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ウイルス性肝炎とは?

2023年4月3日

ページ番号:592919

ウイルス性肝炎について、知ってみましょう!

ウイルス性肝炎について

ウイルス性肝炎とは、A・B・C・D・E型などの肝炎ウイルスの感染によって起こる肝臓の病気です。感染に気づかないうちに「肝硬変」や「肝臓がん」などの重篤な疾患を引き起こす恐れがあります。

 

・肝炎ウイルス感染経路について

B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスは、主として感染している人の血液や体液が他の人の血液の中に入ることによって感染します。



B型肝炎について

B型肝炎とは、成人がB型肝炎ウイルスに感染したときに一過性に発症する急性肝炎とB型肝炎ウイルスの持続感染者に起きる慢性肝炎の2つに大きく分けられます。

①急性肝炎

成人がB型肝炎ウイルスに感染し、1~6か月の潜伏期間を経て、全身のだるさや食欲不振、嘔吐、微熱、目や皮膚が黄色くなる黄疸などの症状がでます。このような症状は90%の方が治癒しますが、10%の方は体内にB型肝炎ウイルスを保持したままの状態である持続感染者(キャリア)となります。持続感染者(キャリア)の一部は慢性肝炎となり肝硬変や肝がんに移行する場合があります。

②慢性肝炎

B型肝炎ウイルスを体内に保持している持続感染者(キャリア)に起こります。母子感染で感染した場合、出産後数年~十数年間は肝炎を発症しませんが、B型肝炎ウイルスは排除されずに患者さんの体内で共存しています。ところが、思春期を過ぎると自己の免疫力が発達し、ウイルスを体内から排除しようと肝細胞を攻撃し始めるため、肝炎を発症します。このように思春期以降、肝炎を発症した場合、肝機能が安定したままの人がおよそ80%~90%、残りの10~20%の人は慢性肝炎へと移行し、その中から肝硬変、肝がんになる人も出てきます。

一般に自覚症状はほとんどありません。しかし、一過性の強い肝障害を起こすことがあり、この際には急性肝炎と同様の症状が現れます。

 

(母子感染の場合)


~予防ワクチンがあります~

お母さんがB型肝炎の場合は、母子感染対策として出生直後から 赤ちゃんにワクチンを接種することで、感染から守ることができます。

また、お母さんがB型肝炎ではない小児に対しても、水平感染対策として、 平成28年10月から定期接種が開始されました。


C型肝炎について

C型肝炎ウイルスは血液を介して感染し、2~14週間の潜伏期間を経て急性肝炎を起こすことがありますが、肝炎症状を引き起こすことは比較的稀です。多くは感染しても自覚症状がない、「不顕性感染」ですが、60~80%は慢性化すると言われています。慢性肝炎は、約20年の経過で約30~40%の患者さんが肝硬変に進行し、さらに肝硬変の患者さんにおいて年率約7%の頻度で肝がんが発生すると言われています。

C型肝炎も慢性肝炎の段階ではほとんどの場合、自覚症状がありません。慢性肝炎が肝硬変まで進行してしまうと、手掌紅斑と言って手のひらが赤くなってきたり、黄疸が出現したり、むくみが出やすくなったり、腹水がたまってお腹が膨らんできたり、出血がとまりにくくなったりする症状がみられることがあります。


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