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無資格未経験の新卒が介護職に挑戦して感じたこと

2024年9月5日

ページ番号:634849

受賞者

 (氏名非公開)

概要

 大学生の時に就職活動をした際、職職先に悩みました。とあるきっかけで、介護の仕事に興味を持ち、就職するに至りました。介護や福祉について、勉強をしたことがない私の、この6年の経験で得た介護の仕事に対する思いについて、エピソードにしました。

エピソードを通じて伝えたい「福祉・介護の仕事」の魅力

 福祉・介護にこれまで興味、関心を持ったことがない方にも、働きながら学び、得られる喜びややりがい、時にはしんどいことや辛いこと、今でもたくさん考えさせられることもあって、結論が出ない悩みもあるけど、これからも続けていきたい仕事であることが伝わればいいなと思います。

本文

 今から約6年前。大学3年生(政策学部)だった私は、就職活動で様々な業界の説明会に足を運んでいた。当時はなんとなく人の役に立てる仕事がしたいと思っていたが、どの職業もあまり興味が持てなかった。
 そんな中、就活を始めて半年後。東京で行われた合同説明会で、偶然通りがかったとある介護の企業の方に声をかけられ、話を聞くことになった。介護職はそれまで考えたことがなかったが、話を聞いているうちに、自分がしたことで、相手に直接喜んでもらえたり、その表情が間近で見れたりするところに介護の魅力を感じて、介護職を目指すようになった。
 就職先である、現在のユニット型特養を選んだ理由は、特養の方が介護度が高く勉強になると思ったのと、「部門制介護」という入浴介助から経験することで基礎的な介護技術を段階的に学べる仕組みがあり、無資格未経験でも働きやすい環境が整っていると感じだからだ。実際に働いてみて、今日までショートステイ、胃ろう、認知症など様々な利用者様と関わらせていただいた。コロナ禍も経験し、しんどいことも沢山あったが、利用者様にありがとうと言ってもらえたり、家に帰ったらゆっくり休みぃやと気遣う言葉をかけていただく度に、この仕事をさせてもらえて良かったと感じている。
 また、辛い時に相談に乗ってくださる上司にも恵まれた。一方で、時々難しいと感じる時もある。それは「歳いったらあかんな。死にたい、息子にも会われへんし。はよお迎えが来てほしい」と毎日のように仰る利用者様への対応だ。その方に対して、何と声をかければいいのか正直今でも戸惑う。これまでできていたことが徐々にできなくなるということの辛さを、私は完全に理解できないし、出来れば最期まで家族と家で過ごしたいと思う方に対して自分に何ができるのだろうと悩んだりした。
 その時、認知症について勉強するために読んだ本の中に「人生の価値は、出会った人の価値で決まる」という文章が書かれているのを目にした時、とても印象的だった。介護職は、ご家族には敵わなくても、日々の関わりを通して、今まで頑張って生きてこられた方の最期を彩る尊い仕事なのだと再認識できた。それ以降、私は利用者様に、「大変なこともあったけど、ここの職員さんたちに親切にしてもらえて、長生きしていて良かった」と少しでも感じてもらえるような関わりを日々心がけている。 

【補足】

 私は、内定をもらった後、大学4年生の夏休みに、初任者研修を受講しました。
 入職して3年目に介護福祉士の国家試験を受験するために必要である実務者研修に、法人の支援を受けて行かせていただき、無事に介護福祉士に合格しました。働きながら勉強することは大変でしたが、同僚や上司の方々に頑張ってねとお声がけいただいてとても心強かったです。また、国家試験の前日は、特に希望を出していませんでしたが、お休みにしてくれていました。5年目に入ったところで、ユニットリーダーの役職をいただきました。部下指導することも増えましたが、私と同じような境遇で入職される新卒の方もたくさんいますので、しっかりサポートしていきたいと思っています。まだまだ、先輩や上司を頼りにしていることが多いですが、一人一人に寄り添った介護をすることを忘れず、携わっていきたいです。

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