「大都市制度(特別区設置)協議会」だより(第7号)HTML版
2023年4月10日
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大都市制度(特別区設置)協議会だより
令和元年(2019年)8月 第7号
発行編集 大都市制度(特別区設置)協議会 〈事務局〉 副首都推進局内
〒530-8201 大阪市北区中之島1-3-20 問い合わせ担当 電話番号06-6208-8989 FAX番号06-6202-9355
副首都・大阪にふさわしい新たな大都市制度の実現にむけて、「特別区制度(いわゆる「都構想」)」の検討を進めています。
協議会委員の紹介
委員区分 | 大阪府 | 大阪市 | ||
会長 | 今井 豊 | 維新 | ||
首長 | 吉村 洋文 | (知事) | 松井 一郎 | (市長) |
議長 | 三田 勝久 | 維新 | 広田 和美 | 維新 |
議員 | 河崎 大樹 | 維新 | 山下 昌彦 | 維新 |
横山 英幸 | 維新 | 守島 正 | 維新 | |
紀田 馨 | 維新 | 藤田 あきら | 維新 | |
杉本 太平 | 自民 | 北野 妙子 | 自民 | |
原田 亮 | 自民 | 川嶋 広稔 | 自民 | |
肥後 洋一朗 | 公明 | 西﨑 照明 | 公明 | |
中村 広美 | 公明 | 山田 正和 | 公明 | |
山中 智子 | 共産 |
協議会の開催状況 第24回(令和元年6月21日)
第24回協議会では、事務局から、これまでの協議会の開催経過について、説明を行いました。
その後、各会派からの基本スタンスの表明に続き、今後の協議の進め方について確認されました。
第24回協議会の内容については、次号で詳しく紹介します。
第24回協議会の議事録はこちらでご覧いただけます。
(https://www.city.osaka.lg.jp/fukushutosuishin/page/0000473893.html)
現在の素案は協議会で議論いただくために事務局が作成したものであり、確定したものではありません。現在、協議会において議論中であり、今後、特別区設置協定書(案)としてとりまとめていくことになります。
これまでの協議会の開催状況 第16回(平成30年11月)~第23回(平成31年3月)
回次 | 議事内容 |
第16回 (平成30年11月12日) | 特別区素案の質疑 |
第17回 (平成30年12月27日) | 事務局説明(財政調整・組織体制) |
第18回 (平成31年1月11日) | 特別区素案の質疑 |
第19回 (平成31年1月23日) | 公明会派から動議の提出 |
第20回 (平成31年1月29日) | 特別区素案の質疑、自民会派から動議の提出 |
第21回 (平成31年2月8日) | 特別区素案の質疑、自民会派から動議の提出 |
第22回 (平成31年2月22日) | 特別区素案の質疑、委員間協議 |
第23回 (平成31年3月7日) | 特別区素案の質疑、委員間協議 会長から工程表の提出・採決 |
本紙2頁・3頁では特別区素案の主な質疑、3頁・4頁では委員間協議での主な発言を紹介します。
詳しくは、副首都推進局のホームページをご覧ください。
(https://www.city.osaka.lg.jp/fukushutosuishin/page/0000403834.html)
特別区素案の主な質疑
特別区の名称について
維新 德田委員
Q 我が会派として、特別区の名称について東西区を淀川区に、南区を天王寺区に変更するよう提案したが、今後、協定書案のとりまとめに向けた流れはどうなるのか。
A 特別区の名称について、委員から提案の変更案も含め、協議会で議論いただいたうえで、協定書案として取りまとめられる。
委員意見
協議会や府市両議会での事務局への質疑は尽くされ、議論は深まった。過ぎた時間こそ最大のコストで、委員や職員の人件費も相当なもの。早急に次の段階の委員間協議に移るべき。
事務分担について
公明 土岐委員
Q 一部事務組合は、特別区の判断で設置すべき。素案では、まだ区長と議員が存在しない特別区設置の日に、全特別区を構成団体として設置されるが、どのような手法か。
A 特別区長の職務執行者となる元大阪市長が特別区設置の日に専決処分を行い、規約を定め知事の許可を受け設置する。
委員意見
総務省は以前、特別区が設置されてから特別区自身の判断による設置が法の趣旨から自然な考えとの認識を示したが、これを変更したのか。法の趣旨からすると極めて不自然である。
特別区の設置について
維新 横山委員
Q 知事・市長のもと、G20や万博開催が決まり、交通インフラの議論も進んでいる。府市連携が成果を上げ、制度改革は必要ないとの意見もあるが、広域行政に関し特別区設置の意義はなにか。
A 持続的な発展を実現するため、継続的な連携が必要で、将来にわたり制度的に担保できることが、特別区設置による広域一元化の意義と考える。
委員意見
特別区設置で二重行政のロスが永遠に解消され、今の大阪の成長を未来にわたり恒久的にするため、府市再編、特別区設置は大いに意義がある。
共産 山中委員
Q 府と特別区の事務分担や財政調整、区割りや区の名称、設置コストなど問題だらけ。素案は一旦撤回し、指摘を反映したものを出し直すべき。
A 素案は議論のたたき台として示したもので、素案や追加資料などをもとに協議いただき、協議結果をもとに協定書案として取りまとめることになる。
委員意見
特別区は予算も権限も増えず何も変わらない。自主財源の乏しい半人前の自治体に過ぎず、住民サービスは低下する。百害あって一利なし、不毛な制度いじりの議論は打ち止めにすべき。
自民 花谷委員
Q 私たちは特別区設置に反対だが、会議の運営を妨害したことはなく、法定協にも出席しているが、これまで一度も採決したことはない。特別区制度について、なにか決定されたことはあるのか。
A 特別区制度は、すでに示している素案などをもとに、引き続き協議会で議論いただいているところだと認識している。
委員意見
総合区も特別区も何一つ決まっていない。委員の指摘や要望に誠実に対応せず、議論が進まないのは当然。不毛な議論はやめて協議会を閉じるべき。
Q 市民は、特別区と総合区のどちらかが導入されると誤解されている。知事、市長は民意を問うなら、協議会で何も確定していないことを周知すべき。
A 協議会だよりは全区に配布しているが、素案は確定したものではなく、協議会で議論中である旨の注釈を入れ誤解のないよう発行している。
委員意見
知事・市長は成長と関係ない都構想に固執し、二度目の住民投票が実現できないと見るや全てを放り出し、辞職しようとする姿勢は無責任。都構想が必要ないことはすでに住民投票で決着済み。
組織体制について
維新 藤田委員
Q 他会派が求める、各局全ての事務事業ごとに必要な職員数の積み上げによる算定では、市民サービス維持のための必要最小限の職員数にはならないのではないか。
A 積み上げによる算定は現実的に困難で、仮に全ての事務事業ごとに積み上げた場合、必要最小限を超えた職員数になる可能性がある。
委員意見
積み上げによる算定では、結果的にマネジメントのきいた状態を超えた過剰な職員配置となる危惧がある。人件費の原資は税金で、市民や府民に対して、その考え方が良いのか疑問。
協議会運営について
自民 花谷委員
Q 知事・市長が全てを投げ出し、出直し選挙をするとの報道がある状況で、協議会を続ける意味はなく協議会を廃止するのが当然。辞職の際は協議会廃止規約も議会に提案するのか。
A 協議会は、府市両議会の議決を経て設置されており、知事、市長が辞職しても、両議会で規約が廃止されなければ法律上は残る。
委員意見
旗振り役の知事、市長が投げ出し民意を問うなら協議会を解散すべき。知事、市長と会長が結託し、住民投票ありきで恣意的に協議会が進められた。時間と労力の無駄でしかない。
財政調整について
維新 横山委員
Q 大阪市では、幼児教育の無償化や子ども医療費助成など独自の住民サービスを行っており、素案ではサービスの維持に努める方針が明記されているが、財政面ではどう手当てするのか。
A 財政調整財源の配分割合は、事務分担案に基づき、特別区と大阪府の事務別に、決算数値を積み上げており、独自事業の財源は特別区に配分される。
委員意見
住民サービスを適正に承継し、地域の状況やニーズを踏まえながら、内容の水準や維持に努めることも明記され、必要な財源が保障されている。
公明 山田委員
Q 例えば観光施策は、素案では大阪府が行う事務として財政調整制度の対象。対象とした考え方である、全特別区域を通じた一体性・統一性の確保とは具体的にどういう意味か。
A 自治体の形が変わっても、行政ニーズは変わらない。同じ行政ニーズに対応するための実施主体を大阪府に移管して実施するというもの。
委員意見
大阪全体の事務に、本来の基礎自治体の財源である財政調整財源を充てるべきではない。市民が享受すべきサービスの財源が大阪全体に使われる。
委員間協議での主な発言
特別区の名称、区域について
維新 藤田委員
我が会派から、東西区を淀川区に、南区を天王寺区に修正提案した。電話調査では7割以上で淀川区が望ましく、東西区は地理的にわかりにくいとの意見があった。
南区も電話やインターネット調査を実施し、天王寺区が望ましいとの回答が7割あり、市民の意見を尊重し変更すべき。
公明 八重樫委員
区割りが決まっていない段階で区名を決めるのは早い。4区に限定すると、形が不規則だが、これ以外は考えないのか。
区割りと自分たちが何区になるかは住民にとって、関心の高い問題。4つに割ることや区名は住民の意見を聞くことが必要。
知事 松井委員
4区案は、6区案と比べて財政的に余裕が出ること、4区それぞれにターミナルを確保しにぎわいの中心地を持つこと、人口配分で大きな格差が出ないことを基本方針に線引きした。
公明 中村委員
4区B案の東西区は大阪湾もしくは淀川に面しているが、防災上の視点から大丈夫か疑問。
地理的に港区が離れるが、仮に本庁舎が淀川区役所となれば、災害発生時に淀川を越えてしっかり支援できるのか。
維新 藤田委員
今まさに大阪市役所が中之島にあり、淀川区、東淀川区、西淀川区には淀川を越えて支援しており、今と変わりない。
広域防災について、広域一元化によって強化されるので、今よりはるかに良いシステム。
市長 吉村委員
条例改正する場合などはパブリックコメントを実施するが、大都市法の手続では最終的に市民に聞く。区割りについてさまざまな議論があり、市民で多数決をとるわけにもいかず、政治家が考え方を示すべき。
法定協委員は学者でも専門家でもなく、選挙で選ばれた代表であり、協議会で案として決めることが筋。
議員定数について
維新 守島委員
地方議員が多過ぎるということが、維新の会の考え方として大前提。住民の声を聞く点では、現人数でやっていける。
常任委員会を分けず、全員参加型にすればよい。全ての分野に対して議員は関与でき、新しい議会のあり方としてよい。
公明 山田委員
大阪市のサービスを今後も提供するには、それなりの議員がいて、行政のチェックをしなければならない。
数人の委員会でさまざまなことを審議できるのかを考えると、東京特別区並みの議員数があってしかるべき。
知事 松井委員
あくまでスタート時の案で、特別区に議員を増やす権限があるため、必要なら首長と議会が住民に提案すればよい。
議員のコストも税金で賄われており、我々としては現状の議会コストを上回ることはだめだという判断。
公明 八重樫委員
一般的に人口に比例して定数が決まるのも現実。現状と特別区の姿が乖離することが疑問。増やすべきとは言っていない。
幅広い民意を汲み上げ、少数意見でも議会で取り上げるためには、議員数は必要。今が多過ぎるとは思っていない。
一部事務組合について
公明 土岐委員
一部事務組合を設置する必要はない。一般的に介護保険と高齢者福祉施策はセットで基礎自治体で実施している。
ニア・イズ・ベターと言いながら、特別区長が介護保険料を下げられない制度は根本的におかしい。
維新 横山委員
特別区間で差異が出るべきではなく、介護保険も一部事務組合でやるべき。
高齢者施策は特別区で行うということで、ニア・イズ・ベターは充分成り立っており、独自性も得られる。
知事 松井委員
介護保険料は、高齢者が多く介護保険サービスが多ければ上がる。市内で高齢者数に偏在があり、格差が出過ぎる。
スタートの時点で、格差がなく現状のサービスを今の利用料で受けられる仕組みとして一部事務組合を考えた。
公明 山田委員
特別区設置時に、専決処分で元大阪市長が一部事務組合を設置することが、法の趣旨から考えて自然な考え方なのかを総務省に文書で確認すべき。
財政調整について
公明 山田委員
天王寺動物園は市内在住の小中学生と65歳以上の方が無料で利用できる公の施設。
法律では住民が公の施設を利用する場合、不当な差別的取扱いができないと規定されている。
同園は府に移管されるが、引き続き元大阪市民だけの優遇措置を実施した場合、法律上不当な差別的取扱いにならないか国に確認すべき。
公明 山田委員
府の施設になるのなら府で維持管理すべき。浮いた市民の税金で、特別区の住民サービスを充実すれば良い。
知事 松井委員
仕事見合いで財源が分かれるかどうかのところ。僕らは仕事見合いで財源が移動するという考え方。
公明党市議団は、府に事務を移管した場合は、府の財源で維持管理せよとの考え。党としての意見はまとめてもらいたい。
特別区の設置を最終的に決定するのは住民の皆さまです
協議会でとりまとめられた協定書が大阪府・大阪市の両議会で審議のうえ、承認されれば、特別区の設置の賛否について、大阪市民(有権者)を対象に住民投票が実施されることになります。
住民投票により、有効投票総数の過半数が賛成となれば、現在の大阪市を廃止し、公選区長と区議会を置く基礎自治体として複数の特別区が設置されます。
協議会の詳細な開催状況は、大阪府・大阪市のホームページからご覧になれます。引き続き、「協議会だより」でもお知らせしていきます。
特別区に関するお問い合わせ窓口
副首都推進局(問い合わせ担当) 電話番号06-6208-8989 FAX番号06-6202-9355
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