広報誌特集記事!11月号(白山神社)
2024年12月1日
ページ番号:595532
大阪市の都市景観資源に登録されている白山神社について宮司の川井邦彦さんにお話を伺いました

白山神社の歴史

祭神は縁結びの女神
閑静な住宅街のなかに佇む白山神社。石川県白山市三宮町(さんのみやまち)にある白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)を本宮とする全国に3,000社近くある神社の一つで、創建年月は不詳ですが、室町時代の応永年間(1394-1428)の頃までは中浜・鴫野・森の諸村(しょそん)の氏神でした。また、明治5(1872)年までは白山権現(ごんげん)と称し親しまれていました。
そして、祭神の白山比咩神(しらやまひめのかみ)(またの名を菊理媛神(くくりひめのかみ))は縁結びの神といわれています。「日本書紀にも登場する女神です。イザナギとイザナミが黄泉比良坂(よもつひらさか)で言い争ったときに仲裁したことから、あらゆる人の仲を取りもつ神とされました」と、川井さんから教えていただきました。また、名前にある“くくり”から縁と縁を結ぶとされ、人との縁をはじめ、さまざまな良縁を祈願しに多くの参拝者が訪れるそうです。

戦国時代の白山神社
歴史の舞台にも登場する白山神社。天正4(1576)年に織田信長と石山本願寺との交戦(石山合戦)で社殿を焼失しますが、慶長8(1603)年に豊臣秀頼により再建されます。慶長19(1614)年の大坂冬の陣では、徳川軍の本多忠朝が本陣を置きます。そのときに、境内にあるイチョウに登り、大坂城の戦況を偵察していたと伝わっています。
「お隣の正圓寺(しょうえんじ)の寺嶋住職さんにお聞きした話ですが、石山合戦の際には、本願寺に縁の深い寺からの食料などを近くの川を使い運んだそうです」と、歴史の一面を話す川井さん。大坂冬の陣では、兵火により再び焼失しますが再建され、その後も改築・修繕が繰り返され現在に至っています。

イチョウの大樹は天然記念物
境内には、昭和24(1949)年に大阪府指定天然記念物となったイチョウ(雄株)があります。樹齢は不明ですが、境内を覆い尽くすほどの枝振りはみごとで、黄色に色づいた大樹が秋の空に向かってそびえたつ姿に思わず圧倒されます。訪れた区民の方に伺うと「このイチョウを見ると元気がもらえます」と話してくれました。紅葉の季節には、色づいた落ち葉が敷きつめられ、黄色の絨毯になります。拝殿の銅葺き屋根と大樹が一体となり美しい景観を見せてくれます。
「イチョウは『結びの木』として縁結びの御神木と仰がれています」と川井さんが教えてくれました。また、同じく境内にはイチョウ(雌株)があり、毎年秋には銀杏を実らせているそうです。
このほか、彫刻師・森丹渓の彫刻飾りや村相撲の番付表など、注目ポイントをたくさん紹介しています。
ぜひご覧ください。
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