大阪市指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)指導監査要綱
2024年10月16日
ページ番号:636859
1 目的
この要綱は、大阪市が障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「法」という。)第10条第1項及び第11条第2項の規定に基づく指定自立支援医療機関に対して行う指導並びに法第66条、第67条及び第68条の規定に基づく指定自立支援医療機関に対して行う監査に関する基本的事項を定めることにより、自立支援医療の質の確保及び実施の適正化を図ることを目的とする。
2 指導
(1)指導方針
大阪市が指定自立支援医療機関に対して行う指導は、次の厚生労働省告示及び通知等に定める自立支援医療の取扱い及び自立支援医療に係る費用の請求等に関する事項について周知徹底させることを方針とする。
① 指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)療養担当規程(平成18年厚生労働省令告示第65号)
② 「指定自立支援医療機関の指定について」(平成18年3月3日障精発第0303005号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神保健福祉課長通知)
③ 「指定自立支援医療費の支給認定について」(平成18年3月3日障精発第0303002号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)
④ 「指定障害福祉サービス事業者等の指導監査について」(平成26年1月23日障発第0123第2号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神保健福祉部長通知)
⑤ その他厚生労働省発出の自立支援医療等に関する運用通知等
(2)指導形態
大阪市が指定自立支援医療機関に対して行う指導形態は、次のとおりとする。
① 書面による指導
書面による指導は、指定自立支援医療機関に対して、「指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)自己点検票【病院又は診療所】」(別紙1)、「指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)自己点検票【薬局】」(別紙2)、指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)自己点検票【訪問看護】(別紙3)(以下「自己点検票」という。)又は制度改正の内容等資料の送付により行う。
② 集団指導
集団指導は、指定自立支援医療機関に対して、必要に応じて一定の場所に集めて講習等の方法により行う。
③ 実地指導
実地指導は、自立支援医療に関して特に必要と認められる場合に、指定自立支援医療機関への立入の方法により行う。
(3)指導対象の選定
指定自立支援医療機関に対して、重点的かつ効率的な指導を行うため、次の観点から指導対象を選定する。
① 書面による指導
自己点検票による指定自立支援医療機関に対する指導は、原則全ての指定自立支援医療機関を対象に、更新申請時(6年に1度)ごとに実施する。
② 集団指導
自立支援医療の大幅な制度改正等があった場合は、必要に応じて実施する。
③ 実地指導
自立支援医療の請求データ等の分析から自立支援給付に関して、必要と認められる場合に実施する。
(4)指導内容
① 書面による指導
指定自立支援医療機関に対して「自己点検票」の提出を求め、自立支援医療の実施状況を確認する。
② 集団指導
自立支援医療の概要、自立支援医療の取扱い、指定自立支援医療機関の指定手続き、制度改正の内容、適正な診療報酬請求等について、必要に応じて講習会又は書面等により指導する。
③ 実地指導
①により確認した結果、その内容に著しく不適切が多いため、改善を要すると認められる場合、実地指導を行う。
(5)実地指導の実施
実地指導の指導対象となる指定自立支援医療機関を決定したときは、あらかじめ次に掲げる事項を文書により通知し、「指定障害福祉サービス事業者等の指導監査について」(平成26年1月23日障発第0123第2号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神保健福祉部長通知)にある「主眼事項及び着眼点(指定自立支援医療機関)」に基づき、関係書類の閲覧や関係者との面談方式により点検・指導する。
① 実地指導の根拠規定及び目的
② 実地指導の日時及び場所
③ 指導担当者
④ 出席者
⑤ 準備すべき書類等
(6)実地指導の指導体制等
指定自立支援医療機関に対する実地指導は、2名以上の班を編成して行うこととし、原則として班長は係長職又は管理職とする。また、指導監査を行った場合は、「指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)実地指導・監査調書」(別紙4)を作成する。
前項の規定による実地指導を行う場合においては、当該職員は、法施行規則第69条で定める身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。
(7)実地指導後の措置
実地指導の結果、改善を要すると認められた事項については、後日文書により指導内容の通知を行い、「改善報告書」(別紙5)の提出を求める。
(8)監査への変更
実地指導中に次に該当する状況を確認した場合は、これを中止し、直ちに3に定める監査を行うことができる。なお、この場合、監査の根拠規定等について、口頭で通知する。
① 著しい指定基準違反が確認され、支給認定を受けた障がい者の生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがあると判断した場合
② 自立支援医療に係る費用の請求に誤りが確認され、その内容が著しく不正な請求と認められる場合
3 監査
(1)監査方針
指定自立支援医療機関に対して行う監査は、自立支援医療の実施内容について、法第67条及び第68条に定める行政上の措置に該当する内容であると認められる場合若しくはその疑いがあると認められる場合、又は自立支援医療に係る費用の請求について不正若しくは著しい不当が疑われる場合(以下「指定基準違反等」という。)において事実関係を的確に把握し、公正かつ適切な措置をとることを主眼とする。
(2)監査の実施
次に示す情報等を踏まえ、指定基準違反等の確認の必要がある場合に監査を実施する。
① 通報・苦情・相談等に基づく情報
② 大阪市等へ寄せられた苦情
③ 自立支援医療の請求データ等の分析から特異傾向を示す指定自立支援医療機関に関する情報
④ 実地指導において確認した情報
⑤ 書面による指導において確認した情報
(3)監査方法
指定基準違反等の確認について必要があると認めるときは、指定自立支援医療機関若しくは指定自立支援医療機関の開設者若しくは管理者、医師、薬剤師その他の従業者、又は指定自立支援医療機関の開設者若しくは管理者、医師、薬剤師、その他の従業者であった者に対し、報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ、出頭させ、若しくは指定自立支援医療機関についての設備若しくは診療録、帳簿書類その他の物件を検査する。
(4) 監査実施通知
監査対象となる指定自立支援医療機関を決定したときは、あらかじめ文書により次の項目について当該指定自立支援医療機関に通知する。ただし、実地指導から監査へ変更した場合、緊急を要する場合及び事前通知が適当ではないと判断した場合はこの限りではない。
① 監査の根拠規定及び目的
② 監査の日時及び場所
③ 監査担当者
④ 出席者
⑤ 準備すべき書類等
(5)監査体制等
① 指定自立支援医療機関に対する監査は、2名以上の班を編成して行うこととし、原則として班長は係長職又は管理職とする。また、指導監査を行った場合は、「指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)実地指導・監査調書」(別紙4)を作成する。
② 前項の規定による監査を行う場合においては、当該職員は、法施行規則第69条で定める身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。
(6)監査後の措置
指定自立支援医療機関に対して行う監査後の措置は、次のとおりとする。
① 監査結果の通知等
(ア) 監査の結果、改善勧告に至らない軽微な改善を要すると認められる事項については、後日文書によりその旨の通知を行う。
(イ) 当該指定自立支援医療機関に対して、文書で通知した事項については、原則として文書で指導を行った日から30日以内に、「改善報告書」(別紙5)の提出を求める。
② 行政上の措置
指定自立支援医療機関に指定基準違反等が認められた場合には、法第67条及び第68条に定める「勧告、命令等」、「指定の取消し等」の規定に基づき行政上の措置を行う。
(ア) 勧告
指定自立支援医療機関が法第61条又は第62条の規定に従って良質かつ適切な自立支援医療を行っていないと認めるときは、当該指定自立支援医療機関の開設者に対し、期限を定めて、法第61条又は第62条の規定を遵守すべきことを勧告することができる。また、勧告を受けた場合において、当該自立支援医療機関の開設者は、期限内に文書により報告を行うものとする。
なお、勧告をした場合において、その勧告を受けた指定自立支援医療機関の開設者が期限内にこれに従わなかった場合は、その旨を公表することができる。
(イ) 命令
(ア)の規定による勧告を受けた指定自立支援医療機関の開設者が、正当な理由がなくその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該指定自立支援医療機関の開設者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命令することができる。
また、命令を受けた場合において、当該指定自立支援医療機関開設者等は、期限内に文書により報告を行うものとする。なお、命令を行った場合には、その旨を公示する。
(ウ) 指定の取消等
指定自立支援医療機関が法第68条第1項各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定自立支援医療機関の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる(以下「指定の取消等」という。)。
なお、指定の取消等を行った場合は、その旨を当該指定自立支援医療機関に対して通知するとともに、公示する。
③ 聴聞等
監査の結果、当該指定自立支援医療機関が命令又は指定の取消等の処分(以下「取消処分等」という。)に該当すると認められる場合には、監査後、取消処分等の予定者に対して、行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項各号の規定に基づき聴聞又は弁明の機会の付与を行わなければならない。ただし、同条第2項各号のいずれかに該当するときは、これらの規定は適用しない。
(7)連絡調整
指導及び監査については、次のとおり連絡調整を図るものとする。
① 指定自立支援医療機関(育成医療、更生医療)は、福祉局心身障がい者リハビリテーションセンターが所管するものとする(以下「関係所管」という。)。
② 指定自立支援医療機関に対し指導を行う関係所管は、健康局などの所管とも相互に連絡調整を図るものとする。
また、実地指導をした場合、指導結果の通知及び改善報告書の内容について、大阪府に情報の提供を行い、指導の実施状況の報告を厚生労働省に行うものとする。
③ 指定自立支援医療機関に対し監査を行う関係所管は、健康局などの所管とも相互に連絡調整を図るものとする。
また、事前に実施する旨の情報を大阪府に情報の提供を行い、監査の実施状況の報告を厚生労働省に行うものとする。
④ 監査の結果、指定自立支援医療機関の指定基準違反等を認めたときは、文書により大阪府に通知するものとする。なお、大阪府と関係所管が同時に監査を行っている場合には、通知を省略することができるものとする。
4 その他
その他必要な事項は、所管部長が別に定めるものとする。なお、処務事務については、関係所管が相互に連絡調整を図り行うものとする。
附 則
この要綱は、平成29年4月1日から施行する。
附 則
この要綱は、令和3年4月1日から施行する。
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大阪市 福祉局心身障がい者リハビリテーションセンター相談課
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