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報道発表資料 腸管出血性大腸菌感染症の集団感染事例について

2023年12月11日

ページ番号:614217

問合せ先:健康局大阪市保健所感染症対策課(06-6647-0950)

令和5年12月11日 14時発表

 大阪市東成区内の小学校において、腸管出血性大腸菌(O(オー)157)による感染症が発生し、令和5年12月9日(土曜日)に集団感染事例と判断しましたので、お知らせします。

1 集団発生事例の概要

 令和5年11月16日(木曜日)、東成区内の医療機関より、腸管出血性大腸菌感染症(O157・VT1VT2)の発生届の提出が2名あり、疫学調査を実施したところ、東成区内にある大阪市立小学校の同じクラスの児童2名であることがわかりました。そのため、当該校の施設調査を実施し、有症状者への受診勧奨と接触者の健康観察、手洗い・消毒の励行を継続していました。
 令和5年11月25日(土曜日)に当該校同クラスの患者がさらに1名発生し、有症状者への受診勧奨と接触者の検便を実施したところ、令和5年12月9日(土曜日)までに10名の感染が判明しました。
 なお、共通食は給食のみでしたが、発生の状況等から給食の喫食による感染の可能性はないと考えています。

2 患者情報

発生届受理日

令和5年11月16日(木曜日)2名、11月25日(土曜日)1名、12月1日(金曜日)2名、12月2日(土曜日)3名、12月6日(水曜日)1名、12月9日(土曜日)1名

感染症名

腸管出血性大腸菌感染症(O157・VT1VT2)

年齢

10歳未満 10名

症状
  • 患者(有症状)7名 令和5年11月2日~12月4日発症
    <主な症状> 下痢、腹痛、血便、発熱等
  • 無症状病原体保菌者 3名
現在の状態

 重症者・入院患者はいません。

3 施設情報

東成区内の小学校

4 大阪市の対応

 令和5年1116日(木曜日)に患者の疫学調査を実施し、家族の接触者検便と消毒指導を実施しました。また、通学している小学校の施設調査を実施し、二次感染を防止するための手洗いの励行、消毒等について指導し、2週間の健康観察を行いました。

 その後、同じ区内医療機関より新たに同じクラスの1名の児童の発生届が提出されたため、当該校の有症状者の受診勧奨と患者の接触者の検便を実施しました。接触者検便においてさらに7名の児童の感染が判明し、その患者に対する疫学調査及び患者の接触者に対する健康調査と検便、並びに施設に対する感染拡大防止の指導を実施しました。

 引き続き、当該校での消毒等の実施状況や有症状者の健康状態等を把握し、関係者への注意喚起と二次感染予防の徹底等、対策を継続します。

5 腸管出血性大腸菌感染症と予防策

  • 腸管出血性大腸菌感染症とは、腸管出血性大腸菌がベロ毒素(VT)という強い毒素を産生し、腸管を傷つけることで発症します。その結果、腹痛、水溶性下痢、嘔吐、血便などの症状が出ます。また、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などを発症して重症化することもあります。
  • 汚染された食品による経口感染や、感染者の便を介して感染します。予防のために、食前・トイレの後などは、石けんと流水で十分な手を洗うことにより感染のリスクを下げることができます。
    また、調理器具の消毒・殺菌を確実に行い食品の調理の際には、中心部まで十分加熱しましょう。

6 関連ホームページ

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