において、療育内容が家庭での取組みに役立っているとの評価86.1%:A
【重症心身障がい児(者)への支援】
- 医療型ショートステイ事業の利用実績年間5,201日:A

<前年度実績>
【相談体制の機能充実】
- 計画相談支援の利用者数:月平均12,166人
【地域移行の促進】
- 施設入所者のうち、地域生活へ移行する方の人数:25人
【発達障がい者への支援】
- 発達障がい者支援における、専門療育機関でのこどもの個別的専門療育が終了してから1年後の効果検証において、療育内容が家庭での取組みに役立っているとの評価:88.1%
【重症心身障がい児(者)への支援】
- 医療型ショートステイ事業の利用実績:年間5,186日

【経営課題3】生活の安心を支えるセーフティネットの確立

課題認識
生活困窮者の早期自立に向け、総合的な相談支援をはじめ、幅広い対応を行っていくとともに、生活の基盤を支える最後のセーフティネットである生活保護制度を適正かつ円滑に運営していく必要がある。

主な戦略(課題解決の方策)
【生活困窮者への支援】
- 各区自立相談支援窓口において、生活困窮者の自立を支援
【生活保護受給者への支援】
- 生活保護受給者等の就労自立を支援する総合就職サポート事業等を実施
- 生活保護制度の課題や問題点について、生活保護適正化連絡会議で議論し、必要に応じて国へ要望
【ホームレス・あいりん地域の日雇労働者への支援】
- 自立支援センターにおける相談等によりホームレスの自立を支援
- あいりん地域の日雇労働者に対し、相談等を通じて自立を支援

アウトカム指標(経営課題の進捗度合を示した指標)
【生活困窮者への支援】
- 自立相談支援件数:11,000件以上
- 一般就労を目標としている継続支援者のうち、一般就労又は増収を達成した方の割合:55%以上
- アウトリーチの実施回数:4,000回以上
【生活保護受給者への支援】
- 総合就職サポート事業(就労準備支援・就労支援)の支援者数:3,600人以上
- 総合就職サポート事業(就労支援)による就職率:60%以上
【ホームレス・あいりん地域の日雇労働者への支援】
- 自立支援センターを就労自立により退所した人の1年後の就労定着率:80%以上
- あいりん地域の日雇労働者の年間相談件数:9,000件以上

アウトカム指標の達成状況(定量評価と達)

<令和6年度実績と達成状況>(A:達成、B:未達成)
【生活困窮者への支援】
- 自立相談支援件数12,338件:A
- 一般就労を目標としている継続支援者のうち、一般就労又は増収を達成した方の割合70.8%:A
- アウトリーチの実施回数5,117回:A
【生活保護受給者への支援】
- 総合就職サポート事業(就労準備支援・就労支援)の支援者数2,836人:B
- 総合就職サポート事業(就労支援)による就職率64.4%:A
【ホームレス・あいりん地域の日雇労働者への支援】
- 自立支援センターを就労自立により退所した人の1年後の就労定着率92.9%:A
- あいりん地域の日雇労働者の年間相談件数11,753件:A

<前年度実績>
【生活困窮者への支援】
- 自立相談支援件数:12,527件
- 一般就労を目標としている継続支援者のうち、一般就労又は増収を達成した方の割合:70.0%
- アウトリーチの実施回数:5,326回
【生活保護受給者への支援】
- 総合就職サポート事業による就職率:63.6%
【ホームレス・あいりん地域の日雇労働者への支援】
- 自立支援センターを就労自立により退所した人の1年後の就労定着率:93.5%
- あいりん地域の日雇労働者の年間相談件数:12,212件

【経営課題4】区や地域の実情に応じた地域福祉の推進

課題認識
- 複合的な課題を抱えた人や世帯、地域で埋もれがちな要援護者に対し、相談支援機関・地域・行政が一体となって支援する仕組みが必要である。
- 成年後見制度の利用促進に向け、身近な立場で市民としての特性を活かした後見活動ができる市民後見人の育成が必要である。
- 福祉・介護人材が不足し、将来も大幅な人材不足が予測されるなか、福祉に関する理解促進など、人材の確保・育成のための取組が必要である。

主な戦略(課題解決の方策)
【相談支援機関・地域・行政が一体となった総合的な相談支援体制の整備】
- 「地域における要援護者の見守りネットワーク強化事業」の推進
- 複合的な課題等を抱えた人や世帯を適切な支援につなげる仕組みが円滑に機能するよう各区の取組を支援
【市民後見人の育成】
- 市民後見人の社会的認知を高め、市民後見人を養成
【福祉・介護人材の確保・育成】
- 福祉教育等により福祉の仕事の魅力を伝え、将来の福祉・介護人材を確保・育成

アウトカム指標(経営課題の進捗度合を示した指標)
【相談支援機関・地域・行政が一体となった総合的な相談支援体制の整備】
- 地域の活動者から気になる方の情報が見守り相談室に寄せられた地域の割合:80%以上
- 「総合的な相談支援体制の充実事業への関わりにより効果があった」と感じる相談支援機関等:80%以上
【市民後見人の育成】
- 「市民後見人バンク」の新規登録者数:25人以上
【福祉・介護人材の確保・育成】
- 小学生向け教材を活用した福祉教育の実施により、福祉に対する小学生の理解が深まったと感じる小学校教員:80%以上

アウトカム指標の達成状況(定量評価)

<令和6年度実績と達成状況>(A:達成、B:未達成)
【相談支援機関・地域・行政が一体となった総合的な相談支援体制の整備】
- 地域の活動者から気になる方の情報が見守り相談室に寄せられた地域の割合86.2%:A
- 「総合的な相談支援体制の充実事業への関わりにより効果があった」と感じる相談支援機関等95.9%:A
【市民後見人の育成】
- 「市民後見人バンク」の新規登録者数35人:A
【福祉・介護人材の確保・育成】
- 小学生向け教材を活用した福祉教育の実施により、福祉に対する小学生の理解が深まったと感じる小学校教員93.6%:A

<前年度実績>
【相談支援機関・地域・行政が一体となった総合的な相談支援体制の整備】
- 地域の活動者から気になる方の情報が見守り相談室に寄せられた地域の割合:86.5%
- 「総合的な相談支援体制の充実事業への関わりにより効果があった」と感じる相談支援機関等:90.5%
【市民後見人の育成】
- 「市民後見人バンク」の新規登録者数:42人
【福祉・介護人材の確保・育成】
- 小学生向け教材を活用した福祉教育の実施により、福祉に対する小学生の理解が深まったと感じる小学校教員:95.2%

自己評価(運営方針全体の定性評価)
令和6年度運営方針は、各経営課題において掲げた「主な戦略(課題解決の方策)」に沿って取組を進めた結果、「アウトカム指標の達成状況(定量評価)」について、概ね目標を達成した。
経営課題1の【介護予防】「百歳体操等の介護予防に効果がある体操・運動を実施している住民主体の通いの場への参加者数」については、通いの場の新規立ち上げ個所数は例年同水準となったものの、既存の通いの場の休止・廃止の影響のほか、多くの通いの場において参加者が減少したことが未達成となった要因と考えられる。
令和8年度末の目標達成に向けては、これまでの取組みを継続するとともに、活動が休止、廃止となった通いの場に参加されていた方が引き続き活動できるよう、近隣の通いの場へつなぐための調整や、代表者が不在となることによる通いの場の休止、廃止を未然に防ぐため、担い手の養成を行っていく。
また、継続した活動が行える環境を整えることも重要であり、参加者からの意見も聴取しながら、百歳体操以外にも興味、関心が持てるようなメニューの取入れを検討し、工夫を凝らしながら通いの場の充実を図ることで、参加者の離脱を防ぎ、新規参加者の獲得と併せ、通いの場の活性化を図っていく。
経営課題3の【生活保護受給者への支援】「総合就職サポート事業(就労準備支援・就労支援)の支援者数」については、令和6年度中に稼働能力未活用者の精査を行った結果、支援対象者自体の減少や、総合就職サポート事業になじまないと判断された者も一定数いることが確認された。
そのため、令和7年度より新たに就労チャレンジ事業を実施し、総合就職サポート事業になじまない、より複合的な課題を有する者に対する支援を行っていく。

今後の方針
各経営課題における課題を踏まえながら、令和7年度は、市民生活の安全・安心の確保に向け、
① 地域包括ケアシステムの推進体制の充実に取り組むとともに、認知症高齢者や障がい者への施策を強化するなど、「高齢者・障がい者等が身近なところで相談・支援を受けられ、いきいきと生活を送ることができる仕組みづくり」を進める。
② 生活困窮者の早期自立に向けた支援や生活保護制度の適正な運営など、「生活の安心を支えるセーフティネットの確立」を図る。
③ 地域における相談支援体制の整備や福祉人材の確保等「区や地域の実情に応じた地域福祉の推進」を進める。
以上3つの基本的な考え方に基づき、引き続き、市政改革の取組みも進め、さらなる効果的・効率的な事業運営に努める。
令和6年度福祉局運営方針(令和7年6月10日更新)
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