広報誌特集記事!9月号「城東区のきらりヒト 山本義行さん BASE-FURNITURE-木工教室&創作家具」
2025年8月1日
ページ番号:659809
令和5年度大阪府優秀技能者表彰(なにわの名工)を受賞された山本 義行さん。
木工の伝統技術を未来へとつなぐ〝なにわの名工〞に技術継承への想いと挑戦を伺いました。

運命を変えた転落事故と新たな出発
もとは建築美装の職人としてキャリアを積んでいた山本さん。ある日、現場作業中に高所から転落し、全身数ヵ所も骨折する重傷を負います。高所への恐怖心は残らなかったものの、現場に復帰したら、また無茶をしてしまうのではないかと懸念し、職人の道を断念。「入院中、今後の人生をどうするか考えました。それでも“木”
に触れることは大好きでしたので、退院後は、これまで趣味として続けていた日曜大工に本気で取り組んでみようと決めました」と語る山本さん。
退院後はホームセンターの工具部門でアルバイトを始めます。ちょうどその頃、DIYブームもあり、店頭でお客さんにアドバイスをするうちに評判に。この経験から、自分の技術を人に教えることの喜びを実感した山本さんは、木工教室を開設することにします。
最初は、鶴見区で小さな教室を開いていましたが、徐々に生徒数が増えたことから、城東区の古民家を改築し移転。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言の影響で、教室が開けない時期もありましたが、山本さんは「その分ゆっくり準備ができた」と前向きに捉えていたそうです。

幅広い年齢層と柔軟な学習指導の木工教室
建築美装の職人から木工職人へと転身した山本さん。現在は、木工教室とオーダーメイドの家具を中心とした木工製品を製作しています。最近では、企業からの注文で大阪・関西万博に出展するためのパイプオルガンを手掛けました。
山本さんの教室は、子どもから高齢の方まで幅広い年齢層を受け入れており、子どもも大人も同じ教室で一緒に作業を行います。子どもは大人の技術を間近で見ることができ、大人は子どもの豊かな発想に刺激されるそうです。教室では、まず道具の扱い方をしっかり学び、初めに作るのが自分の道具箱。その後、いくつかの課題をこなしながら、道具の使い方を身につけ、技術を磨き、自分の作りたいものを製作していきます。「本人が本当にやりたいと思った時に来てもらうほうが、技術の習得も早く、何より楽しく学ぶことができる」との考えから、受講者自身のペースに合わせて教室の開講時間内であればいつでも参加できるようにしています。
これまでの受講生には、からくり箱に魅せられてサラリーマンから箱根のからくり箱職人に転身した方や、終活のために自分のための仏壇を製作した最年長の84歳の方などがいらっしゃるそうです。「人生の転機となるきっかけの場になっていることにやりがいを感じています」と山本さん。自身も人生を変えた経験があるため、この教室に通う人たちを応援する気持ちにあふれています。

この他にも、伝統の木工技術、国家資格の取得指導への取組み、少年院での技術指導という社会貢献や区民の皆さんへを掲載していますのでぜひご覧ください。

BASE-FURNITURE- 木工教室&創作家具
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